あちらとこちらの世界線~時空を越えた恐怖遊戯~
編集者:花雨
花雨と、私が尊敬している奏者ボカロファン様のコラボ作品です。
〜作者(花雨)の世界線のキャラ、「八色星団」のメンバーがいる世界線に、いきなり開いた異空間の口が現れ、出てきたのは奏者ボカロファン様のキャラクター!?さらに時空は歪み、今度は2人の世界線のキャラが有名な都市伝説「カラダ探し」に巻き込まれて···???果たして2人の世界線のキャラ達は無事にカラダを探し集め、それぞれの世界線に帰れるのか···。
時空を越えた物語が今、幕を開ける。〜
※ホラーでグロ注意です。
※ホラー、グロ要素にキャラ崩壊をブチ込む事が稀にあります。
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目次
あちらとこちらの世界線~1話:世界線の混合~
翡翠視点
翡翠「あ、花に水あげに行こっと」
最近春になったのでお花の種を植えた。この時期はお花の世話をすることが私の習慣になってくる。いつも通り、お花に水やりをする予定…だったけど…
翡翠「そろそろ芽が出てくるかな?綺麗に咲きますようn」
???「どわぁぁぁぁ!?」
翡翠「え!?」
どこからだろう、いきなり人の叫び声が聞こえてきた。しかも1人じゃない。複数人の叫び声だ。
咄嗟に振り返ると、そこには8人の人?が倒れていた。しかも上空にはゲームで見るワープホールみたいなものがあった…何だこれ?
翡翠「え、えと…」
???「いった…」
???「…ってあ!そこの緑の子!ここがどこだか知らない?」
翡翠「んっと、日本って国の|星降市《ほしふりし》っていうところです。」
???「日本…?」
???「翡翠?大きな音したけど大丈夫?」
???「何があったの?」
翡翠「大丈夫じゃない」
???「翡翠さん、と…」
胡橙音「|胡橙音《ことね》です。」
黎夜「黎夜と申します。」
胡橙音「立ち話もあれですし、私たちの家入りますか。」
???「感謝する。」
翡翠「どう致しまして。」
翡翠「皆ー帰ったよー」
???「お帰りー」
???「お帰りなさい!」
???「あら、後ろの方々は?」
翡翠「後で紹介する!」
黄詠璃「先に名前言っちゃいますね。私は|黄詠璃《きより》です!」
藍生「どうも|藍生《あいき》です」
赤斗「|赤斗《せきと》です!」
翡翠「取りあえずこっち来てください!」
???「分かった~」
翡翠「今更なんですけど、皆さんの名前を聞いてもいいですか?」
魔狼「おっけー、私はクレン!魔狼だよ!」
奏者「私は奏者ボカロファン!ボカロファンって呼ばれてるよ!」
作者「私は狐。皆からは狐さんって呼ばれてます。」
賭博師「俺はライ。隣のダイスの弟だ。」
詐欺師「僕がダイス!ライのお兄さんだよ~」
堕天使「私はルシファー。堕天使だ。」
欠番「私はナル。よろしく。」
火炎竜「僕はガルーダ!よろしくね!」
魔宴(ナル以外)「…ん?」
翡翠「え、どうかしました?」
賭博師「ナル?もう一回何か喋ってみて?」
欠番「私はナルだよ。」
魔宴(ナル以外)「ナルが普通に喋ったー!?」
胡橙音「どういうことですか?」
奏者「普段文字化けで話すはずなのに…」
藍生「ちょっと聞いてみたいかも」
黎夜「皆ーさっき玄関で気になる紙見つけた、ちょっと見てみ」
詐欺師「どれどれ」
--- 私たちが魔狼の宴の皆達を八色星団の皆ががいる世界に転移させてもらったよ!あ、ナルは普通に日本語が話せるようにしたから安心してね☆楽しんでねー! ---
一同「…………………」
魔狼「予想ついてたけど!」
作者「それじゃああなた達がが八色星団何ですか?」
赤斗「そうです!」
賭博師「あ、敬語無しで良いよ」
赤斗「そう!」
黄詠璃「ちゃんと言い直して偉いですね」
赤斗「ドヤッ(`・ω・´)」
???「あれ、来客ですか?」
???「珍しいこと!」
魔宴の皆「!?」
黎夜「あ、蒼羅ー、零桜ー、これはかくかくしかじかで…」
零桜「へー…」
蒼羅「成る程…そんなファンタジー小説で起きそうなことが…」
クレン視点
ちょっと待って?零桜だっけ?なんか私に似てるんだけど!?あの生えてるの、狼の耳みたいだし…
堕天使「えっと、零桜だっけ?」
零桜「なーに?」
賭博師「その生えてるのは…」
零桜「これ?狼の耳としっぽ!僕獣人なんだ!」
魔狼「えぇー…」
作者「クレン…兄弟いたんだね…」
魔狼「違う」
奏者「似てるなぁ…早く言ってくれればよかったのに」
魔狼「違う違う」
本当に違う。色が違うでしょそもそも!関係ないけど零桜ちゃんの耳ふわふわそう…撫でたい…
