桂 胡桃(かつら くるみ)にはツンデレ幼馴染がいる。
その幼馴染:黒瀬 大和(くろせ やまと)のことを胡桃は推しと思っていたが…?
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目次
幼馴染のツンデレくん キャラクター
恋愛小説作ってみようかなーって気分になったからチャレンジしてみる
今回はタイトルにもある通りキャラクターでございますー
少女マンガみたいなキラキラした話を想定してるかなー
○|桂 胡桃《かつら くるみ》
・今作の主人公
・|霧滝《きりたき》高校1年2組
・誕生日は7/1
・髪型はミディアム
・可愛さと美しさを兼ね揃えてる感じのお顔
(でも特別男子にモテてる感じでもない)
・勉強も運動も平凡
・美術部で絵を描くのがめちゃくちゃ上手い
・自覚のない天然
(正しく言えば物事に対して深く考えすぎてそうなってるだけかも)
○ |黒瀬 大和《くろせ やまと》
・胡桃の幼馴染
・霧滝高校1年2組
・誕生日は10/28
・外見はイケメンだが内面はクール通り越して寒波だから女子に一目置かれている
・頭はいいのに天然
(本人は自覚なし)
・ピアノとギターを弾ける
○|明智 美結《あけち みゆ》
・胡桃にとって一番仲のいい友達
・霧滝高校1年1組
・髪型はポニーテール
・黙っていれば美女、喋ると男子寄り
・勉強も運動もそれなりにできるが本人は好きじゃない
・裁縫が得意でたまに胡桃にぬいぐるみをプレゼントしている
○|桑原 章《くわはら あきら》
・霧滝高校1年2組
・大和の後ろの席に座っている男子で、
大和と胡桃が幼馴染だということをクラス内で唯一知っている
(知っているだけで勝手にクラスに広めることはない)
・運動は普通、勉強は結構苦手
・マッシュルームヘアで、かっこいいよりかわいい系の顔立ち
キャラが増えるごとに情報更新するから本編を読む人は話数が進んだら
見に来てみるといいかも!
幼馴染のツンデレくん ep.1 私の推しは幼馴染
実はこのお話、きりにとって記念すべき初投稿小説でございます!
ってことで王道キラキラ少女漫画系恋愛小説、開幕!
(ちょっと盛りすぎてハードル高くなったどうしよう)
|胡桃《くるみ》にとって推しって何?
そう聞かれた時、私はこう答える。
「生活してる中で幸せを与えてくれる尊い存在」と。
恥ずかしいからこんなこと言えないけれど実は心の中では、
自分の生きる意味になってくれる存在、みたいなことも思ってたりする。
学校から帰ってきたら推しの配信がある、とか
今日は推しの誕生日だから机の上の推しスペース拡大しちゃおうとか考えただけで
ワクワクしてくるでしょ?
それもそうなんだけど、私にとって推しは私に存在する価値を与えてくれる人。
私のことなんてどうでもいいから、推しのことをもっと知りたい。
推しの幸せを願いたい。そして推しの笑顔を見たい。
笑顔が見れた時、私は生きててよかったって感じるんだ。
---
朝、高校生活が始まって2ヶ月目。教室にもちょっと慣れてきた…はずなのに。
「あれ、席…どこだっけな」
先週風邪で結構学校休んじゃって席忘れちゃった。やばい。
キョロキョロしながら席を探してると、とある人と目が合った。
そして、あった、私:|桂 胡桃《かつら くるみ》の席!
私の席は、目が合った人の前の席。そっか、これ名前順だ。
ちょっと挙動不審だったかな…?と思いつつ席に座ると、
私は座ったまま体ごと後ろを向いた。
「|黒瀬《くろせ》くん、おはよう。」
挨拶された彼は一瞬驚いた後、何かを納得したように頷き、私に挨拶を返す。
「おはよう、|桂《かつら》さん。」
彼の名前は|黒瀬 大和《くろせ やまと》。
私の幼馴染兼、私にとっての…推し!!!
