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僕なりの小説の書き方
僕の小説の学び方などを書いてみました。
全部独学です。検索には載せてません。
質問
Q 短編は書けるのに、シリーズ(長編)になるといつもエタっちゃう。どうして?
A 多くの場合、この四つの理由です。
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① 見切り発車は絶対エタる
見切り発車は絶対にエタります。
考えなしで文章書いてる俺カッコイイ、すらすら書けて天才!って思うでしょ? それ続くの、最初の二~三話、長く続いて五話ぐらいです。
ということで、見切り発車するくらいなら短編書きましょう。エタるのはもう解ってるはずなんで、その威勢よく書いたプロローグを短編にしてすっぱり諦めるのです!
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② 事前にざっくりとした結末を決める
書いてる途中に結末が浮かぶというのはあり得ないことです。確かに世の中には結構な天才がいて、
「いや、おれっちは書いてる途中にいい感じのアイデアが浮かんで、風が吹けば桶屋が儲かる的に繋げられるよ」みたいな人がいますが(もちろんエタッてないことは前提)、あれは経験値が違います。
学生時代からばんばん長い文章を書きなれてるので、こうしてこうすればこういう場面って書けるよねっていうのが自然とわかるのです。
最終的に悪役と戦わせたい!
みたいに相当ざっくりしててもいいので、とりあえず最終局面を事前に書いておきます。それからそれまでのすじを書いていきます。これが基本です。
慣れていくとすじを書いていった先がそのまま最終局面に……、という風に思いつくようになります。
このすじのことをプロットといいます。
最初のうちは、がちがちのプロットは必要ありません。
「こうしてこうして、最終的にこうしたい!」でOK。
これは決意表明に近いです。これを勝手に路線変更するとヤバいです。絶対エタります。
書きながらの検討は慎重に。事前に考えた結末にどうつながるか検討して盛り込むかどうかを決めます。
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③ 連載式はだいたいエタってる
なろうとか見てると、毎日投稿は当たり前ですみたいな感じで投稿してますが、あいつらはニートだと思ってください。
もしくは「全部書き上げてから投稿してる人」「少なくとも十万文字は書いていて、ストックがある人」です。
あと、連載式だと読んでる人が来ないとモチベが低下してエタる確率がかなり高くなります。
だから、なろうの8割ぐらいはだいたいエタってます。書籍化の打診が来てる人でさえ途中でエタってます。そんなもんです。
僕はとりあえず書ききってから考えればいいか、的な気持ちでやってます。
ただ、この方法やってる奴かなり少ないし、いばらの道よ。書いてる途中、反応全くこないからね。完結した後投稿すると良質な感想が来るんだけど。
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④ 単に経験値が足りない
単純に長い作品を書くということに慣れていないだけだと思います。今は短編をひたすら書く期間です。
以下「小説の書き方を教えて」にて書きます。
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Q 小説の書き方を教えて
A ひと言で言ってくれますね。いやです。
と一息でいったら終了ですが、ある程度段階を踏んだら意外と自由に書けます。
・たくさん読書する
・とりあえず書く
・技術を身につける
・とりあえず書く
・ひたすら書く 推敲する
・いい文章があったらメモっとく
・ひたすら書く&文章メモるを繰り返す
↓
↓
↓
・短編くらいなら書けるようになる
となります。
見た感じ段階はいっぱいありますが、大半は「つべこべ言わずに書け!」です。短編がさくさく書ければ、次は中編、そして長編が書けるようになっていきます。
こんな感じです。
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・たくさん読書する
まずこれです。すべてにおいてこれです。
まず「文章とはどういったものなのか」を知らないと書けません。
