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辛口シスターと悪ガキ
気まぐれ短編です。
たまに自分にすごい刺さる短編を無性に描きたくなります。
「うわ、タバコくさっ」
10代ほどの少年が手で煙を払いながら言った。
「タバコじゃねぇ。キセルだっつってんだろ」
ガラの悪そうなシスターが言った。
「たいして変わんないって」
「わかってねえなぁ、悪ガキ」
いくつも並べられた長椅子の最前列。
少年は、そこに足を組んで座るシスターの隣に座った。
「お前…、母ちゃんは元気か?」
「……まあ、うん」
「毎日毎日、祈りにきて。そばにいてやった方が良いんじゃねえか?」
少年はゆっくり|俯《うつむ》く。
「母さんには………兄ちゃんがいるから良いんだ」
「……ふーん」
シスターはゆっくり煙を吐いた。
右手にはキセル。
左手は少年の頭にあった。
そのまま、髪をわしゃわしゃする。
いつものことだった。
まだ、少年の母が元気だった頃。
少年は悪ガキだった。
少年のいたずらは日常茶飯事。
村の人たちも、なんだかんだ言って少年が好きだった。
しかし、少年の母が病気になってから。
彼のいたずらはパタリとなくなる。
それから毎日、教会に来て祈りを捧げていた。
母の病気が治るよう。
少年はバッと顔を上げた。
「…というか、シスターがタバコ吸ってていいの?」
シスターはゆっくり煙を吐く。
「これ許さねえ神は神じゃねえよ」
「ふーん」
毎日通うようになって気づいた。
シスターは普段とんでもなく猫をかぶっている。
だっていつものシスターは、
『あら、おはようございます』
『ええ、ふふっ』
なんていうか、ふわふわしたかんじ。タバコも吸ってない。
でも、
「あ?なんだ?」
素は…………ガラが悪い。あと、口も悪い。
まだ、少年の母が元気だった頃。
一度だけ教会に来たことがあった。
優しいシスターに恋をした。
初恋だった。
でも、辛口を知っているのはきっと俺だけ。
「あー、酒飲みてえ」
少年は、煙を吐きながら言うシスターの横顔を盗み見た。
読んでいただき、ありがとうございます!
こういう、シスターなのに酒飲むとかタバコ吸うとかいうのがちょっと刺さるんですよね…
ぜひ、よろしければ感想やリクエストなどお待ちしてます!