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目次
人妖混血の異能戦線 〜壱〜
主人公:焔緋色(ほむらひいろ)
ヒロイン:桜井緋余(さくらいひよ)
突然だが、この世界には*境界線*がある。一つめは高い知力を持っている「人間界」二つめは荒々しい魔力を持つ「妖魔界」その境界線で生まれた人は・・・|混血《ハーフ》として生まれる。混血とは、半分人間半分妖魔。と言うことだ。さらに、妖魔の部分の武器・・・つまり「異能」を宿している・・・つまり、異能を使うことができる。妖魔が何かによって使える異能も変わってくる。
混血として生まれた人は、人間界も妖魔界からも、「不浄の存在」として嫌われている。しかし、その混血独自の「異能」ゆえに妖魔界と戦う・・・防衛組織でもあり、攻撃組織でもある『異能戦線』の|兵器《ソルジャー》として妖魔と戦う使命がある・・・。俺たち、混血にはどこにも居場所がない・・・。妖魔界を潰して、俺たち混血の居場所を作ってやるッ・・・!!
???「はい、お前ら席につけー!」
ガルパス「俺の名前は「ガルパス」混血の・・・って、この『異能戦線』には、混血しかいないがな!」
ガルパス「それで、俺の『異能』は___」
ガルパス「『階級闘争』だ。この異能は、俺よりも弱い相手の異能を強制的に無効化させる異能だ」
???「せんせー。早く自己紹介したいんですけどー?」
ガルパス「ごめんな、『|緋余《ひよ》』」
緋余「なんで自己紹介する前に名前言っちゃうのよー?」
ガルパス「あっ、ごめんごめん!ワーッハッハ!」
緋余「早く自己紹介ね!」
ガルパス「今から一人一人自己紹介をしてもらう!絶対に紹介するのは「異能」と名前だ!」
緋余「じゃあ私からー!」
緋余「私は|桜井緋余《さくらいひよ》!異能は『九尾の狐』でーす!」
桜井さんが『九尾の狐』と言った瞬間、教室がザワザワした。理由は僕にはわからない・・・。けど、強い・・・のかな?
ガルパス「おい、次お前の番だぞー!」
焔「あっ・・・すみません」
焔「僕は|焔緋色《ほむらひいろ》です・・・。い、異能は・・・」
ガルパス「焔ー。異能は何なんだ?」
焔「っ・・・。い、異能は『|拒絶反応《アレルギー》』です・・・!!!」
僕が拒絶反応と言った瞬間、教室のみんなが「アーッハッハ!!」っと腹を抱えて笑い出した。ぼ、僕なんか変なことやらかした・・・?
???「い、異能拒絶反応とか・・・。マジでウケるんだけど!?」
この人は涙を手で少しだけ拭いながらそう言った。異能『拒絶反応』で笑ったの・・・?・・・あっ、そう言う意味か・・・。僕の異能が**役に立たなさすぎるからだ。**僕の異能は、何の役にも立たない。妖魔の力を引き出そうとすると、全身に激痛が走り・・・吐血し・・・気絶する。ただそれだけ。僕の力はせいぜい、「マッチの火を消す」くらいしかできない。それ以上妖魔の力を引き出したら・・・。思い出すと、ゾクッ!っとする。
歪「俺は|御堂歪《みどうひずみ》だ!異能はクソ雑魚の焔くんと違って、『闇の支配者』だ!」
僕は、御堂くんに「クソ雑魚の焔くん」と言われたせいで、より自分が惨めに思えてきた。人に散々馬鹿にされて・・・役にも立たないし・・・。僕なんか__生まれた意味がない気がする。__
けど・・・僕にも家族がいる。そんな簡単に死ねるわけない!家族に“認められて”もらうまで、僕はこの『異能戦線』で戦い続けるッ・・・!!
ガルパス「あと1人誰だー?」
凱炎「僕は|緋ノ宮凱炎《ひのみやがいえん》・・・。異能は『炎の支配者』です・・・」
凱炎くんは、異能・・・炎の支配者なんだ・・・。この異能戦線にはすごい人ばっかいるな・・・。けど、ここで挫けていたらいつまで経っても弱い僕のままだ!平和のためにも・・・頑張らないと!!
僕の異能戦線での生活は・・・今異能と共に幕を開けた。
人妖混血の異能戦線 〜弐〜
今回も焔目線で行きまーす!!
