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いつまでも 君の隣にー二通の手紙ー
※特にグロ描写とかあるわけじゃないけど、生物(?)が死んでるわけだから念のため。
必要ないだろうけどね。
※トラウム視点で描かれたスピンオフ作品の内容がホントに少しだけあります。
ヴィスがこうした〜って言うのがあったので、せっかくですし入れました。解釈が違う可能性とかもあるので、問題があれば言って下さい。
※約15000文字
いつまでも 君の隣にー最期に見たBellepoupée編ー
--- 体が咄嗟に動いた ---
あの不穏な音と、リーヴァの頭上に現れた影を見て__咄嗟に。
リーヴァを突き飛ばした数秒後。影はドンドン濃くなって、僕の体を地面に叩きつける。
影の正体は、落ちてきた大きな瓦礫…僕は、その瓦礫の下敷きとなってしまった。
ヴィス「__ぐッ“‥!!!__」
ブロードとの戦いで負った背中のヒビが一気に広がる。幸いにも、胴が泣き分かれ、なんてことにはなっていないらしい。
リーヴァ「ヴィス!!」
ソレに気づいたリーヴァが、僕の近くにすぐさま駆け寄ってくれる。
リーヴァの方を見てみると、《《ナニカ》》が悲しくて怖くて‥泣きそうな顔をしていた。僕の名前を叫んで、僕の上にある瓦礫をどうにかしようと必死になっている。
そんなリーヴァは、一向に外へ向かおうとしない。
ヴィス「早く逃げてくれ…リーヴァ…」
僕は、今出せる精一杯の大きさで声を絞り出す。
もうすぐ工場の完全な崩壊が近い‥こんなところにいたら、リーヴァまで瓦礫の下敷きになってしまう。もしそんなことになったら、目の前でそんなことが起きたら_僕は感情に押し潰される
しかし、リーヴァは首を横に振る。
リーヴァ「イヤ…あなたと一緒に…」
ヴィス「っ‥」
そんなにも震えた声を出させてしまっているのは、僕のせいなのだろうか_
僕のためだけに、そんな風に泣きそうな顔になってくれているのだろうか_
嗚呼、リーヴァ__やっぱり君は、世界で一番優しいドールだ。
そして、僕の最初で最後の愛しい人。
ヴィス「…ダメだ。」
リーヴァ「っ。」
ねぇ、リーヴァ。君にはどんな|顔《表情》が似合うだろう…?
僕のために、|そんな顔《泣きそうな顔》をしてくれるのも、とっても嬉しい。
でもねリーヴァ。僕が、君に一番似合うと思う|顔《表情》は_
ヴィス「_リーヴァには`笑顔`でいて欲しいから…」
目を細め、眉を下げる。僕が今できる一番の笑顔を‥きっと僕は初めてする顔を、世界で一番愛しい人に見せる。
リーヴァ「ヴィス、っ‥!」
きっとリーヴァには、どんな服でも似合ってしまうんだろうから‥ヒヤシンス色の、ゴテゴテした飾りのないシンプルなドレスなんてどうだろう?今のドレスもピッタリだけど、そんなドレスもきっと、似合うと思うんだ。
ドレスじゃなくても、なんだって‥きっと似合う。いや、絶対に似合う!
どんなものでも似合ってしまう君は、本当に困ったものだ…。一体、どんな服を着て貰えば、僕の気は済むんだろう?
全部全部‥**リーヴァ、君の全てを知りたい。知りたかった_**
でも、僕の知ってる神様は、そんな願いは聞き入れてくれないらしい。
リーヴァ「、ヴィス‥?」
リーヴァに、自身が身につけていた白いマフラーをかける。
マフラー 一つ身に付けさせただけで、僕の胸は高鳴った。よっぽど嬉しかったのか‥僕は自然と、笑顔になってしまう。
かわいいリーヴァ。その顔が、いつもみたいな無邪気で明るい笑顔だったら、もっとステキだ!僕がいなくても、君は幸せだから…必ず、幸せになるから…。辛くて悲しいこともたくさんあったけれど、外には不思議で楽しいことがそれ以上にたくさんあるんだよ?
あの工場だって、元々はそんな綺麗で楽しそうな場所だった。人間たちで賑わって、|僕たち《ビスクドール》を楽しそうに見るんだ。
このマフラーは、僕を作った老人から貰った《《大切なもの》》。コレだけは、失くさないように、汚さないように、可能な限り傷つかないように`、誰にも触れられないように`してきた…
でも、リーヴァ。
--- 君になら__ ---
ヴィス「‥このマフラーを託す…」
|壊れ《死に》たくない…。
もっと、リーヴァのそばにずっと居たい。
もっと、リーヴァと色んなところに行きたい。
もっと、リーヴァの色んな姿を見たい。
もっと、リーヴァの色んな|顔《表情》を見たい。
もっと、もっと、もっと__!!!
外に出て、色んなものを見た君は、どんな顔をするんだい…?
僕も、外に出て‥新しい君を知りたい。僕の知らないリーヴァを知りたい…!!
