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#3 雨の逃避行
はな
あやせは大雨の中外へ出た。
失敗した。傘持って来るの忘れたな。まあそんなことはいい。
あやせはトボトボと歩きだす。
すでにずぶぬれた体に雨が打ち付ける。その雨のせいで傷が染みて痛い。
きっとこの傷は何があっても**一生**消えることはないんだろうな。
そう思うとあのクソ親父が許せなかった。
それより許せないのが飛鳥だった。
小さい頃から優等生ぶっちゃって、中学生になったらいきなり生徒会長。ちょっと親に贔屓してもらってるくらいでいい気になっちゃっていい御身分ですね。
それであやせはと言うと、至って普通なのに飛鳥と比べられ、「飛鳥はあんたなんかより」を何度聞いたことか。
でも何より神様が一番許せない。
神様はあやせを助けてはくれなかった。あやせが悪い子だったから?**飛鳥と比べて**
だからあやせにはもう信じられるものが1つもない。
あやせには光なんかないのかな。一生闇の中で暮らしていくのかなあ
許せない。許せない。**絶対許せない。**
**うわあああああああああああ**
あやせは大声で泣き出した。こんな世の中は理不尽だ。
泥水だらけの地面に崩れ落ちた。
ずぶ濡れの体にずぶ濡れの服が張り付く。
**何があっても絶対復讐してやる。**
一生をかけて復讐する。
歩き続けて一体何時間経ったのだろう。
怒りと絶望とで放心状態。時間なんて気にしていられる状態じゃなかった。
道路標識を見れば六本木と書いてある。だいぶ都心まで来たんだな。
なぜかそこで急に足が限界を迎えた。あやせはまた道路の上に崩れ落ちた。
ああもうだめかなと思っていたら、誰が傘を差してくれた。
「大丈夫ですか?」
つづく