小学校くらいまではただの幼馴染だと思ってたんだけど、
気がついたら幼馴染だけキラキラして見えるようになって、
それが進行した結果、私のにとっての最推しってポジションで定着してる。
多分、まだ本人には気付かれてないはず。
だっていい意味で自覚のない天然だから!
っていうのは置いといて、と。
小声で大和に話しかけられた。
「思ってたんだけど、何で桂さん高校入ってから俺を苗字で呼ぶんだ?」
「ごめんね、やまt…黒瀬くんは頭いいし勉強もできるし、いい人だから幼馴染って
バレたら女子からその…色々めんどくさそうだから他人のフリして欲しいの。」
「別にいいけど…学校外だったらいつも通りでいいよな?」
「もちろん。」
「了解。|胡桃《くるみ》…あ、桂さんの言う理由は正直よく分からなかったけど
まあそっちに不都合があるならそれでいい。」
「ありがとう。」
え、いや、理由言ったよね?私。
大和はイケメンだし勉強も運動もそれなりにできるし絶対モテる。
んで、THE普通の私が幼馴染って分かったら一体何人の女子から
“大和と私をくっつけて欲しい!“とか言われるか本当に分からないし!
私は最推しは見てるだけで尊いしそれで十分なんだけど!
最推しが誰かのものになるのだけは阻止したい!
そして!大和が天然なのが可愛い!
「えーっと、大丈夫?桂さん?おーい」
「え?わ、ごめんぼーっとしてた」
話が終わった後、考えに熱中してたら体の向き前に戻すの忘れてた。
やばい、後ろに大和がいるのは耐えられない。
いつぶっ倒れてもおかしくない!w
こういう時、私は深呼吸をして一度落ち着く。
「ふぅー。」
よし、気持ちを自分のするべきことの方に切り替えてこう。
午前の授業が終わって、昼休みになった。
「桂さんいるー?」
私の名前が聞こえた方を向くと、私の1番の友達である|明智 美結《あけち みゆ》がいた。
美結は中学で仲良くなって、同じ高校に行くことになった今も仲がいいんだ。
ポニーテールがよく似合ってて顔も美人。だけど喋ると口調が女の子らしくないのが面白い。
私や大和は1年2組なんだけど、美結は1組。ちょっと残念だなぁ。
「美結!」
私が席を勢いよく立つと、こっちを見ていたクラスメイトの数人に驚かれた。
まあ、そりゃそうだよね。クラスの中では私って結構目立たない存在だし。
「やっほー、胡桃。お昼食べに行こー」
「うん。準備するから先行ってて。」
「分かった、またね。」
私はお弁当箱と水筒をリュックから取り出して、いつもお昼を食べる空き教室に
先に向かった美結を追いかけた。
今日は委員会の仕事がなかったはずだから、大和も空き教室に来てるかも!
「お待たせー」
空き教室のドアを開けると、美結と…あ、教室の端っこの席に大和も来てる!
「私は胡桃とここでお昼食べるのにさ、何で黒瀬もここに来るのさ。」
「どこで食べようと俺の勝手じゃん。邪魔だったらどっか行くけど。」
「美結ー、大和は幼馴染だし私は気にしてないよー?」
実は内心めっちゃ気にしちゃってはいるんだけど…ね?
「なら、まぁいっか。」
美結は私と大和が幼馴染だってことを唯一知っている。
「あ、ちょっと待って。たまには大和も一緒にお昼食べたり…する?」
「2人で食べなよ。俺きっと邪魔になるし。」
「そんなことないよ、遠慮しなくていいのに。」
「…いいよ。2人クラス違うんだし一緒に食べな。俺隣の教室行くわ。」
そう言ってパンを片手に教室を出て行こうとする大和。
「わ、もしかして黒瀬ツンデレ?いや、猫?可愛いなーw(棒)」
「おい明智、俺を勝手にペットにするな。」
そう言って大和は教室を出て行ってしまった。居心地悪かったのかな。
ツンデレとか言われても言い返そうとする大和、可愛かったなぁ。
「さ、お昼食べよ。」
「うん、じゃあ…」
2人でタイミングを揃えて。
「「いただきます!」」
結局その日は2人で他愛のない話をしながらお昼を食べた。
普段のテンションと推し語りするときのテンションの差をつけてみたら
胡桃ちゃんのキャラがちょっとだけ面白くなった!
