2人の恋模様を描いたシリーズです☺
10話ぐらいで終わる予定です
続きを読む
読み方
1話ずつ表示します。
閲覧設定
名前変換設定
この小説には名前変換が設定されています。以下の単語を変換することができます。空白の場合は変換されません。入力した単語はブラウザに保存され次回から選択できるようになります
1 /
目次
進路
始まりのお話☺
1話です
ぽたぽたと降ってくる雪
近所の家の椿が一際目立ち綺麗な紅色になっている
「ねぇねぇ、ナギ!」
声をかけてきたのは僕が片思いしている幼馴染のスイだった
「どしたん?」
「え、ふふ、一緒に学校行きたいなーって思って」
柔らかくも切ないように笑う顔はまさに天使のようだ
「ええで、一緒に行こか」
「やった」
「そういえば、ナギは進路何にした?」
「僕?僕はカメラマンにした」
前にスイがなりたいと言っていたものに合わせたので変に思われているかも知れない
「そうなんだ、私はねー…バンドマン!!」
「へー、意外やな」
カメラマンからバンドマンに変わっても動揺はしない、進路を決めるシーズンに入る前ぐらいからスイはころころ進路が変わっていたのでもう慣れっこだ
バンドマンと言っても電車もお店もまともに来ない田舎で売れるのだろうか…
近況などをぐだぐだと語っていたらあっという間に学校についた
教室に入り自分の席につくと僕と
「なぁなぁ、今日スイちゃんと一緒に学校来たやろ?よかったなぁ!」
背中をバシバシと叩いてくるこいつは中学生時代からの親友だ
名前はセン
「そうやけどさ…冷やかすのやめーや」
「すまん、最近あんまり自分とスイちゃん話したりしてへんかったから仲悪いんかと思うて…ついはしゃいでもうたわ」
確かにいつも朝話しかけてくれるスイは最近話しかけてくれなくなってた
もちろん僕から誘えるものなら誘っているし誘えないのは僕に勇気がないからだ
昔は親しみやすいような素朴な雰囲気だったのに、やけに最近きらきらと光っているように見える君になぜか話しかけられなくなってしまった
もう僕とスイの世界は違ってしまったのかな…なんて
「…大丈夫か?元気ないんか自分」
「あ…なんでもないで、ちょっと考え事してただけや」
「そうか?もう授業始まるから席戻るな!ぼけーっとしてたらあかんで!スイちゃんに呆れられてまうよ!」
憂鬱な授業を夢見心地でうとうとと聞いているとなんやかんやで1日が終わった
明日こそスイを誘えるようになるぞ
1話でした☺
ゲーセンで
2話です☺
涼しいような乾いた空気から目が覚める
時間を確認しようと携帯を取ってホーム画面を開くとトークアプリの通知があった
スイからだ
**🧸** __スイ__
<『ねえ、今日1時から茜デパートの中にあるゲームセンターで遊ばない?』
__既読__
__6:15__
**🧸** __スイ__
<『茜デパートの入口で待ってるね!』
__既読__
__6:17__
なんとスイからの遊びの誘いだった
特にやることもないので了承することにした
__ナギ__ **🧷**
【**🙆**】>
__ __
__6:34__
朝ご飯、昼ご飯を食べデパートへ向かう
足早に歩いているとデパートの入口に小さくて可愛らしい人影が見える
「ナギー!こっちこっちー!」
「遅なってごめん、待った?」
「全然待ってないよ!行こ!」
スイといっしょに向かたのは少し古くて懐かしい雰囲気のゲームセンター
「ねえみてみて!かわいい!」
きらきら〜というように両手をパーにしてひらひらさせている先には子供が乗るような小さいメリーゴーランドがあった
「これって高校生が乗ってもいいのかな?」
「知らん、店員さんに聞いてみたらどや?」
「すみませーん!これ乗ってもいいですかー?」
僕の意見1つですぐ行動に移す単純な彼女が愛おしい
「ナギ!店員さんに聞いてみたら、乗ってもいいって!」
「そうなんや、よかったなぁ」
ニコニコとゆっくりガタンゴトン揺れる少し古いメリーゴーランドに乗っているスイを眺める
幸せそうやなぁ
その後も卓球やクレーンゲーム、プリクラなどで遊んだ
プリクラのらくがきブースで
「あはは!私とナギ、デカ目加工で宇宙人みたいになってる!」
と爆笑していたのがかわいかったなぁ
思い出の1枚が撮れてよかった
2話でした☺
稲妻
3話です☺
土日も終わり、冬も終わりに近づく頃
僕が住んでいる地域は比較的暖かい地域で、世間的にはまだ冬と呼べる時期でも雪解けが始まり、もうすでに道路の薄暗い灰色が見える
ぼやーっと歩いているとスイらしき人影が見える
よし、勇気を出すぞ
「あ、ナギー!!」
「あ、えっと、」
露骨に緊張してしまう自分が憎い
「ん?どしたの?」
「あ、あのな、一緒に学校いかんか…?」
「いいよ?なんでそんなに緊張してるの」
スイはによによしていてなぜか少し悔しい
「ふふ、行こ!」
バッと手を引かれ手を引かれたまま小走りで学校へ向かう
少し手首が痛かったのはきっと気のせいだ
「ねぇ、あの2人って付き合ってないの?」
「あ?付き合ってねぇよ」
「なんでわかるの?あんなに距離近いし仲いいのに」
「おねーちゃん、あの隣のノンデリ野郎のこと好きって言ってて毎日俺に恋バナしてくるけど、まだ付き合ったとまでは聞いてない」
「へー、アンタってたしかに聞き上手だもんね、相談したくもなるわー」
中休み、図書室へ向かってから教室に戻るとスイに昼休み西階段へ呼び出された
奇しくも高鳴る胸を抑えながら西階段へ向かった
「ねぇ、話したいことがあるんだ?」
「…何?」
「私ね?転校するんだ」
その衝撃の告白に稲妻が走ったようだった
離れていってしまうなんて
「…そうなんや」
ここで想いを伝えるのも場違いな気がして、そっけない返事しか返すことができなかった
「さみしくなっちゃうね、本当は私もまだここに居たいんだけど」
「うん…」
3話でした☺