あんらっきー、あんはっぴーはらっきーとはっぴーにしちゃえ。
オトナな魔法をかけちゃおう!
らっきーではっぴーな魔法少女、すたーがーるずの物語。
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目次
第1話、すたーがーるずの魔法
「らっきー!」「はっぴー!」
「「すたーがーるず!!」」
テレビの電子的な画面に映る彼女達は、今流行りのアニメ、「らっきーはっぴー★すたーがーるず」の「ラナ」と「レミ」だ。
「あなたの運勢、上昇させちゃお!ラナの「らっきーまじかるすてっき」、好評発売中!」
可愛らしいピンクや紫が混ぜこまれたフリフリのスカートを揺らしながら、自身の武器、「らっきーまじかるすてっき」を宣伝するのは、クマの耳のようなおだんごにふわふわの長い髪を合わせた魔法少女、「ラナ」。
きゅるん、と可愛さ全開の決めポーズは全国の子供達のハートを射止めてやまない。
「嬉しさいっぱい!かわいさいっぱい!レミの「はっぴーみらくるめがほん」、好評発売中〜♡」
レミはネクタイのような形のリボンを胸元につけており、ラナがフリフリスカートなのに対して、ひらひらの半ズボンの上から薄いレースのスカートを合わせていて、水色を基調とした長い髪を、ハーフツインでくるんと巻いている。
視聴者の目線をかっさらうようなウインク決めポーズが特徴的。
「「明日もらっきーではっぴーな1日を過ごそうね!」」
彼女達は電子の存在。架空の存在だとわかっているはずなのに。
彼女達のその可愛さに溺れて、前が見えなくなってしまう。
どうにか彼女達を自分の物にしてしまいたくなって。
そんな視聴者の要望にそって、どんどんすたーがーるずは穢れていってしまう。
穢れたすたーがーるずは、眩しい程の笑顔じゃなくなったはずなのに。
どうしてか、まだ近づけない。
「「私達が、あなたの心の闇を照らしてあげるよ!!」」
やさしいやさしいすたーがーるず達は、|社会の闇《視聴者》達に堕とされずに済むのだろうか。
「第1話、すたーがーるずの魔法」
第2話、すたーみらくる★しんどろーむ.ᐟ.ᐟ
「らっきー!」「はっぴー!」
「すたーがーるず!!」
「良い子のみんな!きらきらっきー!ラナだよ!」
「優しいみんな!にぱにはっぴー!レミだよ〜!」
「今日はね、|あたし《ラナ》とレミでみんなにシアワセな魔法をかけちゃおうと思うの!!」
「ほんと!?レミ楽しみ!それでラナ、シアワセな魔法ってどんな効果があるの?」
「それは使ってからのお楽しみ〜♡それじゃあレミ、メガホンもった?」
「もちろん!ラナもステッキ、もってるね!!それじゃあみんな!」
「今から|あたし《ラナ》とレミでみんなに魔法をかけるよ!」
「きぎょ〜ヒミツってやつだから、みんなは目をつぶっていてね♡」
「それじゃあいくよ!目をつぶってね!」
「「せーの!」」
「「らっきー!はっぴー!まじかるすたー!!」」
「はい!めヲあけてだいじョうぶだよ!」
「よいコのミんな、しアヮせなキブンになレたヵな?」
「「そレじゃァ ラナとレミ とはバイバいだね!」」
「スコしさビしィけど明日もきっト会えルよ!」
「「それじャまっタねェーー!!」」
みんな、楽しんでくれたヵな?
おっと、まだ幻覚の作用が…、まさか文字化けするとは…。
おや、聞いていたのかい?
気にしないでくれ、さあ、君は眠る時間だ。
目を閉じて。
眩しいなら手で目を覆いなさい。
ほら。明日も彼女達には会えるんだから。
…多分だけど。彼女達が我々の元に来るのを許可されたら…ね。
長話をしてしまったね。今度こそ本当に寝ることにしよう。
さあ、いい夢を。