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目次
余命半年
晴翔が寝ている病室のカーテンを開ける。
「……ぁ、…蓮来たんだ…よいしょ…」
「無理に起きなくて良い、調子はどうだ?」
「んー…ぼちぼちかな…」
「………俺、生きれるかなぁ」
と、晴翔が弱々しく言う。
「…晴翔なら、絶対、生きれる…」
撫でながらそう言う。
「……へへ、そっかぁ…」
笑みを浮かべる。
……正直、死ぬことは分かっていた。
癌だと言われ、余命宣告され、奇跡が起きない限り、晴翔は死ぬ。
それでも、その限りある命で懸命に生きる晴翔がいた。
俺は、そういう晴翔の真っ直ぐなところに惚れた。
余命半年
付き合って2年のときに、ソレは発覚した。
少し体調が悪いから、という小さな理由で行ったのに、こんなことになるなんて。
何度も、何度も自分の頬を叩いた。
けれども、このジンジンとした痛みが現実だと教える。
晴翔は気丈に「まだ治る可能性はあるから、大丈夫」と言っていた。
癌が発覚して半年。
通院治療してる時に、晴翔が倒れた。
医師からは入院だと言われた。
晴翔は「大好きだったあの家に帰れないんだ、」と泣いていた。
それでも、晴翔は希望を持っていた。
抗がん剤治療をし、抗がん剤が効かなかったら他の抗がん剤に変える。
そんな生活を1ヶ月ほどしていた。
けど、どれも効かなかった。
晴翔は抗がん剤が効かない体質らしい。
医師から「小さくなるどころか、他の血管も巻き込んで大きくなっています」と告げられた時、
そこの部屋は看護師の忙しなく歩く音と、晴翔の啜り泣く音だけが響いた。