零桜「兄弟じゃないよ??」
詐欺師「でもマジで似てるねー」
蒼羅「そういえばクレンさんも狼の耳生えてますね」
魔狼「私魔狼なんだ!あ、他の皆も人じゃないよ!」
黄詠璃「人外なんですね」
赤斗「凄い凄い!初めて見た!」
火炎竜「この世界では珍しいの?」
胡橙音「まぁ珍しい」
藍生「零桜みたいな獣人は珍しくないかな」
零桜「黎夜ー撫でてー」
黎夜「今はダメ。飲み物とかお菓子持ってくるから。」
零桜って子は甘えん坊なのかな。撫で回したいよぉ…
零桜「むー…じゃあ持ってくるの終わったら!手伝うから!」
黎夜「良いよー」
零桜「やった!」
賭博師「わざわざありがとう」
堕天使「甘いもの…」
奏者「大人しく待ってなさい」
ダイス視点
黎夜「へー、皆さん強い人達なんですねナデナデ」
零桜「(>ω<)(撫でて貰えて嬉しい)」
作者「零桜ちゃん凄く嬉しそう…w」
堕天使「こっちの食べ物美味しい。」
奏者「永久に食べてそう。」
蒼羅「ははw」
こっちの世界平和ボケしそうな位平和。クレンは甘えないけど、零桜みたいなめちゃくちゃ甘えん坊な狼もいるんだね。
魔狼「ライ?やることは分かってるね?」
あれヤバイ雰囲k
賭博師「ああ、」
魔狼&賭博師「リア充許さん!」
奏者「ストォォォォップ!」
零桜「2人ともどうしたの?」
黎夜「多分勘違いしてるだけ」
黄詠璃「ふふ…」
蒼羅「あらら…」
魔狼「勘違いとは何だ!」
詐欺師「うん一旦落ち着いてね?」
黎夜「俺ら恋人同士じゃなくて友達ですけど」
零桜「そもそも僕男だよ?」
魔宴(奏者、ガルーダ、ナル以外)「( ᐛ👐)パァ」
魔狼「すみませんでした」
賭博師「マジですみませんでした」
堕天使「男だったとは…」
詐欺師「男の子にしては見た目女の子っぽい」
零桜「よく言われる」
藍生「初見で分かる奏者さんが凄いだけ」
奏者「ありがとう」
藍生「どう致しまして。」
零桜「撫でたいのかと思った」
魔狼「撫でる撫でる!ナデナデ」
零桜「(>ω<)」
賭博師「ふわっふわ…」
黎夜「クレンさんは撫でられたりしないの?」
魔狼「私はちょっとね~…」
一方その頃…
赤斗視点
火炎竜「赤斗も炎扱うの?」
赤斗「うん!ほら!」
火炎竜「ほんとだ!」
魔宴の方にも炎使える人(竜)がいた!仲良く出来そう!
翡翠「ナルさん文字化けボイス話してた時ってどうやって皆と会話してたの?」
欠番「クレンと狐さんとダイスが理解できるから会話出来なくは無かったよ。あとはジェスチャーとか。」
翡翠「へー、私も能力で理解できるか試したいな」
欠番「日常で使える能力いいなー…」
翡翠「実際便利ですね」
この時、俺達は考えてもいなかった。
こんな、平和な時のあとに
悪夢であって欲しいと願う程の
恐ろしい現実を体験するなんて。
3話~悪夢は始まったばかり~
偶数話はこちらからどうぞ。
URL↓
https://tanpen.net/novel/series/3408c400-afb0-4ecf-96ba-931190f94fd3/
トランシーバー越しの声→『』
藍生視点
藍生「はぁー…疲れる…」
走り出したはいいものの…体力が無いから長くは走れないな…
欠番『`赤い人`が職員室にいるんだよね?』
藍生「うん。どこかは分からないけど」
零桜『2階辺りかな?』
蒼羅『僕らの学校でもその辺でしたよね。僕1階にいますけど、理科室と美術室、あと第1体育館もあります。』
魔狼『ちなみに皆今どこにいる?私2階』
賭博師『俺も1階』
奏者『私も1階だね』
作者『3階』
詐欺師『僕1階だよ』
堕天使『私は3階』
欠番『2階』
火炎竜『1階いるよ!』
零桜『1階だよ!』
黎夜『3階』
黄詠璃『1階です!』
蒼羅『1階ですね』
翡翠『2階だよ』
赤斗『俺も1階!』
胡橙音『私3階』
藍生「俺も1階」
奏者『とりあえず、なるべく静かに行動して、カラダを探そう。2階は気をつけてね!』
奏者以外の皆『了解/分かった/オッケー/おけ』
藍生「皆生きていますように…」
`赤い人`から逃げ切るのは難しいだろうし、宴のメンバーはともかく、俺達八色星団は俺と翡翠は見つかったら逃げ切れないかもな…
藍生「大丈夫、生きられる、生きられる。」
ちゃんと帰られますように。
--- 会話後 ---
クレン視点
魔狼「カラダって本物なのかな?じゃあ血の匂いで分かりそうだけどなー」
魔狼「…死体の可能性もあるのか。」
適度に皆とトランシーバーで会話して生存確認した方がいいかも。
ライ視点
賭博師「この学校思ったより広そうだな」
人数が多いし、狭いと直ぐ見つけられるからなのか?