最初のうちは、マンガ・動画はNGです。マンガは、会話文の書き方(あと物語の流れ)くらいなら参考になるのですが、それ以外はまったくといっていいほど身につきません。自由に文章が書けるようになると、マンガ・動画からインプットできるようになるのですが、最初のうちは不可能です。
要するに、本買ってきてはよ読めやと言いたい。
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・とりあえず書く
10冊ほどの小説を読み終わると、文章が書けます。
なんとなくでかまいませんから、とりあえず目の前のものについて書いてみましょう。
・あなたはどういったところにいるか (場面描写)
・何を見て、何を感じているか (心情描写)
・何が置いてあるのか (物体の説明)
この辺りが地の文担当です。
登場人物は自分一人で充分です。専門用語で「一人称」と呼ばれます。
「一人称」だと場面描写・心情描写・説明、全部地の文で書けます。
「一人称」って何という方は、主語が「私・僕・俺」になる奴だと思ってください。だいたい〇〇を見て、こう思ったとか書ければ今のところはOK。
無理に会話文とか挟まなくていいです。「あれ? 私は?」みたいなダサい会話文(ひとり言)は要りません。
そういう(長くないの)も地の文でそのまま書くことができます。
この時点ではうまい下手などどうでもいいのです。もう書くことがない、気持ちよく書けたら自分をほめましょう。
「読んで書く」。
これでもう、あなたは立派な初級者です。
※ここで「長編とかよゆー」と長編に挑戦すると確実にエタるのでやめとくこと。今は短編をいっぱい書く期間です。
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・技術を身につける
ここから文章を書く上で、やはり「基本的な文章の書き方」、「小説の書き方」は調べないで進めると痛い目にあいそうな気がします。
しかし、「小説の書き方」で調べると専門用語のオンパレードが出てきます。
人称、視点、地の文、会話文、描写、比喩表現…まだあります。
推敲、視点移動、叙述、説明、布石、伏線、字下げ、段落、体言止め、擬人化…まだまだあります。
メタファー、プロット、世界観構築、テーマ、展開の進め方、場面の描き方、物語の謎…etc.
これ以上はネットで調べればあきれるほどありますから、それ見てください。
でも上に出した技術はだいたい長編を書くための技術なので、初級者にはクソどうでもいいものたちです。
要するに地の文だけの文章だと読者はつまらなく感じるので、いかに面白い作品を書く方法は何かを語ってます。
遊び心を入れる、ネタ(伏線)を入れる、文章を読みやすくする、といったことを、専門用語を使って長々と語ってます。
まだ初級者ですから、長編とかまだ先の話です。
とりあえず短編を書けること、文章を書けること。これが当面の目標です。
だから理解とかは割とどうでもいい。「へー、こんなのがあるんだねー」みたいな感じで読み物としてみて下さい。
全部理解するのに三年はかかります。それだと長すぎるので、途中で飽きるでしょ。
読むの飽きた or「二割」くらい分かったら、次のステップに進んでください。
※人称と視点移動は知っとくといいかも。なんとなくで構いません。
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・それを踏まえてもう一度書いてみる
「小説の書き方」の指南書なんていくらでもあるため、全部守るとか無理です。
所詮あれらは「絵に描いた餅」なので、多少破っても問題ありません。覚えてる奴、印象的だった奴だけやればいいでしょう。
少しステップアップして、「動かない物体」から「動物」など動きがあるものや、「自宅」から「電車・バス」など時間経過のある場面を書いてみてください。
動物や電車だとほいほい動いて自然と時間経過が発生し、場所もずれます。
上に書いたものをもう一回書きますね。
・あなたはどういったところにいるか (場面描写)
・何を見て、何を感じているか (心情描写)
・何が置いてあるのか (物体の説明)
この辺りが地の文担当です。
場所がずれたら地の文で場面描写を書いて、
・私は今どこにいるか?
・何を見ているか?
・どこが変化したか?
…を中心に描いてみてください。
一人だけの地の文が書けるようになったら、次は登場人物を二人に増やしてみます。もちろん同じように「一人称」で。
二人になると会話文が書けるので、地の文主体ではなく「会話文」でラリーしてみてください。主人公のひとり言(心の声)は、今まで通り地の文で結構。
登場人物のうち一人は「私」なので、意外と苦ではありません。
もっと行けるぜ!の人は、もうワンランク上!
