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Nice Ball‼︎ 第三話
大会から帰ってきて4時間経った。本当に電話をしようか、しまいか…
よし、掛けよう。どうなっても知らない。
俺はメモに書かれた番号を入力し、発信ボタンを押した。
「…もしもし?」
「もしもし。み、峯田だけど」
「あぁ、昼間の」
心なしか北原の声からは相当な疲れが見える。
「お前…なんかあったの?」
「……さっき、負けて帰って来たばっかなんだ」
「ハハッ、俺もだよ奇遇だな」
彼は櫂高校の小城という生徒にやられたらしい。どうやら、6月の大会にも出場するそう。
「さっき峯田くんと戦った感想だけど、いいプレーだったよ。練習に付き合ってくれないか?」
そんなこと言われちゃうと照れるな…
「ま、いいけど」
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夕暮れが川の水に反射している。足元にある太陽に目を焼かれながら北原を探した。
「あっ、峯田くんじゃないか。待ってたよ」
あの時のように笑顔で話しかけてくれた。少しだけ不安だった心が温められた。
「……やるか?」
「やろっか」
ラリーが始まった。この前の試合とは打って変わって、とてつもなく返球しやすい。
「結構…うまいね…峯田…くん…!」
「まあ…そうだな…」
ラリーを続けながらの会話は息が途切れ途切れになりキツい。一旦休憩することになった。
「そうだ、お前が負けた小城って、どんなヤツ?」
気になって質問してみた。
「あいつは相当強いよ。人間というか、怪物と呼んだ方がいいんじゃないかな?」