賭博師「抜かりないこと。」
でも、これが“アイツ”がやったなら納得がいくな。
狐視点
作者「会議室?`赤い人`の気配はしないし、見てみよう」
会議室意外と広い…椅子の上とかあるかな。
作者「骨が折れる作業だなぁ…」
ダイス視点
詐欺師「 `赤い人`どこに居るんだろう…」
職員室に現れたらしいけど、移動している可能性が高いからな…
詐欺師「というか校内マップ無いし!不親切設計過ぎるでしょ!」
喚いても仕方ないか…カラダ探そ。
ナル視点
欠番「カラダどこかなー」
今のところカラダは見つけていない。流石に16人で探したら直ぐに見つかると思ったけど、そう簡単にはいかないか。
欠番「関係ないけど普通に話せるようになったのはいいなー」
今まで文字化けで話してたからなー。これで翻訳してもらう必要が無くなったし。
欠番「って、まずはカラダ探さないと!」
ルシファー視点
堕天使「見た感じかなり広い学校だな…」
3階だけでも3年生の教室、被服室、調理室、PC室、木工室…
堕天使「こっちは屋上か。一応見に行こう。」
ガルーダ視点
火炎竜「この教室には無さそう…」
結構広そうだし意外とカラダを見つけるの難しいかも。
火炎竜「理科室と美術室は何かありそうだし、行ってみよう!」
零桜視点
零桜「カラダって机の中にあったりするのかな?」
だとしたら見つけるの相当難しくない!?細かく見ないと!
零桜「細かい作業してたら眠くなりそう…夜の11時過ぎてるし…」
零桜「いやそれよりも怖すぎて眠気吹っ飛ぶわ!」
黎夜視点
黎夜「金工室とか木工室怪しそうだし行ってみようかな」
めっちゃ怖いんだけど…逃走中ってこんな感じなのかな。
黎夜「資料室も気になる…」
さっさとカラダ見つけておさらばしたい…
黄詠璃視点
黄詠璃「この学校薄暗いですね。これじゃカラダ見つけるのも一苦労ですよ…」
カラダ入れるところも見つけないといけませんね。
黄詠璃「体育館にありそうな気がしますし、体育館行ってみましょう。」
蒼羅視点
外から見た感じどの階層も相当広いですよね…
蒼羅「鬼畜使用じゃないですか…」
でも文句垂れても仕方が無いですね。
蒼羅「口動かす位なら手動かしましょう…」
赤斗視点
怖い怖い怖すぎる!夜の学校怖すぎ!
赤斗「でも音楽室とか理科室にも行かなきゃ何だよね…」
大丈夫都市伝説なんてない!
赤斗「…都市伝説よりも今は赤い人の方が怖いよー…」
胡橙音視点
胡橙音「`赤い人`いるの嫌なんだけど」
そういえばここって能力使えるのかな?
胡橙音「お、使える。」
でもカラダ探すことには使えないかも。
胡橙音「…自衛手段として使おうかな。」
翡翠視点
翡翠「カラダ…どこだろう…」
カラダは流石に本物じゃ無いよ…ね?本物だったら嫌だ…
翡翠「わっ、鉄の匂い?いや血?」
かすかに鉄の匂いが匂いがした。まさか、誰か死んだり…ここ2階だから、もし蒼羅の言うとおりなら赤い人がここにいるはず!静かにしないと…
…でも血の匂いの正体がカラダの可能性もあるし、血の匂いがした方に行ってみようかな。
翡翠「…………あ」
そこには、“カラダ”があった。恐らく本物の人の胴体だ。
翡翠「ひっ…!」
もともと生えていたであろう腕、首、足は切られていた。断面に見えるのは、骨なのだろうか。
翡翠「本物…?うわぁ…」
流石に困惑した。少し吐き気がしたけど、吐いてしまうのはまずい…
翡翠「あ!皆に連絡しないと!」
奏者視点
翡翠『皆!カラダ見つけたよ!』
1階でカラダを探していると、翡翠ちゃんの嬉しそうな声がトランシーバーに流れてきた。
直後、他の皆の嬉しそうな声も次々と流れてきた。
賭博師『ナイス!』
黎夜『翡翠ありがとう!』
奏者「どこで見つけた?」
翡翠『えっと、2階の………え』
翡翠『**`いやぁぁぁぁぁぁ!`**』
蠖シ螂ウ縺ョ豁サ縺ッ縲∝スシ繧峨↓縺薙?謔ェ螟「縺ョ辟。諷域ご縺輔r莨昴∴繧九↓縺ッ蜊∝?驕弱℃縺溘?
5話~甘くない現実~
胡橙音視点
奏者「咲夜!?」
魔狼『狐さん!』
クレンさんと奏者さんが狐さんを呼んでみても返事がない。
零桜『まさか殺された?』
賭博師「かもな…」
“今は残酷な位、冷静に行動した方がいいんだと思う。”
いきなり異世界に飛ばされて、地獄のゲームをやらされて、いつも一緒にいる皆が死んでも冷静でいないといけない。
私は冷静になれない。今でさえ辛い。
胡橙音「本当の恐怖ってこんななのかな…」
黎夜『狐さん…』
`ピーンポーンパーンポーン♪`
???「`赤い人`が、第1体育館に、現れました。気を付けて下さい。」
考え事をしていると、不意に放送がなった。
堕天使『第1体育館か…』
零桜『1階にいる人達気をつけてね!僕もだけど』
胡橙音「零桜もかい。」
奏者「とりあえずカラダを置きに行かないと…」
そういえば、カラダ置く場所ってどこなんだろう?
