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8話「悪意」
「エミリアたん…」
「ううん、いいの…私が勝手に期待して……っ自爆しただけなんだから」
「違う…エミリアたんは自爆なんか__」
「スバル、フォローしようとしてくれてありがとう。でも…事実だから…」
「エミリア様…いえ、そんな事はありません。スバルくんの言う通りです!」
「レムは…本当に優しいね」
「エミリア様…」
エミリアの目からぽろぽろと涙がこぼれる
「ううん…全然……っ…ちが……っち、違うの……っただ……っ勝手……に……っ涙が……っ」
「……もう…見てらんねぇ…ふぅ…エミリア!!1人で勝手に抱え込むんじゃねえよ!!人を頼って!人を信じて!それが…それこそが!!仲間同士でできることの…本質だろうが!!違うか!?1人で抱え込むなよ!かつての俺がそうだったみたいに、他の人にぶちまけて全部しゃべってちまえば気持ちが楽になるんじゃねえのかよ!違うか!?エミリア!!!!全部ぶちまけろよ!!俺が聞く!!何時間でも聞く!!だから一人で泣くな!!」
「スバ__」
「俺は…君に助けられて…君がいなかったら…俺は今…ここにいない…」
「スバル…私は…」
「俺にとって君がそんな存在だって…ちゃんと知って欲しい。知った上で、俺に全部話してぶちまけて欲しい。どんなに感情を爆発させたって俺は構わない。俺は…お前の…英雄になるために… 1番の男になれるように…頑張って、頑張って、頑張って。最終的には戦う。魔女教なんて屁でもない位の力を持って… 王になって…この国を守れるくらい強くなって……俺も、お前の隣に胸を張って立てる男になる。だから……俺を安心させてくれ。エミリア」
「スバル……本当は…嫌だ。暴食が…大罪司教が…スバルに関する記憶だけ戻して……っ…そこには…スバルに対する『善意』が表に出て……っ大きくなって……でも、暴食の1番の目的は、私みたいに精神崩壊させること…暴食のこの行動には『善意』なんてなくて……そこには『悪意』しかないって……思ったら…胸が張り裂けそうで……スバルは嬉しそうなのに……それが本当の目的じゃないって知ったら……スバルはどう思っちゃうかなって考えたら……レムはどう思うかなって考えたら……考えるのが嫌になって来ちゃって……そうして……私はまたスバルに助けられて…… でも……また、暴食の目的を考えてしまったら……それを知ったスバルがどうなるか考えてしまったら……それを知ったレムがどうなるかって考えてしまったら……もう後戻りできなくなっちゃって……私スバルの前で1回もかっこいいところ見せたことないよね…?情けないところばっかり見せて……スバルに何回も迷惑かけて……それでもスバルは私を見捨てないでいてくれて……『好きだ』って言ってくれて……嬉しくて……でも……私とスバルは全然……違う立場にいて……スバルは私なんかよりもずっと上で……そう考えてるうちに……私は……」
「……もういい」
「__え?」
「君が自分のことをどう思ってるかなんてどうでもいい。重要なのは、みんなは君を客観的にどう見てるかってことだ。俺は、どんなに自分の評価が低くても、どんなに自己肯定感が低くても…俺はお前が好きだ。俺は誰にどんなに好きって言われても、君への評価は揺るがない。俺の心の1番と2番は、もう既に埋まっていて…その1番は君だ。それだけは絶対に変わらない。そんなもの一生変わんねぇ。わかるか?エミリア」
「スバル…」
「私は…スバルが……」
「はァ…つまんないのォ。一生そのままヘタレ込んでたほうが俺たちのためになったのにねェ。さすが英雄って言ったところかなァ?」
「…暴食……人の心を弄んで…それがそんなに楽しいか?」
「楽しいよォ?だって人間って壊れる瞬間が一番おいしいじゃん?絶望ってさァ、熟した果実みたいに甘いんだよォ」
「…!エミ__」
「エミリア、イタダキマス!!」
「__あ」
「……ごちそうさまでした」
9話次回予告
「おい!!セッシー!!逃さねえぞ!?出てこいやぁ!」
「きゃは!既に記憶と名前を食べられた人の名前を呼ぶなんて…お兄さんも惨めだねェ」
「って…ルイ?」
「そうそう。魔女教大罪司教暴食担当のルイ・アルネブ。作者にこの姿に戻ることを一瞬だけ許してもらえたからさァ。次回予告で使うことにしたんだァ」
「本編の登場回数全然ないもんな。お前」
「うるさいなァ」
「まぁ別にそういうのもいいと思うけど。大変な思いしてなくて」
「いいね、いいサ、いいよ、いいじゃない、いいんだってば、いいからこそ…暴飲ッ!暴食ッ!」
「暴食って大体毎回そう言うけどさぁ…そういう決めゼリフ?」
「お兄さんは、話が早くて助かるねェ。決めゼリフって捉えていいよォ?」
「次回10話「暴食」お楽しみに」