先に謝罪しとくと、ep.2公開まで期間が結構空いちゃうかもです!ごめんなさい!
幼馴染のツンデレくん ep.2 隠し事
キャラデザはわざわざイラストで描こうと思ってないので
キャラ像はお好みでどうぞ!
放課後、HRが終わると先生に呼ばれ、先生の|お手伝い《雑用係》をしてクラスメイトより
帰るのが遅くなっちゃった。
手伝いが終わって電車で帰ろうとホームに行くと、そこで電車を待つ大和がいた。
「大和、いつもクラスで一番先に教室出るくらい早いのに今日は遅いね。」
私が話しかけると、大和に驚かれた。
「ちょっと放課後学校の近くに用事があって。」
目が合わないなぁ。
「目が合わない時って、大和何か隠し事とか嘘とかついてるよね?」
「別に何も無い。空が綺麗だなって見てただけ。」
改めて空を見てみたら、綺麗とは言えなかった。
半分空は雲で覆われてるし、大和が向いてるのは太陽と真逆の方向。
というか、まだ夕焼けという夕焼けの時間帯でもない。
「言い訳が苦しいよー」
「とにかく、胡桃には関係ない。」
「ああ、そう。」
そこで会話は途切れ、無言で電車に乗り、少し間を開けて何も会話せずに帰った。
何を隠してるんだろう。
何かケガしたのかな?
何か買いに行ってたとか?いや、それだったら隠さなくていいはずだよね。
だとしたら、もしかして彼女ができちゃったとか…?
「うわぁぁぁぁぁぁ!」
自分の部屋で叫んじゃった。
推しの幸せは願いたいけれど、彼女できたとかだったら言ってほしい!
んーでもやっぱ推しを取られるのは悔しいかも!
いや、待てよ。
いつも大和と話してたから忘れてたけど、そういや大和って極度のクールだった。
中学の時にクラスメイトの女子に
『胡桃ちゃんよく黒瀬と話せるよね。黒瀬って外見はイケメンだけど
内面はクール通り越して寒波だからちょっと彼氏にはできないなぁ。』
って言われたんだよね。
きっと大和には仲良い人とそれ以外の壁?みたいなものがあるだけで
話せば仲良くなれると思うんだよなぁ…
って!大和に彼女ができたかもだっけ!まだ確定ではないけど!
「…お幸せに…?」
なんでだろう、今までだったらきっと素直に応援してただろうなぁ。
これが同担拒否ってやつなのかな…?
まあ、大和が教えてくれるまでそのままでいっか。
テスト勉強しなきゃ!
---
〈Side 大和〉
家に帰って、自分の部屋に入ると、いきなり全身の力が抜けた。
「はぁ、なんとか耐えた…」
先にもう帰ってると思ってたのにまさか電車のホームで胡桃に会うなんて。
バッグの中からラッピングされた袋を取り出す。
「誕プレ買ったの、バレなくてよかった。」
1学期の期末テストが終わったら胡桃の誕生日だから、
プレゼントに桃の香りのハンドクリームを買っておいた。
売ってる店に女性しかいなくて実はちょっと恥ずかしかった。
ちなみに理由は、胡桃には“桃“って漢字入ってるし、
金木犀の香りのもあったけれど季節が違ったから桃の香りを選んだ。
あと、これは絶対に気づかれないと思いたい。
桃の花の花言葉は『私はあなたの虜』。
「幼馴染が一番いいポジションな気もするし、付き合いたい気持ちもあるし…」
これは明智に聞いた話だが、胡桃にとって俺は“推し”らしい。
きっとこの恋は叶わないけれど、俺は胡桃がずっと好きだ。
少なくとも小学生の時からずっと好きだ。
だから、付き合えなくてもいいから隣に居させてよ、胡桃。
---
〈Side 胡桃〉
キーンコーンカーンコーン♫
やばい。テストが、終わっちゃったよ。
2つの意味でね。
思った以上に解けなかったことと、テスト自体は終わったってこと。
「胡桃ー、一緒に帰ろー!」
「うん!」
テスト自体は終わったから今日はこれから美結と遊びに行くんだ!
