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副題
〈利巧佑二の胸の内〉
「あの意志の弱さ、視野の狭さ、理解力のなさで門脇与一を目指すだと……?」
「馬鹿げている」
そうだ。俺は俺自身の思想や美学については語っていない。俺のそれは俺以外に明け渡す気はさらさらない。
「馬鹿だ。あいつは」
「あいつは舐めている。あいつは俺をこきおろした!!」
屈辱なのだろうか。よくわからないが虚しくてやるせない。悔しい、理解されなかった。興味ももたれなった。そう、自分の生み出した作品にも目もくれない者たちに対して、いつも俺は恨み言を頭の中で並べながら見返そうとただ1人で筆を走らせる。食い潰してやる。あいつら全員、俺の作品に骨の髄まで魅了させて、灰にしてやる。っていつもなら、創作の燃料タンクにぐちゃぐちゃにして放り込んでいた。でも、でも、今回のは違う。
明らかに違う。悔しくもない。傷つきはしただろうが、ああ……そうか。俺はあいつに期待していたんだ。あいつと俺は同じ地平線の上で生きてる。そうどこかで思い違いをしていたらしい。
ああ、そうか
これは失望だ
「表現者と代弁者は別物だろう………」
この言葉もあいつに届いてしまえば、酷く傷つけるだろう。その程度の愛情なのか。ああ、あいつはそれまでなんだ………