リレー開始者:むらさきざくら
#ありがとう
最低100文字/最大3000文字
話数 8 / 10
「ありがとう」をテーマに、小説を書いてみませんか?
合言葉は ありがとう
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1
もうすぐ死んでしまう身になり、わたしは遺言を考えた。手紙ではなく、直接家族らに言う遺言を。
ありきたりな言葉しか出てこない。何にしよう。
そういえば、わたしは何を伝えたいんだろう。
今まで一緒にいてくれた感謝?約束を果たせなかった謝罪?それとも___
---
余命はあと僅か、1日生きられるかどうかわからない。
だけど、わたしは伝えたかった。
ありきたりじゃない。
みんなが言われて、嬉しく思う言葉だから、みんなが使っているのだ。
「今まで、ありがとう」
合言葉は ありがとう です。
2
俺は、ビルの屋上に一人立っていた
夜を街が宝石を散りばめて彩っていく
「あーあ、疲れちゃったな」
勉強も習い事も、人生も
「もうこの世に未練は…あるか」
唯一の未練はあいつに本音を言えなかったことだろう
でも、俺はもうあいつに関わっちゃダメな人間だ
あいつに酷いことをした
自分の価値観しか押しつけなくて、突っぱねて
でも、それでも最後まで寄り添ってくれた
なんでなんだろな?
なんで寄り添ってくれたんだろ?
考えても意味ない
俺は人の、自分の感情を考え、言葉にするのがるのが苦手だ
そして俺は死ぬのだ
今更考えても答えなんか出ないし意味がない
感情を考え、言葉にするのが苦手な俺が
唯一あいつに伝えたかった言葉
生まれて初めて持った自分自身の気持ち
あいつの耳には届かないだろう
それでも伝えたかったこの言葉を夜の街に向かって吐きだした
「大好きだ、そしてありがとう」
もうこの世に未練はない
そして、俺は夜の街に向かって堕ちていくのだった
3
参加失礼しま〜す!
「ありがとう」
その言葉を僕は今までの人生で何回言えただろうか?
10回?
そんなに少なくない。
100回?
多分それぐらいだろう。
僕はいじめられていて、感謝を伝えることなんてない。
「なぜいじめられているのに感謝を伝えなきゃいけない。」
そう思ってしまうことは、きっと普通のことだと思う。
でも、僕は今日決心がついた。
自殺しようと思う。
だから、最後に「ありがとう」と伝えてみようと思う。
ただ、言葉で伝えるのはイラつくから、花で伝える。
ピンクのバラ。
これの花言葉は「ありがとう」だ。
ただいじめっ子たちを許す訳ではない。
クロユリとスノードロップを添えておく。
クロユリの花言葉は「呪い」「復讐」。
スノードロップの花言葉は「貴方の死を望みます」だ。
いじめっ子にはちょうどいい花言葉だろう。
あぁ、これでもう満足だ。
じゃあサヨナラ ハハッ
グシャッ
4
参加させていただきます。
今日は、おばあちゃんのお葬式。
お葬式って初めてだな。
おばあちゃんはたくさんの花に囲まれて、棺に入っていた。
寝てるみたい。
本当に死んでるのかな?
私は考える。
人はなぜ、どうせ死ぬのに生きるのだろうと。
こんなことを考える私は変かな?
もう、おばあちゃんの声も思い出せないや。
最後に、なんて言われたっけ?
私は記憶をたどる。
おばあちゃんは布団に横たわっていた。
それで、なんて言われたんだっけ?
「生まれてきてくれて、ありがとう。」
そうだ。
そう言われたんだ。
生まれるって何だろう?
生きるって何だろう?
死ぬって何だろう?
「ありがとう」ってなんだろう?
私はもう一度考えた。
だいぶ強引に「ありがとう」っていれたな……。「死ぬ」、「生きる」、「生まれる」、「ありがとう」。皆さんだったらどう考えますか?道徳っぽくなっちゃった…
5
いぇい。参加します。
ホラー注意。
私は`家族を失った。`
でもそれが`嬉しかった。`
家族は私をいじめる。
だから嬉しかった。
警察なんて頼れなかったから。
相談でもできなかったから。
学校のいじめっ子が`殺してくれた`んだっけな?
