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君との時間を抱き締めて#自然学校編 第一話
夢咲てぃあ。
おっとり美少女のひそかな恋心】
星宮 月 ─────────(実はあおくんが好き)─────────> 碧(あお)
▲ ▲
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(男の子として守りたい) (天然・可愛いな)
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日向(ひなた) │
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【ひそかな片思い・ツンデレ風味】 │
晴人(はると) ────(実は恵麻のことが好き)────> 恵麻(えま) ─(何アイツ、意味不)
【サバサバ幼馴染】
美優(みゆ) ───(月のことが好きだと知っているが恋してしまう、、禁断の恋!)───> 日向
関係図
新幹線の中、6人が座るボックス席は旅行特有のハイテンションに包まれていた。いつも通り距離感ゼロで晴人に絡む碧と、顔を真っ赤にして「大嫌い!」と怒鳴る晴人。それを見て「男子ってバカ、意味不」と毒づくギャル志望の恵麻。月は、ブカブカの水色ジャージのポケットから、京都限定の抹茶クッキーを取り出し、恵麻へ「はんぶんこ、しよ……?」とおっとり差し出す。恵麻はツンデレながらも嬉しそうに受け取り、二人の女子の絆は静かに深まっていた。京都に到着後、百人一首オタクの日向が「いにしえの奈良の都の八重桜……あぁ、奈良も行きたかったなぁ!」と悔しがると、恵麻が「今秋だし、咲いてないから。マジバカじゃないの」と性格悪めのストレートなツッコミを入れる。落ち込む日向に、月は「写真に私が桜の絵、描いてあげるね」とおっとりなだめ、日向は自分より少しだけ背が低くてジャージに埋もれる月を「男の子として絶対に守りたい」と改めて心に誓うのだった。
さて、名所巡りも終わり、もうそろそろ消灯時間。みんなでワイワイ盛り上がっていると、廊下の向こうから「早く寝なさい!」という、学年で一番厳しい鬼先生の怒鳴り声とドタドタという足音が近づいてきた。 男子3人が自分の部屋に戻る時間はもうない。 美優(みゆ)がサバサバとした手際でパパッと部屋の電気を消し、6人は暗闇の中で近くにあった布団の中へと、パニックになりながら一斉に滑り込んだ。
狭い布団の中で、6人の体がぎゅうぎゅうに押し込められる。 お互いの体温がすぐ近くで伝わる暗闇の空間で、それぞれの胸の奥にある「ひそかな恋心」が、静かに、けれど熱く交錯していた。 月(るな)のすぐ隣には、碧(あお)がいた。 ブカブカの水色ジャージを着た月は、暗闇の中で碧の男の子らしい輪郭をじっと見つめる。いつもならおっとり居眠りしている月だったが、大好きな碧がすぐ隣にいるというだけで、ジャージの中で心臓がトクトクと激しく暴れていた。 月は顔を真っ赤に染め上げながら、ジャージの襟元に顔を深くうずめ、ただ碧を近くに感じていたいというひそかな片思いのアピールをしていた。 碧はいつも通り「月は可愛いなあ」と流せるはずだったが、その瞬間に胸の奥がドクンと大きく跳ね上がった。ジャージ越しに伝わる月の女の子らしい甘い香りと、いつも通りの、けれどどこか特別な雰囲気。碧は初めて、月を一人の女の子として強烈に意識し始め、顔を真っ赤にしてフリーズした。
日向side
え、なにこれ。
もしかして月ちゃん碧のこと好きなの、、?そんなの嫌だ、、、絶対好きにさせる、、、
惚れさせないと、、取られちゃう、そんな気がした。中学校が違うなら今のうちに好きにさせたい、、お願い僕にも振り向いて、、!!