ヴィス「‥僕も外の世界に連れて行って…__愛しのリーヴァ__」
リーヴァ「…ヴィ_」
最後の力を振り絞って、本音を言わないように…そう言いながら、リーヴァにしっかりとマフラー巻く。このマフラーは、僕にとって本当に大切な宝物だから…絶対に、落としてもらいたくない。
どうやら、終わりが近いらしい。視覚も聴覚も殆ど機能していない…分かるのは、目の前にいるリーヴァがほんやりと。そして、工場が崩れる轟音が小さく聞こえるだけ。
リーヴァが何かを言っていた気がするが、聞こえなくなってしまった。
ヴィス「ッ。」
そしてついに、限界が来たのだろう。どこからか小さくバキ、という音がなり、全身の力が抜けてしまう。上げていた腕は強く床に打ち付けられ、少し欠ける。しかし既に体の感覚はなくなっているため、痛み等は感じない。
その代わりに、今までとは比べ物にならないような眠気が襲ってきた。
ああ…すごく、眠い…。
でも、きっと‥このまま寝てしまったら、本当に`最期`なんだろうな…。
もっとリーヴァに、自分の想いを打ち明けておくべきだった。今更、遅いのだが…。
そんなことを考えていると、何かが顔に触れたような気がした。そして、小さく走り去る音が聞こえたように気がした。視覚を聴覚もまともに機能していない。
すると、周りがいきなり真っ黒になる。視覚の機能は全てなくなったらしい。
いや、機能がなくなったというか…ただ、僕が死に向かっているのか。最後までバカだな、僕は…。
もうそろそろ、工場が完全に崩壊する。リーヴァ、君は無事に外へ出られたかな…?
僕は、恥ずかしながら眠気が凄くて起きていられないや。
そうだ。最期に、届かないこの願いを心の中で願ってもいいだろうか?叶うことはない、浅はかで傲慢で身勝手な、この願い…
もし君が、いつか僕と同じところへ来てしまうとしたら…その直前は、僕のことを思い出してほしい。他には何も考えずに、僕のことだけを…。
最後にそんな馬鹿馬鹿しいこと考えながら、僕は眠りにつく。目覚めることはない‥幸せも、悲しみも、夢も見ることもない…
--- 深い ---
--- 深い ---
--- `眠り`へ_ ---
---
---
「___ぅに__‥バカよね、貴方って‥」
ヴィス「…」
光が差し込む
ゆっくりと目を開けると、なんだか懐かしい太陽の光が目を眩ませた。
「_!目が覚めたのね‥良かったわ‥。」
ヴィス「‥レイア‥?ここは…」
レイア「ここは工場の外よ。貴方、リーヴァのこと守って瓦礫に潰されたんですって?」
ヴィス「…」
頭がとてつもなく痛いし、ちょっと今の状況がよく分からない。僕は確かに、工場内で瓦礫に下敷きとなってしまったはずだ。
レイア「ふふ。その顔、さてはなんで自分が工場で瓦礫に埋もれず外に出て、生き残ってるのかよく分かってないわね?」
ヴィス「‥嗚呼…。それと、とんでもなく頭が痛い‥。」
レイア「頭に関しては仕方ないわ。だって、少し前まで生死を彷徨っていたのよ。」
ヴィス「…」
レイア「‥らしくないわね‥。頭が痛すぎて死にそうなら寝てていいんだからね?」
ヴィス「‥いや、大丈夫だ。ただ、なんだろうな…」
レイア「?」
僕は、太陽の方に右腕を挙げる。
ほんの少し腕が軋む音がするが、特に気に留めない。
ヴィス「生きていると言うのは__ここまで、嬉しいものなのか、と‥」
レイア「…ホント‥らしくないわ…。こっちまで変な気分になるじゃない。」
こちらを向いていたレイアは、反対を向いてしまった。よく見てみると、少し肩が震えている。これは笑ってるんだろうか?それとも__?
