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irxs医者パロ&障害パロ 前半
読みにくいかも。
青さん視点
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激しくなるパトカーのサイレンの音が疲れた頭に響く。
それが、頭に響いて、変に気になるが、歩道を早足で歩く。
隣の道路には多くの車が通り過ぎていた。
だが、今は一刻も早く家に帰ってベッドにダイブしたい。
不運にも、車に乗ろうとしたところ、バッテリーが上がってしまっていて動かせない状態だった。
が、タスクが終わったのが終電前だったので電車と歩きで帰ってきた。
「流石にキツいわ…、タクシー捕まえたらよかったかな…」
最近、仕事詰めで疲労が溜まっているのか、運動不足なのか、それとも…
(っいやッ、まだまだ20代やッ)
そう心の中で、騒いでいると後ろから怒声が聞こえた。
「おーい!!! 止まれーー!!」
俺よりも年上くらいの男性の声。走っているのだろうか、切れた息とともに、慌ただしい2人ほどの足音。
他人事のように思い、気に留めなかったが、急に、足になにか少し暖かく、骨ばった柔らかいものが足に纏わりつき、ズボンが下に引っ張られるような感覚があった。
驚いて足を止め、下を見ると、きれいな長い黒髪の小さい男の子が俺の足に引っ付いていた。
「ッやっと止まった…」
先ほど後ろから追いかけてきていたであろう男性二人が息を切らして言った。この子を追いかけていたのだろうか。
「ッ警察です。」
そう言って中年の男性はすぐ息を整え、背筋を伸ばしこちらに向けて警察手帳を見せつけてきた。若い男性も慌てて息を整えて、警察手帳を見せてきた。
「あの、その子を引き渡してもらえないでしょうか?」
逆に今すぐにでも剥ぎ取って早く家に帰りたいぐらいなのだが。
でも何故か俺のズボンを握りしめて離そうとしない。
「別に俺は良いんですが…この子すごく嫌がってません?」
そう、指摘すると、先程の中年あたりの男性が話し始めてくれた。
「…その子の、親御さんが虐待、育児放棄をしていたんです。それに気付いたご近所の方が通報されて、…
親がいなくなったので、親戚の人に預かってもらえないか、と交渉しに行ったところ、障害持ちの子供を見る余裕はない、と追い返されてしまって…児童養護施設に入れるところなんですが私達の隙をついて、逃げ出してしまって…。
こんなに小さいのに…可哀想に…」
そう言いながらその人は、俺の足元に引っ付いて離れない男の子に哀れみの眼差しを向ける。 そんな時も警察の人から隠れるように、俺を壁にする。
「児童養護施設に入れるくらいならこの子、俺が預かってもいいですか?」
自分でなにを言っているのかよくわからなかったが、この子を警察に引き渡してはいけないような気がした。
辺りの空気が凍りつく。
若い方の警察は、棒立ちでポカンとしている。
中年辺りの警察官は目を見開いて言ってきた。
「その子は、障害を持っていますが…」
ズボンを握っていた手がピクッと動いた。
「俺は精神科医です。この子は、パッと見ただけでもかなりの傷があります。障害を持っているならなおさらうちで預かります。」
諦めたように、安堵したように、警察の肩の力が抜けた。
「...わかりました。では、手続きはこちらでやらしてもらいます。」
では、と言いキレイな敬礼をし、パトカーの方へ戻っていく男性の警察官達。
ズボンが少し引っ張られたような気がしたので足元に視線を落とした。
「…、?」
不安そうだけど、心の何処かで安心したような、そんな表情をしながらこちらを見上げる男の子。顔はとても整っているが、目は腫れていて、目の下には隈、頬には涙の跡、体のあちこちには痣や切り傷などの傷も多い。栄養不足だろうか、腕は細く、痩せていた。服はボロボロで、靴は履いていない。
パッっと見ただけでも、虐待の跡がある。この子はどれだけの事をされたんだ、と思いながら抱きかかえた。
「よいしょっと...」
靴は履いていないので抱きかかえないと何かとまずいだろう。
思ったより、軽くて驚きつつ疲れ切った頭をフル回転させた。
(病院では夜勤の看護師がいるだろうけど、遠いし帰りが終電までに間に合わないやろ。ここからじゃ家のほうが近いか…)
「俺の家に行くな」
そこから先程よりも早い足取りで、家に向かった。
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暗い部屋に電気を入れる。パッと点いた電気が強く、少し眩しい。
明日の朝に、コンビニかどこかで軽食を買って出勤しようと思ってたが、子供が来たのだからそうはいかない。
男の子と荷物をソファに置いて、コートを脱ぐ。
(冷蔵庫になにか入ってるかな...?)
