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目次
毒
思想を吐く。
偶像を吐く。
鱗片を吐く。
辛辣を吐く。
雑踏を吐く。
光圧を吐く。
水仙を吐く。
手紙を吐く。
宇宙を吐く。
熱量を吐く。
川辺を吐く。
脊髄を吐く。
そして全てを吐いてしまう。
全てに吐かれる。
全てに図られる。
思想を漏らす。
偶像を漏らす。
鱗片を漏らす。
辛辣を漏らす。
雑踏を漏らす。
光圧を漏らす。
水仙を漏らす。
手紙を漏らす。
宇宙を漏らす。
熱量を漏らす。
川辺を漏らす。
脊髄を漏らす。
そして全てを漏らしてしまう。
漏れた全ては一つになり、荒んだ輪郭を形作る。
荒んだ輪郭は虚像になり、歪んだ歴史を映し出す。
歪んだ歴史は毒となり、この星を侵す。
侵された星は繰り返す、感情的な真実を追い求めて。
塔
漏るる光に
一筋のびた
くらり歪んだ
脆き塔
格子の下で
木漏れ日の中
我が手届きて
塔歪む
光の隙間
指の隙間に
見えて映って
塔くらり
硝子の底で
咎めた思い
光も格子も
世の一部
涙
流れる
流れる
まるで川のように
何かのせいで
何かのために
水量が増し、氾濫する
集る
集る
まるで虫のように
何かを探し
何かを求め
人の感情を、撮影する
そんな世界を眺めている
それしか無いから見続ける
手出しはしない
だって知らない
関係無いからさようなら
止
あの海は
何も止めない
傍観者
仕方ないよね
青信号だもん
日が沈み
赤く染まれば
また違う
足を止めるの
「綺麗」と言って
「当然」に
虚栄を張らす
サピエンス
盲信力に
今後も期待
この世はね
似たのはあるが
同じはない
繰り返したり
回ったりしない