いや、どちらだとしても何か言われるのはレイアが嫌がるだろうから気にしなくていいか…。
レイア「_そうだわ。わたし、ちょっとトラウムたちのところに行ってくる‥。
まだ完治しているわけじゃないんだから、安静にしなさい。|壊れ《死に》たくないならね。」
少し怒ったような、強めの声でそう言いレイアは行ってしまった。
さて、どうしたものか‥安静にしておくよう言われたし、あまり動いたら怒られるだろう。
というか、腕を動かすだけで軋んでいるのに今起き上がったりしたらバラバラになる気がする。
ヴィス「…‥暇だな‥」
独り言を呟き、首を動かす。目線の先には見るも無惨な工場の姿がある。
|あの場所《アミアンジュファクトリー》には、好きな場所も、本も、思い出‥失いたくものばかりだったのだが、ブロードとの激戦があったのだから仕方ない……
ヴィス「いや、にしても本当に無惨に崩れたな‥?」
想像以上に崩れている工場を見て、思わずそう言ってしまった。
でも、本当にそうなのだ。もしあの中に僕がまだいたとしたら、まず亡骸を見ることもできないだろうな…。
これは人間たちが来たりしないのだろうか?かなりの轟音が鳴っていると思うんだが。いや‥ここれは人の住処より離れてる場所にあるから、案外聞こえてないのかもしれないな。
そんなどうでもいいことを考えながら数分後、レイアが戻ってきた。
レイア「__頭の痛みは引いたかしら?」
ヴィス「嗚呼、だいぶな。」
レイア「それなら良かったわ。他に気になる点とかはある?」
ヴィス「リーヴァが怪我なく外へ出たのか、それと‥僕を工場の外に連れてきた人物は今どこにいるんだ。」
レイア「、…リーヴァは無事。さっきも少しだけど話したわ。貴方を連れてきたのは…、‥」
ヴィス「…」
レイア「‥シルヴィーよ。リーヴァが出てきてすぐ、意識を無くした貴方を能力でアレ以上壊れないようにして、連れてきてくれたの‥。」
ヴィス「シルヴィーが‥?」
予想外だ‥。失礼を承知で思っているが、てっきり工場の異変をいち早く察知して、外に出てるものかと。
ヴィス「シルヴィーは今どこに」
レイア「貴方を引き渡して、|壊れて《死んで》しまったわ_」
ヴィス「‥そうか。」
さらに詳しく話してもらうと、シルヴィーの最期は酷いものだったが、れっきとした《《|人形《ドール》として》》、この世を去っていったという。
シルヴィーとはあまり関わりがなかったが、彼女が“完璧な人形”だと思ってもらえぬまま‥しかも、僕のせいでこんな結果になってしまったことに…謝罪したい。
どうか彼女が、向こうでは自分に自信を持ち、幸せでありますように_
そんな自分勝手な願いを、空を見つめながら願った。
レイア「‥あら、二人とも。もう治療は終わってるわよ。」
ヴィス「‥?」
レイアは誰かに向かってそう言った。
僕は、足音のする方を見て、顔の表情を和らげる。
だってそこには、僕が何よりも大切にしている、最`愛`の人が立っているんだから…。
ヴィス「…おはようリーヴァ。今日も一段と美しいね。」
いつものように、思ったことをそのまま言葉にした。
横になったままだと、格好がつかないな…あんなに色々言ったのに、結果的に生きているし。
リーヴァ「ヴィス!!」
リーヴァが僕の方に駆け寄ると、先ほどリーヴァのいた辺りにメトリが立っているのが見えた。メトリも来てくれたのか。
メトリ「…良かった。」
メトリはこちらに来ようとはせずに、ただそこで僕たちの様子を見ている。一体どうしたのだろう?
ヴィス「‥リーヴァたちはこれからどうするんだ。」
リーヴァ「__あのね‥__あたしたち、外の世界に行くことにしたの。」
メトリ「あなたはどうする?」
ヴィス「…外の世界か‥」
リーヴァ「うん。イヴとかシャルルさんとか、外の世界に行く人が殆どみたい。もちろん、残る人もいるよ。」
メトリ「私とリーヴァはもちろん外に行く!」
レイア「‥わたしは|ここ《工場》に残ることにしたわ。トラウムは話を始めてすぐに残るって言って、いつもの椅子のところに行っちゃったみたい。
…ヴィス、貴方はどうするの?」
ヴィス「…」
僕は三人の話を聞いて、また空を見た。
この工場には、思い出がたくさんある。作られたあの瞬間から、工場が崩れた今さっきまで。全て思い出だ。工場は崩れてしまったが、一部の場所はかろうじて残っているかもしれない。レイアやトラウムという大切な友人はここに残ると言う。それに‥元々、僕は工場から出ようと心から思っていた派閥じゃない。以前の僕なら、迷わず工場に残ると即決していたのだろう。
しかし、今は|最愛の人《リーヴァ》がいる。
そうなれば、話は簡単だ。
ヴィス「_僕も行こう。」
そう言いながら、僕は立ち上がり服や髪についた草を払った。
この工場から去るのは、名残惜しいし、少し辛い…でも、戻って来れないわけじゃないんだ。時々戻ってきて、ここで一日過ごしたりしたってバチは当たらないだろう。
ヴィス「…、」
草を払い終わると、リーヴァが手に握っていたマフラーが目に入る。
きちんと巻いてあげたつもりなんだが、途中で解けてしまったらしい‥でも、落としたりはしてないみたいだな。
リーヴァは僕の目線の先にあるマフラーに気付き、返そうとしてきた。
ヴィス「それはもうリーヴァのモノだよ。自由に使っていい。」
リーヴァ「、…」
僕がそう言うと、リーヴァはマフラーを見てほんの少し笑みを浮かべた。いつもみたいな満開な笑みではなく、本当に嬉しい時にしか出来ない、可愛らしい笑み。
“むしよけ”になるだろうから、ちゃんとつけて欲しい。
リーヴァ「ありがとう。」
ヴィス「いいんだ。君にあげるつもりで渡したんだから。」
リーヴァ「‥うん、ありがたく貰うね!」
ヴィス「ああ。」
リーヴァは、マフラーを首に巻きながら嬉しそうに笑ってくれた。しかし、初めてマフラー巻いたのかなんだかおかしいことになっている。
