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目次
生きる意味を見つけたい
異世界転生ではありません
最終的にハッピーエンドですが、途中悲しい表現があります
そこらへんは気をつけてください
ただ、「死」という言葉は使われていますが死表現はありません
お姉ちゃんが亡くなってる設定があります
それではスタートです
私 富山編未は独りぼっちだった
いつも失敗して、頑張ってるつもりなのに怒られる
「編未ちゃん、大切な人を失ったのは悲しいねでも、頑張ろうか」
今日も先生に言われる
先生っていっても孤児院の先生だ
昔は幸せだったな
親に
「編未はどんな子になるかな」「可愛いね」「今度海に行こう」
『大好き』
こんなこと言われてたっけ
でも、いつの間にか変わっていたね
「勉強」「何で出来ないの?」「違うって言ってるだろ」
いつの間にかこうなってて
いつのまにか孤児院に捨てられていて
お姉ちゃんが救いだった
「孤児院にいても頑張ろう!」「編未は笑って」「味方だよ大好き」
けれど
ーー先月亡くなった
少し宿ってた光が完全に消えた
学校に行くと
「孤児院の子だ(笑)」
「わ!孤児院の子は馬鹿なんだよ!バカ病が移る~!」
「みんなと違う子」
ランドセルを投げられたり 机に落書きをされたり
いじめられてる
昔は
「ちょっと~!いじめをするなんてダメ!編未が傷つくじゃん!」
なんて言って止めてくれたお姉ちゃんが居た
でも、その優しい声ももう聞こえない
言い返せない 怖いから 変わらないから
もう・・・無理なんだ
独りぼっち
先生も学校の先生もクラスメイトも孤児院の子供も
みんな救ってくれない
夜
お姉ちゃんのことを思い出す
「笑ってよ!編未は悪い子じゃない!全財産100円で言う!」
とか笑わせてくれたよね
でもその温かいぬくもりももうない
ただ冷たい風が現実と一緒に流れてく
独りぼっち
死にたいな でも 死ぬのも怖いよね
生きたいな?生きたくないな だって苦しいもん
何がしたいのかな
でも、死ぬ時は死を受け入れて死にたいな
私は知ってる
私に生きる意味なんてないってことが
私が生きるぐらいだったらおねえちゃんと変わりたかった
生きたくて生ききれなかった人達と変わりたい
そっちの方が神様も喜ぶよ
次の日の帰り道
雨がすごく降っていた
私は地味な傘を広げて歩いた
周りのクラスメイトから笑う声が聞こえた
泣きたくなった このまま雨と一緒に消えたいと思った
どんどん厚い雲に覆われて雨が降る
そんなの気にしなかった
編未は途中の人がいない道で立ち止まって
座ってうずむいた
雨が髪を濡らし 制服が濡れ 顔は涙と共に濡れていく
誰も気づかない
誰も声をかけてくれない
もう、歩く元気なんてなかった
私は小さくつぶやいた
「居なくていいんだ 生きなくていいんだ 生きる意味なんてないんだ」
顔いっぱいに涙か雨か分からないけど濡れていく
どんどん
我慢して自分に押し付けた分をこの時間で洗い流すように
どれぐらい時間が経ったのだろう
雨がやんでいた
空には雨粒を受けキラキラと輝いた空が広がっていた
私は顔を上げた
綺麗で 優しくて まるでお姉ちゃんに見えた
「負けないで」
そう言っているように見えた
「まだ、生きて見ようかな」
そう小さくつぶやいた
ほんとに ほんとに小さな気持ちだった
それでも昨日までない思いだった
家族に捨てられた お姉ちゃんは亡くなった
いじめられた 怒られた
悲しみは消えない
辛い日だってこれからずっとある
それでも、一歩進んでみよう
編未は一歩立ち上がる
濡れた顔や制服を軽く払い
青空へ向かって 小さく笑った
明日の私はきっと強くなれる
だって、今日の私は昨日の私より強くなってるから
その瞬間編未は分かった
生きる意味は人に貰うんじゃない 自分で見つけるんだって
私は小さく息を吸い 精一杯大きな声で青空へ叫んだ
「**生きる意味見つけた!!**」
もう一度だけ期待してくれる?
私の名前は 野坂 静奈(のざか しずな) 小学6年だ
「お姉ちゃん 遊ぼ?」
下から覗いてきたのは私の妹 野坂 夢奈(のざか ゆめな)だった
『いいよ』という前に両親が来て
「こんな汚い子と遊んだらダメよ」と
私と夢奈を引き剝がす
どうしてか?