そう思い冷蔵庫を開ける。
「......」
びっくりするほどなにもなかった。
少しでも材料とかおいてあるかな?と思ったが調味料一つなかった。
どうしようか、と考えていた時、あることを思い出した。
(そういえば、今日…ほとけになんか貰ったような気ぃするな...)
貰ったというよりかは勝手に突っ込まれたと言う方が正しい。
そう思いながら、先程ソファに捨てた荷物を漁る。
(確か、このバッグに入れてたよな....)
男の子は少し驚いていたが、俺の手元をじっと見つめていた。
(お腹空いてるんやな〜 かわええ〜)
ガサガサと資料ばかり入っているバッグを漁っていると、クシャっという音と感触が手にあたった
「....マジであったわ...」
卵やツナが挟んであるサンドイッチが出てきた。
「…食べる?」
そう言うと、男の子は戸惑ったような顔をして、しどろもどろしていた。
食欲がないのだろうか、と思い始めたあたりに目の前から大きなお腹の音が聞こえた。
「食べてええよ」
(別に俺は腹減ってへんからええけど...)
少し困ったような顔をした男の子だが、袋を取って手渡すと、すぐに手に取って、口に頬張った。
(ハムスターみたいやなw)
黙って眺めていたら、いつの間にか食べ終わっていた。
「まだ食べたい?」
「フルフルッ」
頬にいっぱい詰め込んで、横に頭を振る。
異様に食べる量が少ないが、カルテを見ないと何もわからないから、明日は早く出勤して、情報を漁ろう。
「じゃあ、お風呂入ろか」
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ドライヤーで髪を乾かすが、髪がとても長く、なかなか乾かない。
風呂に入って分かったが、体にも複数の切り傷があったり、痣などもたくさんあった。
水が傷に滲みるのか、水をかけると猫のように風呂場から出ようとした。嫌がっていても、傷を洗わないと膿んでもっとひどい状態になるからやらないといけないだろう。
「はいっ終わったで!」
「コクッ...コクッ....zZ」
すごく眠そうにしていて、最後にはもう目を閉じて意識が朦朧とし始めている。
俺の感覚が麻痺しているから気にしていなかったが、子供の体力的にもこの時間まで起きているのは少しキツイかもしれない(PM 12:24)
「あぁ、ごめんね、もう寝るか」
そう声をかけたが、もう完全に眠っていた。
少し微笑みながら、俺は男の子と一緒に寝室に行き男の子を寝かせた。
すぅすぅと男の子の寝息が聞こえる中、俺は勉強を開始した。
ガタガタと電車に揺られながら職場に向かう。
今の時間は混み合う時間で、ちょうど席が1つ開き、座れたのだが、目の前は、人ばかりで、奥の窓が見えない。が、今日は少ない方らしい。
人込みや電車の揺れで酔わないか、気にかけながら今日のスケジュールを確認する。
早く起こしてしまったので、とても眠そうにしている。
家に食べれるものがなにもないので、途中ファミレスに寄った。料理を目の前にした時は目がとても輝いていたが、やはり食べる量はとても少なかった。
「寝ててええよ?」
そう言いながら、自分の膝の上に乗っている男の子の頭を撫でる。
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しばらくして、降りる駅についた。
男の子を起こすのも悪いので、抱きながら駅に降りる。
二人分の切符を改札に入れて駅を出ると、駅員が不思議そうにこちらをガン見する。
流石に出勤時にこの年の子供がいるには少し早いくらいで、おまけに似ても似つかないから見られても仕方ない。
痩せているとはいえ、子供ひとり抱えて歩くのは少しキツイだろうからタクシーを呼ぶ。
「賽ノ目精神病院までお願いします。」
「おはよー!!!!!!!」
そんなクソデカボイスから始まる朝。
声の主...まろ先生は、3人しかいない この部屋の担当医だ。
