間違えて白海老天値として登録したのがシークレットウィンドウだったので二次創作という形で中の人が同じの別垢で継続します。
どうでもいいけど「のみ」2文字だけが良かったぁ…(自業自得)
のみ3以前のエピソードを見たい場合は、小説検索→のみ0、のみ1、のみ2のそれぞれを検索すれば出ます
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目次
のみ3
初めましてカタワレです。一応言っておくと白海老天値とかいうアカウントは登録の際にシークレットウィンドウだったせいでログインできないので、カタワレという名のアカウントでのみを継続します。中の人は同じぃ…
シリーズ名は「のみ-別垢」で、二次創作タグを付けて投稿します。
楠木鳥
一方、母は洗練されており、冷静に考えることができる人だった。
しかし、父とはよく喧嘩をしていた。
私は、泣き叫んでいた。
次第に、黙って泣くようになった。
最後には、適応した。
…!
どうやら私は悪い夢という字にできる概念を直視していたようだ。
今日、退院できる。
プルルルルル…
「画霊区陽黙さんかい?」「楠木鳥さん?」
「無事だったのね、良かった。」
「通報が遅れていたら、きっと死んじゃってたと思う。」
「えぇ…ああ…はい…」
「大丈夫?後遺症とかは無い?」
「ちょっと…ぎこちない動きっていうだけですが…あの…」
「良かった、御苑さんが死んじゃったのに加えて」
「あの…」
「あなたまで死んじゃったら」
「あのぉ…?」
「人生が壊れちゃ」
「おい」
「何?」
つい、爆発した。しかし、爆弾は使い切りだ。ならいっそのこと。
暴発させよう。
「親の面してんじゃねぇ!」
「不愉快にさせちゃったら…ごめん…」
今ならわかる。あのメモが。あの色の言葉が。
「ちょっとだけ増やしてみる
ょっと 違う ヨット よっと
うすいし うす 臼石
お 御 練習
まるを描いてみる 描けない
えのき 2か3個ぐらい
のうみそってなに →あの海の素!
せなか 掻く道具
いるか 久しぶりに見る 土か日
だるいこと多い
。のみ 。」
ち
ょ
う
お
ま
え
の
せ
い
だ
。
「ちょ…おま…の…いだ…」
「鳥、お前のせいだ。」
私の声はかつてないほどに色彩があったと思う。色を言うならば赤でも原忘色でもなく、虚無だろう。
「そんなに嫌なら、もう私に関わらないで。」ツー……
病院で言ったので気まずくて家へ帰った。
おや、何か忘れていたような…思い出した、蛾畑左機留だ。彼の作品には今の現実で起きている事と何か繋がりがある気がする。だったら、行方不明の本人を探してみようじゃないか。
だがしかし…一体どうすればいいか。一人で捜索は無謀だ。
イスカリオテ・イエ
最近、近所の画霊区陽黙さんの様子がおかしい。小説「テセウスの船」を貸してからふらついて車に轢かれたらしい。しかし、咄嗟の通報によりなんとか助かったらしい…ここまではまあ、日本で言う?ノロイ?というやつとして見れる気がする。それかアンラッキーだったのかね。
コンコンコン
ノックが鳴る。
「イエさん、いますか?」
捜索
「急に呼び出してどうしたんだいガレイクサンよ。」
「「テセウスの船」の著者の蛾畑左機留の捜索だよ。」
「ジャパンのヒューマンは情が厚いんだな。」
「ははは、冗談はやめてください。」
陽黙の顔は、笑っていた。
しかし、どこか違う。
まるで、何か汚れ仕事をした人間の顔のようだ。
今回で遂に陽黙さんキレたぁ!!こういう感じで勢いでキレて背徳感がすごいけどこれが終わったらまた発散できる機会は限られたものになってしまうなら爆発させようみたいの好きなんすよ。
あと投稿日は午後4時まで寝てました。最近眠ぃ…
のみ 真相
パスワード、簡単だったでしょ?