それは私が・・・
6歳の頃だった 私 静(しず)は今のお父さんお母さん(里親さん)に引き取られた
名前は 静奈に変わって 苗字もついた
両親は私を本当の娘のようにに愛してくれた
そして2年生の時 お母さんのお腹の中に赤ちゃんがいることが発覚した
体が弱くて「赤ちゃんは諦めてください」そうお医者さんに告げられた
でも奇跡的に授かったらしい
そして・・産まれた
そこからも愛してくれた でもね
私が5年生の時 状況は急変した
3歳の夢奈を愛して 私は・・・無視された
勉強はした でも 〈算数:34点 国語:30点〉
この文字が毎回出てくる
それで・・私はもっと嫌われた
そこから1年がたった
今の私だ 状況は変わらず・・だ
私の口癖は「もう一回だけ期待して」になった
「もう期待しない」「期待して損した」
この言葉が聴こえるたび心が締め付けられる
朝も晩も勉強をして 愛情を注いでもくれない環境で 頑張った
時々 夢奈が
「だいじょーぶ?」
って声をかけてくれる
これは煽ってない
心配をしてくれてるだけなんだ
私は
「大丈夫だよ 気にしないで」
と言う
夢奈まで私と同じになってほしくないから
塾に行って
「テストを返します」
この発言が聴こえた
「野坂静奈さん」
名前が呼ばれ「はい」と小さく返事をして取りに行く
〈算数:45点 国語:35点〉
「はぁ・・・」
小さく零れ落ちそうな涙を 必死に我慢して
家に帰った
テストを見せると両親は
「はぁ・・・・」とため息をつく
私は言う
「も、もう一回 だけ・・期待して!」
ダメだとわかっても
次も無理だとわかってても
もう一回だけ 期待してほしい
「・・・・・」
両親は無視
「・・・夢奈 ご飯よ」
「・・・?はーい!」
聴こえる無邪気な音
「っ」
一滴の雫が落ちる
それを拭いて 深く深呼吸をして ご飯を食べた
そして夜
私はひっそりと家を抜け出した
どこに行くかは分からない 行先もない
でも なんとなく外に出たかった
そして公園に出た
公園には何もなかった
でも私は話した
「ねぇ あなたは何がしたいの」
誰に喋ってるんだろう
「ねぇ あなたは・・何を残したいの」
・・・返事はない
構わなかった
・・・誰に喋ってるのか
知らない
でも・・話したかった
「ねぇ あなたは・・あなたは・・両親に期待してほしいの?」
・・なぜか声が震えて
涙が落ちそうになる
「ねぇ・・・」
震える声で最後の質問をした
「あなたは・・両親に褒められたいの?」
その言葉を言い終わった後
ポタン
雫が零れ落ちる
一回落ちて どんどん 雨のように
誰かに話を聞かせたわけではない
褒められたわけでもない
でも 心の奥にあるものを誰かに聞いてもらった気がして
褒められたいのに 褒められない
努力してるのに・・愛情を注いでくれない
私は何をしたいのだろう 何を残したいのだろう
思ってることを・・いま投げかけれた
返事はないよ・・・
私は涙を拭いて こう言った
「もう一度だけ期待してくれる?」
嫌いではない 大好きだったんだ
私の名前は高橋野花 中学1年生
私は、おばあちゃんが苦手だった
会うたびに「勉強しなさい」「またゲーム?」
会うたびに注意ばっかり
だから私は、おばあちゃんの家に行くのが嫌だった
ある日 お母さんが言った
「今日はおばあちゃんの家に行くよ」
「えっ・・行きたくない」
「少しだけだから」
私は嫌々ついて行った
おばあちゃんは、いつものように笑っていた
「野花、大きくなったね」
「……うん。」
それだけしか話さなかった。
帰るとき、おばあちゃんが小さな袋を渡してきた
「帰ってから開けてね」
私は適当にバッグへ入れた
その三日後だった
学校にいると、お母さんから電話が来た
「野花・・・おばあちゃんが倒れた」
病院へ急いだ
でも、間に合わなかった
白いベッドの上で眠るおばあちゃんは もう返事をしてくれなかった
私は何も言えなかった
「ありがとう」も
「ごめんね」も
家に帰って、ふと思い出した
あの日の袋
中には、手編みのマフラーと 一通の手紙が入っていた
野花へ
最近はあまり話してくれないね
少し寂しかったけれど、元気ならそれでいいよ
勉強しなさいって言うのは、立派になってほしいから
挨拶しなさいって言うのは、優しい人になってほしいから
私は野花のことが、大好きです
寒くなるから、このマフラーを使ってね。
読み終わった瞬間
一滴 涙が落ちた
「違うよ・・・」
「私が悪かった」
「もっと話せばよかった」
「ありがとうって言えばよかった」
もう届かない
どれだけ泣いても
どれだけ叫んでも
私はマフラーを抱きしめた
その日から毎年冬になると そのマフラーを巻く
少しチクチクする
でも、不思議と温かい
まるで、おばあちゃんが隣で笑っているみたいだった
私は空を見上げる
「おばあちゃん」
「ありがとう」
「今ならちゃんと言えるよ」
風が少しだけ吹いた
その風は、昔みたいに優しかった