名前は『青柳いふ』。俺らが勝手にまろ先生と呼んでいる。癖のない青髪を七三分けにしていて、真っ白な白衣に真っ白なワイシャツ、青色のネクタイを締めている。
少し縁の大きい横長のメガネをかけていて、その眼鏡の後ろには少し濃い隈が目の下にある。不眠症らしい。
「まろ先生うるさい...」
この眠そうに話すこいつは『赤羽 りうら』中1
負けず嫌いで、すこしツンデレなところもあるかわいい末っ子。つやつやの赤い髪にポンパというなんとも末っ子という文字がよく似合う子だ。
|統合失調症《とうごうしっちょうしょう》って言うのとパニック障害っていう2つの精神疾患患者だ。親はいて、親の認証でここに入院しているらしい。
「ごめんて〜、」
「...絶 対゛思って゛ない゛じゃん゛...」
「おはよぉないこ!今日、喉の調子良いね!」
このしゃがれ声のこいつは『桃瀬 ないこ』中2。
ピンクの癖っ毛で背が高いし勉強できるし、すこしやんちゃだけど、ユーモアがあるリーダーのような存在。|心因性失声症《しんいんせいしっせいしょう》っていうなんかストレスで声が出なくなる精神疾患患者だ。
それに加えて、同じ部屋の俺達と先生は大丈夫なのだが、人間不信になったりしている。
孤児院で育ってたらしいんだけど、崩壊寸前の孤児院で、障害持ちのないこが余ったところをまろ先生がひろったらしい。
「悠佑〜!起きろ〜!!」
「んぅ...zZ」
そして俺、『黒崎 悠佑』中3
黒をベースに黄色のグラデーションがかかっているのは今は亡き父親譲りの長髪だ。
みんなから何故か『アニキ』って呼ばれている。まぁ、この部屋の中で一番年上なのだが。
|解離性同一性障害《かいりせいどういつせいしょうがい》って言う、いわゆる多重人格だ。
個性豊かな人格が俺の中にたくさんいる。他の人格に変わった時に体の自由や神経、精神はその変わった人格にしか操作できないし、自分が操作していない時の記憶はないから情報共有が必須だ。
他にも身体障害、気分障害を持っていたり。
小1辺りの時に親が捕まって、まろ先生が拾ってくれたらしい。
「ほらほら!起きてご飯食べに行くよー!」
ここの病院は少し変わっていて、医者のまろ先生と初兎先生とほとけ先生が俺達の面倒を見てくれている。普通は看護師がやる仕事らしいが、障害や精神疾患が重く、看護師では手に負えないらしい。看護師はそれが仕事なのに。その手に負えないのがこの部屋に集められたいわゆる問題児、だ。
他にも色々変わっているところが多い。
「おはよぉ悠佑、他のみんなの調子はどう?」
「…みんな元気、だと思う。」
「そっか〜、じゃあご飯食べに行こう!!」
朝から変なテンションで食堂に連れていかれる。
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「あ、みんなおはよー!今から朝ご飯?一緒に行こー!」
この水色の髪の人はまろ先生と同じく、俺達の部屋の担当医。ほとけ先生『水葉 ほとけ』
ほとけ先生は初兎先生と仲が良く、ふわふわとしたショタボと通る声でとても特徴的な先生。よくドジして怒られているけど変なところで感覚が鋭い。ラフなスウェットに少しワンサイズ大きめの白衣をゆるく羽織っている。癖のある水色の髪で、アホ毛と右目の下にあるほくろが印象に残る。
「いむくん、声でかいな」
そして、この人『白河 初兎』初兎先生だ。
一部跳ねている白と紫のグラデーションカラーの髪。大きめのスウェットをゆるーく着ているのが様になる。ふわふわとした印象強い先生だ。
「ほとけ先生もしょー先生も早くいこーよ」
りうらがそう言うと、それに被せるように小さくお腹がなる。
「ww 早く行くよー!」
「あ!ほとけ先生いま笑ったでしょ!!」
そんなゆるい会話をしながら、今日も一日が始まっていく。
「んぅ...」
一人しかいない仮眠室で寝返りを打つとギシっとベッドがなる音が響く。
今日は当直の日。
俺は不眠症で、今日は薬を服用してもなかなか寝付けない。
