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人外方法
人間を辞めたい。それが昔からの夢だった。
人間であると死ななきゃいけなくなるし、辛いこともたくさんある。
でも人間をやめられればきっと幸せに生きられるはず!
「いいないいな〜人外っていいな♪」
小さい声で替え歌を歌いながら、街を歩く。
『ねぇねぇお姉さん、困ってることとかない?』
チャラそうな金髪に、クマの濃い男。いかにも怪しさ満点な見た目をしている。
「困ってること...う〜ん、あるけどそれがどうかした?」
『やっぱり!うまい話があるんだよ、これを使えば嫌なことなんて忘れて毎日が幸せになれるよ!』
人を辞めずに幸せになれる...?
「凄い..!私買います!」
『なら特別に、今回だけ無料にしてあげる!』
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家でもらった薬を開け、水に溶かして飲んでみる。
...しばらくすると、強烈な吐き気に襲われた。
それでいてなお、
たのしい。
しあわせをかんじられる。
めのまえがまっしろで、まるでてんごく。
「ひと、やめなくてもいいんだぁ」
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「おにーさん、前の薬、またちょうだいよ」
この前のお兄さんは怯えた顔をしてこう言った。
『は..?お前、人間か、!?』
「なんでそんなことを言うの?ひどいなぁ」
そう言って手を伸ばす。
『...ッぐぁっ、!』
ギリギリとお兄さんの首が締め上げられる。掴んでいた腕はだらーんと垂れ下がった。
スマホが地面に落ちる。
「あれ...?」
あぁそっか
私って元々人間じゃなかった、のか