はい、ネタバレね。
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後悔してもオソイヨ
のみ 4
注意:バラバラ死体の描写(細かい)があります。
苦手な人は注意してください。
数日前
「ああ、本当に人生に意味がなくなっちゃった。」
「人生相談、できますよ?」
「え?」
後ろを振り向くと、スーツを着ており帽子で顔を隠している男性がいる。随分とガタイが良い…それに…
「大丈夫ですか?」
「ああ…はい、少し…」頬を赤らめてしまう。この男と結婚したいと思ってしまった。しかし。
「夫がいるのに?」
「え……?」
しまった。その男は画霊区陽黙だった。そう気づいたのは死んだ時だった。四肢が切られる。断面からは血管…骨…筋肉が見えている…平行に切られていた。そうか…あの…時…のあれ……は…陽黙に……陽黙に対する…侮辱だったのか……
ブゥン! ザドッ!
断頭という二字熟語は、「断つ」と、「頭」により構成されるものだと。
もうちょっと早く気づいていれば。せめて…死んだという自覚を持てていたら…
イスカリオテ・イエ
どうやら、最近楠木鳥さんがバラバラで発見された事件が起きたらしい…そこで、陽黙さんを怪しく思う。最近挙動不審で、轢かれた時はフラついてたとか。いいや…嘘だ…いや…でも…でも…!
黄色のカサブランカ
陽黙さんに聞く。
「もしかして…鳥さんをバラバラにしたのって…あなたですか…?」
「冗談はやめてくださいよぉ!」
目が泳いでいる。信じたくなかったが…言ったら…
「なんですか?」
ああ…焦ってる…彼は殺人をしたのだ…しかし、なぜすぐに殺さない…?
イエに聞かれた。コイツもダメだった…しかし、犯行を察せる能力があるならば、生かして有効活用するのもありだ。しかし…警戒されているだろう…
昔、御苑さんが思考実験の本を読んでくれた。
「水槽の脳」
そうか…そうだ!そうなんだ!脳みそさえあれば心臓が無くても生きていると誤認しているんだ!だったらそれでいいだろう!生きたまま脳みそを取ったりは…いや…そんなのはユゴスよりのもの程の技術力がないと無理に等しいだろう。だが、念のためだ。念のため、機会を伺って良いタイミングで殺るか…
「あの、陽黙さん、蛾畑左機留さんを探すのはわかるんですけど…なんで森に来たんですか…?」
「森の入り口に看板があったからね。」
看板
「のみを切らしてしまいました。私は虚無になりそうです。
迷惑なテセウスの船たちも、走馬看花の下で。
きっと私は未だ二度目の死を迎えられずにいるのでしょう。
粗製乱造の産物どもが、テセウスの船の戯言を鏡花水月の下に。
そして、また別の港へ移るのでしょう。
粗製乱造の産物どもは、いいえ。
テセウスの船に乗った粗製乱造の産物達は、
きっと私の暗闇を眩く照らすのでしょう。
嗚呼、安心できる場所は潰された。
また会いましょう。
忘却の先で。
二度死んだ先で。」
訂正:テセウスの船に乗ったテセウスの船達は、→テセウスの船に乗った粗製乱造の産物達は、
のみ5
前まで漫画とかはあんま読んでなかったんですが、読むようになってからすごく人生に彩りができました。実は今回のも結構デスノートに影響受けてます。
のみ 5
記録開始
慣立 間(かんたちあいだ)、刹権争県の県庁所在地、揺心市の警官だ。最近、揺心市を中心に奇妙な報告が相次いでいる。
「解離性同一症かもしれない」「黒い人影を見たんだ!」「あの化け物が俺の指を…」「聞こえているか?蛾畑だ。」「誰だったんだろうか。」
「解離性同一症ねえ…エンターテイメントじゃ多重人格って言われてるものかぁ…」「慣立、こっちに来い。話したいことがある。」彼は、なんとあの木板 無(もくいむ)長官だった。なぜこんなトップが私に話しかけてきたのかと思ったが、長官という警察官のトップが直接会いにくるほどのことだ。
「さて、慣立…早速だが、君はこいつについて知らんかね。」木板長官が見せてきたのは、ちょうど40は超えてそうな男性のモノクロの写真だった。私は見覚えはあった気はしたが、全くわからなかった。
「すみませんが、誰でしょうか?」「では、他を当たるか。」木板長官は席を立って移動しようとした。しかしその時、私の脳は突然人名を出した。「楠木麻武」くすきまぶ、か。そうだった、楠木食堂の御苑さんから聞いた話だ。彼は楠木御苑の祖父に当たる人物であり、当然寿命を迎えている。「楠木麻武ですか?」「ははは…その通りさ。これから、なぜこんな質問をしたのかを言うが、誰にも言うな。そして、この質問はこの世に存在しないものとして考えろ。タイムカードの切れ端にも書くな。日記にも。」やけに層を分厚くしている。なんだこれは…?浅く考えればすぐわかる。世間が混乱するのを避けたいのだろう。しかし、なんだ?楠木家について話すだけではないのか?そうやって想像を膨らませていたが、釘を打たれて弾け飛んだ。
「楠木麻武と蛾畑衣派は何かで手を組んだ可能性がある。」蛾畑衣派(がはたころみゃく)…聞いたことない名前だ。しかし、蛾畑左機留という小説家が行方不明なのは聞いたことがある。
長官は一体、何について話しているんだ?
