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素直になれたら その3
権ほま、謎に筆が進みました(過去形)
〔権之助Side〕
「ほまれッッ!!」
見つけた。ほまれは校舎の裏側の、一番見えにくい死角にいる。
俺は屋上からそれを見つけて、そこからほまれのところまでジャンプ! それして華麗に着地!
――するつもりだったんだけど。
ぶっ通しで跳んできたからか、足にうまく力が入らない。
まずい。このままだと、着地に失敗して……
「権!?」
ほまれがギョッとして俺のことを見る。
ほまれにカッコイイところ見せたかったのに――。
俺は痛みを覚悟して、ギュッと目をつぶった。
けれど、俺に来たのは衝撃じゃなくて、抱きしめられる感覚。
「……ほまれ……?」
ほまれだ。
ほまれは、俺の力の入らない足の代わりに自分の足で俺を抱きしめながら着地する。
「権っ、怪我ない!?」
ほまれがめちゃくちゃ心配している顔で俺のことを見る。
だけど。
グラッ
ほまれはバランスが崩れたのか、後ろに倒れていく――
---
〔ほまれSide〕
あかん、このままやとうちが倒れる。
権が上から来たと思ったら、着地の動作をしておらんかった。だから、うちが代わりに着地した。
でも、さすがに二人分の体重を着地するんはハードルが高かった。
「ほまれ!」
権が力の入らないはずの足に無理矢理力を入れて、うちのことを自分の方に強く抱き寄せた。
うちはその間になんとか、体制を立て直す。
「ほまれっ、大丈夫!?」
「うちは……平気やけど……」
権の声が頭上から聞こえてきて、うちは今どんな状況になっているかがやっとわかった。
うち……もしかして権に抱きしめられてるん!?
「権……っ、これはっ、どういうことや……」
「えっ? ………………あ……っ」
権は今気づいたみたいや。うちのことを抱きしめている手がガタガタと震えはじめる。
「い、いやっ、ほまれっ? 俺、その、ね? ほまれが倒れそうだったからね? 急いで支えたらなぜかこうなっちゃっただけだから! し、下心なんて全く――」
「それは、わかってるんやけど……」
権が下心なんて持つはずがない。なんたって、権は『智の鹿ヶ谷初の鳥頭』やから。
だからこそ、や。だからこそ恥ずかしく感じてしまうんや。
「……権の、アホ」
うちは権の胸から顔をあげて、そう言った。
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〔権之助Side〕
えっ……? ええええええええっっ???
ほまれは見たこともないくらいに顔を真っ赤に染めて俺のことを見ている。その姿がものすごく可愛くて――
「…………権?」
まずい、理性削り取られる。なに、このほまれ、可愛すぎない???
ほまれの可愛さにやられてると同時に、俺はまだほまれのことを抱きしめてることに気がつく。
「ご、ごめん、ほまれっ」
腕を緩めたら、急にほまれに腕を掴まれた。
「アホ。まだ足がふらついてるやないか。無理せんといて」
……あっ、ああ~!! そういうことね!? てっきり甘えかと……。
「……ほまれ、図々しいのはわかってるんだけど、まだ一緒にいてほしいな~……なんて」
「ええよ」
やっぱダメだよね~…………ん? 今「ええよ」って言った!?
「もう授業も始まってしもうたし、ええよ。うちの特等席、貸したる」
「いいのっ!? ありがとうほまれ~っっ!!」
「くっつかんといて!」
……オチの付け方がどこかに消えました☆