ヴィス「リーヴァ、おかしなことになってるぞ‥」
リーヴァ「えっ?うそ…どこが変になっちゃってる?」
ヴィス「…全体的に。」
リーヴァ「えぇ‥」
可愛らしく困った顔をするリーヴァを少し眺める。こう言う|顔《表情》のリーヴァも良いな…。
ヴィス「‥僕が巻こうか?」
リーヴァ「、いいの?」
ヴィス「もちろん。
貸して。」
リーヴァ「はい。」
僕はリーヴァからマフラーを受け取った。
一歩近づき、リーヴァに似合う巻き方で首にマフラーを巻く。
上手く巻けたことと、マフラーがリーヴァにとても似合っているという紛れもない事実を目にして、自然と表情が柔らかくなった。
メトレイ「二人ともイチャつかないで|よ〜《ちょうだい》。」
ヴィス「は、」
リーヴァ「ちょ、ちょっと二人ともっ!?/」
メトリ「あっはは!!二人とも顔赤いよ、大丈夫?」
ヴィス「君らのせいだろ‥」
レイア「あら、わたしたちはただイチャイチャ目の前でしないでって言っただけよ?イチャついてないなら赤くなる必要ないわ。
‥イチャついている自覚があったから、顔を赤くしてるんじゃないかしらね?」
リーヴァ「?!」
ヴィス「…」
レイアは悪い顔で笑いながらそう言った。リーヴァも僕も、その発言にさらに顔を赤くする。リーヴァはマフラーで誤魔化そうとしてるが、残念ながら誤魔化せていない。
リーヴァ「もう‥!ほら、みんなのところに行こ?お別れ会‥じゃないけど、しばらく会えないだろうし!」
メトリ「ん、そうだね。行こっか!」
リーヴァとメトリは、ひと足先に工場の方へと戻っていった。僕もリーヴァたちのことを追いかけようと歩き出した時、隣にレイアがやって来た。
レイア「ヴィス、体調は平気?まだ優れないようなら、一日ここを出るのを遅らせたほうがいいわ。」
ヴィス「大丈夫だ。頭痛もすっかりなくなった。」
レイア「‥そう。それならよかった。
それじゃあわたしも先に行ってるわね。」
ヴィス「…__リーヴァたちに、少し工場に用があると言っておいてくれ。」
レイア「分かったわ。急がなくて良いからね。」
ヴィス「ああ。」
レイアは軽く目を細め、笑顔を作る。そしてそのまま歩く速度を早めて先に戻っていった。
あの笑顔‥どこか悲しそうな笑顔にも、僕には見えた。レイアは一体、何を考えていたんだろうか…?
---
ヴィス「_っと、‥」
ガラガラと音を立て、絶妙なバランスで積まれていた瓦礫が落ちていった。
ここは崩れた工場の中。埃だらけで静かだったあの工場は、完全に原型をとどめていなかった。どこからか流れた謎の液体が溜まっていたり、瓦礫がありすぎて一部は通れなくなっている。
ヴィス「…ここら辺か‥?」
もしかしたらここに来るのが最後になるかもしれないため、《《とある部屋》》があった場所へとやって来た。工場の入り口からやってきたため、頭の中で地図を作り歩いて来た道をなぞると、ここはそのとある部屋だろう。あまりにも崩れてしまっているため、本当にそうなのか定かではないが‥きっとここだ。
ヴィス「創造主_‥ここへ来るのは、これで最期かもしれないな。」
はにかむような笑顔でその場所を見る。
ここは、僕を含め多くのドールたちが|生まれ《作られ》た場所__`老人の作業部屋`だ。僕にとってこの場所は、工場の中でも数少ない、安息の地のような場所。老人が居た頃も、居なくなってしまったあの日からも‥何故か、他のドールはこの部屋へ長居しようとしない。そのため、ほぼ僕の部屋みたいになっていた。
まあ、瓦礫などのせいで置かれていた本や僕の私物は、全てダメになってしまったようだが…。
ともかく、そんな場所ともしばらくお別れだ。
ヴィス「、紙とペン?」
何故コレだけ無事なのだろうか…。
僕は不自然にも見える置かれ方をした紙とペンを手に取る。そして紙の裏面を見た。
ヴィス「‥《《コレ》》か。」
昔書いた覚えのあるソレに、僕は懐かしさともう一つの何かが込み上げてくる。覚えたての人間の字で、バカみたいに必死になって書いていたっけな‥。
ヴィス「‥そうだ。」
僕は紙を表にし、瓦礫をテーブル代わりにしてペンを走らせた。迷いなく、書くのにも読むのにも慣れた人間の文字を使い_
数分後。
書き終えたソレを見て、僕は満足げにフー、と息を吐く。我に帰ると、紙をどうするかに悩んだ。
コレ‥見られたら恥ずかしいな‥。
そう思い、瓦礫と瓦礫にある小さな隙間に丁寧に折りたたんで仕舞った。こんな場所、誰も見るわけないだろうし…見つかるとしても、それは僕のいなくなった工場でだ。何も心配はない…はず。
ヴィス「、そろそろ戻らないとか‥」
僕は最後に老人の作業部屋に向かって深く一礼する。
そして、足元に気をつけながら、小走りでリーヴァたちの元へと戻っていった_。
---
リーヴァ「みんな、しばしのお別れだね。」
リーヴァは少し俯いて、悲しそうにそう言った。
しばらくここに戻ってくることはないんだろう。いつでも戻ってくることは可能だが、外に出て、何事もなく過ごせる保証はない。
それを考えると、みんなとはこれで最期なのかもしれない。
フとそう考えて、僕はほんの少し寂しくなってしまう。
アレン「メトリ、ヴィス、そしてリヴァ。君たちとの日々はとても楽しいものだったよ。また会おう。」
ミーフィ「お姉ちゃんたち行っちゃうんだね…寂しくなるけど、いつか私が大きくなって外に行った時は、外の世界を案内してね!」
アレンとミーフィが明るい声でそう言うと、他の工場に残るドールたちも僕たちへ別れの言葉を言い始めた。
そして僕は、一人一人ドールたちの顔を見た。顔見知り程度だが、ほぼ全てのドールが知っている人物だ。
それにしても、|あの時《ヴィスが作られた当時》からいるドールは、もうほんの一握りしかいないんだな…。僕を引いて、15人程度だろうか?
