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9話「予期せぬ再会」
「…シュルトさん、これからどうする予定ですか?」
アルトがシュルトの肩に頭を乗せる。
本人たちに、そんな自覚は一切ないのだろうがどう考えてもいちゃついている。
その光景を見たユーミリナは少し一歩下がる。
「んー。しばらくここに滞在しようかな。…あと重いから頭乗せるのやめろ」
そうシュルトが咎めるとアルトは「ちぇー」と言わの顔で、しぶしぶ名残り惜しそうに顔を離す。
「しばらく滞在するって…宿屋とかそういうところに行くんでしょうか?シュルトさん。それならお代は私が払いますよ。最近ホテルは一つの部屋借りるだけで100,000グリルしますもん」
そんな声にアルトが「高いですね」と独り言を漏らす。
去年ぐらいだったら80,000グリルぐらいだったような気がする。
やはり物価高はどこにもあることなのだろう。
宿屋の方角へ行く。
結構早く着くらしいが——
「はい着いた」
本当に早く着いた。
シュルトは慣れた手つきでチェックインを済ませ、そのまま外へ出ようとする。
そこには見覚えのあるような顔がいた。
見覚えのある顔だ。
この格好に。
この顔は。
シュルトの体が一瞬強張る。
息遣いも荒くなっていく。
「結構早いところで会ったのう。シュルト・シュターナブルくん」
シュルトは歯を食いしばり、限界まで目を見開く。
「…ユーミリナ、アルト。お願いだから下がってくれ。俺ですら勝てる相手じゃないぞ」
「はは。このオイボレごときに勝てないとか最近は魔法技術も低下してきたのかのう?」
「黙れ!!このクソ野郎が……。お前は極悪非道の大罪人だ!!お前が現代の魔法を語るな…反吐が出る!!」
シュルトは全身が身の毛がよだつような怒りを露わにする。
ここまで怒りを全面的に押し出しているのは初めて見た。
ユーミリナは指示通り下がるがアルトは一切下がらない。
「…ぐ…ユーミリナ!!住民の避難を命じろ!!……お前みたいな優しい奴が入っていい土俵じゃない…。アルト!!お前もだ!!」
「いやです」
「は?お前はなんだ?それなら死にたいのか?国王に無様に殺されるか?俺はお前のためを思って言ってるんだぞ?」
「僕のため…?あなたは今までの剣道も全て僕のためだと思ってやっていたんですか!?違うはずです!!!!あなたはもっと優しい人のはずです!!あなたはもっと人のことを考えられる人のはずです!!そんなの…こんな人…シュルトさんなんかじゃありません!!!!」
「…そうだな。俺が間違ってたよ。アルト」
「今更かのう?未来は変わらない。お前も惨めになるだけだと思うがのう。お前のお父さんみたいに」
10話次回予告
「ついに国王と出会った3人、次回はついにそんな2人の過去が明かされる!?次回10話「アルト・クルシア/シュルト・クルシア」の二本立てでお送りします!」
「小説で二本立てってなんだよ」
「黙れ!!」