「長官、それはどういう意味でしょうか。」
「ああ。」
「呪い殺される覚悟があるなら捜査に協力しろということだ。」
「これって、参加しなかったらどうなるんです…?」「まあ、その場合はこの会話はなかったものだと考えろ。」「…」
66秒間、沈黙が流れる。
「では…参加しましょう…」「感謝する。それではこちらに来い。」
長官について行くと、鉄の分厚い扉の前に案内された。
「この場所はこの捜査の関係者以外に決して漏らしてはいけない。」捜査の関係者…まさか、他にも居たのか…?
長官が扉を開けると、古民家の居間のような古い一室が見える。そこには、こたつと、様々な機器、そしてこたつを5人が囲んでいた。
こたつの上には、木でできた古びた箱があった。
「一人ずつ、自己紹介をしろ。」
「私は遠藤 流と申す。九州から来た。」遠藤流と名乗ったその男は、絵に描いたような老紳士の顔だった。「遠藤は、情報ならこの場にいる誰よりも強い。大体のメディアを操れるし、常日頃から情報機関と連絡を交わしている。」「では次は私ですね。水 楽魚(すい らくうお)です。怪異捜査課から来ました。」「彼は一般には公開されていない怪異捜査課の者だ。口裂け女、赤マントなどの都市伝説は怪異捜査課の専門だ。」珍しい名前だ、よりも先に都市伝説を捜査する警察なんていたのかと思った。「初めまして、楠木 勝久と言うものです。」「彼、彼女…いや、勝久は楠木家出身であることは判明しているが、過去が一切不明だ。」勝久は、中性的な見た目…いや、肌の露出が0%と言えるぐらいに無い。しかも声は男の声と女の声が同時に聞こえている。「はい次、目怒 古人だ。」古人…不吉な名前では…?と思ったが、長官が先を越す。「目怒は、探偵だから一応誘っておいた。しかし彼は、「興味本位で協力するため、自己犠牲は避ける可能性がある」と宣言したが、付け加えて、「だが、積極的に協力しようとは思っている」とのことだ。」
「最後は私か。クーギア=サビンだ。」「彼は退役軍人であり、スナイパーができるし、ストレートに戦闘ができる。そして機械などの操作は彼が詳しい。」そして、長官と私が自己紹介を終えた。
流「さて、この箱のことですが…これは楠木家の非常に古い家から押収されたものです。この箱は、開けると中に封じ込められた怪異が一斉に放出されるため、麻武と衣派が持っていれば脅迫に使われると判断したため、これを我々の手元に置くことにしました。」間「捜査は…どこまで進んでるんですか?」水「まだまだ初っ端ですよ。」間「ちなみに、その古い家ってどうやって特定したんですか?」勝「簡単です。口裂け女等の都市伝説が発生し、社会問題に発展するほどになった時代から、怪異捜査課の者とは明らかに違う人間が、怪異と遭遇し、その怪異を封じ込めていたのです。そして、我々がその時の防犯カメラなどを徹底的にチェックし、特定に至ったのです。多少、省略してはいますが。」間「す、すごいですね…こんなに大量の情報の波が…」サ「まあ、そりゃそうだ。人間誰しも理解できないものを拒む。だったら最初は脳が全く整理できていない情報を怯えるさ。」間「こういうときって、どうやって整理してるんですか…?」その時、目怒は待っていたかのようにニヤリと笑い、さっきからこたつの上に積み上がっていたジェンガのうち一つを指さした。古「じゃあ、この一つを事件の犯人のA、このタワーを事件だと考えてみろ。」間「恐ろしい程に情報が多いな。」古「では、一回これを目撃者のBとして見ろ。」