ー『私ね、遥斗のことが。』
好き、と言いたかった。
もっと近くで、君の笑顔を見ていたかった。
『今、願いが叶うのなら、もう一度遥斗に好きと言いたい。』
タイムリープした先は、高校入学式!?
しかも、タイムリミットまであと×ヶ月!?
タイムリープ×恋愛の淡くて切ないラブストーリー!!
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目次
#1.波のさざめき、愛のひびき。
他サイトでの現在連載している小説です!
全体タイトルは『あの日、車に轢かれた私と、言えなかった二文字。』です!
危ない、と言おうとしたときには、もう全てが遅かった。
「り、こ…?」
真っ赤の血の海に横たわる|莉子《りこ》の姿。
「うわぁぁぁぁ!!!!」
さよならも言えずに死んでしまう恋なんて、この世にあって良いものなのだろうか。
◆
ー今日、私は|告《い》う。
十年来好きだった幼馴染、|小鳥遊《たかなし》 |遥斗《はると》に。
◆
「莉子〜、こっち終わったぞ。」
遥斗がそう言ってこちらを見る。
夕焼けに映し出されたシルエットは、とてもカッコよくて、見惚れてしまう。
「あのね…っ、遥斗。言いたいことが、あって。」
「なんだよ、急に改まって。もう時間だしさ、歩きながら話そうぜ。そっちの方が莉子も話しやすいだろ?」
「うんっ…!」
私達が通う、桜ノ宮高等学校の校舎は桜並木の近くにあることからその名が付けられたらしい。
(告わなきゃっ…!)
「あのね、私遥斗のことが…!」
私、|城華《たちばな》 莉子は、遥斗のことが…!
ーキキーッ!!
「莉子っ!!」
危ない、と言おうとしたときには、もう全てが遅かった。
「り、こ…?」
真っ赤の血の海に横たわる莉子の姿。
「うわぁぁぁぁ!!!!」
◇
莉子が次に目を覚めた時、目の前にいたのは高校入学式の遥斗の姿だった。
#2.恋心は十年来。
次に目が覚めたときには、そこにはもう、私が死んだ花期の紅葉や銀杏は目に入らなかった。
目の前に散っているのは、
「え…。遥斗?」
「大丈夫?ボーッとしてるけど。」
「ここって…。」
すぐ歩くと、目の前には桜並木と奥に私達が通う桜ノ宮高等学校が見えた。
「もしかして、今日って…。」
「やだなぁ、莉子。今日はさ、」
「高校の入学式じゃん。」
◇
(嘘でしょう?時間が、戻ってる?)
「次に、校長式辞——」
私が前、本当の時間で生きていたときも、式次第はこんな感じだったはず…。
ということは、本当に時間が戻ってるの、?
◇
「帰ろうぜ、莉子!」
(マジで時間戻ってる…。ナニコレ、ドッキリ?)
「うん…。」
好きな人と帰れる、本当なら嬉しいはずのことは何故か疑わしく思えてきて…。
ーコンコン
「|城華《たちばな》さん、ちょっと良い?」
「え…。」
|璃月《あきづき》 |玲緒《れお》…。
本当の時間の時、遥斗と仲が良かった…。
「な、なにか用…?」
「俺にしなよ、好きな人。」
「え…?」
「そしたら、死なないから。」