そのまま全く寝れず、徹夜するときもあるし、寝たと思ったら2時間もしないで起きてしまうこともある。
薬を服用してもそこまで変わることもなく、すぐに起てしまう。
実は縁の太い眼鏡をつけているのは目の下にある隈を目立たせないためでもある。
視力は悪いが、普段はコンタクトを入れている。
眼鏡に度は全く入っていなく、いわゆる伊達メガネ。
(もう起きるか...)
壁にかかっている時計は3時を指している。辺りはオートライト以外の光はなにもない。
頭に自分が担当している部屋の子供がよぎる。少し覗いていこうと考え、台に置いていたメガネや、コンタクト、白衣などを身につけていく。
そして、ベッドを整え、部屋を出た。
オートライトがあっても薄暗い夜の廊下を静かに歩く。ここまで静まり返っていると音を出すのに少し躊躇ってしまうくらいだ。子供の頃はこういう薄暗く、静まり返ったところが苦手だった。
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目が暗闇に慣れてきた辺りで病室の前についた。
起こさないよう、静かにドアを引く。
入口に一番近いりうらのベッド。
りうらは、少し寝相が悪い方で、布団をひっぺがして左半身があらわになっている。
少し、苦笑しながら布団をかけ直してあげると、幸せそうに微笑んで、こちらまで頬が綻んでしまう。
その次のないこ。ないこは、孤児院の時のトラウマが原因で、悪夢を見てしまうことがたまにあるから少し心配。
だが、ないこは俺の心配を裏切るようにりうらより幸せそうに満面の笑みでにっこり眠っていた。俺は無意識に手を伸ばすと、すりすりと頬ずりをする。
小動物にかわいいことされたみたいな、そんな感覚。
そして、一番奥にある悠佑のベッド。
この部屋では一番年上でいつもお兄ちゃんしているから正直心配。
少しずつ近づいていくと、頭まで深く布団を被っているのが見えてきた。
近くに寄って顔を見ようとしたら、物音に気づいたのかベッドの中から振り返ってきた。
「...ぁろ...せんせぇ...?」
小さく、かすれた声が俺を呼んだ。
「まろ先生やで〜起こしちゃった?」
そう聞くと、悠佑は何かいいたそうな顔をして、すぐに諦めたような苦しそうな笑顔を見せる。
「んーん、今ちょーどおきた。」
「嘘。 ずっと起きてたやろ。 ちょっと一緒に気分転換でもしよか?」
6年以上一緒にいるんだから、悠佑の癖や嘘の付き方なんて手に取るように分かる。
「、今起きてる人格と変わるから、大丈夫。」
そう言って、俺を突き放すように深く布団を被った。
正直、俺と関わりたくなかったのだろう。
明日様子を見るか、と頭の隅で考えながら、静かに部屋を後にした。
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あの部屋を担当している俺達には専用の部屋を用意されている。
部屋は何個かあって、俺達 医者が3人で共同作業する部屋もあるし、ベッドが置いてある患者用の部屋があったり、内側から開けられない部屋があったり...などと何部屋かある。
作業部屋に行き、勉強をしようか、と思い、体の向きを変えた。
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部屋の前についた。
いつも通りの白い無機質な扉。見慣れているはずのその扉はなぜかいつもより無機質に感じた。
白衣の胸ポケットに掛かっているネーム裏のカードキーをリーダーにかざす。
カチン、と鍵が開く音がし、ドアを押し開けた。
真っ暗な部屋に明かりをつけると、暗闇に目が慣れていた目が少し眩む。
自分のデスクの引き出しを漁り、大量に溜まっている論文を引っ張り出す。
眼鏡やコンタクト、白衣などの身につけている邪魔なものをデスクの空いている場所に適当に捨て、俺は論文を読み始めた。