美優side日向が声をあげそうになるのをサバサバと片手でロックしながらしっかりと月へ目線を送ることにした。
少し悲しんでいる日向を見るとやっぱり胸が痛んで、少し困惑した。私はどうすれば良いのだろうか。
「大丈夫だって、、!!!」
即答された。
「お前は好きじゃないんだよッ!俺の気持ちわかんねぇだろうが!!」
「お前は好きじゃないんだよ」
え……っ」 美優のサバサバとした笑顔が、一瞬で凍りついた。 いつもなら「はいはい、子供扱いされたって怒んないの」と流せるはずの美優の言葉が、どうしても出てこない。 美優は、日向のことが好きだった。 幼馴染としてずっと一番近くにいて、日向のちっちゃな背中も、一生懸命なところも、全部ずっと特別に想っていた。「(戻れ、、いつもの私、、戻って、、」)日向が月を好きだと知った時も、胸が張り裂けそうなほど苦しかったけれど、大好きな日向の笑顔が見たいから、自分の恋心を必死に隠して、サバサバしたお調子者を演じて彼の恋を応援し続けていたのだ。 一番傷つきたくない相手から、一番言われたくない言葉で、自分のひそかな恋心を真っ向から否定され、侮辱された。美優の涼しげな目から、今にも涙がこぼれ落ちそうになる。 部屋の空気が、一瞬にして凍りついた。 日向の突然の暴言に、碧も晴人も恵麻も、完全に言葉を失って立ち尽くしていた。 美優はゆっくり口を開いた。
「……っ、もう最低。日向なんて、マジで大嫌い」 恵麻(えま)が今までにないくらい鋭く、トゲのある声で言い放った。いつもは性格悪げに男子をいじっている彼女だが、今の目は本気で怒っていた。同じ女子として、そして素直になれない不器用さを知る者として、美優(みゆ)の傷ついた心が痛いほど分かったからだ。「え、あ……っ」 日向(ひなた)はその恵麻の声と、美優の今にもこぼれ落ちそうな涙を見て、自分がどれほど酷い侮辱を口にしてしまったのかに気づき、一瞬で顔を真っ青にさせた。月(るな)への焦りから完全に心の余裕を無くし、いつも一番近くで支えてくれていた幼馴染の心を、真っ向から踏みにじってしまったのだ。「っ……、僕……」 言い訳すら出てこない日向の前で、美優はきゅっと唇を噛み締めた。いつもならサバサバと笑い飛ばすはずの彼女の肩が、小さく震えている。「……ごめん。私、ちょっと頭冷やしてくる」 掠れた声でそれだけ言うと、美優は溢れそうになる涙を隠すように、引き戸を激しく開けて部屋を飛び出して行った。バタバタと廊下を走っていく足音が、彼女の張り裂けそうな胸の内を物語っていた。「美優……っ! おい日向、お前マジで何言ってんだよ!」 晴人(はると)が怒鳴り、すぐに美優を追いかけようと動き出す。 ――その時だった。「……ひなたくん」 低く、けれど部屋の隅々までカチリと凍りつかせるような声が響いた。 おっとり居眠り常習犯の月が、ブカブカの水色ジャージの袖を静かに揺らしながら、日向の前に立ちはだかったのだ。 顔面国宝級のゆるふわな顔からは、いつものぽやんとした癒やしオーラが完全に消え去っていた。その瞳には、かつて理科室の爆発の危機を未然に防いだ時のような、あるいはそれ以上の、謎の天才特有の冷徹な煌めきが宿っている。圧倒的な威圧感に、日向は息を呑んで動けなくなった。「月、ちゃん……?」「……ひなたくん。みゆちゃんはね……誰のことも好きじゃない、なんて……ないよ……? みゆちゃんは、ずっと……」 月はジャージの襟元に顔をうずめることもせず、真っ直ぐに、冷たく日向を見据えた。謎に頭がいい月は、美優がずっと日向にひそかな恋心を抱き、そのために傷つきながらも彼の恋を応援していたことを、その高い洞察力ですべて見抜いていたのだ。「……人の気持ちが分からないのは、ひなたくんのほうだよ。……今のひなたくんは、めっ……だよ……?」 静かな、けれど逃げ場のない拒絶の言葉。 大好きな月からの、初めて向けられた冷たい拒絶。それが自分のせいで深く傷ついた美優のためのものだと突きつけられ、日向はガタガタと小さな体を震わせ、その場に崩れ落ちるように座り込んでしまった。「碧(あお)、晴人、恵麻ちゃん……。みゆちゃんのこと、おねがい……。私は、ひなたくんの反省を……ここで、見てるから……」 月はいつものおっとりした口調を少しだけ残しながらも、毅然とした態度で3人に指示を出した。