学校を出てスマホをいじりながら2人で歩く。
「どこ行く?」
「まずは糖分補給に駅前のクレープ屋行こ。」
クレープ屋の写真を美結が見せてくれた。
「わ、美味しそう、早く行こ!」
そのクレープ屋で買ったいちごとチョコレートのクレープが美味しかった!
「糖分補給って大事だなぁ。腹が減っては遊べぬって感じ?」
「確かに腹が減っては遊べぬ。」
それからカラオケに行ったり、お揃いで色付きリップを買ってみたり。
めっちゃくちゃ充実した午後になった。
帰ろうとすると、美結に引き止められた。
「胡桃」
「ん?どうしたの、美結。」
「え、もしかして今日が何の日か気づいてないの?」
「何の日だっけ、何かの記念日?」
美結が苦笑いした。え、本当に何かあったっけ。
「今日はさ、7月1日…胡桃の誕生日。」
今日?7月1日…誕生日…
「わ、えっ!完全に忘れてた!テストのことしか頭になくて!」
「ですよねー…なんかそんな感じしてた。で、ハッピーバースデー、胡桃。」
そう言って美結はプレゼントをくれた。
「今日買っておいたの。中身は後で見て。気に入ってくれるといいなぁ。」
「え!いつ買ったの!全然気づかなかった!」
「気付かれないように買ったから、そりゃぁね。」
「本当にありがとう!じゃあ、また明日ね。」
「うん。バイバイ。」
帰って美結のくれたプレゼントの袋を開けてみると、
中身は雑貨屋で売っていた月と星の形をした金色のイヤリングだった。
「これ、私が可愛いって思ったやつ。」
確か美結にどのイヤリングが可愛いと思う?って聞かれたよね。
あれ、美結が買って使うためにセンス的な問題で質問してきたと思ってた。
誕生日、か。嬉しいなぁ。
私が1人で喜んでいると、部屋の窓を叩く音がした。
これは大和と私が話すときに使う親にも秘密の合図。
幼馴染になった一番の理由って、家が隣だったからなんだよね。
どうしたんだろう。え、お祝いとか期待しちゃってもいいのかな?
推しから?え、無理!心臓もたない!
おそるおそる窓を開けると、予想通り大和がいた。
「遅い。一応7月ではあるけど夜はちょっと肌寒いんだよ。」
「ごめんごめん。…で、どうしたの?」
「えっと、誕プレ渡しに。」
「え、本当に?嬉しい、ありがとう!」
大和が渡してきた袋は両手に収まるくらいの大きさ。
何が入ってるんだろう?
「ここで開封してもいい?」
「いいけど…恥ずいな、何か。」
照れてる推しも最高!
そう思いながら袋を開けてみると…
「ハンドクリームだ!え、桃の香り好きだから嬉しい!
ねぇ、もしかして桃の香りなのって胡桃の字に“桃”が入ってるから、とか?」
考えすぎかな…?
「…合ってる。胡桃って何か勘が鋭いよな、バレないと思ってたんだけど。」
まさかの!合ってた!
「大事にするね!んープレゼントだし…観賞用とかにしちゃう?」
「いや使えよw」
しまった、心の中にいるオタクの私の声が口から出てきてしまった…!
まあ、ボケとか冗談とか思ってくれてそうだし、OK!(?)