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規則正しく鳴る秒針が気になるくらい静まり返った部屋で一人、論文を読む。
いつの間にか日は出初め、窓から見える道路には車が多く走っている。
そして、いつの間にかついた廊下の電気に照らされて歩く看護師。
時計を見るとあれから4時間程立っていた。
「うわ、もうこんな時間やん...」
独り言をつぶやきながら廊下に出る。
ドアに付いている窓から見た時よりも外は明るくなっていた。
「あ、おはよぉいふくん!」
変に甲高い聞き慣れた声が左側から聞こえ、ぼやけた視界と頭で振り向く。
「ん?...あぁほとけか...おはよ」
ぼやけた視界に映る目一杯の水色。
「いふくん当直お疲れ様!眼鏡かけないの?」
そう言いながら顔を覗き込んできた。
「あー、忘れてた...」
クスクスと笑い声が少し聞こえてきたが気にしないで部屋にあるデスクに戻ると、4時間前とは打って変わって、デスクの上には論文が散らかっていた。
掃除や、片付け全般苦手な俺は、顔を顰めながらも、大量の論文の下からコンタクトと眼鏡のケースを発掘する。
手鏡を出し、両目にコンタクトを入れ、眼鏡をかけると、ほとけが自分のデスクに荷物を置くのが見えた。
それと同時に、扉が開けられ、白髪…初兎が入ってきた。
「お、いむくん今日は早いんやな!」
部屋に入って第一声がそれなのは、信頼関係があってこそなのだろうか。
「あ、まろちゃん今日当直だったっけ?お疲れ様〜〜」
こちらをチラっと見て、荷物を置く初兎。
ふと時計を見ると7時半を指していた。
「病室行ってくるな〜」
返事をしたのを確認し、部屋を出る。
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ガラガラと音を立てながら、ドアを引くと同時に自慢のクソデカボイスで叫ぶように言う。
「おはよ〜!!」
そう、いつも通り元気に言うと返事が帰って来る。
「ん...おはよぉ、まろ先生」
「おはよ、りうら、調子どう?」
「...元気だよぉ」
初めに返事をしてくれたのはりうら。寝起きだから少し反応が遅いが、いつも通り元気そうだ。
「ッ....パクッパク...ッ」
「ないこぉ〜おはよ〜! 喉痛い?」
「ッ....コク」
「そっか〜痛み止め飲もうね〜 他に調子悪いところある?」
「...フルフル」
ないこは、声は出てないが、パクパクと口を動かす。
薬を出し、水と一緒に持たせると、すぐにゴクっと飲み込んだ。
ないこの頭を撫で、俺が一番気になるもう一つのベッドに向かう。
「悠佑〜おはよ〜?」
「...おはよういふ先生」
いつもと違う表情と言葉遣い。
保護人格 の いぶき だろう。
いぶきは主人格の悠佑よりも目を細めるようになる。
15歳で悠佑より1つ年上。主人格が不安定になっているときによく出てくるから、悠佑が心配になる。
「いぶき、おはよ〜 悠佑はどう?」
「今日は、調子悪いみたい…。 昨日からずっと泣いちゃってて、悠くん、一睡もできてないよ。」
「そっか…いぶきの調子はどう?」
「元気だよ」
全員の健康チェックを終わらせ、朝食のために病室を出る。
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「ん〜お腹すいたぁ」
いつもの定位置に座り伸びをしながら言うりうら。
後に続いて、ないこ、いぶき、と座っていく。
途中から合流したほとけと初兎もいる。
「いただきます」と声に出し、器用に箸を使い食べ始める。
ニコニコと笑いながら幸せそうに食べるのを見ていると、自然に笑顔になった。
みんな全部食べ終わり 薬を飲まして片付けをする。
食堂を出て廊下を歩きながら、ほとけが喋る。
「みんな今日の予定、覚えてる?」
ほとけがみんなに聞くが、だんまりだ。
少し後ろを歩いていた初兎が何故か吹く。
「やっぱみんな嫌だよね〜」
そんな呑気なこと言っているが、俺らも案外大変。
だって今日は.....