クラスのみんなが自己紹介をしたら、ガルパス先生が「焔ー!ちょっとこっちこい」と呼んできた。僕はその命令には逆らうことはしてはいけない。と本能的に感知し、ガルパス先生の元へ向かった。
ガルパス「真剣な話だ」
ガルパス先生は、真剣な瞳をしていた。決しておふざけのような心意気ではなかった。
ガルパス「・・・お前、その『異能』で異能戦線に入れるのか?」
僕は、ガルパス先生の言葉を聞いて即決した。
焔「そんなもの・・・**知らないよ!!**」
ガルパス「っ!?」
ガルパス先生は、すごく驚いていた。そりゃそうだ・・・。さっきまで全然喋らなかった僕から叫ぶ僕へと豹変したのだから。
焔「僕の異能は弱い・・・から入れるかどうかは分からない!」
ガルパス「だから、入れるのかって聞いた__」
焔「だから!!」
ガルパス「っ!?」
ガルパス先生はまた驚いていた。なんたって、僕が二回も叫ぶんだから。
焔「**鍛えるんだよ**」
ガルパス「・・・」
焔「ちゃんと・・・異能を強くするために」
ガルパス先生は、少しの時間黙ったままだった。少し時間が経って、ガルパス先生は頭をあげた。その瞳は“何かを決断した”瞳だった。
ガルパス「焔・・・」
僕は唾を飲み込んだ。異能戦線で役に立つかどうかは分からないけど、入ることだけでもしたい・・・!!!
ガルパス「**お前は、『異能戦線』に入れ!!**」
僕は、ガルパス先生に僕の“アピール”を認めてもらえて、異能戦線に正式に入ることに成功した。ここまで、長い年月だった。僕は、「不浄の存在」の混血として生まれ・・・人間界からも妖魔界からも酷い差別を受けてきた。そんな中、僕は“1人”で頑張ってきた。この時のために・・・。
焔「どの『階級』に入れるんですか?」
階級とは、異能の強さによって変わる・・・つまり、異能戦線での戦力の印。みたいなものだ。
ガルパス「・・・申し訳ないが、一番下の『最下位階級』だ・・・」
焔「それでもいいですよ。異能戦線に入れたのだから!」
けれど、僕と同じ弱い異能を持った人がたくさんいるのかな・・・?最下位階級の中でも、僕が一番弱いんじゃないかな・・・。まぁ行ってみないとわからないからね!
僕はこの『異能戦線』に正式に入ることを認められた。
人妖混血の異能戦線 〜参〜
今回も焔目線で〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜す☆
僕は、ガルパス先生の後ろについて「最下位階級」へと向かっている。僕は、ガルパス先生に異能戦線に正式に入ることを認められた。だから、「最下位階級」へと向かっている。
焔「ど・・・どこまで向かうんですかぁ・・・」
僕はもう最下位階級まで歩いて30分以上は歩いてる。どんだけ遠いの!?ガルパス先生に愚痴を言いそうになったけど、ガルパス先生に愚痴を言っても何も変わらない。だから僕は、スピードを落としながらもガルパス先生についていった。
ガルパス「ついたぞ」
ガルパス先生は、最下位階級の入り口のどデカいドアを指差してそう言った。もう50分以上歩いてるって・・・!どんだけ遠いの・・・?逆になんでこんな遠くしたんだ!?
ガルパス「ここからは、最下位階級の先生が指示してくれるから俺は帰る」
焔「ガルパス先生、ありがとうございました」
僕は、ガルパス先生の目の前でお辞儀をし、デカい扉を開けようとした。・・・開かなくない・・・?これ、重すぎない?
焔「ちょ、ちょっと誰かー!この扉開けてくれませんかー!?」
僕がそう四回くらい叫んでいると、奥から若い女性が歩いてきた。
???「ごめん、ごめん!今鍵閉めてるんだった〜!」
焔「あの・・・誰でしょうか?」
紅李「私は、|乙未《おとみ》|紅李《あかり》!この最下位階級の先生だよ!」
乙未先生は、ウインクをしながらそう言った。ウインク上手・・・。
焔「鍵・・・開けてくれません?」
紅李「君が噂の最下位階級の新人くん?」
え、噂になってたの・・・?ガルパス先生が広めたのか・・・!?
焔「そ、そうです・・・」
紅李「じゃあ扉開けるね!」
乙未先生は、扉に近づいてポケットから扉の鍵らしきものを取り出した。それを使って、扉の鍵口に鍵を入れ、扉からカチャという音が響いた。乙未先生は、両手で扉を“押し”扉を開けた。・・・結構怪力?
