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三度目の恐怖
ああぁぁぁぁぁああぁぁぁ...どうしようどうしよう...
目の前にあるのは一件のメール。
恐る恐る開いてみると
あ、不採用通知だ。
僕は目の前が真っ暗になった。
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「海...」
キラキラと光る海面が僕の足元に向かって引き伸ばされていく。
僕はいつの間にか海岸にいた。
ふと屈んで見て見てみると、そこには小さなヤドカリがいた。
「お前はいいよな。ずっと閉じこもっていられる。」
ヤドカリは小さく頷いた、気がした。お前もヤドカリにならないかと言っているようだ。
僕はふっと息を吐いて、そして大きく吸った。
できないよ、人間を辞めたいとは言ったけど、だけどそんなこと実際にはできないじゃないか。
現実逃避はいつでも、自分を惨めにさせるだけだった。
そんな姿を見てか、ヤドカリは波に飲まれてどこかへと旅に出た。
「またな。」
そうして小さなハサミを振って、僕に別れを告げた。
「うん、また。」
僕も片手を振って見送った。あいつはきっと大きな夢をそのハサミに掴んで戻ってくるだろう。
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「じゃねーよ!絶賛現実逃避中じゃねーか!」
僕は砂浜で飛び上がり、妄想に耽る頭を叩き直した。
こんなことをしている場合じゃない。一刻も早く家に帰り、また書類を送ったり企業研究をしたり、対策をしなければならない。もうやだあっぁぁぁ!
気狂いになりかけながら半狂乱で家まで走る。道中で小学生たちに白い目で見られていたことは気にする余裕もない。
「はぁはぁ...ははは...」
僕は涙目で玄関にぶっ倒れる。もうどうにでもなれ。
そして気を失ってしまったのだった。