「冗談冗談、ちゃんと使うから!w」
「おう。あ、そうだ言い忘れてたな。誕生日おめでとう。」
「ありがとう。ふふ、これでまた大和より年上w」
「それで喜ぶのはガキだw」
何かプレゼントを貰ってから口角が上がりっぱなしだ、ちょっとキモい。
テンションがちょっとバグっちゃってる。
意味はわからないけれど、笑いが込み上げてきて2人で笑い合う。
やっぱ、学校の他人モードよりこっちの方が楽しい!
笑い終わった後、ふとあることを思い出した。
今、あの時のことを聞いてみようかな…?
でも、空気悪くなったら…いや、勢いで聞いてみる?
「そろそろ部屋戻ろ。」
「あ…」
「どうかしたか?何か…カオナシ化してるけど。」
「あの、えっと…言葉がまとまらない、ちょっと待って。」
んーこれは、勢いで言っちゃう?
大和も待ってるし、このまま何でも無いで終わらせるのも気まずい。
よし、言おう。
「この前、駅のホームで会った時。何を隠してたの?」
胡桃の心の声のテンション感が作者もわからなくなってきたw
幼馴染のツンデレくん ep.3 勘違い
深刻な問題が発生しちゃったのでちょっと聞いてほしいんですけど。
大和(やまと)のツンデレが今んとこ炸裂してない?とか不発?って感じで…
大和と胡桃の絶妙な勘違いとか話の噛み合わない天然な2人しか
皆様にお届けできてないんですけども。
これって、作者の責任です…よね?
まあ…これから胡桃の前で素直になれない大和が増えてくと思うんでお楽しみに…?
オワタ\(^o^)/
「この前、駅のホームで会った時。何を隠していたの?」
数秒の沈黙。
あ、これ、聞いちゃいけないやつだったかな。
「もしかして…それだけ?」
大和から返ってきた言葉に驚いた。
「え、それは…どういう意味?」
「胡桃に言われた通り隠し事をしてたってのは図星。
あれさ、俺が胡桃の誕プレを買いに行った時だったんだ。」
今度はちゃんと目が合う。嘘はついてない。
「でも、誕プレ買いに行ったってこと、流石に言えるわけが…
サプライズにしたかったし。」
説明をする大和が少しずつ早口になって、顔が赤くなっていく。
「俺のせいで何か胡桃が変な勘違いでもしてたら…何かごめん。」
え、何これ、天使だ。…って、違う、今はそんなこと考えてる場合じゃない!
「な、なんだ。そういうことかぁ…!
私、大和に彼女できちゃったのかなとか、怪我したのがカッコ悪かったのかなって
勝手に考えちゃってた。」
「あー…何か、ごめんな。本当にごめん。」
「いやいや!私が勝手に勘違いしてて!大和ごめん!」
「…せっかくだしもうちょっと話してからそれぞれの部屋戻るか?
雑談。時間ある?」
「時間あるし、いいよ!」
私の心臓はきっともたないけど!
あーよかった。
って私、彼女がいなくて安心してる?
前もちょっと考えてた、同担拒否になっちゃった?
いやいや、まだリア恋勢じゃないし?
…この気持ちは、何だろう?
なんか違和感だけど…まあ今はまだいっか。
---
〈Side 大和〉
何を聞かれるかと思ったら、駅の事か…
もっと重い話されるかって勝手に想像してた。
ベッドに倒れ込む。
「俺に彼女が出来るとかないだろ…!
告られても絶対断るし、まず俺って多分モテてない側だろ…」
まあ、一旦それは置いといて、と。
「胡桃に誕プレ、無事に渡せてよかった…」
実はどういう流れで渡せばいいか分からなくて
脳内シュミレーションをちょっとだけしたりもした。
まあ、結局本人を前にしたらそんなもの意味がなくなってしまったけど。
自然に渡せただろう、きっと。
安心して体の力を抜くと、いつの間にか眠りに落ちていた。
---
〈Side 胡桃〉
休日が終わって、憂鬱な月曜日がやってきた。
テストが終わってハッピーだった週末が終わり、今度はテスト返し…
成績は至って普通だけど、好きか嫌いかで言ったら嫌い。
「テスト返し地獄…」
私がそう呟くと、後ろから話しかけられた。
「テスト勉強のこと、相談してくれたらよかったのに。」
声の主は大和。学校モードだといつもより丁寧に喋ってくれる。
私は幼馴染として接してくれるいつもの大和を推したいけど仕方ない!