--- **「持続性注射剤打つんやな」** ---
初兎が笑いを堪えながら言うとその言葉にないこりうらの肩が跳ね上がる。
毎月1〜2回打つが、やはり慣れない。
「うわぁ〜注射やだぁ〜」
「ッ.......パクッ!...パクッ!...ッ」
「ないこは無理やり声出そうとせんとってな〜」
あからさまに嫌だと駄々をこねるりうらとないこ。
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「ねぇ〜、ほんとに注射するの〜?」
嫌そうにりうらが言う。子供あるあるの注射嫌い。
「しゃあないやろ〜、せんとやし〜...」
みんなに元気になってもらうためにはやらないといけない。
「ないちゃん、すっごいブサイクやで〜...w」
ないこは声が出ない代わりに、仏頂面で不満を表現している。
それを面白おかしく頬をつつく初兎。それにもっと不機嫌になるという地獄のループが始まっていた。
それに対して、いぶきは今、悠佑のカウンセリングをしてくれているのか、ずっと上の空。
「お、準備できたみたいやで〜行こか!」
ほとけから連絡が来たようで、ほらほらと急かすように廊下に出させる。
そんな初兎を見て、腹黒いな、と思いながら悠佑こといぶきを起こす。
「いぶき〜〜注射行くで〜」
急に俺が話しかけたのに驚いたのだろう。肩が跳ねる。
「あ、はーい」
そう軽く返事を返してくれたと思ったら、すぐにりうらの方へ行ってしまった。
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水くん目線
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「ちょっと冷たくなるよ〜」
「....ッ」
アルコール綿をりうちゃんの二の腕につける。
毎月やってる注射に少し不機嫌な感じ。
「力抜いて〜そうそう上手上手! 少しチクってなるよ〜」
ここからが僕の腕の見せどころ。
僕は麻酔科医志望で、麻酔科でレジデントをやっていたくらい注射は得意。
たまに、小児科の先生から予防注射を頼まれたりもする。
「じゃあ! 3数えて!」
「えー。やだ」
むすーっと反抗するりうちゃん。 かわいい。
「じゃあ先生数えるー」
「さーん」
「にーい」
「はい終わりー! えらいねー!」
毎月やり方を変えて今月は小児科の先生が教えてくれたやり方を試してみた。
りうちゃんはもう終わったの? という顔をしている。
が、そんなの気にしないで、片付けをしていく。
「よし!じゃあ戻るよ〜!」
「あ、うん…?」
少し戸惑ったような顔で後ろをぱたぱたとついてきた。
それが面白くって、つい頬が緩んでしまった。
おはようございます! こんにちは! こんばんわ! 僕です!!(?
なんかねー、読み直したら、なんかいやだった((
だから書き直す!
前のやつは消してないから見たかったらコメントでどうぞ
後半へ続くぁ!!