長い年月が経ち、その間に色々な事件があったにしては、残った方なのだろう。しかし、あれほど多くの同胞がいたにも関わらず、数えれる数まで減ってしまったことに、僕は寂しさを覚えた。
トラウム「特に言うことはありません。」
ヴィス「…」
そんなことを考えていると、トラウムの番が回って来たようだ。大昔からの友人で、これからも大切な友として居てくれるだろう_。
そんな彼が話し始めてすぐ、僕は軽くトラウムを睨んだ。『特に言うことがない』と言われて良い気分がする人なんていないだろう。
しかし、彼は続けてこう言った。
トラウム「__きっとまた会えますから。」
『また会える』
そんな当たり前かのように思えるその言葉に、僕は暗い感情が溢れて来てしまった。何故ならコレは、必ず約束できるものではないのだ。
さっき言ったように、道中で壊れてしまう可能性もある。それに僕たちは所詮“ビスクドール”…人形なのだ。
手入れを怠れば、カビが生えたり肌が変色してしまうかもしれない。いつの間にか虫食いの被害に遭ってるかもしれない。体にあるヒビが広がっていつか壊れるかもしれない_
僕たちドールは、簡単に壊れてしまう。
でも、まあ…
レイア「怪我したらここに戻ってくるのよ。私が直してあげるわ。」
“そんなことになる前に、レイアが治療してくれるんだろうな。”と思うと同時に、レイアがそう言った。
レイアなら似たようなことを言うだろうと思って居たが…被るとは思わなかった。
メアリー「みなさん、お元気で。…ルークのことも忘れないでね。」
ルオナ「リーヴァ、お別れなんて言わないでよ。絶対にまた会おうね!」
メアリーとルオナも、寂しそうにしていたが明るくそう言ってくれた。
|壊れて《死んで》しまった彼らを、僕は死ぬまで忘れることはないだろう。
ルークを始め、シルヴィー、ルビー、他の多くのドールたち。そして、マリィやブロード…。多くの命を奪ったが、それでも一人のドール。仲間なのだ。忘れることはない。
---
全員の別れが済んだところで、早速出発だ。
リーヴァ「みんな、ありがとう!」
メトリ「またね!」
ヴィス「それじゃ。」
三人は、それぞれ性格の出る挨拶をして、工場から旅立った。
込み上げる何かが溢れぬよう。
そして、楽しそうに隣を歩くメトリに気づかれぬよう‥後ろを振り返らないようにして。
メトリ「外の世界には、一体どんなものがあるんだろう‥!」
リーヴァ「怖いこととかはあんまりないといいなぁ。」
ヴィス「…きっと、楽しくて幸せになるものばかりだよ。多少、怖くなることもあるかもしれないけれど‥」
リーヴァ「えっ‥あるの‥?」
ヴィス「‥本で読んだ限りはな。」
リーヴァ「‥」
メトリ「あはは。そんな顔しないでよ〜!せっかく外の世界をこれから体験するのに、そんな顔してたら楽しくなくなっちゃうよ?」
リーヴァ「それも‥そうだよね。うん、二人の言う通り、きっと楽しいこともいっぱいだよね!」
メトリ「♪」
ヴィス「‥嗚呼_。」
蕾が花開くように、美しく可愛らしい笑顔。君はきっと、僕の想像よりもたくさん‥楽しくて`幸せ`なことを考えているんだろうな。
君への想いが十分に届かなくても、隣で君が楽しそうにするのを見るだけで、僕は幸せだ。
でも…
--- いつかその想いが届いて、君と結ばれたら‥ ---
--- 僕は、**世界でいちばんの幸せ者**になるだろう。 ---
---
多くのドールが、この壊れた工場から去ってはや一年。明らかに、|人《ドール》の手によって仕舞われてたであろう一つの紙を見つけたドールが、ここにいる。
この者は、転んだ時に《《たまたま》》瓦礫の隙間に目がいき、《《たまたま》》その紙を見つけたのだ。
隙間に手を伸ばし、紙を掴み取る。取り出して見てみると、とても綺麗に折りたたまれ、両面に何か文章が書かれているのが見てすぐに分かった。
紙を開きザッと読んでみると、それは一人のドールによって書かれた“手紙”だと言うことが分かった。
そして、その手紙に興味を持ったこのドールは、もう一度、丁寧に手紙を読んでみることにした。
拝啓
僕は、ヴィスメイ 人形。この工場で、一人の老人の手により作られたドールだ。
