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月の麓に集まって 第三話「欠けた日常」
Flare視点
家に帰ってスマホを開く
LI◯Eの通知が来ていた
beriからだ
<「今日楽しかったー!ありがとう!」
<「また今度どこか行こうね!」
このグループLI◯Eにはフェンリルもいるはずなんだが、まだ返事は来ていないようだった
「beriの奢りならいいよ」>
<「え!?また!?お金なくなっちゃうよ😭」
流れ作業でYou◯ubeでショート動画を見ているうちに、夜ご飯の時間になった
夜ご飯を食べても、風呂から出てもフェンリルからの返事は来なかった
ここまで気にするのはフェンリルはいつも即レスと言っていいほど返事が早いからだと思う
ピロン
LI◯E通知だ
<「フェンリル明日提出の課題先生なんて言ってたっけ?」
なんだよberiかよと少しがっかりした
でも明らかにフェンリル当てのメッセージに返信がないのはあいつにしてはおかしい
「フェンリル死んだ?」>
<「まだ家着いてないのかも?」
<「あ、でもフェンリルいつもどこにお構いなしで返ってくるか」
beriも何かしらの違和感は感じているらしい
でも特にできることもないので、今日はもう寝ることにした
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次の日
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遠くでアラームの音が聞こえる
…まだ眠い
…
…
…
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beri視点
フェンリルが心配で、いつもより早く駅に来てしまった
フェンリルと普段合流する駅だ
Flareもここに来るはずだけど何も連絡せずに早く来てしまったものだから、あとで何か言っておこう
電車から降りて、改札を出る
もう30分ほど待っているがフェンリルは来なかった
「フェンリル来ないんだけど」>
「Flare視点も来ないの?」>
返事が来ない
そろそろ行かなきゃ学校に遅刻してしまう
あとからちゃんと来てくれることを信じて私は学校へ向かった
校門に着くとそこには担任が立っていた
まるで誰かを探すみたいにキョロキョロしている
なんとなく見つかりたくない気がして、他の人たちに紛れて校門を通ろうした
「あ、beriさんだよね」
「ちょっとお話があるんだけど良いかな」
「え…いいですけど」
ちょっと待ってくれよ
まだ新学期始まって1日しか経ってないぞ??
もう既に何かやらかしてしまったのかと思うと冷や汗が止まらない
校舎へ歩いていく生徒たちを横目に見ながら私は職員室まで案内された
「失礼します…」
普段嗅ぐのとは違う匂い
少し張り詰めたような空気
大人しかいない、仲のいい人は誰もいない空間という不安感
職員室は少し苦手だ
先生は私をその場で待つように言うと椅子を2つ持ってきた
向かい合わせるようにして先生は椅子を置く
「座って」
「フェンリル君のことなんだけどさ」
手に汗がにじんだ
別に身に覚えがあるとかではないのだけど、少し身構えてしまう
フェンリルに何かあったんだろうか
「はい…」
「親御さんから捜索願いが出ててね、何か知ってることはないかな?」
「beriさんがフェンリル君と仲がいいと言うのを聞いてね…」
知ってること…?
知ってることが多いんだけども、今ここで必要な情報が出せる気はしない
「知ってることと言いますと?」
「昨日帰るときとかに何かなかったかな」
「昨日は駅で別れて、そこからは知りません…」
キーンコーンカーンコーン…
朝礼の始まるチャイムが鳴った
「そうだったか、ごめんね急に」
「ありがとね」
「これだけだよ」
「フェンリルに何かあったんですか…?」
「まだ家に帰ってきていないらしいんだよ」
「心配なのはわかるけど、落ち着いて待っててね」
落ち着いてってなんだよ…?
そう思う気持ちを抑えながら私は職員室を出た
朝礼は生徒達だけで進められており、もう全て終わったようだ
私が教室に入って自席に着くと、しばらくして担任も教室に入ってきた
「今日提出の課題は帰りに集めます」
「連絡は以上です」
「欠席者の確認をしたいので一度席に着いてください」
そう言われ自由に移動していたクラスメイトたちは席に戻った
フェンリルの席だけぽかんと空いていた
そういえばFlareも朝見なかったんだった
不安に不安が重なった