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6話「新たな街へ」
「____王都ヘ行く選択肢を失った今…俺たちが向かうべき場所は…『モンベル』…水上都市『モンベル』だ」
水上都市。
水の都とも呼ばれる。
そんな場所だ。
「……水上都市……?」
「あぁ。あまり実感は湧かないかもしれないが、水の上にある都市だ」
「移動手段は……?」
「水竜、歩き、橋。この3種類だけだ」
__モンベルには竜車が通れるような広い街道がない。
そのため、水に適応している水竜というものを主な移動手段として使っているそうだ。
「……なるほど……水竜って今の時期あまり聞きませんね…」
「王都やクルシアではとっくのとっくに滅びてる品種だからな」
「品種って……植物に使う言葉じゃないですか?」
「動物の意味でも使うときはあるが」
「僕の知識不足ってことですか?」
不満そうにアルトがそうしゃべる。
「まぁ簡単に言えばそういうことだ」
「ぐぬぬ……」
「早いとこ出発するぞ」
「また風魔法ですか?」
そうアルトがしゃべるとシュルトは、ビクッとしたように恐る恐るアルトの方を見る。
アルトは「またかこの人」と聞こえないようにつぶやく。
「はは……竜車を予約してたから大丈夫大丈夫丈……」
嘘だろう。
おそらく今回も風魔法で飛ぶ予定だったのだろう。
これから予約するという魂胆であろう。
今のアルトには、そんなこと簡単に推測できた。
「と・に・か・く!!アルト、少し待っててくれ。準備が必要だ」
「竜車の予約ですか?」
「違う!!断じて違う!!!!」
そんなシュルトをアルトが「はいはい」と軽くあしらう。
そうした数秒後シュルトが走って行く。
結構急ぎの様子だったが……。
そんなに急ぐことなのだろうか?
出発が遅くなって、何か不都合なことでもあるのだろうか。
意外だ。
いつもあんなにのびのびしている人が、今日はこんなに急いでいる。
竜車の予約だけなら歩いて行ってもいいのに。
そんなことを、アルトはぼんやりと考えていた。
そして、数分が経った頃、シュルトが竜車を連れてやってきた。
「やっと来たんですか」
「意外とこいつ運ぶの大変なんだぜ?」
そう言いながら、2人は竜車の中へ乗り込む。
操縦するのはもちろんシュルト。
アルトは竜車なんて扱った事はおろか、乗ったことすらない。
これがアルトにとって、**『初竜車』**だ。
竜車の中は意外と快適だ。
もふもふのマットが敷いてある。
揺れはどうなのか現時点では分からないがおそらく良い。
地竜次第だが。
「っし。そんじゃ、モンベルに……出発!!」
揺れは結構少ない。
シュルトがうまいのか
地竜がいいのか__
分からない。
7話次回予告
「うわァァァァァ!?!?」
「急に揺れて驚いたか?」
「はい!!!!」
「地竜ってのは単純で簡単に揺れるんだよ。オラァ!!」
「うわァァァァァ!?!?」
「次回7話「水上都市『モンベル』」
「お楽しみにしてくだ…うわァァァァァ!?!?」