…ということは、お前がいちばんよく分かっているだろう。何故ならコレを書いているのはお前であり、コレを読んでいるのもまた、僕なのだから。
さて、僕がこの手紙を書いた理由だが…一つは文章を書く練習がしたかったから。まあ、文章を書くだけなら、わざわざ手紙にしなくて良かったのだが、もう一つの理由によって手紙で練習することになったんだ。
そしてそのもう一つの理由と、言うのは、人間がやる、
--- 未来の自分へ宛てた手紙 ---
を書きたかったからだ。
あまりにも単純だが、それでいい。人間たちの言葉には、こんなものもあるらしい。“シンプルイズベスト”という言葉が。意味はそのままで、シンプルなのがいちばん良いと言うこと。つまりは、僕の手紙を書いた理由も、単純でいいのだ。
まあ、そんな理由で未来の僕へ手紙を書くことにした。字が汚かったり、文がおかしかったりするのは、愛嬌ということで、ほおっておいてくれ。
本題に入ろう。
人間たちが書く、未来の自分への手紙というのは、質問をするのが基本らしい。ということで、僕も未来の僕へ簡単な質問をしてみることにする。
一つ目は、そうだな。
トラウムが、この手紙を読んでいる今も友人かどうか、なんてどうだろう?
トラウムには、勝手に質問の材料に使ってしまって申し訳ないが、我ながら良い質問だと思う。友人というのは人間にとって大切なものらしいからな…きっと、僕たちビスクドールでも友人は大切だろう。
だから、この手紙を読んでいる今、僕とトラウムは友人なのか。一つ目の質問にしよう。
二つ目は、老人は元気にしているか。
最近、老人はあまり元気がない。この手紙を見ている頃によくなってると思うが、どうだろうか?元気にしていれば幸いだ。
三つ目‥この工場は変わったか。
今は全盛期より劣るが、工場は賑やかな方だ。でも、人間の飽きは早いと本で読んだ。きっとこの工場もいつかは廃れてしまうだろう。今コレを読んでいる時は、工場は前みたいに賑やかだろうか?僕はに賑やかな工場も静かな工場も好きだから、正直どちらでも僕にとって不利益になることはない。
もう質問が思いつかなくなって来た。思っていた以上に、気になることは少ないみたいだな。
…ここらで、この手紙も終わりにしても良いかもしれない。話すことはないし、手が疲れてきたし、練習にもなったし、十分だろう。
それじゃあ、これで終わり。
未来の僕も幸せなことを願って_
敬具
✖️○年△月☆日
ヴィスメイ 人形
ヴィスメイ 人形様
~~~
裏面には、`《《ヴィスメイ 人形》》`というどこかで聞いたことのある名の人物が、未来の自分自身へ送った手紙が書かれていた。
『確かこの人形、一年前この工場から出ていった人形の一人では?』
手紙を読んだドールは、手紙を書いた人物がこの工場から去った者の一人だということを思い出す。
そう、彼はこの工場に古くから…それこそ、“命あるドール”を作っていた人間が生きていた頃からいる、古参のドール。そしてたった一年前に、この工場から去ってしまったドールの一人だ。
まあいいか、と手紙を表にして内容を読み始める。
~~~
拝啓
あれから、ゆうに七十年は経過している。
色々話したいことはあるが、時間はないし早速質問に答えるとしようか。
一つ目の質問への答えは簡単だ。トラウムとは今も‥きっと仲がいい。つい最近喧嘩をしたが、ちゃんと仲直りもしたから問題ない。
トラウム以外にも、レイアやメトリという友人もできた。皆、良き友人。トラウム以上に仲がいいと思えるドールはいないが…。
二つ目の質問への答えだが…これに関して、僕はあまり答えたいと思《《え》》ない。
そのため、失礼だが答えないことにする。すまない。
三つ目、工場の状態はドールたちの様子は大きく変わった。例えるならば、トラウムが変化のあまり死ぬほど明るい笑顔をしてしまうくらいに…。
いや、この例えはよく分からないか。ともかく、それくらい大きく変わった。
まず人間は来なくなった。そしてドールの製造は終わり、工場は静まり返ってしまったよ。
