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文房具物語。シャーペンの行方
ど、どうしよう…。誰かが来たら…どっちみち、処分される…⁉
とりあえず静かにしないと…。
「この待合室bのやつが全員不合格だってw」
「ちょっと見に行こうぜ~」
人が、入ってきた…‼
「ん?うわ、なんだお前!?」
ば、ばれた…‼
すると、シニさんが見に来たシャープペンシルに向かってドロップキックを決めた!壁から!
そうすると、シニさんは、
開いた、ゴミ箱の地面に向かってシャープペンシルの体を投げた。
「ふざけ半分で来たのが間違いだったね。チャース‼逃げるよ!」
「え!?と…。は、はい‼」
私達は、待合室Bを出て、とにかく人目の付かない方に逃げた。
——つもりだった。
「あっれぇ?どこ行くの~?」
そこにはオレンジペンさんがいた。私がオレンジペンさんに一歩近づいた、その瞬間、
上から、オレンジ色のインクが降ってきた。
べとべとする…。
「そこにあった、同じオレンジペンからとってきた!そんじゃ…赤シート‼」
避けようとしても、もう遅かった。オレンジペンさんが放った赤シートは、私の目に装着された。
何も見えない。目の役割、視界というものが消失した。
このままだと、耳、鼻、口…ついには体全体まで、封じられてしまう。
「シニ…さ…この、赤シート…外して…くだ…い…。」
恐怖で、言葉が詰まる。
すると、赤シートがはがれた。
私の目が、空気に触れる。
やった…‼と思う、そんな歓喜に浸る間もなかった。
また赤シートが飛んできた。
だが、私は避けた。
私は自分の体をノックして、シャー芯を出す。
このシャー芯を、盾に、そして、武器に使う!
折れるのは怖いけど…
今、やらなきゃ‼
そうして、私は腕を振り上げた。
だが、いつもより動きが鈍い。
インクのせいで、私の体が固まってしまっているのだ。
振り上げた腕を、おろすことができない。
このままじゃ、オレンジインクの石像になって、赤シートをかぶせられて、この世から消滅させられて…
ダメだ、ダメな方向の想像ばかりするな!
「ぅ…」
シニさんも、私が動けないことに気づいたようだ。
どうしよう。
「チャース‼芯貸して!」
もう、意識もなくなりかけている。
このまま、私は、消え…
---
「チャース‼」
私は叫んだ。でも、チャースが返事をすることはない。
なんで…。
でも今は、こいつをなんとかしなきゃ。
「オレンジペン!」
私はオレンジペンに向かって、走る。
すると、突然訳のわからないことを言い出した。
「不思議だよね。君たちがルール違反をしてるのに、この物語では、みーんな君たちを応援するんだ。でもさ、私が主人公だとしたら…こんな性格じゃなくて、キラキラした性格で、みんなにやさしくて…、応援されて…。私が、この物語の、主人公だったら、こんなことを願わずに済んだのかな?」
「は…?」
頭では理解できなかった。でも、なぜか、言ってる意味がわかった。
でも、私が、私を主人公だと思ったことは、一度もなかった。
「ね…。私が主人公だったら、こんな…こんなこと、しなくてよかったのかな。」
すると、オレンジペンは巨大な赤シートを、取り出した。
「でもさ、君が主人公だから、今からするこんなこと、も、どうせ、生き残るんでしょ?そして、私が倒されて…。主人公って、なんであんな優遇待遇なの…?私も、ただの敵じゃなくて…」
「…オレンジペン…。」
「君は、シニ、そして、チャースっていう名前があるんだよね?それなら、私にも名前つけてよ。そして、最後はその名前で呼んで。」
「じゃあ、あんたはエリーシウ。」
「そう…なら、その名前で私を呼んで。そして、主人公の敵の私を、殺して。」
「そんじゃ、バイバイ、オレンジペン。」
私はあえて、そう呼んだ。
「なんで…。」
「あんたの最後は、今じゃないから。」
この言葉も、あいつの演技かもしれない。
でも、信じたかったのは、主人公の、私だけだろうか。
久しぶりに切ない系かいた。感想教えて。