その他の一つを指さし、そう言うと、また対象を変えてこう言った。古「そして、これがBの証言。」B、Bの証言と言った二つをタワーから抜き取る。古「一回この二つを同時に見てみろ。」間「先ほどよりかはまだ整理しやすくなりましたね。」古「では、証言は無いものと考え、Bを見ろ。」間「おお…すごい…」古「そして、証言を見る。こうやって整理しているのだ。」間「ところで、長官はなんで楠木麻武、蛾畑衣派の二人を捜査しようと思ったんですか?」木「お前も、お前らも知っているだろ?最近、揺心市ですでに議論を巻き起こしている、「黒い人影」。怪異捜査課からは、新しい都市伝説が出るたびに麻武とみられる男性が現れ、箱に怪異を閉じ込めていたが、今回のだけは全く現れないんだ。そして、それを不審に思った怪異捜査課が、警察庁長官である私にこれを話した、ということだ。」それを聞いた瞬間、箱を見た。そこには、
文字があった。
「君達は、抗えぬものに抗おうとする。私がしたいのは、結果を見て笑うことでも、君たちが負けて安堵する、でもない。ただ傍観して、その過程を見つめ、楽しむのが目的である。
私は今から宣言する。もし君達がこの事件を解決することができたのならば、最後まで生き残った者に私と直接会えるようにしよう。
後日、君達のうち1人に電話を掛ける。
嗚呼、また会いましょう。決して踏み入れてはならぬ禁足地で。
愚者の死の先で。のみを捧げろ。」
記録終了
自分はとりあえずアイデアが沸いたら忘れないうちに書いているタイプの人間なので、小説とかのコンテンツを執筆する際は文字が多くなりがちです。最近になって、しばらく離れていたオカルト話とかに触れるようになってきてそれ関連のゲームとかもやってます。あと最近寝れてない。
のみ6
楠木麻武
「なあ、衣脈。」「あ?どうした。」「怪異課どもが尾を掴んだ。」「あいつら、何もできないくせに無駄にそういうとこ強いのが腹立つんだよな。」「はっ。まあいい。とりあえずそれよりも優先するべきものがある、そうだろ?」「画霊区陽黙か?」「ああ。あいつは御苑に絶大な信頼を持っていた。そして、御苑が陽黙にしたこと、陽黙が御苑にしたこと、陽黙による信仰のエネルギーで、`色彩`の出現条件が見たことのないほどに満たされた。」「今回は黒と虚無だが、`赤`は創れるのか?」「赤系の怪異はそれなりに多い。」「麻武、お前本当に面白いよ。」
画霊区陽黙
クソ
クソが
「陽黙さん、あなたが…あなたがやったんでしょう!」
無駄なこと言いやがって 「救世主になんかならなくていい。」
イスカリオテ=イエ
おかしい
画霊区さんが
「お前みたいな奴が勝手に干渉できるやつなんかじゃない。」
早く通報しなければ 「陽黙さん、すみません!」
全速力で逃げる。今までにこれほど急いだことはあるだろうか。
画霊区さんが`赤い怪物`に変貌していた。目は、今にも破裂して血が爆散しそうなほどの充血をし、口角が異常に上がり、手には大きなナタを持っていた。
「はぁ…」その男は、慣立間と名乗った。「了解です、すぐに警察を向かわせます」おかしい、警察はいつも証拠不十分だとかで適当に済ませる。こんなスムーズに…
怪異課
クーギア「まさか、こんなことになるとはな。」水「にしても、人が怪物になるなんて聞いたことありません。」クーギア「ゾンビとかじゃないのか?」水「死んでから怪物になるなんて迷信ですよ。」クーギア「怪異課の癖にな。」
ビキキキキィイイイイイィン!