「中学の時に黒瀬くんにテスト勉強見てもらったことあったけど、
本当はあの時間、黒瀬くん自身の勉強の時間に費やしてもらうべきだったなって
罪悪感があって、もう相談してないの。」
本当の理由は大和が眩しすぎて隣で勉強してたら私が輝きで消滅するからだけど!
「俺は全然迷惑じゃないから、いつでも困ったら言って。」
「それなら…次は遠慮なく頼るね。ありがとう。」
「うん。」
推しとの朝の会話が終わった。
うぅ…もっと喋ってパワー貰いたかった、もう十分元気だけど。
「黒瀬と桂さんって仲良いのー?」
「「…え?」」
後ろからクラスメイトの|桑原章 《くわはら あきら》くんが話しかけてきた。
桑原くんは出席番号順で(黒瀬)大和の後ろの席に座る男の子。
かっこいいと言うより、可愛い感じの子だ。
話に戻ろう。え、仲良いこと何かバレてない?
「黒瀬くんは中学校から同じで。」
「え、それでも黒瀬の態度、桂さんだけ全然違くない?
ほら、黒瀬って基本女子に対してクール通り越して寒波な態度じゃん!
あ、もしかして、2人ってもしかして!付き合っtっモゴゴ…」
大和が勢いよく桑原くんの口を塞いだ。
「「付き合ってない!」」
「わー、ハモった。」
「ちょ、桑原こっち来い。胡桃も一応来て。」
「うん。」
え、何か大和ちょっと不機嫌?キレ気味?
大和に連行されて私と大和、桑原くんは今空き教室にいる。
「まず、俺と胡桃は付き合ってない。
胡桃は中学校から同じって言ったけどもっと前から同じ学校に通ってたし、
俺らは幼馴染だ。」
「え、待って大和。どこまで桑原くんにバラすつもり?」
大和、キレてる勢いで色々暴露するのだけはやめて!w
「これ以上のことは言わないから。」
「それなら…良いんだけど。
なんかごめんね、大和今ちょっと不機嫌になってるかも。」
「いいのいいの。僕こそグイグイ話しかけちゃってごめんね、桂さん。
僕さ、人との距離感掴むの苦手だし、友達が欲しくてこうなっちゃうんだ。」
なるほど、だからクラス目立たない私と話しかけるなオーラが漂ってるらしき?
大和に話しかけてきたんだ。
「で、その…私と大和が幼馴染ってこと、秘密にしてもらってもいいかな…?」
「なんで?」
「何でって…その…」
どう説明すればいいのかな、大和に言ったときは何となくで了承を得たけど
それ以外の人に説明するの、ちょっと難しいな。
すると、私が困っているのを察した大和が代わりに答えてくれた。
「胡桃が、俺と幼馴染なの秘密にして欲しいんだってさ。」
「え、いやそれ理由になってないよ!w」
思わずツッコミを入れる桑原くん。
「自分で説明するよ。ちょっと恥ずいから大和一回教室出て!」
「は、はぁ…?え、俺にその説明した時全然そんな感じじゃなかったよな?」
「いいから!」
私と美結がお弁当を食べるために空き教室に行った時とは違って
大和は渋々教室を出て行った。
仕方ない、こうなったからには私にとって大和は何か話してしまおう。
「実はさ、私にとって大和って最推しなの。」
「え、恋愛的な意味で慕ってるとかじゃなくて?」
「ちょっと一回その恋愛とかいう話するのやめよっか。」
そういうのは流石に話がズレるからストップ。
分かりやすく圧をかける。
「それは…すみませんでしたっ」
そういって桑原くんは苦笑い。
「大和ってさ、結構女子から見たらイケメンなの。
で、勉強も運動もできたら…そりゃモテるでしょ?想像つくと思うけど。」
「そうだねぇ、今年で初めましての僕でもなんか分かる。モテそう。
でも、本人あんまり女子に話しかけられてなくない?」
「そう。大和ってさ、結構クールというか…人見知り激しいというか?
