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2.居場所
確か、地下へつながる通路がここへあったはず。
わたしが兄さんを、助ける番だから!
「うぁああっ!痛……っ」
挫いてしまった。けれどこのくらい軽いよ…………!兄さんのためだもの。
カビの込み上げてくるこの地下に、コンクリートの匂いと腐ったゴミが捨ててある。
こんなところに何もしていないわたしを見てくれていた兄さんを閉じ込めるなんて!
兄さんは、いつもわたしを大切に、対等な人間として見てくれた。
わたしを大切な妹って言ってくれた。
だから、絶対に助け出してあげないといけないの!!
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「サフラン………兄さん?」
「アザレア……!?お前、何しにきた。こんなところに」
「サフラン兄さんを助けにきただけだよ?わたしは。」
「どうしてだ………お前はお前の身だけを案じればいいんだ。そういううちは死ななくて済むから」
わたしは自分の身より兄さんの安全を確認したかっただけだから…ここから出してあげないと!
「兄さん!ここから出よう?」
「無理だ…あと、お前がきていい場所ではない!」
「だって、わたしは兄さんを……兄さんをぉお……だ……ずげ…に」
「泣かなくていいんだ、アザレア!お前にはここに来るより自分が楽をした方が」
「わたしにとっての幸福は兄さんと一緒にいることなの…」
だからわたしは兄さんを助けるために牢屋から出すために、ましてやこの家から出るために…ここへきた。
「だから、ここから、出よう?」
「俺は塵だから……。俺が出たとしてもお前が幸せになるかどうかなんて」
「そんなのどうでもいいの!」
「…………………………伏せろ!!!!!!アザレア…!」
え…………?母さん……だ…わたしは何かをまともに浴びさせられた。
意識が薄れていく……何…?
え………………………………………………?
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「アザレア!!アザレア……!」
「……え?ここ、どこぉ…?」
確かわたしは、意識がなくなって、何が。
「アザレア、お前は母さんたちに見つかって、催眠薬をかけられて、母さんによってこの牢屋に入れられた。」
「兄さん!?どうしたの??」
「動かないように拘束された。別にいいだろお前は自由なんだから」
そう言う問題じゃない…わたしまで。
「アザレア……その、えっと…あぁ、の。ありがとう。俺のためにわざわざ…そんなことしなくていいのにな。」
「えへへ!それで……どうやってここから、出るの?」
「母さたちは牢屋に何も持ってこない。だから俺たちは…飢えて死ぬ」
「脱出………しないと。いけないのかな」
わたしは、この家に人生を狂わされたそういうこと。
その事実に変わりはないってサフラン兄さんが言っていた。
わたしも兄さんも2人で平和で笑顔溢れる家に生まれたら人生は変わっていたのかな。
「そうだな。行くか」
「その縄…解くよわたし」
「あ…………そ…その、えっと……あり……がとう」
「どういたしまして!ほら、解けたよ」
「手先器用なんだな、アザレアは」
「そうかな。それで、牢屋の鍵は?」
「…持ってねー」
わたしたちにとにかく出る方法を考えた。考えて考えて考えまくった。
鍵穴にわたしのかんざしを刺すのが1番良いって兄さんが言った。
「こうすると…?え、あ、できた」
「アザレアすごいなお前。踊りを普通に活かせるんだな。でも、あまり本心に嘘はつくな。お前はお前でいいんだ。俺が思う限りもっと別のことをして自分を満足させてやれ。お前は自分の気持ちと向き合えばそれなりに良いことに出会えるよ」
「兄さん?本当にありがとう。わたしのためにそんなこと言ってくれて。大好き!」
「………なっ………えと…そういうことじゃねーよ…」
そして、出られたけれど。ここからどうするかだ。
家にいたら拷問され続けると予測したから、この家から脱出することにした。
今は夜中の2時。出るなら今。
「アザレア、これ着ろ」
「何?男の子の服?」
「狙われやすいからな。そういうのはすぐに捕らえられたり犯罪に使われたり。」
兄さんは色々外の知識を知っているから、わたしも安心して外へ出られる。
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「あら2人とも。牢屋から出たのね」
「なっ……………!お母様なぜここをお分かりに」
「いいわねぇ。2人旅?行ってらっしゃい。2度と帰ってこなくて良いわよ。そしてアザレア、明日の予定のためにお前だけは残りなさい。踊るの楽しいでしょ?」
「………う、ん」
最悪なタイミングでお母様と鉢合わせてしまった。
わたしは愛想なく返事をすること以外できなくなってしまった。
「アザレア戻ってきなさい」
「…………………………………嫌です」
「口答えするな、殺すぞ」
「母さんやめろ!!アザレアは何もしていない!もとあと合えば俺が全部」
「サフラン、口答えするな、お前も黙れ。私に逆らうな」
「じゃあいい、アザレア………**逃げるぞ!**」
「うん」
わたしたちは追っ手がかからないようただひたすら逃げ続けるだけだった。
《続く》