登場人物二人に、猫などの「動くもの」も追加してみてください。
私、相手、絵。
…なんの絵を見ているか?
私、相手、猫。
…猫種は何で、どんな性格か?
私、相手、電車。
…どの駅に降りて何をするか?
…の部分が難しいって思ったら、最初のうちは「私、相手、猫」で構いません。
とりあえず、小説はこの三要素をうまく動かすことが基本だと思ってください。
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・ひたすら書く |推敲《すいこう》する
この辺りから「読者を意識する」といった部分が出てきます。
推敲という奴です。書き終わった文章は、二・三日時間を置いてからもう一度読み直してください。勘違いしてほしくないのは、誤字脱字を直すこと=推敲ではありません。
なんか読みづらい、違和感があるところは直してください。それが推敲と呼ばれるものです。
技術云々はいったん置いといて、とりあえず書く・推敲するを繰り返してみましょう。
そうすると、いわゆるオリジナリティ…「自分の作風」が分かってきます。
あとはひたすら書くのみです。時々読書も忘れずに。
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・いい文章があったらメモっとく
読書してたりネット閲覧してると、いい文章という奴が分かってきます。
そういうのは、一度読んだだけでは記憶から抜け落ちてしまいます。スマホのメモ機能などで抜き出して、保存しておきましょう。そして、時折ちらちらとみて、いい文章ですなー(?)と眺めるといいです。眺めてから小説を書くとなんかいい感じになります。
この辺りになると、読みやすい文章とは何かが分かる時が来ます。これは人によって違います。
僕の場合、読みやすい文章とはですが……
①短文
②比喩表現がうまい
③描写が簡潔
「~のように」を使わない比喩(隠喩)はいい文章なので、メモっとくといいです。
※ 逆に「読みづらい文章とは、①長文②地の文が続く③説明」です。
②の地の文が続くですが、展開・物語が進まない、とも言い換えができます。
「読むのだる…」って思うことです(多分)。
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・ひたすら書く&いい文章メモるを繰り返す
この辺りはそのままです。要はインプットとアウトプットです。
ひたすら書いて(アウトプット)、
読書していい文章をメモる(インプット)。
これを交互にやる。
ここをどれだけやるかがカギなので、大体半年~1年くらい続けてください。
「途中、休止期間があったら0に戻る」という気持ちでやってみると成長率が半端ないかと思います。
この辺りで「一人称視点」から「三人称視点」にチャレンジしてみてください。
視点が主観から客観に移動して、主人公の心情描写ができない代わりに情緒的な叙述ができるのが「三人称視点」です。
「三人称視点」が書けると、登場人物をどんどこ増やしても回せます。基本的に「一人称」はせいぜいひと場面に3人くらいしか動かせません。「私、相手、猫」の三要素です。
それ以上動かして「読みやすい文章」となるとプロ級が必要で、僕たちは素直に「三人称」で書いた方が分かりやすくて楽に書けます。
※ここで「三人称視点」を勧めるのは「神視点」と呼ばれる書き方を知ってもらうためです。
「神視点とは?」も、ネットのいたるところで「素人が手を出すとどうしてダメか」を語ってますから、その辺も調べとくといいかも。
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・短編くらいなら書けるようになる
この辺りインプット&アウトプットを続けていくと、
「短編」が自在に作れるようになります。これで晴れて脱初級者となります。中級者です。
中級者の皆さんがここから上(中編・長編を書く、面白い作品の作り方など)を目指す場合は、相当ディープなものになります。
例を挙げると「地の文と会話文の比率はどの程度がいいか」とかです…。
もう一回執筆技術のサイトに戻ってみると、見方が変わっていると思います。
あとはそれもインプットに加えて、ひたすら作品を書く&読書するという道が開けます。
そこから先は人によるですが。
一つに「長編を一つ完結させる」が多いようです。
長編が書けるやつが一つ短編を書くと異様に面白いのです。
さて、それはどうしてだと思いますか?
あとがき
結局、ネットに載ってる創作論って全然役に立たない。自分なりの作風見つけるまでの間の足かせだと思った方がいい!