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貰 い 火 傷
〇〇の主役は我々だ!様より「鬱先生」と「コネシマ」をお借りしております。
本 家 様 → https://www.youtube.com/embed/Kk-rqwOpQmA?controls=1&rel=0
あんだけ、沢山活動して過ごして、バカみたいに笑い合ったあの日々が今ではもう懐かしい記憶になるなんて当時は全く、想像も付かなかっただろう。
俺自身が多忙で撮影にも参加出来ていなくて、視聴者の知らない裏で進んでいた会議。頭では色々分かっていてもその瞬間の判断には分かっていたことが封印された様に全て無かったことになってしまう。
知らずに手放した相棒の手を追いかけて捕まえようとしても呪われた様に、見えない壁が塞いで関わりを断とうとしてくる。もう、何度も、何度手を伸ばしても、変わらないのを今更な脳で理解した。
「もう一人の僕!」
「なんだ相棒!」
「勝手に人ん家の布団に寝転がる奴俺嫌いやねんな」
「………それお前ん家での俺やん。大先生ん家での俺やん!!」
「wwwwwwww」
「シッマ、こっち向いて」
「ん?なんや」
「ちゅっ♡」
「え、キモォ……」
「何やとお前、俺からの貴重なラブやぞ!」
何ら変わらなかった日常も、吸って吐いては一気に変わって行ってしまう連続。
何日にも表には出さなかった涙を流して目を赤く腫らし、冬場でもないのに冷たい俺の手を握ってくれるお前はもういないんや。あの決断が、よかったなんて自信あり気に言えるもんでもない。ここから抜けてしまえば視聴者が想像する「コネシマ」では無くなってしまうから、だから残った。でもそれは本当に正解なのかだなんてどうやっても俺には分からん。
何気ないあの日常も煤けて行った、お前だけは残って欲しかったなんて言葉も届かないのに気を抜けば思い出してしまう。黒く汚れた、あの日常。
本当はずっと一緒に居たいし、我儘を言えば別れる決断なんかしないで欲しかった。でも、考えは人それぞれで、大先生には大先生の考えがある。受け入れても、受け入れきれない。
いっつも俺を明るい方に導いてくれたのはお前やし、俺が元気で居れたのも、無断で布団寝っ転がれたのも大先生と言うお前が居たからで。お前が居なくなった後も、俺はあの時の時間軸で止まってるんや。
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現実逃避、と言えばいいだろうか。
自分の住む街並みを背後に、白く吐いた息が街の構図を薄くぼかしてはまたはっきりとさせる。スマホのフォルダに残るのは雪の中盛大に転けたり、寝起きの顔を晒した大先生の写真や、この街で撮ったツーショットばかりで過去の思い出の余白が増えていく。
景色が違っても、ただそれは切り抜く角度を変えただけで全体では本当に、何も変わっていない。それも、頭では理解しとる。
衣服を通して、肌の温度を感じる。投げられた雪玉が顔に当たって、より冷たさが増しても楽しさに捉えれたはずが、今では冬の冷めた風が頬に当たるだけで全身が凍った様な寒さを覚える。
ガラスの物がいっきに壊れる様にじゃなくて、古く、木でできた物が壊れるかの様にポロリと思い出は静かに消えていって、最後のカケラには行き場をなくして彷徨った過去の相棒が俺を見つけて振り返ったのを10年以上経った今でも執着深く残っている。
何度繰り返し呼吸をしても、もう戻ることはない。思い出に浸ればすぐに現実に引き戻されて、どうしようもない不快さの様な苦みを感じる。
編集はサボる癖に、隠し事だけは一丁前な手は離したくないとか今更思ったって遅いんだ。ある物はいつしか失くす。人間関係だってそうだ。深く関わってきた人こそ、離れたときに声や仕草が脳裏に焼きついてしまったせいで孤独感を感じる。いつだってそれは変わらないもので、人間の残酷さを思い知らされた。
「 執着なんか辞めたはずなんやけどな…あいつが選んだ道だって、受け入れきれへんのがほんま悔しいわ 」
適当に入ったカフェの様な、そんな場所で一人だけの世界にいる様に独白する。
空気の様にそれはすぐ消えていって跡も残さない。届かない事ぐらい、分かってるのに。
後悔とか、まだ話せていない話なんか探せばいくらでもある。でもそれを話さなかった罪悪感がどんどん心を蝕んで、低温火傷の様に赤く染める。消したくても消せない。
道が分かれるとかそんなのずっと覚悟してたのに。あいつは変われたのに、俺だけはずっと変われない。
一生の心の火傷をくれたのは、相棒であり、兄弟の様に過ごした大先生だから。