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不壊の壁は刃を持たない 第五話
SAKUTARO777
ソノラトルの攻略法とは…!?
「見つけましたよ、ソノラトルの攻略法!!!!」
「本当か!? シンゴ!!!」
「…んの前にぃぃ、どうにかしてこいつらをぉおおお、引き離してくれませんかぁあああ?」
「わかった!!」
**ガキィィィィン!!!!**
シンゴの後ろでガルフが床を全力で叩いた。巨大な洞窟に音が響き渡る。ソノラトルは急に響いた大きな音に驚いたのか、慎吾から離れ、群れへ飛んでいった。
「これで時間稼ぎくらいはできるだろう…今のうちにどこかへ隠れよう!!」
「カクレヨウ!!!」
急いで大きな岩の後ろに駆け込もうとするが、タートルが遅すぎてついて来れていない。
「遅えんだよ!!!」
マルチが魔法でタートルを浮かし、すぐに岩の後ろへ持ってきた。
「それで…なんだっけ。あ、そうだ。シンゴ。『ソノラトルの攻略法』ってなんだ?」
「はい!!! ソノラトルの攻略法……それは………。」
「**『水』です!!!!**」
「水ぅ!?」
パーティー全員が驚いたが、シンゴは冷静に話し始めた。
「そうです。『水』です。」
「でも、水で一体どうしろって…。」
「ところでみなさん、『高周波音』って知ってますか?」
「うーん…人間には聞こえない高い音……みたいな?」
「タートルさん正解! よく知ってますね。」
「スゲェ。」
「そう。高周波音は人間には聞こえない。でも、ソノラトルはどうでしょう? あんなに耳がいいんだ。高周波音も聞き取れて当然と考えていいでしょう。」
「でも、そんな音でどうやって…。」
「ふっふっふっ。ご説明いたしましょう。あ、でもちょっと難しい話になるからアルバトロスはわかんないかも…。」
「ダイジョウブ。サイショカラワカッテナイヨ。」
「そうですか……。」
「で!! 高周波音がなんだって!?」
「あ、はい。それで…………。」
「……確かに、それならいけるかもしれない……。」
「試してみる価値はあるね。」
「ヤッテミヨウ!!!」
そして、さっそく作戦を実行しようとすると……。
「危ない!!!!」
マルチの声でハッと僕たちが振り返ると、ソノラトルの群れがすぐそこまで迫ってきていた。
「やばいいいいいいいいい!!!!」
「ああ!! やばいな!!! でも作戦実行するぞ!!!」
「はい!!!」
「『音』は、空気の振動でできています。音が高ければ高いほど空気は揺れ、低ければ低いほど揺れません。」
「じゃあ、その『高周波音』ってのは、すごい空気が揺れてるってことだな?」
「その通り。そして、ソノラトルの耳は、通常の生物の何百倍も敏感で繊細なはずです。居場所を察知するための小さな音すら、『巨大な音』として処理しているんですから。つまり!! 高周波音を浴びせると……!!!」
「『ものすごい空気の振動がダイレクトに鼓膜に直撃する』!!!!」
「そうです!! 許容量を超えた音圧エネルギーなら、奴らの鼓膜を破れるかもしれないってことです!!!」
「でも、肝心の高周波音はどうやって出すんだ?」
「ふっふっふっ。それこそ、『水』を使うんですよ。」
「え!?」
「実は、自然界にも高周波音を生み出している『ある場所』があるんですよ。」
「待ってくれ!! 考えさせろ!!! う〜〜〜〜〜〜ん……。あ!!! わかった!! 海だ!!! 海!!! 俺の勘がそう言ってる!!!」
「残念。『滝』です。」
「うわあああああああ!!!!」
「本当に滝が高周波音なんて出せるのか!?」
「はい。Goo●leで調べればすぐ出て来ますよ。」
「じゃあ、滝を作らないといけないな……でも、どうやって……。」
「その辺はタートルさんとマルチさんに頼みましょう。お二人なら水魔法を使うのくらい簡単でしょう?」
「ふっ。簡単さ。なめないでいただきたい。」
「なるべく大きな滝を作れよ!!!」
「わかりました!」
「よし!! 作戦実行だ!!!」
「タートルさん!! マルチさん!! 滝!!! お願いします!!!!」
さっそくタートルとマルチが水魔法を唱え、大きな滝を作った。バシャバシャと水が大きな音を出す。
「ギャアアアアアアアア!!!!」
ソノラトルが悲鳴を上げる。
「効いてる!! 効いてるぞ!!!」
「これで鼓膜は破れ……たと思うので、居場所は察知されなくなったはずです!!!」
シンゴがそういうと、ソノラトルが何もないところに向かって攻撃し始めた。シンゴの言った通り、ソノラトルはこちらの居場所をわかっていないようだ。
「すごいな、シンゴ!!」
だが、それだけではなかった。急にソノラトルたちがフラフラと地面へ落ち始めたのだ。
「え!?」
「あわよくばと思ってたんだけど……まさか!?」
「い、一体なんなんだ!? シンゴ!!!」
「高周波音が鼓膜を突き抜けて三半規管(体のバランスを保つ器官)にまで影響を与えてくれたみたいです!!! 今なら叩き放題ですよ!!!!」
「よし、みんな!!! 今のうちだ!!! ソノラトルの群れを殲滅するぞ!!!!」
「はい!!!」
そんなこんなで、ぼくらは見事ソノラトルの群れを討伐し、120万ペールをゲットした。
「じゃ、クエスト終わりのエクレアな。」
「いええええええええええええええい!!!!」
どうやら、ぼくだけじゃなくパーティー全員エクレアが好きみたいだ。良かった。エクレア好きに悪い人はいないからな。しばらくすると、エクレアを口いっぱいに頬張っているせいでかなりモゴモゴしながらガルフさんが話しかけてきた。
「………シンゴ。」
「はひ?」
「今回のクエストは、お前がいなきゃクリアできなかった。」
エクレアをごくんと飲み込むと、ガルフさんが言った。
「ありがとう。」
「………はい!!!!」
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