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終焉の鐘 第五話
この世界は、嘘で成り立っている──
誰もが嘘を並べ
誰もが嘘を信じ
誰もが嘘を愛す
この世界は、嘘で成り立っている──
誰もが嘘を並べ
誰もが嘘を信じ
誰もが嘘を愛す
中国裏社会の帝王
【闇雲】
彼の率いる|組織犯罪集団《マフィア》
【|终焉的钟《終焉の鐘》】
彼らもまた、
嘘を信じ
嘘を愛し
そして
闇を愛すものだった
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第五話 ~熟さないレモン~
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「君、好きな果物は?」
終焉の鐘の屋敷に着いた時、闇雲は月照にそう問いかける。
「────レモン?」
「ならレモンくんだね」
闇雲のその笑顔に、月照はか顔を顰める。
「ハ?」
「君の名前。綺麗な黄色の髪だし、ちょうど良いね。そうだなぁ──例えるなら君はまだ熟していないレモンだ。これから、いろいろな経験を積んで少しずつ成長──熟していく」
闇雲はそう言うと月照──レモンの頭を優しく撫でる。闇雲のその行動にレモンは顔を赤くして反抗する。
「おまっ‼︎僕とお前の年齢そんな変わらないのに子供扱いすんなよ‼︎」
レモンのその反抗的な態度を闇雲は楽しそうに見つめてから氷夜を見て口を開く。
「氷夜、君の所のソルジャーにしよう。世話を頼んだよ」
「俺が──ですか?」
氷夜は少しだけ面倒そうにそう言った。けれど、周りからの引き受けろという強い視線に負けたようにため息を吐く。
「わかりました──。レモンの世話は引き受けます」
氷夜はそう言うと、相変わらず冷たい瞳で全員を見てから身を翻してその場を去って行った。
~1ヶ月後~
「また逃げ出したのか──」
氷夜は誰もいない部屋を見てから溜息を吐き外に出る。
「これで何回目だ──あの問題児が脱走するのは」
面倒だと言いながら氷夜は丁寧に自分の屋敷の側を探す。そしてとある一角に来てから口を開いた。
「そこにいるんだろうレモン。何回逃げ出せば気が済むんだ──」
氷夜のその言葉を聞いた後、隠れているレモンは悲鳴のような声を上げた。
「お前は僕の何も分かってない‼︎結局あの闇雲ってやつに命令されたから仕方なく僕を育ててるんだろ⁉︎」
レモンのその言葉に、氷夜は黙り込む。今まで逃げ出した時は、何も喋らなかったからだ。
「ほら、否定しないんだ‼︎あんたは僕のことを敵だと思ってるんだろ‼︎煤煙兄さんの弟という立場の敵だ。本当は僕のことなんか殺したいんだろう‼︎僕はっ────」
「黙れクソガキ。ごちゃごちゃと我儘言ってないで現実を見ろ」
『クソガキ』そう呼ばれたレモンは黙り込む。
「俺は最初は確かにお前の世話は面倒だった。だが、今は違う。知識もあるし才能もある。この1ヶ月で俺は随分とレモンについて知れたつもりだ。知らないことの方が多いかもしれないが、それでも俺はお前のことを知れた。愛おしいとも思っている。大切だと思ってる」
氷夜はそこまで言うと、レモンの方に歩き出す。
「申し訳ないが、調べさせてもらった。お前がいた孤児院は取り潰されたのだろう?君には幾つかの選択肢があったにも関わらず、裏社会への道を選んだ。なぜだ?」
予想外のことを聞かれたことに驚いたのか、氷夜に無理やり目を合わされたことに驚いたのか、あるいはその両方か、レモンは目を見開く。
「昔──孤児院の子じゃない同学年くらいの2人がいたんだ──とても優しくしてくれた。その2人は、裏社会で生きているらしい。だから僕は、彼らを探すために煤煙兄さんの元に行った」
「寂しかったんだろう?」
氷夜のその言葉に、レモンは泣きそうな顔をする。そして歯を食いしばって答えた。
「僕は寂しくなんか────」
「もっと俺を頼れ」
レモンは呆然と立ち尽くす。氷夜に、抱きしめられたまま。氷夜は、冷たい見かけによらず、暖かかった。その温もりが、レモンを少し安心させる。
「もっと泣いていいんだ。溜め込まないで俺を頼れ。俺はお前をちゃんと愛してるから。ちゃんと縋るんだ」
氷夜はそう言うとレモンを優しく撫でる。その途端、レモンの目から雫が垂れた。ポタポタと、それを拭いながらレモンは言った。
「ごめん────なさい──」
レモンが氷夜に懐いた瞬間だった────
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「僕は必ず、君たちを見つけてみせる──愛してるから。地獄傀儡と、地獄人形を」
レモンが探している孤児院での友達である2人、それは────
七篠が憎しみを抱いている2人だった────
狂人王者
レモンくん
熟さないレモン