でもしばらくして人間の男がやってきてな。ソイツがドールの製造を再開したんだ。しかも、命あるドールの製造を…。
その時その瞬間だけは、癒しもなにもない僕の生活で、唯一“なにか”の感情が湧き出てくる。
その感情なんなのかは、僕もよく分からない。楽しいとも言えるし、感動しているとも言える。
ともかく、面白いだろう?僕も、初めは驚いたよ。
だけど、それ以上に…**彼女**に魅了されたんだ。
~~~
何故か“彼女”の部分が大きく書かれていることに、ドールは呆れを示す。
『そういえば彼、とあるドールに酷いくらい|泥酔《恋》をしていたんだっけ。』
この手紙を書いたヴィスメイ 人形は今まで、無口で毒舌で、思ったことをハッキリ言う‥それはそれは、良い意味でも悪い意味でもクールなドールだったのだ。
しかし…《《ある日》》を境に、前の彼の面影はどことなくしか残らなくってしまう。そのある日というのは、手紙にも書かれていた人間の男が開く謎の集会があった日のこと。
その日は、工場中のドールが集まり、新たにドールが作られるのを見るのだ。
ドールは続けて、手紙を読むのを再開した。
~~~
さて…彼女について少し、話すとしよう。時間の問題でほんの一欠片しか話せないが許してほしい。
彼女の魅力は他のドールにはない。
あの美しい銀色の髪、恐ろしいほど似合う髪型。ぱっちりとした大きな目、可愛らしいピンクの瞳。ほんのりと赤みがかっている、自分と同じ陶器でありながら柔らかそうに見えてしまう頬。コロコロ変わる愛らしい表情。
彼女のためにだけ存在している‥彼女が着ることによって美しいと言える、レースのあしらわれた白色のロングドレス。頭つけられたピンク色のレースカチューシャ。
自分だって怖いのに、自分よりも他のドールを優先してしまうその優しい性格。そんな自己犠牲が少しばかり激しいところには、困ったものだ…。そんなところも僕は好きなのだが。
彼女が笑うたびに、僕の心は尋常じゃないくらいに跳ね上がる。
彼女が泣いてしまうたびに、その涙を僕が拭いてあげたいと、僕だけのものにうしてしまいたいと思う。
彼女が困った笑みをするたびに、僕は解決してあげたい、しかしもっと見たいと思ってしまう。
彼女が友人と楽しそうに話すたびに、僕は楽しそうで良かったと安堵し、同時に僕と会話すれば良いのにと嫉妬してしまう。
彼女は魅力的過ぎる。
ここからは彼女の好きなものなどについて話そう。
彼女は春が好きだ。春になれば、多くの生物は眠りから目覚め活動を再開する。そして、美しい花が咲き誇る。実に彼女らしい。
そうだな、あとは…埃っぽい場所も好きだな。彼女が寝床としているのは、埃っぽい階段下だ。埃っぽい場所は、好きじゃないが…彼女が好きなら、どんなに埃っぽいところにでも行ける。
そんな可愛らしい彼女が苦手なのは、夜と猫だ。僕と彼女が出会ったあの日も、突然やって来た猫が彼女のドレスに引っ付いて離れなかった。苦手なものに好かれる彼女もまた、魅力的だ。
猫は食肉目ネコ科ネコ属に分類されてるれっきとした哺乳類。英名ではHouse CatもしくはFeral Cat 。学名ではFelis catusとされている。
ちなみに、食肉目は大きく分けて二つあり、イヌ亜目とネコ亜目がある。犬と猫は、共通の祖先を持ちながらも進化の過程で途中からまったく異なる道を進んだのだ。
ネコ亜目の中にはマングースやジャコウネコも分類され、犬っぽい見た目のハイエナも普通にネコ亜目。猫はネコ亜目からさらに分けてネコ科に分類され、さらにさらに分けられ八系統に分かれる。人間が家で飼うようなイエネコ系統にヒョウ系統、オオヤマネコ系統などだ。
これ以上話すと時間がなくなるので終わりにするが、案外奥が深い。
こんな風に色々話したが、僕は哺乳類が大の苦手だ。見ることや調べることはまだしも、触るなんてことできない。可能なら一定の範囲内に入れたくないし見たくない。
__死骸なら話は別だが。__
|猫《哺乳類》が苦手な彼女と、哺乳類全てが苦手な僕…自分で言うのも何だが少し似ていると思う。とても光栄だ。
そんな魅力が多すぎる彼女の名前は、“リーヴァ”
美しく、可愛らしい彼女にピッタリな名だろう?
