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3話「商人の本領」
「スバル!落ち着くのよ!一体何があったかゆっくりでいいからベティーに説明するのよ…」
苦しさを表に出すスバルに対してベアトリスはそう告げる
「記憶を…みた…」
「記憶を見た?そして死者の書みたいな感じかしら?」
相問いかけるベアトリスに対して、スバルはうなずきながら答える
「…感覚としては、それに近い。でもちょっと違うな」
「どういうところが違うのよ?」
「これには深く入り込むとか、そういうのはないからイマジナリーは発生しない」
「イマジナリー?」
「監視塔にある死者の書は深く入り込みすぎると、イマジナリーみたいななんか、そんな感じの概念が…こう…出てくるんだ」
「イマジナリーの意味がわからないのよ」
「簡単に言えば、思い込みみたいな?妄想みたいな感じだ」
そうするが答えると、ベアトリス疑問を顔に出しながら
「イマジナリーが妄想って事は個人の問題じゃないかしら。死者の書の作用というか、なんというかという話なのよ」
「あー。妄想っていうのは何か表した言葉だから、それに直結するわけではないし…」
「なんとなくわかったのよ。今回はそれがないと?」
「多分能力だからだと思う」
「…誰の記憶を見たかしら?」
ベアトリスがそう言うと、スバルは少しためらいながら
「…ロイ。ロイ・アルファルド」
「ロイって…暴食かしら?」
「うん。そう。暴食だ」
「…なるほど。能力の本質がわかったのよ」
「?教えてくれ、ベア子」
「これは他者の記憶を見て、自分の知識などに変換する能力かしら。他者といっても……死者に限定されると思うのよ」
ベアトリスがそう結論を述べると、スバルは驚いたように
「…なるほど!そういうことか…」
少し考えてから思いついたように
「つまりこれって…情報収集能力ってことだよな?」
「ベティーの考察が正しければそのはずなのよ」
「これって商売に使えるんじゃね?」
「え?」
ベアトリスは思わず驚きの声を漏らす
すると、オットーが
「でも、その能力……商人として見るなら便利すぎます」
「?」
「知らないことを知れる。それは商売では強いです」
「でも__」
オットーの目が急に真剣になって
「相手の人生を商品にしてしまう危険があります」
オットーの目がまた柔らかくなって
「まぁ。商人はそうしないように頑張ってきてるんですけどね。それこそが『商人の本質』なんだと僕は思います」
「オットー…」
「また能力を使いすぎると何か大きい負荷がかかるかもしれません。これほど強い能力なんです。あると考えた方が自然でしょう?ナツキさん」
「まぁ…そうだな」
「本当に大事な時だけ使ってください。そうすることが自分のためにもあなたのためにもなると思います。あくまで僕の意見ですので、鵜呑みしないようにしてくださいね。的外れな考察をしてしまってたら申し訳ないですし」
「うん。ありがとう。お前がいなかったら俺、この能力多用してたかもな」
「役に立てたなら何よりです」
4話次回予告
「今日のお相手は誰だ?」
「魔女教大罪司教強欲担当レグルス・コルニアス」
「うげ…」
「あのさぁ、人の自己紹介を聞いて、早々に『うげ…』って何?それは僕に対する嫌悪感を出しているよね?心の中で思うのは誰も傷つかないからいいんだけど、それを言葉に出すのは違うんじゃないかな?そもそも思うこと自体がダメなんだよね。そんな事は思わないように、人に対してプラスな感情だけを持っていないと僕の為にもなるし、みんなの為にもなるし、君のためにもなるんだよ。わかるかな?そもそも『うげ…』って言うこと自体が、僕の権利の侵害だ」
「…次回4話「不穏な空気」お楽しみに」
「…あのさぁ、人のことを無視しておいて、タイトルコールとかいい度胸じゃないか。君がその気なら、僕はいつだって準備できてるんだぞ。無視するんじゃない。わかるかな?人を無視すると言う行為を続けていたら、社会に出たときに色々と面倒だよ?君はそういう時に上司も無視するのかなぁ?社長も無視するのかなぁ?やってる事はそれと同じだよ?それをちゃんとわかっておかないとだめだよね。生物として。人として。地球に生きるものとして。君のその小さい脳みそで1回考えてみな。僕はいたって無欲で理性的なレグルス・コルニアスなんだからさぁ。そこをちゃんとわかってないとだめだよね。そもそも__(以下略)それは僕の話す権利の侵害だよ」
「…」
「待って。僕の話を飛ばしたよね?なんで?何の意味があって?僕のありがたい話を飛ばすなんて。それこそ僕の話す権利の侵害だよ。君にはわからないのかな?理解できないのかな?ちゃんと理解できてる僕が伝えてあげるよ。君は馬鹿で阿呆でどうしようもない人間だ。そこをちゃんと**自覚**しておかないと。そこを自分の短所として**認めないと**いろいろと失敗すると思うんだけどなぁ?(以下略)それってやっぱり僕の話す権利の侵害だよね?」
「…うるさい。めんどくさい。黙れ」
「お…おぉお前ぇぇぇぇ…僕の何を見てそう思った!?僕のどの言動を聞いてそう思った!?僕の何が悪い!?答えてみろ!?答えられないんじゃないのか!?嘘でもそういう事は言っちゃいけないって教わってないのか!?どんな教育を受けてきたんだ!?そんな教育をさせた親が心配だよ!!わかるか!?僕が何回言ったと思ってるんだ!?(以下略)」