仲良い人としかちゃんと話そうとしなくて、
壁?みたいなのがあるから女子が近づけないんだと思うんだ。」
「へぇ、だからか!」
「でもね、初見だと『黒瀬くんってかっこよくないー?』的な事を
言う女子ってきっといると思うの。
そこで私が大和の幼馴染ってバレたら…
なんか女子ってめんどくさいの、桑原くんって分かる?」
「まあ察せるよ?『黒瀬くんに私を紹介して欲しい!』っていう黒瀬目的で
近づくめんどくさい女子と関わるのってしんどいってこと…でしょ?」
「そう!そうなの。だから、バラさないようにして欲しいなって。」
「いいよ」
桑原くんは即答してくれた。
「まあ、もともと気になっただけでバラす気はないし。」
「よかった、ありがとう。
あ、そうだ。それと、私が大和のこと最推しだと思ってること秘密ね!絶対!」
「あ、それはそのうちきっと忘れるから大丈夫ーw」
何でだいw
「さて、話は終わったし大和呼び戻そ。」
「そうだね、黒瀬大丈夫かな。暑さでやられてないかな。」
ドアを開ける。
「大和ー、話終わっ…あれ、いないや。」
桑原くんが様子を気にしてドアの方を見にきた。
「え、何でいないんだろう…あ、ドアにふせん貼ってある。」
「あ、ほんとだ。」
いや、そのふせんとペンはどこから出てきたのwまさか持ち歩いてる?w
内容はえっと…?“暑かったから先に教室戻る。”
「なーんだ、それだけか。桂さん、教室戻ろ。」
「そうだね。」
教室に戻って、席に座った。
後ろを向いてみると、大和は机にうつ伏せになって外を見ていた。
なんか…まだ不機嫌そう?
まあ、気にしないでいっか。寝不足なだけかもだしね。
---
〈Side 大和〉
空き教室を追い出された俺は、暑かったから先に教室に戻ることにした。
ポケットの中にテスト勉強に使ったふせんとシャーペンが入ってたから
“暑かったから先に教室戻る。”とだけ書いてドアに貼っておいた。
「はー。」
思わずため息が出てくる。
何なんだ、桑原とかいうクラスメイト。
学校で俺と胡桃の2人で話せること少ないのにさ。
あいつ、口調がもうさ、胡桃のこと好いてそうじゃん。危険人物じゃん。
桑原と胡桃を2人きりにしたくなかったなぁ…
椅子に座って、机にうつ伏せになる。
そして、桑原に『2人って付き合ってるの?』って聞かれた時に
胡桃が『付き合ってない!』って即答したのが地味にショック。
俺も同じように即答しちゃったけどそれは恥ずかしかったのと、
否定しなかったら俺の気持ちに感のいい胡桃が気づいてしまうかもだから。
2人が教室に戻って来た。
席に座って後ろを向いた胡桃が俺を見てきたが、
何でか分からないけれど目が合わせられなくて外を見るフリをした。
結局、胡桃は何も俺に話しかけずにまた、前を向いた。
この感じだと…桑原に変なことはされてなさそうだな…?
やばい、なんかボディーガードみたいになってるな、これ。
まあ、いっか。
何にせよ、俺が太陽のように眩しい胡桃を守るってことは変わらない。
作者、ツンデレとは何かGoogle大先生に聞いてみるも、
調べたことによりツンデレとは何か分からなくなり完全に迷走。
きっとそのうち行方不明になるわw