スナイパーは凄まじい音を立て、放たれた。
見てみると、
そこに人間も血も痕跡も何もなかった。
「はあ、はあ、」後ろから画霊区さんが来ている。あの警察は?一体なんだったんだ?
そう考えを巡らせたのは、私がこの後死ぬとわからなかったからだろう。森を抜け、街を駆け、路地裏を駆け、袋小路へ。そこには一つのバケツがあった。死期を悟り、中を見ると、
黄色い色水の中に黄色のカサブランカとビショビショの紙があった。
「12番目の裏切り者 ここに眠る」
バン!
頭を凄まじい勢いで掴まれたかと思うと、その色水の中に突っ込まれた。抵抗できない。力が強す…
変な咳をする。その隙を見計らわれ、色水が口に入る。やがて、息が詰まりそうになると、頭を外に出されてしばらくそのままだった。
バン!
バン!
色水は、赤くなる。
バン!
黄色い水が濁った赤で染まる。
バァン!
そ…か…クソ…裏…切……色………
バン。
** ビキキキキィイイイイイィン!**
学期末テストのせいで1ヶ月間の間一度ものみを執筆できてなかったんだが?
今気づいたけど1111文字じゃん
面白
のみ7
deltaruneとかで忙しかったです。嘘ですごめんなさいサボってました
多分連続で8も出します
哲学者
「2の内の1は、果たして小さいと呼べるだろうか。ならば、50兆の内の1は大きいと呼べるだろうか。」これもまた、揺心市の哲学者が言った事だ。彼は、楠木食堂の常連であった。そして、彼は哲学者でもあり、精神科医でもあった。そのため、御苑さんの症状を唯一楠木鳥以外で知っていた。
さて、唯一と言ったが、我は知っている。揺心市内の精神病院はない。市外に出ようとしたとしても、どうせ`結界`が邪魔をするだろう。そしてだが、揺心市は、地図上では森にされている。揺心市自体、世の|理《ことわり》を逸脱した存在なのだ。蛾畑左機留、沖田刑事、楠木御苑、画霊区陽黙…そして私、|東目《ひがしめ》|似《にら》も例外ではない。何を言おう、我が哲学者だ。一人称が彼、面白いだろう。我は揺心市で生まれてはいない。外で生まれ、外で育ち、外から揺心市内へ。思えば、入った時に頭に重力がかかったような感覚がしていた。あの時に気づくべきだったろうか。まあ、そんなのはどうでもいい。重要なのは、蛾畑左機留が手がけた「テセウスの船」が重要な意味を持っているという事だ。あれは揺心市内では一番まともな本だろう。…我の感覚が狂っているのだろうか。あれは揺心市の影響を受けていない人間の本だ。揺心市で、一番影響を受けてしまう人間が誰かなど、既に研究を重ねて知っている。純粋な人間だ。彼のように、たった一つを盲目的に信じ、それを背教などの行為をした者を、あらゆる方法で殺す。看板は、揺心市内の“循環”を形成している。この循環によって、揺心市が形作られる。揺心市によって、循環が形成される。別に揺心市と循環は共存関係の生物と揶揄しているわけではない。それは既に起きているのだ。実際、彼は錯乱しているが、まだ純粋が残っている。影響を受けた人間は、純粋を与えられるのだ。しかし、彼は人間なら本来あるべきの「思考」がまだある。いや、影響を受けて、蝕まれ、喰らい尽くされようとしたところで、思考を生成したのだ。一体彼がどのようにそうしたのかは不明だったが、それでも我はこれが今までのパターンの中で唯一循環を外れたものであることに非常に満足して、期待している。揺心市は、揺心市という名前ではない。しかし、中へ入った以上、その名前を忘れたのだ。怪異課でも、木板無長官でさえも、その計り知れない影響を知らない。思えば、私もまた循環を外れているのだろうか。「揺心」、つまり心を揺さぶる何かがある…そう思っていたが、実際はただの蝕み思考を喰らい、純粋だけを残した挙句の果てに、純粋を利用し、看板を続かせることで、純粋を続かせるだけに過ぎなかったのだ。果たして、束縛と言えるのか。悪と言えるのか。非道と言えるのか。我は、自らの価値観を否定する気はない。ただ、揺心市の人間たちに、外れてほしいのだ。「のみ」は、蛾畑を構成し、楠木御苑は画霊区陽黙の純粋さの根源であり、加え、思考をもたらす存在である。クソが。ふざけるなあの忌々しい怪物どもが。絶対に殺す。殺してやる。炙って溺れさせて爪を剥がし関節を曲げて頭を殴り凍死させて胸を叩いて苦しみを与え殺してやる。