今でもいじめはあるけれど、
家族は全員いないのだから学校になんて行かなくて良い。
家族が消えたのだから私は`自由`。
「`ありがとう`、自由にしてくれて。」
--- `「 キミには、感謝してもしきれないよ。 」` ---
--- 「 カミサマ、ありがとう。この世界に生まれさせてくれて。 」 ---
--- 「 これからも`わたし`は 」 ---
--- `「 血だらけになった家族を見て微笑みます。 」` ---
--- `「ありがとう。自由にさせてくれて。幸せをくれて。」` ---
--- `「最高だったよ。」` ---
__さようなら。__
--- __..............ごめん。__ ---
謎……((
てか、主人公ちゃん怖い自分で書いたんだけどさ((
6
ありがとう日記
おかあさんがそうじしてたから、てつだったら
「ありがとう」っていってくれた。
おともだちがころんじゃってせんせいにいいにいったら、
「ありがとう」ってふたりからいわれた。
先生がぷりんとかえすのたいへんそうだったからおてつだいした。
「ありがとう」っていってもらえた。
近所のおばちゃんがにもつたくさんもってて、ドアをあけられてなかったからあけてあげた。
「ありがとう」って言われた。
委員会の仕事で、6年生が人足りなくてこまってたから手伝った。
「ありがとう」って言われた。
合唱コンの練習中、隣に立ってた子が貧血起こしたみたいで、咄嗟だったけど支えてあげられた。
「ありがとう」って言ってくれた。
入学式で困ってた新入生を体育館まで案内した。
「ありがとうございます」って言ってもらった。
---
成人式の日、この日記のことを話した。
これからは私もたくさん伝えたい。
お母さんとお父さんに「ありがとう」って言った。
7
参加させていただきます ᴗ ᴗ)
不快にさせてしまってたらすみません
私は、ケーキを作っていた。
大切な幼馴染の誕生日だからだ。
だから何回も作った。
台所は、ひっくり返されたクリームのドレスを身にまとった。
手を止めても、何回も作った。
昔から読んでいたレシピは、カラフルな線と踊っていた。
何回も作った。
|炉《オーブン》の中にいる意地悪な龍に、完成を左右させる要を捧げたようだ。
…作ろうとした。
見返りに、と|炉《オーブン》から出てきた黒い塊が、今までの努力を徒労に変えさせた。
昔はもっとうまく作れた。
とびっきりのケーキを出した時、「ありがとう」と、確かに笑顔になった幼馴染がいた。
気付けば涙が溢れてしまっていた。
しっかりしなくてはと、立ち上がった、とき、
『なにしてんの』
何度も聞いた幼馴染の声だ。
振り返った
期待を込めた
君が、居た
今のぐしゃぐしゃになった顔を悟らすわけにはいかず、目を逸らす。
『何も別に俺のためにそこまでして作らなくていいし』
状況を察したのか、柄にもなく慰めの言葉を掛けてくれた。
幼馴染は、家に来たら必ず勝手に座るソファに移動しながら言った。
『誕生日ぐらい祝わなかったからって、怒るわけないだろ』
わかってる。
自己満だってことも。
君が望んでない事も。
気を使わせてしまっていることも。
『本当にずっと、ずっとずっと怒ってない、ってば』
しばらく無言が続く。
何故君がつらそうな顔するの。
『……もう気にしなくていいよ』
突き放された気がした。
小さい頃から憧れた製菓を必死に勉強して、
その時「僕もお菓子すき!」と言ってくれた君と、オリジナルレシピをつくって、
それを色んな人に食べさせてみたら「ありがとう」をいただけて、
…君の家は一気に没落してしまって、
君が好きだったお菓子は食べられなくなって、
そこから|歪《ひず》んでしまった君と文通を送り合って、
何度も「また会いたい」と言い合って、
|蟋蟀《コオロギ》が鳴く夜に、共に踊った社交ダンスと君を何度も思い返して、
もらったはいからな髪飾りを破ってしまって、
ラジオでお菓子の情報が流れるたび苦しくなって、
ついに自分でオープンしたケーキ屋さんは廃業にして、
夏の花火と街灯が君を照らして、
綺麗な笑顔がキラキラと輝いていて、
いつみても、やっぱりどこか儚くて、
--- 君が突然アレルギーで死んでから ---
--- ずっと好きだったお菓子作りができなくなってしまって ---
…気がついたら眠ってしまっていたようだった。
ふと、懐かしい、いい香りがした。
目をやると、フルーツで色とりどりに飾られたレアチーズケーキが作られてあった。
それはやはり輝いて見えて、君が作ったとすぐにわかった。
ひらりと紙が舞った。
掠れた、弱々しい文字で、こう書かれていた
「* あ り が と う *」
レアチーズケーキは小麦粉を使用しない。
8
いじめの描写あり。
不快にさせたいわけじゃないけど不快になったなら消します!!!!!!!!!!!!!
