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文房具物語。それぞれの訓練の様子
シャーペン視点
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…今日は、あの日だ…。
そう、シャーペントーナメント!
一番優秀なシャープペンシルが決められる日…。
1位はシャープペンシルの芯一ケース分、二位は20本、三位は10本、四位は5本、五位は3本…。
そして、最下位は処分される。下から数えて二番目は、芯を五本取られる。三番目は、三本取られる。
だからせめて最下位にならないように頑張らなきゃ…!
目標は五位!
…ん?
「うっわw今日なんだ〜。」
「醜いよね〜。命の糧にむさぼりつくって…恥ずかしいw私だったら絶対やらないわw」
…え
あ、別のシャーペンが…
「私達だって生きるのに必死なの。お前らだってインクなかったら生きていけないじゃん。」
「何〜?反撃?すみませーん!三角定規さ〜ん!」
「どうかしました?」
「この人が私に暴言を吐いてきて〜。」
「は!?違う、私は言い返しただけで…」
「ペナルティとしてシャープペンシルの芯一本を取らせていただきます。」
「ちょ…」
あ…え…あの人は悪くないし、私が証言しに行かないと…
「私は見てましたよ?」
あ、分度器さん。性格が見た目の通り丸いと有名の。
「そのペンが、シャープペンシルを煽っていたのを。ペン。メモ帳1ページ、丸々塗りつぶしてきなさい。」
「え…!?で、でもそれだとインクが…。」
「他のものを罵倒するペンはいりません。」
「わ、私も見てました!この人が、【醜いよね〜。命の糧にむさぼりつくって…恥ずかしいw私だったら絶対やらないわw】って言ってたの!」
私も証言できた…!
「早く、してきなさい。」
「え…は、はい。」
「謝罪は?このシャープペンシルの方々に。」
「す、すみませんでした!」
「角度がなってない!45度!あなたのは35度になってるわよ!」
さ、さすが分度器さん…。角度には厳しい…。
「…すみませんでした。だ、だから、どうか…。」
今だ!
「醜いよね〜。命の糧にむさぼりつくって…恥ずかしいw私だったら絶対やらないわw」
一言一句、言ってやった!勝ち!✌️
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そして、試合が始まる。まずは芯の折れやすさについてだ。
思いっきり字を書いて、芯が折れなかったら次のステージに進める、というものである。
今回の書く字は、『く』
「えぇ〜、く!?」
「くのあの折り曲がるところで折れそうで不安だな…。」
…く…一回自分で書いてみよう。
…ふんっ!
ダメだ…。<みたいになる…
やっぱり私は文字を書く時横長になっちゃう癖があるんだな…。
でも、やらなきゃ。やるのが遅かったら、辞退扱いになる。
私は列に並ぶ。
並んでいる間、他の人を見ていた。
失敗する人もいた。
成功して泣き崩れる人もいた。
失敗した人の行方は、私達にもわからない。失敗することでしか、わからない。
…いよいよ次だ…。
どうしよう…並んでいる間は全然緊張してなかったのに、すごく緊張してきた…!失敗したらどうしよう、
え、えー…
…ん?あの人…
「あのー、すみません。あなた、芯4B使ってません?」
審判?の人が、声をかける。
やっぱり…?あの人、芯変えてるよね…?
「えっ?違いますけど…。私のは2Bですよ?」
「念のため、取り替えさせていただきますね」
「ちょ、やめてよ、私のシャー芯が!」
なんであんな焦ってるんだろう…。
「あ、あなた、やっておいていいですよ。」
「あ、はい。」
よ、よーし、やるぞ…!
えいっ!
「ちょ、やめてって!芯取らないで–––––––!」
一番の難所、折り返しゾーン…!
…ガリッ
「…!」
嘘…だ、大丈夫…。
あの人の悲鳴で全然聞こえなかったし…
「で、できました!」
「あ、ありがとうございま〜す。…。」
心臓の鼓動が早くなる。失格だったらどうしよう。失敗してたらどうしよう。どうしようとか考えるんじゃなくて。失敗してませんようにとかを祈ることしかできない。気付かないようにと祈ることしかできない。失敗したら考える間もないんだから。
「よし、合格です。」
よかったぁ…。
天国に行くか地獄に行くかよりも緊張したかもしれない…。合格って言うまで体感時間10分ぐらいあったよ…。