のみ8
水「はあ…結局何も進展なかったじゃないか。」木「ああ、本当にそうだ。人が死んだだけじゃないか…」勝「結局、サビンさんの自慢のスナイパーでも貫けはしましたけど、すぐに修復されてましたよね。」目「もし、仮にあの後あの赤い奴が市内を歩き回ってるなら通報が来てるはずだ。なぜ来ていない。」間「あれじゃないですかね、目撃者を片っ端から殺してるとか。」サビン「お前、怖がらせるの上手いんだな。」
*プルルルル…*
木「…は?」目「おかしいだろ。怪異課への電話番号は…ああ…内通者のみ知るのか、じゃあ退役したやつか?それとも警察か?」間「僕が取ります…」木「では、音量を上げてくれ。」
間「こんにちは…警察ですが、何かあったのでしょうか…?」「こんにちは。」
嵐の前の静けさ、そう言うが、それは嵐だろう。聞き覚えの無い声だったのだから。
「知っていますよ。そちらにいる方々は。」間「…新手の脅迫ですか?とりあえず、いたずら電話なr」「慣立間、目怒古人、クーギア=サビン、遠藤流、楠木勝久、木板無。」
遠藤まで知ってる。仮に盗聴器が仕掛けられていたとしても、遠藤は先程は一言も発していなかった。
間「…違いま」「違うかどうかは、当事者がわかることだ。君は慣立間。そうだろう?怪異課に木板長官から話を貰い、入った。」困惑して、長官を見ると、紙に「上手く交渉しろ。そいつに知られてるなら隠さずでもいい。」と書いていた。間「そうです、私達は怪異課の者です。」「…やっと認めたね、誰かに促されたのかい?」間「促されたって…」「まあ、関係は無い。私のことは1人の情報屋だと思ってくれ。」間「…え?どう言うことですか?」「私は君たちの状況を見て、そこから考えられる事から答えを導き、それを君たちに伝える。」間「勝手に話を進めないでください。いきなり怪異課の皆の名前を当てたかと思えば、急に自己紹介をする。なんなんですか、あなたは。」「…はは。」
枯れた笑い、ではない。嵐の前の静けさだ。
「ははははははははははっっはははっはははあはははははははあはあは!!!」
間「何がおかしいんですか?」「君たちは赤い化け物を追っている。それの考察をしている途中で、いきなり変人から電話される。やっぱり、何度も観測しても、何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も。危惧、しないんだね?」木「おい、どう言う事だ。」「おやおや、長官。変な正義感に身を駆られるのは良くない。なんて言うと思ったか。この世界はエンターテイメントなんかじゃない。リアル。三次元の。触れる。嗅げる。見れる。食べれる。生きれる。存在できる。現実、だ。」目「おい」空気が凍てつく。目怒さんは、勘がいいから。「…なんだい。」目「お前、さっき観測っつってたが、何のことだ?」「…ハハ。やっぱり、私が君を嫌うのは難しいだろうな。怪異課なら、何度も知ってる。」木「何だ?」「`看板`」木「…食堂とかにあった、あれか。というかそれよりも、なんで怪異課の電話番号がわかった。」電話越しに、鼻で笑ったような音が聞こえる。「君、それで長官なのか。自分勝手ながら、正直に言わせてもらう。`それで、長官になれたのが奇跡と思えるよ。`」木「なっ…」「ははは、言葉の意味に気づけてないのもそれらしい。もし仮に、私がここに電話できたのが、適当に電話番号を選んだらたまたま当たった、だったら。この電話番号を極秘警察に繋がるものだと、ディープな所に拡散するかもよ?」木「…」長官が黙った。