奏者『皆カラダを置く場所知らない?』
黄詠璃『私第2体育館に行ったんですが、カラダを置く場所はありませんでしたね。』
欠番『カラダ置く場所ってどんなところなんだろ』
蒼羅『漫画だと棺桶みたいなところでしたよ。ホールにあったはず。』
詐欺師『ホール…2体に置く場所が無かった…』
胡橙音「…まさか第1体育館?」
藍生『漫画の通りならそうかもな』
奏者『えー…』
奏者さんが声でも分かるぐらいしょんぼりしている。でも皆の声聞いたら元気出てきたかも。
胡橙音「何か皆の声聞いたら元気なってきた」
赤斗『俺もちょっと安心した』
欠番『よかったよかった』
蒼羅『あの、気になることがあるんですけど』
蒼羅の気になること?なんだろ
賭博師『どうした?』
蒼羅『狐さんが殺されたとき、トランシーバーから聞いたことない声が聞こえたんですけど、誰の声なのかなって』
零桜『あー!確かに聞こえた!女の子の声と何かよく分からない声!』
藍生『よく分からない声って何だよ』
私聞こえなかったな…
堕天使『聞こえたような聞こえなかったような』
欠番『それ聞こえてないでしょ』
黄詠璃『よく聞こえなかったです』
胡橙音「どんな声だった?」
蒼羅『零桜君も言ったように、幼い女の子の声と、何かよく分からない声でした。』
奏者『幼い女の子…`赤い人`?』
赤斗「よく分からない方は誰なんだろう…」
魔狼「考えても分からないから一旦保留しよう」
火炎竜『そうしよう』
赤斗『`赤い人`が移動してくれますように…わぁっ!?』
魔狼『わっ!?』
火炎竜『クレン?』
黎夜『赤斗?』
クレン視点
魔狼「いてて…」
赤斗「ごめんなさい!」
魔狼「こっちこそごめんね…」
曲がり角から赤斗君が出てきたことに気づかなかった…怪我は無さそうでよかったけれど…
胡橙音『あー、2人が衝突事故しちゃったの?』
赤斗「そうそう!」
魔狼「怪我はないし大丈夫。」
`ピーンポーンパーンポーン♪`
???「`赤い人`が、校長室に、現れました。気を付けて下さい。」
赤斗「校長室…ここまずくない?」
魔狼「教室で隠れる?」
赤斗「うん!」
黎夜『気をつけろよ』
魔狼「りょーかい」
魔狼「この辺ならバレないかな…」
赤斗「うぅ…」
赤斗君が震えてる。そりゃそうだよね。こんなところ連れてこられて、怖くないわけないよね。安心させてあげたいけど、近くに嫌な気配を感じる。音立てたらバレるから我慢我慢。
魔狼「__行ったかな。__」
よし、気配が遠のいた。
魔狼「ふぅ…」
赤斗「はぁ…」
賭博師『気配は遠のいたのか?』
魔狼「うん、遠くに離れていったよ」
赤斗「外出て良いかな?」
魔狼「行こっか。後ろ来てね。」
赤斗「うん!」
安心して教室のドアを開けた瞬間、
魔狼「わぁぁぁ!?」
赤斗「うわぁ!?」
そこには`赤い人`が立っていた。
何で?気配は離れたはず!
`赤い人`「`みーつけた♪`」
魔狼「赤斗君離れ…がっ!?」
なんて考えている暇も無く、気づいたら私は倒されて、お腹から腸がはみ出ていた。
魔狼「うぁ…ぁ…」
詐欺師『クレン!クレン!』
黄詠璃『クレンさん!』
首とお腹を何度も切りつけられて、
意識が遠のいて行った。
ドアを開けなければよかった。でも、もう遅い。
詐欺師『クレン!クレン!』
黄詠璃『クレンさん!』
皆の声がトランシーバーから聞こえてくる。
ごめんね。皆。先に逝くね。
赤斗視点
赤斗「クレン…さん?」
目の前には腸がはみ出て首とお腹から大量に出血しているクレンさんの死体。嘘?嘘だよね?
