-貴方のスマホを呪う-
双子の姉弟に悲劇が起こる!?
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目次
呪い
「|紬騎《つむぎ》!やるよ!」
「ちょ待てよ、|楓恋《かれん》。」
俺は如月紬騎。こいつは如月楓恋、俺の双子の姉だ。俺たちは双子でYou Tuberとして働いている。働いていると言っても、趣味でやっているだけなのだが。
「やっほー!天才な楓恋と!」
「馬鹿すぎる紬騎です。」
明らかにテンションが違いすぎる双子だが、これが鉄板だと思うのは俺だけか?俺は楓恋には信頼されているとは思ってはいないが、そこそこはいいとは思っている。知らねぇけど。
撮影を終え、セットを片付けいると、不意にスマホが鳴った。楓恋のにも俺のにも。
「あーもう!うっさいなぁ!」
俺はうるさすぎるスマホを手に取り、メンションを開いた。
「は、呪う?」
「そんなのウソウソ!」
どうやら楓恋にも同じやつが届いたらしく、赤文字で『呪う』と書かれていた。
楓恋が友達にいたずらをしたのか送ると、誰一人としてこんな馬鹿げたメンションを送っていなかった。
「これは秘密にしようか。」
「指図すんな。」
MISSION ONE
あれから一週間。おれたちは何もなく過ごしていた。一体あれを送ったのは誰なのか、『呪う』と強い憎しみを持ったメッセージを俺は初めて見た気がする。
「楓恋、ここのさリズム……」
「それってさ🅰の……」
「了解。」
俺たちは今現在、部活の真っ只中。俺たちは吹奏楽部で今度夏休みの初日にあるコンクールに向けて個人練習、合奏、チューニング等を行っている。
「紬騎くんちょっと……」
話しかけてきたのは|西岡中学校《西中》の吹奏楽部 部長、宮川 夏海先輩だ。トロンボーンのパートリーダーでもあり、何より顔がいい(らしい。俺は興味ない)。
「なんですか?」
「ここって、ファーストが目立ったところだからもっとガンガン吹いていいよ。」
俺はクラリネットのファースト、つまりクラリネットのリーダー的存在で、主旋律が多く入っている地位(?)だ。
「了解です。」
俺は自分の楽器が置いてある椅子に座り、夏海先輩に指摘された所を吹いてみる。いつものと、いつものより2倍大きいぐらいのを。
「楓恋、どっちが良かつて?」
「夏海先輩のガンガン吹いてよりも全然だけど、いいんじゃない?その2倍で。」
「爆弾落とすな。」
ちなみに楓恋はトランペットでセカンドだが、先輩が休部しているため、楓恋が今回ファーストを吹くそうだ。
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「「ただいま」」
家に帰り、楓恋は靴を脱ぎ捨ててソファにダイブした。俺は楓恋の分まで靴を小綺麗に揃えて荷物を置いてスマホを見ると、メンションが来ていた。例の『呪う』からだった。