あまりにも正論すぎて、反論どころか言葉さえわからなかった。「そうやって黙るんだね。証拠不十分とか言うくせに。」サビン「と言うか…お前って結局なんなんだよ」「おや。退役軍人ならわかると思っていたんだが…指揮官ではなかったのか?」サビン「どう言う事だ!説明しろ!」「怒らないで憤らないで。自分の手札を相手に明かせば、相手からは当然次にそれに対抗できる手札をぶつける。手札を明かせると思うか?お互い、見知らぬ誰かさんだ。」サビン「クソ…戦争も知らないくせに…」「それは戦争の基準による。それとさ、私はあくまで一つの例を喋っただけ。それ以外には何も言ってない。」サビン「チッ…」サビンの乾いた舌打ちが響く。「さて…君たち、まだ気づいてないのか?」水「気づいてない、どう言う事だ。」「自分で考えろ。」水も黙った。怪異の専門家が、人間かどうかもわからない存在に、説得力のある言葉をぶつけられて。「遠藤流、知ってるよ。考えてるから黙ってる。沈黙は武器になる、覚えてくれたんだね。」目「覚えてくれた…?」遠藤「正直に言うと…お前達、盲目的すぎる。」警視庁長官と、退役軍人のスナイパーと、怪異の専門家が一斉に遠藤を見つめた。遠藤「釘付け、この言葉が精巧に再現されてるぞ。こんな、お前達に`とっては`素性も何もわからない奴に。」目「確かに…みんな、プライドを気にしてる感じだったし…」「こんなので、本当に務まるか?真実がわかるのか?私は、そうは思えないな。」木「はは…確かにそうだった…私達はプライドを優先していたな…」「面白い。本当に面白くて仕方が…フッ…ハッ…面白…は…ハハハハッハッハハハッッハハ!!」間「すみません、情報屋さん。要するに、あなたは協力を持ちかけるために来たんですか?」
沈黙が流れる。遠藤は目を見開き、目怒は何か言おうとしていたであろう口を止める。
「面白い。実に。君は。」
「利害関係だよ。」
のみ9
間「利害関係?」「信ずる事を成すのは難しいと思うけど、私はこの揺心市の循環を知っている。」水「循環…なんだ、それは。揺心市自体が一つの怪異だとでも言うのか。」「楠木麻武、蛾畑衣脈の結界の力はすごいんだよ。核落としても壊れない。」水「ソレは結界として当たり前だろ?」「いいや、違うな。循環から抜け出せないようにしている。」木「…おい、お前さっき循環を知っていると言ったな。循環とはなんだ。」「ん?ああ、聞く覚悟があるのかい?」木「どう言う事だ、ショッキングなのか?」「まあまあ」木「まあまあとはなんだ。」「まあでも、ヒントは看板だよ。」水「看板…楠木食堂にあったやつか?」「看板って自然にできるものじゃないよねえ。」水「まさか、看板の製作者が入れ替わってるのか?」「どうだろうねえ。」遠「お前、真実を話す気はあるのか。」「ネタバレしてしまえば面白くなくなるのは知っているでしょ?」サビン「なんだお前、面白いものと思ってんのか!?」「威勢の良い方は好きダァ!良いよお、君には教えてあげよう。」サビン「どう言う事だよ…」「いやあねえ、これ知っちゃえば楽観視してるのもわかると思うんだあよ…」水「なあ、これってサビンが俺たちに教えるのはありか?」「さて?」木「は?いや待て、さてとはなんだ。」「…怖がっていますよねえ。」木「なんだこいつ…」目「要するに“今のところは”サビンだけに伝えるっていうことだな?」「その通りさ。探偵は勘が良いねえ。」サビン「…!?」サビンがフラつく。間「えっ…サビンさん大丈夫ですか!?」遠「サビン…体冷たいぞ…」「私はねえ、テレパシーもできるんですよ。」目「テレパシーだ?ふざけるな、精神攻げk」サビン「わかった…これは伝えない方がいい…」「話が早くて助かるよ。」木「というか勝久は何やってる?」勝「ああ、普通に聞いてました。」「へへへへっへへへへっっっへへへへへっっへへへへへへへへへ」木「は…?」「知ってるかい?楠木昼乃って。」勝「楠木…ひ…る…待て、お前はなんで知っている?」
