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Chapter7
結局、入ることになった。
私たちは今、迷宮城の入り口に来ていた。
そこで――。
「ようこそ迷宮城へ。
早速ですが、この城に入る前に、裏切りの門の審判を受けていただきます」
え、何あれ。
コウモリ?
変な目玉のついたコウモリが、こちらに話しかけてきた。
「裏切りの門?」
ゴゴゴゴ……。
不気味な音とともに、突然、天井が落ちてきた。
間一髪、私たち五人はその天井を支えた。
「はははは! 重いでしょう! この門は大変頭がいいのです。
五人で支えられるぎりぎりの重さをかけます。
一人でも力を抜けば、ぺシャンと潰れますよ!
一人が裏切れば、ほかの者は潰れます。
裏切り者だけが、この城に入れるのです。
このレバーを引かない限り、この天井の落下は止められません。
四人で仲良く力尽きるのもいいでしょう!
さあ、どちらを選びますか!?」
『最悪すぎるんだけど……。だから、面倒くさいって言ったじゃん……』
こういう筋肉を使う系は専門外だ。
か弱い女の子に、なんてことをさせるんだ。
裏切りの門に潰されなう。
……マジウケる~。
ウケないけど。
「……っ、誰だ! 今、力抜いたのは!?」
『……私か……?』
「殺すぞ!?」
「蘭さん、勘弁してくれよ!」
喚く飛影くんと桑原くん。
しょうがないじゃん。
専門外なんだから。
ため息をつきたくなる。
でも、そんなことをして力が抜けてぺちゃんこにされたら、死ぬに死ねない。
ホホホ、と笑っている一つ目のコウモリ(?)が、妙に憎たらしくなってきた。
『やだもう…。血管切れる…』
「おいチビ! てめぇ、裏切るなよ!?」
「よせ、桑原!」
ギリギリ耐えられる重圧をかけてくる天井。
飛影くんを信用していない桑原くんがそう言うのも、無理からぬ話だ。
だが、それは飛影くんの癇に障ったらしい。
「信用しないのなら、俺が裏切ってもいいんだぜ」
「やめろ飛影っ……! こんな時に……!」
互いを信じたままでは、いずれ力尽きる。
だが、一人でも裏切れば、他の四人が死ぬ。
「くそっ、どうすれば……」
「選択はあなた方の自由です……ホホホ」
『……ムカつくな』
「クソが……! おい、わかってんな! 裏切ったらただじゃおかねぇぞ!?」
「フン……しかし、こうやっていても、力尽きて全滅するだけだ」
「なんだとっ……!?」
「やめろ! 言い争ってる場合じゃねぇだろ!」
懲りずに言い争いを始める桑原くんと飛影くんに、幽助くんが怒鳴る。
その視線が、使い魔へと向いた。
私は、その視線を追った。
……あのレバーさえ上げられればいいのに。