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【鬼人の隠れ家】PROLOGUE
雪が降っている。
私は冷たい鉄格子の隙間から、力なくそれを眺めている。
捕えられてから、もう何度目の冬だろう。
辛いとか、苦しいとか、それよりもまあ、退屈だ。
いつからか、見回りの兵すら来なくなった。食事すら届かない牢獄の端で、私は常に一人だ。怪物の殺し方が分からないからと言って、酷いことだ。
おそらく彼らは、弱った私を見て、ついに試行錯誤を止めた。逃げる気力もなく、後はただ飢えるだけだから、放っておけば良いと判断された。
親族を殺された故の復讐だとか、罪なき自分をこうして何年も閉じ込めた恨みだとか、そういうのはこの際、なんというか、どうだっていい。
どうせ放置するなら、せめて刃の一振りでも置いて行くぐらいの情けはないのか。
私自身、このまま釈放を祈るべきか、潔く死ぬべきか、飽きるほど考えているというのに。