「さて?」
のみ10
「なあ、 。」「なんだ?」「画霊区陽黙は虚無になれると思うか?」「さてな、でも、形を変えた虚無が来てるのは間違いないな。」「ああ、やっぱそうか。それじゃあ
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焚き火が暗闇を照らし、パチパチと音を立て、燃えている。待ち伏せしているのだ。真紅の思いを。
間「水さん、真紅の思いってなんですか?」水「真紅の思いはな、特定の感情が一度に一気に高まった時に顕現するんだ。」目「それってつまり、見えてないだけで誰でも顕現する可能性があるってことか?」水「その通りだ。」目「特定の感情ってなんだ?」水「それは判明していない。真紅の思いに一度顕現すると、その状態の真紅の思いを殺害するまでは人間の姿ではないらしいからな。」目「クソじゃねえか…」勝「昼乃さん…」目「…勝久、言いたくないなら言わなくても良い。昼乃さんとは誰だ?あの胡散臭い野郎の言ってたことからして楠木家の誰からしいが…」勝「…昔、私には姉がいたんです。姉が楠木昼乃という名前で、様々な物語を執筆してきました。特徴的な言い回しが人気になり、かなり売れていました…ですが、執筆する時、いつも必ず誰かから電話がかかってきたんです。落ち着いた感じの男性の声が聞こえました。」目「誰だ?」勝「名前を明かすことはありませんでしたが、いつも私が出る度に」目「おい、誰だ。」
ガサッ。
勝「…続けていいですか?」木「ああ、いい。」勝「私が出る度に、まるで私が出るのをわかっているかのように向こうが最初に言ってくるんです、『昼乃さんに変わってくれるかい?』って…」目「鳴り止んだ…威嚇で止まるのかよ…」水「勝久、その電話の人物の口癖はなんだ?」勝「口癖…確か…」
勝「『さて?』でしたね…回答をよく濁してましたよ…」
水「なっ…」木「おい、電話番号は覚えていたりするか?」勝「確か…」
木「…今電話するか?」間「確かにそうだなぁ、というかここじゃ電話繋がるかもわからな」
(電話の音)
遠「…すまない、私のだ。」木「遠藤、相手は?」遠「胡散臭い野郎だ。」木「…出ろ」
「ハロー!ウェルカムトゥーイディオットワールド!クソが!胡散臭い野郎とか散々言ってくれましたね。」水「…そういうテンションじゃない。」「おや、そうかい?悪かったね。ところで、あのスナイパーはどこだい?」木「なんか気分が悪いらしいから家で休んでるよ…お前、さてはテレパシーで変なことしたか?」「テレパシーは精神攻撃のためにあるんじゃないよ。」木「一応精神攻撃はできる可能性があるだろ。…まあいい、とりあえずなんで電話してきた。」「さっき、昼乃によく電話してた奴の話してたよね…?」勝「…え?」「ああ、図星だな?」勝「昼乃…呼び捨て…親しいのか?」「`さて?`どうだろうね。」水「お前さ、隠してるだろ。」「根拠は?」目「それは例の電話相手の口癖だ。」「もしかしたら偶然かもしれなくないか?答えを聞く前に考える努力はしたのかい?」目「図星だな。」「…ハハっ。」
「`ハハハハハッハハハハハハハハハッハハハハハハハハハハハハハハハハハハハッハハハッハハハハハッハハハハッハハハッハハッハハハハハハハハ!`いいねえ!やっぱり君は私の期待を裏切らない!探偵は勘が良い!教えてあげようか?そいつの名前を。」目「まあ…知りたい…」「あ、探偵さんだけに言っとくよ。」
目「っ…」
見てみると、目怒さんは顔が青ざめていた。異常なほどに。
木「…大丈夫か?」目「ハッ…やってくれるじゃねえか、クソ野郎が…」「口外禁止だよ。教えたら…`地下室`にでも置いとくかな。」水「地下…し…つ…?おい、お前!それはどういうことだ!!」「ああ!やっぱりお前ならわかるか!覚えてるだろ?悠久の苦しみ!一般住宅の地下室にあったあれだよ!」水「やめろ…それだけはやめろ…」「ただの脅し文句さ、0%冗談。」