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危険物
早朝からニキータおじさんから呼び出された。
…どうやら、わたしは朝起きるのが苦手みたい。
……起きれなかったわけじゃない。ちょっと眠いだけ…。
「空寂の回廊の奥底でずっと眠っていたのですから、無理もありませんよ。」
……なんでわかったの…?
……というか、なんでいるの…??
カテリーナ「……怖い。」
フリンズ「えっ」
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「ニキータおじさん、朝からなんの用…?」
「…随分と不機嫌だな。」
「……不機嫌じゃない…。」
「さっきフリンズが廊下の隅でうずくまってたんだが…何かしたか?」
……心当たりがあるけど、わたしのせいじゃないもん。
「わたしのせいじゃない。」
「……まぁいいか…。要件に移るぞ。」
「君が目覚めた空寂の回廊付近にワイルドハントが現れた。」
「君の初任務だ。今回は仲間もたくさんいるから安心してくれ。」
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初任務。わたしを合わせて5人で向かった。
わたしを氷の中から助けてくれた3人の人と………
「確かに初対面で変な質問をしたり、知らない間にそばに現れるのは不敬だったと反省していますが…。」
「………。」
「…そんな顔をしなくてもいいでしょう?僕だって悲しいときは悲しいですよ。」
確かに、今日のフリンズは本気で落ち込んでいる
気がする…
…流石にやりすぎたかも。
「……………強く当たりすぎた、ごめんなさい……。」
フリンズが目を丸くした。
フリンズの目は黄色いから、丸くするとふたつの満月ができたように見えておもしろい。
フリンズ「ふふ、こちらこそごめんなさい。」
少し遠くで話し声が聞こえた。
「あの二人、いつから仲良くなったんだ…?」
「ニキータ様と部屋を出てそれ以降会ってませんが、なんだかカテリーナちゃんの顔が少しだけ柔らかくなった気がします。」
「しっかり守らないとニキータ様とフリンズに顔向けできないぞ…!!」
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これが、ワイルドハント?
赤くて、顔が燃えていて、動いてるのに生きていないみたい。
「カテリーナちゃんは下がっててください!」
「わ、わたしも戦えるけど…。」
「いやいや、最初からは危ないぞ!まずはお手本からだ!」
「「「うおおおお!」」」
みんな頑張ってる…。任務だし戦えるから前に出たいんだけど……。
「おや、氷の神の目をお持ちなのですね。」
「…うん、………氷の中から出た時に……、手元にあったの……。」
「…流石ニキータだ。」
「……フリンズ?何か言った………?」
「あぁ、いえ、ただの独り言ですよ。カテリーナさん、この状態が続くなら僕たちは戦わなくても良さそうなので、このまま眺めておきましょう。」
「え、でも……」
「あなたはまだ新人ですので。」
フリンズの目はいつもの半月だった。
「………わかった。」
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僕は、再会してはじめて我が君と話したあと、ニキータに我が君のことを話した。
「それは……。私たちは随分とすごいもの持ち帰ってしまったみたいだな。…明日、カテリーナに初任務を与える予定だったが、君はカテリーナが戦わないように引き留めてくれないか。」
「それはどうして?」
「……君なら分かるだろう。カテリーナは国家機密レベルの危険物なのだから。」
そう。僕にとって、カテリーナに向ける『我が君』は比喩ではない。
なぜなら彼女は「 」であり、「 」なのだから────
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「初任務はどうだった?」
「どうって………。みんな、わたしを戦わせようとしなかったから……。」
「ライトキーパーは戦うことが全てではない。ワイルドハントを観察し、学ぶこともまた『任務』だと私は思うぞ。」
「……そっか。わかった。ありがとう……ニキータおじさん。」