赤斗「嫌…嫌…」
`赤い人`「`ねぇ、赤色のおにーちゃん。`」
`赤い人`「`赤いの、ちょうだい?`」
殺される。本能でそう感じた。急いで立って足を動かした。
教室の中だから逃げづらい。`赤い人`がとてつもない速さで追いかけてくる。
俺の腕が床に落ちた。
切り口から血が沢山吹き出て、そこを押さえていた片方の腕も床に落ちた。
直ぐに、俺は両足も失って床に倒れた。
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い
早く楽になりたい殺して痛い痛い痛い殺して殺して殺して
`赤い人`が俺の首に爪を食い込ませてくる
やっと痛みから解放される。
---
???「恐怖が人を可笑しくさせるって本当なんだな。」
???「そりゃあ、あんな殺され方したら可笑しくなりますよ。」
???「それで、何のためにこのゲームをしたの?」
狐面を付けた女性が話す。
???「そんなに知りたいの?」
???「当たり前。翡翠ちゃんも気になるでしょ?」
翡翠「う、うん」
???「別のところから協力者まで連れてきて、気にならないわけない。」
???「知りたがりだね…《《狐》》。いや、《《咲夜》》。
まぁ、元々話す予定だし、良いけどね。」
???「そろそろ新しい犠牲者がここに来るでしょう。作者は放送席で待機していますね。」
翡翠「こんなに早く人が死ぬの?」
???「あぁ。」
原作通りにはいかないんだよ…♪
7話~犠牲と生まれる狂気~
─???視点─
???「ふむ…」
足りない。今のこのゲームでも十分楽しい。けれど…“ギミック”が足りない。面白い”ギミック”があれば、このゲームはもっと面白くなる気がする。
???「なにかいいギミックがないものか…」
からくる「…!ボク、いィこと思イついチャッた!」
???「どんなことですか?」
からくる「えットね…」
???「成る程…ご協力、感謝します。しかし、誰を`狂わせる`おつもりで?」
からくる「ウーン…それじゃあ___と__!」
???「今直ぐ行きますか?」
からくる「うウん!自分ノタイミんグテで行クね!」
???「分かりました。」
`これは、面白くなりそうですね。`
─堕天使視点─
ダイス『うわぁぁァァァ!?』
堕天使「ダイス?どうした?」
胡橙音「ダイスさん?」
グチャッ…グチャッ…
私と胡橙音が呼んでも、無線からダイスの返事は聞こえない。代わりに、うめき声と、肉を食べているような…そんな音が聞こえた。
賭博師『兄さん?兄さん…?』
ライが呼んでも反応はない。多分ダイスは…
蒼羅『…え』
突然、蒼羅の驚いたような声がした。
奏者『蒼羅君?どした?』
藍生『何か見つけたのか?』
返事がない。変な音はしないから生きていると思うんだが。
火炎竜『どしたのー』
???『`僕を見たのだぁ~れだ♪`』
賭博師『はぁ!?』
奏者『うぇぇ!?』
堕天使「は!?」
火炎竜『え!?』
待て×∞。
今のハスキーボイス…まさか…
奏者『ね、ねぇ~ライ、ルシィ、ガルーダ。今の声って…』
賭博師『だとしたら…まずくね?』
火炎竜「生きて帰れる…?」
零桜『もー何が何だかわからない…』
黎夜『ちょっと説明しt』
???『`ダイスはもう"処理"したからいないよ?`』
ALL『!?』
賭博師『そんなっ…兄さん…!』
零桜『ダイスさん…!』
蒼羅『ぁ···うぁぁぁぁぁッッ!!!!』
黄詠璃『蒼羅さん!?』
クチャッ…グチャッ…
藍生『蒼羅!?』
ダイスの時と同じ、肉を食べるような、恐ろしい音がする。嫌な予感しかしない。
奏者『多分、ダイスも蒼羅も食べられたんじゃ…』
黎夜『嘘…!?』
火炎竜『惨いよぉ…』
胡橙音『食人…うぅ…』
藍生『マジかよ…』
堕天使「嫌な音だな…」
奏者「多分だよ!?もしかしたら違う可能性もa」
黎夜『うわァァァァァっ!?』
─零桜視点─
零桜「黎夜!?どうしたの!?」
凄く叫んでたし、呼吸も荒いけど…本当にどうしたんだろう?
黎夜『はぁっ…ハァッ…』
黄詠璃『まず落ち着いて、呼吸を整えてください。』
黎夜『はーっ……はーっ………ふぅ…』
火炎竜『凄い叫び声だったけれど…何か見たの?』
黎夜『…誰かが、蒼羅のこと、食ってた。見ちゃった…』
胡橙音『…うわぁ……』
堕天使『マジで食われてたんだな…』
蒼羅…本当に食べられてたんだ…苦しかっただろうな…
黎夜『食べてる人、`赤い人`じゃなかったよ。暗いけど、水色っぽい髪で、黒ずくめだってことは分かった。』
奏者『…ん?黎夜君、本当にそう見えたの?』
黎夜『うん。本当にそう見えた。』
火炎竜『《《あの人》》はそんな格好していないよね?』
堕天使『変装している可能性もあるぞ。声は《《あの人》》に似ていたしな。黎夜、他に何か気づいたこととかないか?』
《《あの人》》って誰!?名前を言わないあたりヤバい化け物感あるけど、話していいことなの…?
黎夜『気づいたことと言われても……』
堕天使『何か、その人の雰囲気がどうだったとかないか?』
黎夜『雰囲気…そういえば、凄い威圧感を感じた。押しつぶされそうな…その場にいるだけで震えた。』
賭博師『…《《アイツ》》の特徴に当てはまってるな』
ライさんが久しぶり(?)に話してくれた…そりゃあお兄さんと恋人が死んだらメンタル削られるよ…あーそれより《《あの人》》が気になりすぎる!こうなったら直接聞いてやる!