斎藤メグミはうちのクラスのカースト上位の生徒だった。クラスの中心人物、気が強くまた端正な顔立ちをしており、人をたぶらかすのが上手いタイプの人間である。彼女の親は社長だとか、嘘か本当かよくわからない噂が大量に流れていて、だから彼女がなにをしてもそれに反対するような子はいなかった。
1月、安藤佳奈という女子生徒が転校してきた。ハキハキと喋ってよく笑う、しっかり者だがどこか抜けていて愛嬌がある、誰にでも分け隔てなく接する、そんな彼女はすぐにクラスの人気者になった。だがしかし、それまでクラスの中心人物だった斎藤メグミはそれが面白くなかったようだ。
安藤佳奈へのいじめが始まった。
1月下旬の授業中、前で発表をしていた斎藤メグミが自分の席に戻る時、安藤佳奈のペンケースと教科書を、偶然を装って落とした。なんと地味な嫌がらせなのだろうといっそ呆れつつ、安藤佳奈の隣の席である私はペンを拾うのを手伝う。どうぞと渡すと、安藤佳奈はぱちぱちと瞬きをした。「…ありがとう。」そんなに私が手伝ったことが意外だったのだろうか。心外だ。
同じ日の体育では、ドッジボールが行われた。斎藤メグミは異様なほどに安藤佳奈を狙い、はじめのうちは避けていた彼女も、それが続くと疲れてきたようで、斎藤メグミの投げたボールが思い切り顔に当たった。安藤佳奈はよろけ、床に手をつく。ボトボトと鼻血が落ちていた。体育教師が保健室に行くよう指示をし、「じゃあ付き添いで、えーとあなた、よろしくね。」と私を指名した。単純に近くにいたからだろう。安藤佳奈が鼻を抑えながら立ち上がる。悔しそうに眉を寄せている彼女を見て、強い人だと思いながら、私は彼女と共に保健室まで歩いた。「マジで斎藤メグミってやつムカつくー。」保健室に行く途中で、彼女が苛立ちのこもった声で言う。安藤佳奈は「誰にでも優しくて性格が良くてとにかく性格が良くてもう性格が良い」という印象だったので意外だった。冷静に考えてみれば、あんなことされりゃムカついて当然であるが。保健室で養護の先生に安藤佳奈を受け渡し、私は体育館に戻ろうと踵を返した。「ありがとう。」慌てたように安藤佳奈が私に向かって目を細めた。
2月。バレンタインデーの日、学校中が浮き足立っていた。斎藤メグミがクラス全員にチョコレートを配っているこの光景は去年も見た。彼女は特に、男子に愛想よく笑って渡している。「これ、水戸さんの分。」放り投げるように斎藤メグミに渡され、ありがとうと答えながらチョコレートに目をやる。なかなかに美味しそうなチョコレートと、おまけのように小さなクッキーが入っていた。正直食べたいが、学校で食べることは禁止されている。カバンにしまい、顔を上げると、安藤佳奈のなんとも言えない表情が目に入った。
「どうかしたの。」ボソリと聞けば、彼女はうーんと困ったような呆れたような笑顔を浮かべた。「私だけチョコもらえなかったよ。地味だね〜嫌がらせが。」ほんとに地味だけど、やられたらちゃんと傷つくやつである。うわぁと微妙な反応を返した。その時、思い出す。「これどうぞ。」カバンからチョコレートを取り出し、彼女に渡した。「手作りじゃないけど。」斎藤メグミの様子を伺いながら声をひそめた。もし斎藤メグミがこれを見ていたら、私までいじめられるか、安藤佳奈へのいじめがヒートアップするかの2択になってしまう。両方きつい。「えーっいいの。」安藤佳奈も声をひそめつつ、ぱあっと笑う。なんだか心がむずむずしたが、平静を装ってうんと頷く。「ありがとう。」彼女のお礼を聞くたびに、言いようのない何かを感じる。
3月。終業式の日。卒業式でもなんでもないので、みんなあっさりとしていた。
式が終わった後の、人のほとんどいない教室で、安藤佳奈は私に言った。
「今までありがとう。」違和感を覚えた。「なんで、『今まで』?」もう会うことができないみたいじゃないか。私たちはまだ2年生だ。3年生でも同じクラスになる可能性だってあるわけで、いや、たとえ違うクラスでも交流を続けることはできる。無論、彼女にその気がないのなら別だが。
「うん。私転校するから。」
さらりと告げられ、驚いた。今年の1月にこちらに転校してきたばかりなのに、また転校するんだと。いわゆる転勤族なのだろうか。私が訊くと、彼女は目を伏せた。口角は上がったままだった。
「転勤族ではないよ。頻繁に引越しとか転校とかするわけじゃないし。今年の1月に転校してきたのは、家族の転勤が理由じゃなくて、私が前の学校でいじめられてたから、お母さんとお父さんが気を遣ってくれた。」
反応に迷った。平気そうに言う安藤佳奈は、同情を求めているわけではなさそうに見えた。しかし私は、これをへーそうなんだーで流して良いと思えるほどのメンタルの持ち主でないのだ。「あぁ…そっか…。」結局、視線を泳がせながらそう答えるしかなかった。安藤佳奈はくすりと笑い、私の手を取って、ぎゅっと握った。思わず握り返す。
「ありがとう。ほんとに、ありがとう。」
その言葉に、今まで感じていた言いようのない何かはもうなかった。
これって不快な気持ちになる物語なのかよくわからないもしなったら消します前書きでも言ったけど!!!!!!!