公開中
シティ・ロマンス 第五話
今日も公園で一休み。
「いつもピアノで何弾いてるの?」
「えっとー、いろいろ弾いてますけど、最近はMrs.GreenAppleとかですね」
「ふーん、知らない」
「本当ですか?すごい流行ってるのに」
「そんな最近の音楽聴く機会ないもん」
「じゃあ何聞くんですか」
「最近は聞かない。ビートルズとオアシスしか覚えてない」
---
「ねえ、タバコ隠れて吸っちゃおとか思わないの?」
「嫌ですよ、ダサいし」
「今ちょっとカッコつけたでしょ」
「してないですよそんなの」
「嘘だ絶対したよ」
「…」
「…」
「私があんたくらいだった頃何してたかな…」
「今何歳くらいなんですか?」
「レディに年なんか聞くかね普通。こりゃモテ期は当分先かな」
---
「すいません、もう僕帰ります」
「え、今日早くない?」
「明日みんなで遊び行くんです。熱海まで」
「ひどーい!もうちょっといてくれたっていいのに」
「しょうがないですよ、んじゃ」
「………しかないのに」
「え?」
「なんでもない。熱海楽しんで」
「はぁ、ありがとうございます」
最後の一言がなぜかとても重大なことを隠してるみたいで、僕は聞き取れなかったことを悔やんだまま帰った。