お兄ちゃんのジャージに守られながら、月は今、間違ってしまった仲間を正すために、その天才的な強さを見せていた。「おう、分かった。……日向、お前ちゃんとここで頭冷やしとけよ」 碧はいつもの天然な笑顔を完全に消し去り、真剣な男の子の目をして日向を見下ろしたあと、晴人と恵麻を促して、美優の後を追うために部屋を飛び出した。 静まり返った部屋。 泣きそうな顔で床を見つめる日向と、その前に静かに佇む月。 修学旅行の初日の夜は、隠されていた恋心と深い傷跡を曝け出したまま、激しい嵐へと突入していく。みんなが部屋を飛び出していき、開け放たれた引き戸から冷たい廊下の風が入り込んでくる。 静まり返った部屋の中で、日向(ひなた)は畳に両手をついたまま、ガタガタと小さな体を震わせていた。「……っ……、ぅ……っ」 目から大粒の涙がポロポロとこぼれ落ちて、畳に黒い染みを作っていく。 月(るな)への焦りのせいで、自分を見失っていた。いつも一番近くで笑って、自分のわがままや不器用な背伸びを全部受け止めてくれていた美優(みゆ)。その彼女が、本当はどんな想いで自分の隣にいてくれたのか。月の言葉によってすべてを突きつけられた今、日向の胸は、自分のしでかしたことへの激しい後悔と申し訳なさで張り裂けそうだった。「……ひなたくん」 頭上から、ふわりと柔らかい声が降ってきた。 カチコチに凍りついていた月の瞳から、冷徹な煌めきが静かに消えていく。月はおっとりとした足取りで一歩近づくと、床に崩れ落ちている日向の前にゆっくりとしゃがみ込んだ。 サワッ……。 日向の涙に濡れた頭の上に、ぽて、と心地よい重みが乗る。 月が、あのブカブカな水色ジャージの大きすぎる袖を使って、日向の頭をそっと、優しく撫でていた。お兄ちゃんの思い出が詰まった、世界で一番温かいジャージのぬくもりが、日向の震える体を包み込んでいく。「……ひなたくんは、バカ男子、さんだね……」 月はいつものぽやんとした顔面国宝級のゆるふわな笑顔を少しだけ戻し、困ったように眉を下げて微笑んだ。「……みゆちゃんね、ひなたくんが、私のこと『好き』って言うたびに……胸の奥が、ちくちくして……すごく、泣きそうだったんだよ……? でもね、ひなたくんの笑顔が……一番大好きだから、サバサバさんになって、頑張って……応援してくれてたの……」 月はジャージの袖で、日向の頬を伝う涙をそっと優しく拭った。 触れたり、手を繋いだりすることはしない。けれど、その不器用で温かい看病のような仕草には、日向を突き放すためではなく、本当の優しさで諭そうとする月の強い芯の強さがあった。「……そんなみゆちゃんに、『誰のことも好きじゃない』って言うのは……やっぱり、めっ、だよ……?」「ぅ……っ、うわあああぁん……っ!!」 日向はついに声を上げて、子供のようにボロボロと涙を流して泣きじゃくった。 月が自分のことをそんな風に見てくれていなかった切なさと、それ以上に、美優の綺麗で健気な恋心を、自分がどれほど残酷に傷つけてしまったのかという罪悪感が、一気に押し寄せてきたのだ。「ごめん……っ、美優、ごめんなさい……っ! 僕、なんてこと言っちゃったんだろ……っ! 美優の気持ち、何も知らないで……っ!」 日向は小さな拳を強く握りしめ、泣きながら何度も何度も謝り続けた。愛され低身長キャラとしていつも甘えていた日向が、自分の過ちと、他人の本当の痛みに、初めて正面から向き合った瞬間だった。「……ん……。ひなたくん、ちゃんと、分かったね……。……にひ、お利口さん……」 月は少しだけいたずらっぽく、けれどどこかお姉さんのように優しく微笑むと、ジャージのポケットから、京都限定の抹茶クッキーをひとつ、日向の涙で濡れた手のひらにぽんと乗せた。「……これ、食べて……涙を、拭いたら……。……みゆちゃんのところへ、ダッシュ……だよ……?」 おっとりとした、けれど日向の背中を力強く押す言葉。 月はお兄ちゃんのジャージに守られながら、今度は目の前の仲間が、本当の「男の子」として大切な人の元へ走れるように、優しく微笑み続けていた。日向が涙を流して深く反省し、美優の本当の想いに気づいたようだ。
**あいつ、美優に、気づいて欲しいから_____**
おつてぃあ!毎日1〜3本投稿。
夏休みは2本投稿。
よろしくねぇ!リクエスト開始します!
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