零桜「あの人って誰のこと?」
藍生『さっきからあの人とか、アイツ呼びしてるけど、名前は出せないのか?』
奏者『………出せるけど……後戻り出来ないよ?』
零桜『いいよ。聞く。』
黎夜『聞かせて欲しい。』
黄詠璃『私からもお願いします。』
胡橙音「一応心の準備は出来てる。」
藍生『隠さないで話してくれ。』
奏者『…そっか。それじゃあ話すよ。さっきから言っている《《あの人》》の名前はね…』
--- `奏龍` ---
零桜「そう…?」
胡橙音『りゅう…?』
賭博師『そうだ。奏でるに龍と書いて`奏龍`だ。』
黄詠璃『その人が、ナルさん、ダイスさん、蒼羅君を…?』
火炎竜『姿はあっていないけど、声と雰囲気の特徴が一致していたから、可能性はあると思うよ。』
奏者『まぁ、欲を言えばこの放送をしている人物も気になるところだけれど』
藍生『情報がないよな。狐さんも死んじゃったし』
黎夜『何で出てきたんだろう…?』
堕天使『…あ!?それより黎夜!奏龍が追いかけてきていないか!?』
黎夜『あ、そうだ。俺、奏龍さんが蒼羅を食べているところを見ちゃってそのまま逃げて…逃げるときに「逃さないよ♪」って言われた。 』
奏者『忘れてたって…こと?』
黎夜『うん。』
未知の敵?からストーカー宣言されて一時とはいえそれを忘れるってメンタルどうなってんの。
黎夜『でも、あの威圧感はしない。威圧感は感じないよ。』
火炎竜『逃げ切れたってこと!?』
藍生『そうだったらいいな…』
怖いこと言わないでよ藍生~!不安になる気持ちは分かるけどさ!
黎夜『あー不安……』
---
─藍生視点─
藍生「カラダが見つからない…」
それもそうか。こんな広い学校で6個のカラダを探す。単純に計算すればそれぞれの階に2個しかないんだ。引き出しとかもちゃんと見ないとだし、そう簡単に見つからないわけだ。
黎夜『あ!』
胡橙音『どしたんどしたん』
黎夜『右腕見つけたよ!』
カラダを見つけた黎夜が嬉しそうな声で話す。
火炎竜『おお!ナイス!』
奏者『やったー!』
藍生「ナイス」
黄詠璃『ナイスですー!』
賭博師『でかした!』
胡橙音『ありがと!』
零桜『ありがとねー!』
堕天使『よくやった!』
皆の賞賛の声が聞こえてくる。ちょっとだけ安心した。
黎夜『置きに行くわ!』
賭博師『気をつけろよ』
藍生『なるべく音立てないで行動した方がいいよ』
黎夜『分かった!皆も気をつけて!』
奏者『あいよ!』
不安だな…俺らもだけど、黎夜は殺される可能性が高い。逃がさないなんて言われて、よく行動できるな…
胡橙音『残りは頭、左腕、右脚、左脚だね』
火炎竜『脚重そう…』
零桜『折りたたまれてたら見つけるの大変だよね…』
堕天使『棺桶に置くんだろう?ならまっすぐな筈だ。』
零桜『確かに…』
黄詠璃『細いところに入っているかもしれませんからね。念入りに見ましょう。』
賭博師『目が疲れそうだな…』
奏者『仕方ないね。』
---
─黎夜視点─
右腕めっちゃリアル…多分本物だよね?胡橙音が見たら凄く嫌がりそうだな…
零桜「あ!黎夜!」
黎夜「零桜!?カラダ探してた!」
零桜「うん!」
お互いに駆け寄った。恐怖のせいか、会うのが久々に感じる。
胡橙音『感動の再会のところ悪いけど、離れた方がいいよ。一緒にいてまとめて殺された前例があるし。』
零桜「そっかあ…」
黎夜「まぁ、出られたらまたナデナデしてあげるから。」
零桜「やった!それじゃ頑張ろーね!」
黎夜「うん!頑張ろ!」
奏龍「`みーつけた♪`」
零桜&黎夜「!?」
奏者『奏龍!?』
奏龍「あれ、正体ばれちゃったのね。まあいいか。」
黎夜「…っ」
威圧感が凄い。あの時より強い気がする。
奏龍「簡単にカラダを置きに行かせるわけ無いでしょ?それに、`僕君たちのこと食べたいし♪`」
零桜「……やだ…」
奏龍「やだって言われてもね~?`食べたいもの食べられないの嫌だし`」
まずい。ここで死ぬわけにはいかないのに…俺達が死んだら、カラダも別のところに隠されるかもしれないのに…どうすれば…
零桜「……………………」
零桜?こっち見てるけど、どうしたんだ?
