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アステシアの探し物 4 透明な竜と1人の刺客
紹介文にも書いたけどちょっとシビア。疲れた。あと更新止まってごめんね!
1週間後、シアたちは次の村にいた。いつもなら活気があるはずの石畳の通りには、人が1人もいなかった。カイルの声だけが、響く。
「シア、ここ、静かすぎないか?」
「ええ、そうね」
「見てください......。みんな家の中からこっちを見てます......」
クレアが周囲を見回した。その時、近くの家の扉が開き、女性が飛び出してきた。
「あ、あなた方は......魔法使い様ですか!? 村を救ってください!」
女性は近くに竜がすみついたこと、村の戦士たちが全滅しかけていることを言った。
「どうする、シア。俺はいつでも戦えるぜ!」
カイルが大剣の柄に手をかける。シアは冷徹な目で村を見て、ため息をついた。
「次の街まで引き返すのは時間の無駄よ。ここで竜を片付けて、宿に泊まる。いいわね?」
「さすがです、シアさん! 」
こうして三人は、村を背に竜の巣へと向かった。
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竜の巣の奥。
「意外と速く着きましたね……」
クレアが白い弓を構えながら、目の前の竜を見上げる。すでに敵の目は、こちらを向いている。
「……カイル、クレア、まずはあなたたちが仕掛けなさい」
シアの冷徹な指示に、カイルが答えた。
「おう、しっかり見てろよ、シア!」
カイルがある大剣を構える。剣の銀の刃が輝いた。
「いきます……!」
クレアもまた、白の弓を引く。カイルのまっすぐな性格を表したような一撃が、竜へ振り下ろされる。同時に、クレアの手から放たれた矢が風を切った。直撃する――はずだっカイルの大剣が、地面に当たった。
「……おい!?」
手応えが、ない。大剣も、クレアの放った矢も、竜の体を綺麗にすり抜けたのだ。竜は傷一つ負っていない。
「下がって二人とも」
動揺する二人の前に、シアが滑り込んだ。
「ー|薄氷《はくひょう》」
シアが静かに告げた瞬間、地面が透明な氷へと変わる。その上を滑るように目にも留まらぬ速さで竜へと近づいた。
「ー|氷刃《ひょうじん》」
空中へ舞うシアの右手に美しい氷の刀が現れる。竜はシアの動きに反応できていない。シアは冷たい視線のまま、氷の刃を竜と振り下ろした。だが、氷の刃は、空を切った。シアの攻撃すらも、すり抜けてしまったのだ。
「……っ!?」
普段はガラス玉のようなシアの瞳に、動揺が写った。
「どうして……?」
シアが地面に着地すると同時に周囲の氷が元の茶色い土へと戻っていく。
「こっちの攻撃が当たんねえってことは――」
カイルが声を上げたその時、竜が右手を上げた。竜の右手にはオレンジ色の光が溜まっている。
「下がって! 爆発です……っ!」
クレアが声を上げる。竜がその腕を振り下ろした。
「ー|氷壁《ひょうへき》」
シアが両手を前に突き出す。三人の前に分厚い氷の盾が現れた。その直後、爆音がした。衝撃が氷壁に走る。直撃はしなかったが、氷壁が一瞬で崩れた。音を立て、氷の欠片が雪のように舞い散る。
「そっちの攻撃だけ当たるなんて、卑怯じゃないですか……!?」
「ふっざけんな! シアの氷壁がここまで......!」
「……一度退いて、体勢を立て直すわ」
シアが後退の姿勢をとった、その時。一人の男が姿を現した。
「久しぶりだな、クレア」
「......何で、 お兄ちゃん……っ!?」
はい、謎の男が出てきました~!この人は一体何でしょう(笑)