公開中
十四話
はーあ。次くらいでこの章?的なやつ完結だと思ってる。
--- 翌朝 ---
「お姉さま!昨夜も光る君はいらしたのですよね?」
「……え、ええ…」
「では、お餅を出させておきますね。」
恥ずかしがって固まるお姉さまを無視してお餅を用意しているはずの若狭の元に向かった。呼ばないのは、お姉さまにバレないためだ。最上級品を用意させるように言っておいたもの。
「若狭〜今夜お餅が必要になると思うのだけど、どう?」
「宮様!もうすぐ届くと思いますよ。知り合いの武官の家の方が持ってきてくださるようです。」
「そう。じゃあしばらく待つわ。光る君にもバレてはいけないわ…」
若狭は、この家の女房の中では飛び抜けて美人だ。当然、お姉さまの輝きには劣るけど。だから、彼女の親戚や知り合いは美しい方が多い。光る君にも劣るけど。
「若狭の君。あちらでお呼びです。」
「はい、参ります」
私は若狭について歩いて行った。普通、私は行くべきではないんだと思う。でもお姉さまのためなら御簾やら几帳やらなんて塵芥に同じよ。
「若狭の君でいらっしゃいますか。」
あ、若い方だわ。私と同じくらいの歳かしら。お姉さまや光る君のように輝いてはいないけど、なかなか美しい方ね。
「はい、私が若狭ですが。」
「|兵衛督《ひょうえのかみ》、|藤原風成《ふじわらのかぜなり》申します。こちらを」
そうして差し出された箱の中には綺麗なお餅が入っていた。というか、この人まじめね。大体の殿方はこういうところで言い寄ってきそうなのに。
「若狭、これで間違いの?」
「ええ、間違い無いですよ。」
「畏れながら、後ろの方は、どなたでしょうか」
これまで気づいてなかったのかな?とりあえず名乗るか。
「宮様、尊きお声を聞かせるわけには…」
「いいのよ、若狭。この方、今のところ私に言い寄ってきてないから。さて、私は、先帝の女五の宮ですわ。」
「…!左様でしたか…では、失礼いたします」
あら、帰っちゃった。うーん、まことに綺麗なお餅だこと。美味しいといいけどなぁ。お姉さまが食べるんだもの。
ふぅえー。読んでくれてありがとうー!
がんばりまーす。別の作品も出さねば。