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【番外編】妖怪とバイト、遊園地への旅
第四話のオオカミ男はお礼として、2枚のキラキラしたフリーパスを机に置いた。
「へぇ、チケット……」
雫がチケットをじっと見つめる。
「よかったじゃん。雫、これ売れば少しは金に――」
あおいが言いかけた瞬間、雫がガタッと椅子を蹴って立ち上がった。その瞳は、いつになく爛々と輝いている。
「あおい、行くわよ。今すぐ」
「はぁ!? どこにだよ!」
「決まってるでしょ、遊園地。そこには……限定の『オバケちゃん綿あめ』と、総重量1キロの『メガ盛りチュロス』があるって、さっきテレビで見たわ」
「結局食い気かよ!!」
こうしてあおいは、半ば引きずられるようにして、雫と二人で週末の遊園地へやってくる羽目になった。
「うわ、人多っ……。なぁ雫、はぐれるからあんまり勝手に走るなよ」
あおいは雫が何かしでかすんじゃないかとハラハラしていた。
あおいは、普段の黒い着物風の服から、少し大人っぽい私服に着替えた雫の姿をチラッと見た。
(これってはたから見るといわゆるデートしてるみたいになってんのか⋯なんか複雑だけどまあ、別にデートじゃないしな⋯落ち着け⋯!)
自分に言い聞かせるあおいを他所に、雫は周囲を見回してフンと鼻を鳴らす。
「人間どもが浮かれおって。……あおい、まずはあっちのチュロスよ」
「はいはい。……あ、でもせっかくフリーパスがあるんだから、なんかアトラクションも乗った方が良くない?ジェットコースターとかさ!」
雫はジロリとあおいを見上げると、無表情のまま、あおいの服の袖をクイッと引っ張った。
「何でもいいわよ。あんたの行きたいところで。……その代わり、チュロスは奢りなさいね」
「俺が奢るんかい! っていうか、袖引っ張るのやめろ、ちょっと可愛いと思って焦ったわ!」
「……何か言った?」
「何でもありませ⋯、痛い痛い!服がちぎれる!強く引っ張んのはやめろ⋯アンタこんなに怪力なのかよ!?ほら、チュロス買いに行くぞ!」
「うっさいわね。本当に引きちぎってやってもいいのよ。」
夕暮れ時の遊園地。
大きな綿あめを口いっぱいに頬張って今日一番の幸せそうな顔をする雫と、それを見て呆れるあおい。
明日の仕事も頑張れよ。
遊園地デート尊いですね
今回は私のやりたい放題やらせました