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極秘の奈落ゲーム ⑦『奈落』所属テスト
奈落へ所属することを決意したさきとまき。二人はゆいが司会をするゲームで、るるかとテストをすることに!第一ラウンドはなんだ?
--- 13.理不尽な第一ラウンド ---
「じゃあ、今から、テストをはじめるわ」
ゆいが嬉しそうに宣言した。
「第一ラウンドは────『歌』よ!」
「「歌!?」」
「歌…」
さきとまきは驚いて目を丸くし、るるかは考え込む。
「じゃあ、るるかからね!…ああ、言い忘れてたけど、一回音を外したら電気ショックよ」
「…ゆいまでアイランに似てきたのか」
ひなたはあきれる。
「じゃあ、るるか!マイクをどーぞ!…ちなみに、審査員はゆいよ」
るるかはマイクをゆいから受け取ると、深呼吸してから口を開く。
--- シャイニング・スカイ ---
--- 空光るるか ---
--- 大好きがかけらになっていく ---
--- 絆さえかけらになる ---
--- きらめく数多の星々の数と同じくらい ---
--- わたしに後悔が生まれる ---
--- 愛しいことも ---
--- 夢見ることも ---
--- 全て涙に流されて ---
--- それでもあなたのことは忘れない ---
--- だって運命だから ---
--- シャイニング・スカイ ---
--- 魔法が解けるまで ---
--- 時間は刻々ときざんでいく ---
--- ひとりきりじゃないって教えてくれたのは ---
--- 全部全部あなただから ---
--- また夢見たい ---
--- また愛したい ---
--- 絆と大好きを感じたい ---
--- 夜空が来るまでに迎えに来てくれるかな ---
--- 光の空ながめながらあなたを想う ---
**パチパチパチパチ**
ゆい、ユウヤ、ひなたは拍手をした。
もちろん、さきとまきも拍手をした。
「とてもきれいな歌声だったわ。音ズレは一ミリもなし!最高よ!…次はさきとまきね」
「わたしたち、歌自信ないのに…」
まきが困ったように言う。
「しかたないじゃない、《《るるかのための第一ラウンドなんだから》》」
「「えっ!?」」
さきとまきが、ゆいの発言に驚く。
「まあ、しかたないか…」
ひなたはつぶやく。
「どういうこと?」
さきはすかさず聞く。
「奈落は、理不尽がまかり通る場所なの。しかたないでしょう」
ひなたはしれっと言う。
「早く歌いなさい!でないと、脱落にするわよ!」
「う、うん…」
「やるしかないか…」
二人はそれぞれのマイクを受け取り、力強く握った。
--- 14.真実の歌 ---
────るるかの歌は、るるかの心の奥の真実なのでは────。
さきはマイクを握りながら考えた。
────るるかは、それをわたしたちに伝えたくて歌ったのか────。
「さき?」
「────あっ、ごめん、ぼーっとしてた」
さきはまきの声で我に返る。
るるかの方をちらっと見ると、さきを見つめていた。
────まるで、『気づいて』と言ってるみたいだ。
「さき、歌おう」
「うん、音が外れて電気ショックを浴びても、歌い通して」
「もちろん」
「────いくよ!」
--- フレンド×スマイル ---
--- 秘影さき 秘影まき ---
--- 会いたいという気持ちさえあれば ---
--- 一緒にいたいという気持ちさえあれば ---
--- 通じ合える ---
--- 通じてるよ ---
--- 信じてるよ! ---
--- 思いをつなげたよ!きらきらして ---
--- つなげたいよ!ぴかぴかして ---
--- きらめいてて、かがやく友情 ---
--- 一生のたからもの! ---
--- かがやきたい、きらめきたい ---
--- 一緒にいたい、楽しみたい! ---
--- 大好きと、伝えたい! ---
--- フレンド×スマイル! ---
--- 笑いあいたい♪ ---
--- 大好きが伝わったなら幸せ! ---
--- もっと遊ぼう!もっと探そう♪ ---
--- 絆の真実つかんでいく ---
--- 弾む友情! ---
--- つなぐ愛情! ---
--- 君と絆を結んでゆく♪ ---
--- あふれだす、この気持ち ---
--- 受け止めてよ、全部全部! ---
--- だって、運命だもん──── ---
--- 手を重ねて、花咲く毎日♪ ---
二人は音をずらすことなく歌い通した。
**パチパチパチパチ**
ゆい、ユウヤ、ひなたは拍手をした。
るるかは二人に顔を見せずに、後ろを向いている。
────…っ…るるか…!
────なんでこっちを見てくれないの?
────るるかは────。
────私たちが嫌いなの?
さきは必死に涙をこらえて心の中で訴えかけた。
「あの二人────成長したわね」
るるかはテストが終わり、Ⅲ区の建物の近くにある廃墟のベランダで一人つぶやいた。
「さすがに…あんな歌…歌うとは思わなかったわ」
るるかの目に涙がたまりはじめる。
「本当は…わたしだって…」
るるかは自分のうでに顔をうずめ、泣き始めた。
「本当は……ずっと…一緒にいたい…」
空はオレンジ色になり始め、るるかは涙を服の袖でふいて、Ⅲ区へと引き返した。