零桜「__黎夜、ごめんね__」
ドンッ
黎夜「零桜!?…ゔっ…!」
突然謝られたと思ったら、零桜に押されて階段から落ちた。打ったところが痛む。幸い、骨は折れてないようだ。
零桜「逃げて!」
零桜に気圧されて咄嗟にカラダを持って脚を動かす。ちょうど落ちたところは1階だったので、直ぐに体育館へ向かって走った。
零桜『うぁ、いやぁぁぁ!!!』
零桜の叫び声がトランシーバーから聞こえてくる。その声で、奏龍さんが皆を殺したことへの恨み、怒り、零桜に対する申し訳なさが混ざってぐちゃぐちゃになった。
黎夜「謝りたいのはこっちだよっ…」
---
─零桜視点─
奏龍「ほーん、黎夜くんを逃がして、`僕`を止めようと?`愚かだけど勇気あるね!`」
零桜「あなたにカラダが渡ったら、どうなるか分からないし。」
奏龍「ふーん…」
ドンッ
零桜「わっ…!」
いきなり壁ドンされた…?びっくりした…
奏龍「驚いちゃって可愛い~!あ、ほっぺ失礼するね」
零桜「ふぁ…?」
急に両方のほっぺをもちもちされる。何で…?
ほっぺをもちもちされるのは好き。その筈だけど、今は凄く怖い。何をされるのか分からないけど
奏龍「……………」
あれ?爪立てて…
ザシュッ
零桜「うぁ、いやぁぁぁ!!!」
いきなり左の頬を切り裂かれた。傷口から血が垂れ、焼けるように痛くなる。逃げようにも、首を絞められて逃げられない。
零桜「く、苦しっ…」
奏龍「`苦しいでしょ?痛いでしょ?`」
零桜「ごほっごほっ…はぁっ、はぁ」
首から手が離れ、床に押し倒される。必死に息を吸っていると、奏龍さんが話しかけてきた。
奏龍「`ほんと、余計なことしてくれたね。また逃がしちゃったじゃん。`」
奏龍さんが僕のしっぽに手をかける。
奏龍「このしっぽ、引っこ抜いたらどうなるかな?」
零桜「え?やだ!やめて!」
奏龍「`拒否権な~し♪`」
手を動かして必死に抵抗する。しっぽを抜かれるなんて、どの位痛いのだろう。
奏龍「ちょっと、動かないで!」
奏龍さんは、僕の右腕に手をかけて…
ブチッ
零桜「うぁぁぁぁぁぁ!!!」
腕を引きちぎった。血が沢山流れて、骨がみえて、凄く痛い。
奏龍「片腕だけならそんなに邪魔じゃないしね!`しっぽもらうね~♪`」
グッ…
零桜「あ…やめて…」
ググッ…
零桜「やだ…やだ…」
奏龍「`もう少しで抜けるよ~♪`」
ブチッッ
零桜「い゙やぁぁ!!!いだい…痛い…」
奏龍「ありゃ、`皮と肉だけとれちゃったね。`」
どうやらしっぽの皮、肉が剥がれて、骨は抜かれずに露出しているらしい。怖くて見る勇気もない。
奏龍「この骨、`切ってみようか?`」
零桜「やだ…いだいぃぃ…」
奏龍「やるに決まってるでしょ~♪」
骨を切られる度に激痛が走る。痛くて痛くて、早く死にたいとまで思ってしまう。
奏龍「そろそろいいかな?」
零桜「ぁ………ぁ……」
奏龍「んー、もういいや。`さよなら。`」
奏龍さんは、僕の首に手をかけた。
ボキッ
---
─黎夜視点─
無我夢中で走って、ついに第1体育館まで来た。中央に胴体がはまった棺桶がある。右腕を置いて、直ぐに右腕を置いたことを伝える。
黎夜「右腕、置けたぞ」
胡橙音『よっしナイス!』
黄詠璃『ありがとうございます!』
奏者『おぉー!』
藍生『ありがと』
ルシファー『無事に置けて良かった…』
ガルーダ『カラダ2個目!』
ライ『ナイスー!』
皆の嬉しそうな声。でも、零桜の声は聞こえてこなかった。
黎夜「零桜……」
今すぐごめんなさいって言いたい。零桜はありがとうって言って欲しいのかな。でも、ごめんなさいしか出てこない。
黎夜「奏龍さんから逃げきれたのかな?」
嫌な気配は感じないけど…
黎夜「逃げきれたなら、良かったな…」
奏龍「`逃がさないった言ったでしょ~?`」
黎夜「ひっ…!?」
咄嗟に振り返ると、奏龍さんが立っていた。奏龍さんを見るのは3回目。でも、この威圧感は未だになれない。怖い。
痛みを感じることと、奏龍さんの圧は怖い。でも、何故か死ぬことに対しての恐怖はほぼ無い。不思議だな。
奏龍「さて、どうしてあげよっかな~」
気づいたら壁に押しつけられて、頭の上で両手を掴まれていた。何をされるんだろう…
奏龍「そうだ!`ちょっと皮剥がすね?`」
黎夜「皮…?」
服をめくられて、お腹を出される。腕も腕まくりさせられた。
奏龍「失礼するよ~」
黎夜「い゙っ……ああああ゙!!」
爪を立てられたと思ったら、お腹の皮をベリベリと剥がされた。腕の皮も剥がされて、神経のようなものが見えている。
奏龍「`この神経、触ってみようか`」
黎夜「あ゙ぁ!!!いだっぁ゙ぁ…!」
奏龍「いい反応してくれるね~♪`今度は殴ってみよ♪`」
触られるだけで激痛が走ったのに…奏龍さんはお構いなしに触ったり殴ったりしている。
