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腐り姫
今日のお話。
とある国の王宮。
そこには、とても美しい姫がいた。
その姫は、「永遠の美」を保つ禁忌の呪いにより、生きたまま身体が少しずつ腐敗し続けている。
姫は「もっと腐敗が進めば完璧な美しさを手に入れられる」
と信じており、侍女や訪れる者たちを、良かれと思って腐敗の美に巻き込んでいった。
日に日に彼女の肌は爛れ、肉が見えてくる。
生臭い腐敗臭が王宮を埋め尽くす。
だが姫は少しも怖がっていない。
だって、腐敗こそが彼女の理想の「美」だからだ。
姫は腐敗臭をごまかすために、強烈な匂いのする香水を身体中につけている。
その甘ったるい匂いと、腐敗臭、死臭が混ざり合い、姫は近寄ることも難しいほどの異臭を体から放つようになった。
いつしか、彼女は「腐り姫」と呼ばれるようになった。
彼女のことを慕っていた侍女たちは、いつしか彼女の元から離れていった。
腐り姫となった彼女は、玉座の上で生きたまま腐り続ける。
皮膚が爛れて肉は見え。
骨は浮き上がり。
爪は剥がれ落ち。
そして数日後。
彼女の身体は自身の腐敗に耐えられず、崩れ落ちて死んでしまった。
永遠の「美」を追求し続けた腐り姫。
彼女は、「美」の代償に、自らの命を失ってしまったのだった。