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第11話 「騙」
閉じ込められてからしばらく経った。
……とにかく、このままだと埒があかないので、扉に体当たりしてみた。
神社にたまにやってきていた、警察が来るまでの迷惑客との対戦の成果が出ていたのか、扉はあっけなく開いた。
廊下をしばらく歩いていると、目の前に見覚えのある奴がいた。
草薙だ。
草薙はこう言った
「最初からこうするつもりだった。全て計画した上で、お前や水歌に接していたのだ。」
嘘だ。と思い草薙の首元をよく見てみる。
……なんと、神なら普通ついているはずの札がなかった。
巫女をやっていたのにどうして気がつけなかったのだろうか。
とにかく、草薙は危険だ。
早く対処しないと。
このままでは、水歌も被害に遭うのは時間の問題だ。
絶対に草薙…いや、神聖な神に扮した**悪霊**をこの建物から出しちゃダメだ。
私はお札を取り出す。
この規模の悪霊なら、数枚は必要だ。
だが、あまり長く対峙していると、私の体に悪影響が出てくるから早くしなければ。
意を決して私は悪霊に走って近づく。
このレベルなら、首、額、背、右足首、左手首に貼れば大体無力化できるだろう。
私は姿勢を低くして悪霊の右足首に素早く札を巻く。
この時点で動きが少し鈍った。
いきなり立ち上がると上半身を落とされるかもしれない。
まずは、持っていた血のついた布を投げて悪霊の気を引く。
その隙に背後に回り込み、背中にも札を貼った。
残りは3枚。
悪霊は、腕で鋭い攻撃を繰り返してくる。
私の頬にそれが掠り、血が出た。
でも、このくらいなら大したことはない。
首。
悪霊の動きがかなり遅くなった。
この隙に左手首にも貼る。
腕での攻撃をしなくなった。
最後は額。
これで終わり。
悪霊はその場に倒れ、札に吸い込まれて消滅した。
だがまだだ。
ここから出ないと……。