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幼馴染のツンデレくん ep.6 俺のこと
頼む胡桃!大和のことを恋愛対象として見てくれ…!(作者の願い)
大和の一途が報われる日が1日でも早くきますように!
大和、美結、桑原くん、そして私の4人で夏祭りに行く日が来た。
集合場所のコンビニ前に行くと、もう3人とも来てて、私が最後だったみたい。
「待たせてごめん!忘れ物取りに帰っちゃって!」
「集合時間には遅れてないし全然OK、むしろ私たちが早く来すぎたね。」
そう言った今日の美結の服装は、白色に赤い金魚の柄が入っている綺麗な浴衣。
私は紺色に桜の柄が入ってる浴衣だけど、美結の方が大人びてて美しい!
「ちなみにさ、今日のメンバーはどういう組み合わせ?」
美結に聞かれた。そうか、桑原くんのことはあんまり知らないもんね。
実は大和と桑原くんとは口裏を合わせているんだ。
「大和が最近少し桑原くんと喋るようになって、
どうせならってことで桑原くんも一緒に来ることになったの。」
「そうなんだ、じゃあ、今日はよろしく。桑原くん。」
「…明智さん、よろしく!今日ので仲良くなれたらいいな!」
ちょっと桑原くんの声のトーンが高いような…?w
「それじゃあ、顔合わせ?も済んだみたいだしお祭り会場に行こう!」
今年は美結とも推しの大和とも来れて、恋も見守れてなんか楽しそう。
お祭りの会場に入ると、七夕祭りの時よりも人で賑わっていて、
ずっとこの人混みの中にいたら逸れてしまいそうだった。
「花火大会もあるし、とりあえず俺はレジャーシート引いとく。
胡桃、手伝って。」
大和が言った。あ、これは、気遣ってるやつだ。
「うん。じゃあ先に美結と桑原くんで何か買ってきてもらってもいい?」
「わかった、ありがとう!」
人混みの途中でで私と大和チーム、美結と桑原くんチームの二手に
分かれることになった。
大和と…2人っきりだ。
一度呼吸を落ち着かせて…
何なの!今日の大和の格好かっこよすぎでしょ!推せる!
クールな雰囲気の大和に無地の紺色の浴衣がよく似合ってる!
私なんかが同じ紺色(桜柄が入ってる)の浴衣を着ていていいのだろうか!
存在が!涼しい!扇風機とかうちわとかいらない!
いや、ファンサ用にうちわはいるかも!
「ふぅー…」
一回落ち着いて、と。尊死するから一回このループはやめよう…よくない…
「人混みで疲れた?大丈夫そう?」
私の今の落ち着くために吐いた息が疲れのため息に聞こえたのか、大和が言った。
違う、原因は大和!
「大丈夫。」
「そう。」
そこから少し沈黙が流れ、花火を見れるちょうどいいスペースを見つけた。
レジャーシートを引いて、荷物を置く。
「ちょっと休憩しとく。大和、なんか買ってきていいよ。」
「いや、後で行く。」
それっきり、話すことがなくて、沈黙が流れた。
少しして、大和が私に言った。
「胡桃の浴衣、いいじゃん。」
んえ!?心の準備!え!大和が私の浴衣を褒めるなんて!
「そ、そう?ありがとう。」
必死で平然を装ってみた。
「その…大和も似合ってると思う。」
しまった!口が滑った!
「そ、そうか…それはよかった。ダサいとか言われたらどうしようかと思った。」
「そんなこと言うわけないじゃんw」
「面と向かってそう言う奴なんて滅多にいないかw胡桃なら言いそうではあるけどw」
「ひどいなぁw」
なんか、すごく平和で、楽しい。
〈Side大和〉
話すことがなくてつい本音で、胡桃の浴衣をストレートに褒めてしまった。
そしたら…俺の浴衣も似合ってる…だって。
何それ、最高じゃん、幸せじゃん。
こんなに俺も胡桃も楽しそうのに、俺と胡桃のお互いの感情が違うのがつらい。
胡桃はやっぱり、俺のことを推しとしか思ってくれてないのか。
そう思った時にはもう、心から溢れた言葉が喉から出てきていた。
「胡桃は、」
その時だった。
「お待たせー!並ぶのに時間かかっちゃった。」
桑原たちが帰ってきた。
「よくここにいるって分かったね。」
「2人とも寝っ転がってたし、少し探したら見つかったよ。」
「たこ焼き、唐揚げ、ベビーカステラ…定番系選んできた!」
「美味しそうだな。」
「あ、胡桃。これ買ってきた。後でお金払ってね。」
「いちご飴だぁ!美結、ありがとう!」
言葉の続きを言えるタイミングがなくなってしまった。
雑談をしながら楽しんでいると、胡桃が小声で話しかけてきた。
「__さっき、何か言いかけてたよね。何か話すことあった?__」
「__いいや、やっぱり今じゃなくていい。後でタイミングがあったらでいい。__」
「それならいいんだけど…」
本当は聞きたかったけど、そこで聞いて予想外のマイナスな答えをされた時、
俺はきっと今日、笑えなくなってしまいそうだから。
“胡桃は、俺のことどう思ってる?”
そう聞きたかったんだけどな。
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〈Side章〉
時は少し遡り。
美結と桑原はみんなで分ける食べ物を買いに行こうと人混みを歩いていた。
「いつからあの幼馴染たち2人と仲よくなったの。」
まさか明智さんから話しかけてくるなんて思わなくてちょっと驚いた。
人見知りはあんまりしないタイプなのかな…?
「少し前、僕があの2人が付き合ってるんじゃないかって誤解したんだよ。
そしたら、黒瀬に“俺らは幼馴染だ”ってなんか怒られちゃった。」
「そんなことがあったんだ。で?桑原くんは胡桃のこと好きなの?」
「ん…?え、どういうこと?」
「いや、今日私たち4人で来てるけどさ、黒瀬と仲良いなら男
同士2人で来たら良かったんじゃないかなって?違った?」
どうやら変な誤解をされているみたいだ、最悪!
「俺は桂さんが好きなわけじゃないよ!」
「本当に?」
「本当!誓えるから!」
「それじゃあ、一旦信じとくよ。私はさ、胡桃と黒瀬のあの関係を見てるのが好き。
だから胡桃と他の男子が付き合うところとか想像できないし、見たくないの。」
「へぇ…それ、何となく分かるかもね。」
僕もクラスで聞いてるだけでもあの2人の自然体な会話はちょっと好き。
あ、盗み聞きしてるのは触れないで!w
「嫌じゃなかったらさ、僕と仲良くしてくれる?」
勇気を出して言ってみる。
「いいよ…っていうかまだ、ほぼ初めましてだしこれから仲良くなろう。」
「そうだね!よろしく。」
「こちらこそ。私のことは美結とでも呼んでくれたらいいよ。」
「じゃあ、美結、仲良くしてね!」
それからいろんな物を買ったりして、いろんな雑談をした。
これでちょっとだけ明智さんには僕のことを認識してもらえたかな。
ちょっとだけ、仲良くなれて進展したかな。
大和が今作一番のイケメンかと思いきや、美結もイケメン女子だ!w