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寝堕ち
今日のお話。
裕福な家庭で生まれ育った女、近藤綾。
彼女は今まで何不自由なく暮らしていた。
不満ひとつない環境で大切にされてきた。
だが、大人になるとそれが仇になった。
昔は大人たちが全てやってきてくれていた。
だから、独り立ちした後の家事のやり方や生活の仕方がほとんどわからないのだ。
綾は毎日、定職にもつかないまま寝る毎日を過ごしていた。
だがある日。
綾は不思議な夢を見た。
自分が昔のように親に今までの生活の全てをやってもらえる。
綾にとってその夢の中は、現実より素晴らしく思えた。
綾は一生この夢から醒めたくないと感じた。
それが現実になった。
綾は夢から覚めることができなくなった。
永遠に昔の夢の中から出ずに、夢の中で幸せに。
その頃、現実の綾は原因不詳の意識不明で病院に運ばれていた。