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第7話:密告者の天秤
「……あ、あの、お二人とも? 顔がめちゃくちゃ怖いんだけど……」
僕――ハヤトは、まりかと上堂由希の二人に挟まれ、その場で冷や汗を流していた。
さっきから二人の笑顔がピキピキと引きつっている。
仲良く協力しようって話になったはずなのに、なぜか僕を巡って、目に見えない強烈な火花が散っている気がするのだ。
「あはは! まりかもヤンキーちゃんも最高にバチバチじゃん! おーい古焦、これスマホで動画撮っとこーよ! 世紀のキャットファイト!」
「あひゃ、あひゃひゃ……我、端末のバッテリーがもったいないから無理ぃ……」
相変わらず流星だけがオッドアイを輝かせてこの修羅場を楽しんでおり、古焦は不気味に手をモジモジさせながらスマホを隠している。
その時、僕たちの端末が一斉に『ピロリ〜ン!』と気の抜けた大音量を立てた。
『――ハーイ、プレイヤーの皆様! ファーストイベント生き残りおめでとうございまーす!』
頭上から、あの黒いシルクハットのゲームマスターの、軽薄でふざけた声が響き渡る。
高層ビルに囲まれた薄暗い中央広場に集まった数十人の泥棒たちが、一斉にビクッと身構えた。
『ちょっと人数が減って寂しくなっちゃったので、皆様の仲をさらに深める楽しい新機能を追加しました! その名も……第2イベント【密告者の天秤】!』
空中にポップなアニメ調の天秤アイコンがデカデカと表示される。
『ルールは超〜簡単! 皆様の端末に【密告ボタン】がつきました! 同じエリアにいる「仲間の現在位置」を警察にポチッと送信すると、なんとその見返りとして、自分だけが【5分間、誰からも姿が見えなくなる完全透明化】になれちゃいまーす!』
「ええっ!?」
「そんなのアリかよ!?」
広場にいた泥棒プレイヤーたちから、一斉にズッコケるような、でもどこか引きつった声が上がった。あちこちで「おい、お前裏切るなよ?」「お前こそ押すなよ!」というガヤガヤとした言い合いが始まる。
『もちろん、誰がチクったかは完全非公開! 制限時間は15分! さあ、誰が最初に仲間を売っちゃうのかな〜? それじゃ、レッツ・裏切りタイム!』
ブツッとアナウンスが切れると同時に、広場は異様な静寂に包まれた。
みんながスマホの画面を見つめ、チラチラと隣の仲間を「自分の透明化のための生贄」としてお互いに観察し始めている。
「う、嘘だろ……仲間を売れば、自分だけが透明になって助かるなんて……」
僕がスマホに表示された真っ赤な【密告ボタン】を見て冷や汗を流す中、周囲の泥棒たちは完全に固まっていた。
誰もが最初に動くのを恐れ、かつ誰かに売られるのを警戒して、スマホを握ったままお互いにジリジリと距離を取り始めている。
これから始まる、絶対に誰も信用できない15分間のカウントダウンが、静かにスタートした。
いろいろひゃっはーなKanonLOVEです(?)
キャラ絶賛募集中。
では!
(キャラ募集のURL貼るときが一番虚しい。)
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