そうだ…忘れていたが、人間の男が工場にやってきてから工場にいる全てのドールに、特別な力が宿ったんだ。
僕は|ジャッチ・アイ《裁判長の目》という力を持った。力を使った時に、僕の視界内に捉えた者を裁判所に強制送還し、裁判を行うというもの。僕が嘘だと思ったものは全て嘘に、本当だと思ったことは全て本当の証言となる。判決も、僕の思い通りだ。
しかし、使い勝手は悪い方だ。僕の視界内に捉えなければならないのだが、加害者が視界内に入らなければその裁判は無駄なものになってしまう。上手くいかなければ、|僕《裁判官》だけが裁判所に行くなんてことも…。
まあそんなことはどうでもいい。リーヴァの話をしよう。
リーヴァの力は、ヴィトロルミエール。光の束を飛ばし周囲を明るくする力みたいだ。とある殺戮ドールとの激戦では、その光の束が燃えそのドールは炎に包まれた。そのお陰で、攻撃のチャンスを生み出せたから、彼女には本当に感謝している。
そして、この力は夜が苦手な彼女に、ピッタリだ。
そんな彼女に、僕は泥酔しているのかもしれない。でも、それは良いことだと僕は思う。
自分で言うのも何だが、僕は彼女に出会うまで他のドールと殆ど関わりを持たなかった。トラウムやレイアとしか、まともに喋らなかったのだ。我ながら、社交的でないと思う。
しかし、彼女と‥リーヴァと出会ってからは、メトリやアレンと言った他のドールたちとの関わりを持った。リーヴァは顔が広いし、その性格ゆえにどんなドールからも好かれる。だからこそこんな風にたくさんのドールと話すことができたのだが…。僕がどれほど苦労したか、彼女は分かっていないと思う。
そろそろ時間らしい。この崩れた工場の外から、一箇所にドールが集まって話をしてる音が聞こえ始めた。きっと、僕たちが外の世界へ旅に出るのを見送ってくれるのだろう。
まだ話し足りないし、リーヴァについてコレを《《勝手に》》読んでる君へ話してやりたいが…これ以上手紙を書いていると、レイア辺りから大声で呼ばれそうだ。失礼するよ。
いつか、またこの工場に戻った時に…
この手紙が、元の場所から無くなっていないことを‥**心から**願っている
敬具
♤♪年☆月✖️日
ヴィスメイ 人形
過去のヴィスメイ 人形様
~~~
“彼女”について語り出してから、なんだか文字が汚くなっているのは…興奮のしすぎで殴り書きになりそうなのを無理やり止めながら書いているからだろう。
このドールには面識はほぼないヴィスメイ 人形だが‥この手紙を読むと、親近感ではないがソレに近いものが湧く__気がする__。
と、考えるドールは、それはそれは楽しそうな笑みを浮かべ手紙を元の場所へ戻したと言う。
その様子を…同じく手紙を読んでしまった
--- `男女一組`がこっそり見ているとは知らずに_ ---
--- いつまでも 君の隣に ---
--- ♡。.+:❀完結❀:+.。♡ ---
今日の文字数
15058文字
ヴィスがリーヴァちゃんにマフラーをかけたところからボロ泣きしてました。表現とかではなくガチで。
後書き書いてる今でも泣きそう、今絶対顰めっ面になってる…!!もし、この顔親に見られたら親を処すわ(
[小話]
ミニタイトル(?)に書かれている『Bellepoupée(ペル・プペー)』とは、フランス語で“美しい人形”のことを指す。
つまりタイトルは日本語にするとこう。
[最期に見た美しい人形]
ヴィスにとって、この世で最も美しい、たった一人だけの愛しい人。それすなわち__
[小ネタ]
リーヴァちゃんにあげたヴィスのマフラーの話をしてる時の小ネタ(?)です。
ヴィスが心の中で言った「“むしよけ”になるだろうから」って言うのはちょっとしたくだらない遊び心がありまして…。
“むしよけ”って言うのは、二つの意味があって、一つは単純な虫除け。マフラーをするわけですから、虫が首に飛んできたり‥なんてこと多分無くなりますから。
もう一つは男性除けです。ヴィスのマフラーは別に、男ものってわけじゃないですが女ものってわけでもありません。なので、察せれる人なら気を遣ってリーヴァちゃんを狙うのはやめてくれるでしょう…ヴィスがいない時に、男の子のドールにリーヴァちゃんが狙われる可能性は0じゃないので、効果は薄いかもしれませんが男性除けにリーヴァちゃんにあげました。
後、あげた理由の一つとして、リーヴァに自分の私物を身につけて欲しかったってのがあります。可愛いし、可愛いし、嬉しいし。
ヴィスは設定に書いてはいませんが、お察しの通り独占欲が強めなのです。
…説明が下手すぎて泣きそうですが、ともかく男性除けです。
リーヴァちゃんは可愛すぎるんですよ、いつどこで、どこぞの馬の骨とも知らぬ奴(??)に掻っ攫われるか分かったもんじゃない。
[小ネタ?]
ヴィスが、リーヴァちゃんに着て欲しいものとして例を一つあげましたよね。
『ヒヤシンス色のシンプルなドレス』
と。まあ、ヴィスの容姿を理解してる人ならなんとなく分かると思うんですけど…。
“ヒヤシンス色”は、ヴィスが前髪で隠してる右目の瞳の色なんです。
で、わざわざシンプルな、って付けてるのは、ヴィスがゴテゴテしたものはあまり好きじゃないから。シンプルイズベストって言うでしょう?だからです。
ピンクの綺麗な瞳を持つリーヴァちゃんですが、ほぼ反対の色のヒヤシンス色のドレスもきっと似合うんでしょうね。多分、その姿を見たらヴィスは尊すぎてぶっ倒れるかな…(その前にきちんと写真とか撮ってるだろうね)
ちなみに右目の瞳は、歪んだ十字架みたいな形で、ヴィスんまりこの目が好きじゃないんですよね。だから隠してる。
今までに見せたのはレイアちゃんやトラウムくんくらい仲のいい旧友。あとは、そうですねぇ…__
いつかきっと、リーヴァちゃんにも、結婚を前提に告白する時とかに見せるんじゃないでしょうか。この、不気味で可笑しな右目を…。その時はどうか、その瞳ごと彼を愛してもらえれば幸いです。