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残らない
夢咲てぃあ。
じゃぱゆあです!!!(何回登場させんだよ)
「……鼻、真っ赤だよ」じゃぱぱが、掠れた声で笑った。俺の背中に回されていた彼の手は、まだ少し震えている。けれど、先ほどまでの「今にも消えてしまいそう」な冷たさは、俺の体温が移ったことで、少しだけ和らいでいた。俺は抱きしめていた腕をゆっくりと解き、顔を上げた。じゃぱぱの言う通り、俺の視界は涙でぐちゃぐちゃで、鼻をすする音だけが静まり返ったリビングに間抜けに響いている。「……人のこと、言えないじゃん。じゃっぴだって、ひどい顔してる」俺が濡れた袖で目を拭うと、じゃぱぱはソファの背もたれに深く体重を預けた。その膝の上には、まだあのノートが置かれている。「⚪︎にたい」その四文字が、月明かりの下で黒い痣(あざ)のように浮き出ていた。じゃぱぱは、愛おしそうに、けれど酷く怯えたような手つきで、そのページを指先でなぞった。「これを見られたら、もう俺は『カラフルピーチのじゃぱぱ』ではいられないと思ってた。みんなを引っ張る、明るくて、元気なリーダー……。そのメッキが剥がれたら、俺には何が残るんだろうって。……何も残らないのが、怖かったんだ」「何も残らないわけないじゃん」俺は床に座り込んだまま、じゃぱぱの膝に手を重ねた。「俺にとっては、じゃっぴは最初から、ただのじゃっぴだよ。10年前、一緒にバカやって笑ってた時から、リーダーだから好きになったわけじゃない。……ねえ、覚えてる? 最初のアスレで、二人で何度も落ちて、笑い転げたこと」じゃぱぱの瞳が、微かに揺れた。「……覚えてる。あの時は、ただ楽しかったな」「そうでしょ。リーダーっていうのは、後からついてきた役割に過ぎないよ。もちろん、みんなじゃっぴを頼りにしてるけど、それは『じゃぱぱ』っていう人間が大好きだから、ついていってるんだよ。苦しい時に苦しいって言っても、誰もじゃっぴを嫌いになったりしない」俺は一気に捲し立ててから、ふう、と深く息を吐いた。じゃぱぱは、黙って俺の言葉を咀嚼するように目を閉じている。やがて、彼は震える手でノートを閉じると、それをサイドテーブルの隅に置いた。まるで、心の中の重い荷物を、一旦そこに預けるように。「……ゆあんくん。俺、まだ、自分がどうしたいのか、よく分からないんだ。明日になれば、また全部が怖くなるかもしれない。カメラの前に立つのが、吐きそうになるくらい怖い瞬間があるんだ」「うん」「みんなに、なんて言えばいいのか……。もし、このまま俺が、元の『じゃぱぱ』に戻れなかったら」「戻らなくていいよ」俺は即答した。「新しいじゃっぴでいい。リーダーを休んでもいいし、しばらく動画に出なくたっていい。メンバーには、俺からうまく話すこともできる。……まあ、あいつらのことだから、薄々気づいてるやつもいるだろうけどね」特に、うりやなおきり、もふあたりは鋭い。リーダーの微かな歪みに、彼らが気づいていないはずがなかった。それでも、じゃぱぱが「完璧なリーダー」を演じようとするから、彼らもまた、あえて触れずに見守っていたのだ。「……そっか。みんな、優しいもんな」じゃぱぱが、ようやく少しだけ、本物の笑みを浮かべた。月光が雲に遮られ、リビングに深い闇が落ちる。けれど、もう先ほどのような絶望感はなかった。「……ねえ、じゃっぴ。10年前の俺たちにさ、『お前ら10年後、すごいことになってるぞ』って言っても、きっと信じないよね。あんなに高いマイク買って、あんなにたくさんの人に声を届けてるなんて」じゃぱぱは黙って聞いていた。「……そうだね。ただの遊びだったはずなのに、いつの間にか、俺にとってはそれが『命綱』みたいになってた。みんなが楽しんでくれるから、俺は生きてていいんだって……そう思い込もうとしてた」「命綱ね……。でもさ、綱ってずっと張ってると、いつかプツンて切れちゃうでしょ? たまには緩めて、地面に降りていいんだよ。俺がその地面になるから」俺がそう言うと、じゃぱぱは俺の腕をそっと掴んだ。強くはない、けれど離したくないという意志が伝わってくるような力加減だった。「地面、か……。ゆあんくんは、いつも強いね」「強くないよ。俺だって、じゃっぴがいなくなったら、きっと同じノートを書き始める。だからさ、これは俺のわがままでもあるんだ。俺のために、生きてて。リーダーとしてじゃなくて、俺の親友として」夜風がカーテンを微かに揺らした。じゃぱぱの呼吸が、少しずつ、深く、規則正しくなっていく。張り詰めていた緊張が、ようやく眠りという逃げ道を見つけたようだった。「……ゆあん、くん」「ん?」「……明日、みんなに、ちゃんと話すよ。……全部じゃないかもしれないけど。少し、休みたいって。……いいかな」「いいに決まってんじゃん。みんな、『やっと言ったか』って笑うよ。特にどぬあたりは、じゃっぴに休んでほしいってずっと思ってたはずだよ」「……そっか。……おやすみ、ゆあんくん」「おやすみ、じゃっぴ」
おつそら!!!なんか投稿頻度上がってます!!1日に一話は絶対書きます!!深夜テンションで書いたのでめちゃくちゃです!!