紅李「今・・・怪力とか思わなかったかな?」
うっ・・・。乙未先生は笑顔でそう僕に問いかけた。顔は満点の笑みだけど・・・裏には怒りを抱いている顔だ・・・。
焔「お、思ってません!!」
僕はしっかりと返事をした。こういう時は元気に行かないと・・・!
紅李「じゃあ、中を見てね!」
乙未先生は、扉を全開に開けた。その中から見える光景は・・・まるで地獄のような背景であった。
今回、短かったですね!けれど、次回を楽しみにしといてくださいねぇ〜〜!!!????
人妖混血の異能戦線 〜四〜
な、なんだと!?焔目線・・・。壱から四まで焔目線とは・・・!!!!!!!!!???????
僕は|乙未《おとみ》先生に最下位階級のドアを開けてもらった。・・・ドアの中は地獄であった。
どデカい炎が舞い、変な・・・そしてヤバそうな妖魔みたいなのもいるし・・・ん?部屋の隅に“誰にも気づかれなさそう“なところに座っている女の子がいた。一応僕は13歳・・・あの子は10歳とかかな・・・?僕は炎とか妖魔みたいなのに気をつけながら女の子の元へ行った。
焔「あの・・・こんなところに座ってて大丈夫?」
僕は女の子に手を伸ばした。・・・その直後。僕の伸ばした手は女の子の手で“振り払われた”
???「手を伸ばさないで!!!」
焔「っ・・・!?」
僕は驚いたと同時に、思い出した。僕がガルパス先生に急に叫んだことを・・・。その時の僕と“同じ”感じがした。
焔「・・・君の名前は・・・?」
僕は恐る恐る聞いてみた、また叫ばれるかどうかが不安だったからだ。
正華「・・・|夕桜《ゆうざくら》|正華《せいか》・・・」
正華ちゃんと言うらしい。正華ちゃんは僕を警戒しながらも名前を言ってくれた。
焔「正華ちゃん・・・君はなんでこんなところにいるの?」
僕は正華ちゃんが怖がらないように、優しくふんわりと声をかけた。
正華「私の「異能」は・・・『治癒』なの」
ち、治癒!?めっちゃすごくない・・・?だって、怪我した人を治せるんでしょ・・・?僕の異能とは大違いじゃん・・・!
焔「すごいじゃん!」
正華「違うの・・・」
焔「?」
正華「治癒を一回使うと・・・気絶するの」
焔「っ!!」
僕は「気絶する」と聞いた時・・・僕と同じ、と悟った。僕の異能__拒絶反応も力を出そうとすると吐血し、気絶する。僕の異能と同じで異能を使う時の”デメリット“の方が大きいんだ・・・。
正華「だから、治癒は使わないようにしてるの・・・!!」
正華ちゃんは、そう言いながら正華ちゃんの顔から一粒の涙がこぼれ落ちた。
焔「・・・怖いんだよね」
正華「っ・・・!あなたに何がわかるの!?」
正華ちゃんは顔をあげて、僕のことを睨みつけてきた。その顔は、涙でぐちゃぐちゃになっていた。
焔「・・・」
僕は正華ちゃんの睨みつけをしっかりと受け止めていた。少し経つと、正華ちゃんは諦めてまた下を向いた。
正華「__何がわかるって言うのよ・・・__」
正華ちゃんは小声で言った。けれど、僕はその言葉をしっかりと聞いていた。
焔「僕の異能は|拒絶反応《アレルギー》」
僕は僕の異能のことを正華ちゃんに話し始めた。
焔「この異能はね・・・力を使うと吐血し、気絶する」
正華「っ!?」
正華ちゃんは顔を上げた。僕の異能のデメリットを聞いたからだろう。けれど、そんなことには気にしないで僕は話を続けた。
焔「僕の異能で出来ることは、せいぜいマッチの火を消すくらい・・・」
正華「・・・」
正華ちゃんは黙ったままだった。
焔「だから・・・正華ちゃんだけじゃないんだよ」
僕が言い終わったら、正華ちゃんは下を向いた。正華ちゃんの顔から大量の涙が地面に流れ落ちた。
正華「私・・・だけじゃ・・・なかったの?」
焔「そうだよ、正華ちゃんだけじゃない」
僕は優しい声かけをしてあげた。正華ちゃんはそのまま泣き続けた。