黎夜「やめ…ぃたい゙っ……」
奏龍「…もう殺しちゃお。飽きてきちゃった」
意識がギリギリで、何を言っているのかも理解できない。痛いということしか分からない。
奏龍「`君の内蔵、少しいただくね♪`」
お腹を切り裂かれて内臓を引きずり出された。もう声を上げることも出来ない。
奏龍「やっぱり能力持ちの人間最高!`次は首の肉でもいただこうかな~♪`」
奏龍さんは、俺の首に噛みついた。
零桜、今そっち行くからね。
---
─黄詠璃視点─
トランシーバーから聞こえていた、黎夜君の声がやんだ。恐らく…もう…
藍生『…もう、こんなに減ったのか』
今残っているのは、私を含めて7人。もう9人も殺されたんだな。
胡橙音『流石に少し疲れてきた…』
今残っている皆は、`赤い人`や奏龍さんに追われたりしていない。でも、仲間が殺されること、自分もいつ殺されるかもしれないこと、気味の悪い空間にいること…それらがストレスになって、精神疲労が溜まっているのかもしれない。現に私も疲れてきた。
賭博師『精神おかしくなったらどうするよ…』
黄詠璃「多分解決策はありませんね…」
火炎竜『回復薬とか置いてないよね』
堕天使『マップが無いぐらいだ。回復薬が無くてもおかしくない。』
奏者『鬼畜…いや…』
賭博師「あれ、黄詠璃」
黄詠璃「ライさん、どうも。」
火炎竜『よく合流できたね…』
奏者『こんな広いところで偶然合流って、運良すぎ』
藍生『対その運カラダが見つかる方に使った方がいい』
黄詠璃「あはは…」
合流は嬉しいけど、早く離れた方がいい。まとめて殺される可能性もあるし…
~♪
黄詠璃「え?」
賭博師「何だこの音?」
奏者『音?私何もしてないよ』
堕天使『どこにいる?』
黄詠璃「2階の、音楽室の近くです。」
堕天使『私は違うぞ』
胡橙音『違う~』
藍生『そこ俺いない』
火炎竜『僕も違う!』
黄詠璃「……音楽室の怪談…?」
賭博師「え?怪奇現象も相手しないといけない系?」
胡橙音『絵画の中のベートーベンが夜に出てきてピアノ弾くやつね』
藍生「しゃれにならないぞ??」
何かのギミック何でしょうか…?
堕天使『`赤い人`が弾いてるんじゃないか…?』
`ピーンポーンパーンポーン`
『`赤い人`が、資料室に、現れました。気をつけてください。』
火炎竜『`赤い人`じゃない…?』
黄詠璃「…見に行きます?」
賭博師「正気か??」
黄詠璃「正体が気になりますし…」
藍生『奏龍さんは?』
賭博師「いや、威圧感は感じない。」
堕天使『じゃあ…なんだ?』
藍生『自動で鳴るピアノとか今時あるから、それじゃね?』
火炎竜『それだったらいいな…』
黄詠璃「行きましょう!私が先頭行きますから!」
賭博師「強…まぁ、まずは少しだけ開けて覗くだけにしたほうがいいんじゃないか?」
黄詠璃「そうですね」
胡橙音『気をつけてね。何がいるか分からないから。』
黄詠璃「はい」
ガチャ
少しだけドアを開ける。
中は暗かったけど、
グランドピアノがあって、`誰かが弾いている`ということは分かった。誰なのだろうか。
賭博師「__誰だ?あいつ…__」
黄詠璃「__さぁ?__」
`赤い人`ではない。…って、あの子、腕が無いような…
黄詠璃「__え?__」
賭博師「__消えた!?__」
さっきまでピアノを弾いていた誰かが、瞬きした隙に消えてしまった。ライさんも驚いているあたり、急に消えたのだろう。
黄詠璃「ちょっと探索してみますか。」
賭博師「ええ…」
音楽室には楽器がある。その中にもカラダを隠せるだろう。カラダがある確率は大いにある。
賭博師「ピアノの中には…ないな」
黄詠璃「ドラムには…あ!ありました!」
賭博師「どれどれ…ってうわぁ!?」
ドラムの中に、頭があった。これでカラダは3つ目。
賭博師「よくこんなもの見て平然としていられるな…」
黄詠璃「これよりも`赤い人`と奏龍さんの方が怖いですから。」
賭博師「慣れか…あ、皆に連絡しないと」
ライさんがトランシーバーで皆に頭を見つけたことを報告した。トランシーバーから、喜びの声が聞こえてくる。
黄詠璃「それじゃあ、持っていきましょう」
第一体育館に行くために、後ろを振り向いた。
そこには、
`マルーン色の髪で、ダークターコイズの目をした、ボロボロの服を着ている子が立っていた。`
---
─からくる視点─
ようヤくライさンとキ詠リさんトアえた!
からくる「おニーサン!オネーさん!遊ボウよー!」
黄詠璃「あな………`タ…ハ…¿`」
賭博師「お前……だ`レ…¿`」
ゴトッ
オねーサンが持っテいた頭ガ、落チた。
「`アハハハハハハハ!!`」
`狂っテくレた、狂ッてクレた♪`
`残っタミんナ`
`味方ニ殺さレるカモしれナい恐怖ヲ`
`味わってね♪`