約束の続き 現在編
編集者:ゆきだるま
ドズル社のみんなと私のオリキャラを1人混ぜたストーリーです。
オリキャラは使い回ししてます。ファンタジー、転生者になっています。
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目次
キャラ説明
ドズル社の皆さんとオリキャラの二次創作になっています。ドズル社さんの口調が色々変わっているかもしれません。(おらふくんの関西弁がなかったり)
**六人の設定**
**主人公**
きなこ
年齢:20歳
前世:勇者
今世:魔法使い
前世の記憶:あり(唯一覚えている)
種族:人間
性格
優しい
仲間想い
寂しがり屋
無茶をする癖がある
仲間を守るためなら自分を犠牲にしてしまう
前世
勇者パーティーのリーダーとして魔王討伐へ向かう。
最終決戦で仲間を守るために自ら盾となり死亡。
天界
死亡後は天界へ。
仲間たちが寿命を迎えて転生するまでずっと待っていた。
今世
転生時に神様から願いを聞かれ、
「もう一度みんなと冒険したい」
と願う。
家族から過剰な期待をかけられたため家出。
冒険者となり仲間を探し始める。
能力
全属性魔法
転移魔法
結界魔法
召喚魔法
圧倒的な魔力量
スキル
魔力量の上限が存在しない
消費した魔力が超高速で回復する
弱点
ホラー
幽霊
アンデッド系
**勇者**
ドズル
年齢:25歳
前世:格闘家
今世:勇者
前世の記憶:なし(後に思い出す)
性格
リーダー気質
面倒見が良い
仲間想い
前世
きなこの相棒。
きなこの死を誰よりも後悔している。
老人になっても忘れられなかった。
能力
勇者スキルを所持。
典型的な勇者タイプ。
今世
ぼんさんとパーティーを組んでいる。
**神宮**
ぼんさん
年齢:23歳
前世:剣士
今世:神宮
前世の記憶:なし(後に思い出す)
性格
優しい
保護者ポジション
落ち着いている
前世
実質パーティーのお兄さん役。
きなこの死後、
「守れなかった」
と自分を責め続けた。
能力
最上級回復魔法
支援魔法
状態異常解除
他の神宮とは比べものにならない回復能力を持つ。
今世
ドズルとパーティーを組んでいる。
**盗賊**
おんりー
年齢:20歳
前世:弓使い
今世:盗賊
前世の記憶:なし(後に思い出す)
性格
冷静
戦闘狂ではない
前世
きなこの戦友。
きなこの死を目の前で見た時は、
「え?」
状態になり、頭が追いつかなかった。
能力
瞬間移動
危機察知
俊敏
盗賊だが盗みのスキルは覚えていない。
戦闘特化型。
**弓使い**
おらふくん
年齢:19歳
前世:神宮
今世:弓使い
前世の記憶:なし(後に思い出す)
性格
ふわふわしている
優しい
明るい
仲間想い
前世
きなこと特に仲が良かった。
きなこの死の時は人目もはばからず大泣きした。
能力
弓術
雪魔法
氷魔法
氷や雪を矢にまとわせて戦う。
**召喚獣**
MEN
年齢:不明
前世:シーフ
今世:きなこの召喚獣
前世の記憶:最初に思い出す
性格
少し口が悪い
面倒見が良い
仲間想い
前世
きなこの悪友ポジション。
きなこの死を受け入れられず、
「嘘だって言えよ」
としか言えなかった。
今世
元Sランク級魔物。
きなこと戦った結果敗北。
その瞬間、
ステータスに
「きなこの召喚獣」
と表示される。
能力
魔物形態(巨大)
小型形態
人型形態
高位魔法
普段は小型化してきなこのフードの中に入っている。
必要時のみ人型や巨大化を行う。
**六人の関係性**
前世
勇者パーティー
勇者:きなこ
格闘家:ドズル
剣士:ぼんさん
弓使い:おんりー
神宮:おらふくん
シーフ:MEN
魔王討伐へ向かう途中、最終決戦で勇者きなこ死亡。
残された五人は魔王を討伐し、その後も老人になるまで仲間として生き続けた。
今世
魔法使い:きなこ
勇者:ドズル
神宮:ぼんさん
盗賊:おんりー
弓使い:おらふくん
召喚獣:MEN
全員転生している。
しかし前世の記憶があるのはきなこだけ。
きなこは誰にも前世のことを話さず、
「みんなが自然に思い出してくれる日」
を待っている。
きなこ、大好きです。
次も読んでくれたら嬉しいです・・・!!!!
第一話 もう一度みんなと
まずはMEN(召喚獣)との出会いからどうぞ!
ドズル:🦍 ぼんさん:🍆 おんりー:🍌 おらふくん:⛄️ MEN:🐷 きなこ:🐰
**第一話 もう一度みんなと**
🐰「みんなを守って。」
それが最後の言葉だった。
黒い魔力が世界を覆う。
魔王の最後の一撃。
仲間たちへ向かう絶望。
きなこは迷わなかった。
全属性防御魔法。
結界魔法。
魔力障壁。
使えるもの全部を使った。
仲間は守れた。
その代わり。
自分の身体が光になって崩れていく。
🦍「きなこ!!」
ドズルの叫び。
🐷「嘘だろ……!」
MENの震える声。
おらふくんの泣き声。
ぼんさんの必死な呼びかけ。
おんりーの呆然とした顔。
全部見えた。
全部聞こえた。
きなこは笑う。
🐰「みんななら大丈夫」
そして。
世界から消えた。
**気が付くと真っ白な空間にいた**
🐰「死んだかぁ」
きなこは寝転がった。
不思議と怖くなかった。
むしろ、
🐰「みんな生きてたかなぁ」
それだけが気になった。
すると目の前に老人が現れる。
白い髭を撫でながら笑った。
「随分落ち着いておるの」
🐰「神様?」
「そうじゃ」
神様だった。
きなこは少し考える。
そして聞いた。
🐰「みんなは助かった?」
神様は頷く。
「助かったぞ」
🐰「そっか」
心の底から安心した。
神様は笑う。
「普通は自分の心配をするものじゃがなぁ」
🐰「そう?」
「そうじゃ」
神様は楽しそうだった。
それから長い時間が過ぎた。
十年。
二十年。
三十年。
きなこは天界で待ち続ける。
神様が時々、
地上の様子を見せてくれた。
老人になったドズル。
白髪のぼんさん。
相変わらずなMEN。
おらふくん。
おんりー。
みんな生きていた。
みんな笑っていた。
時々。
きなこの話をしていた。
それが少し嬉しかった。
少し寂しかった。
**そしてある日**
神様が言った。
「全員転生したぞ」
きなこは飛び上がった。
🐰「ほんと!?」
「ほんとじゃ」
🐰「今会える!?」
「まだ無理じゃ」
🐰「えぇー!?」
神様は苦笑する。
「まずお前も転生せい」
🐰「そうだった」
神様は座り直した。
「褒美をやろう」
🐰「褒美?」
「願いを一つ叶える」
きなこは即答した。
🐰「もう一度みんなと冒険したい」
神様は固まった。
「他には?」
🐰「ない」
「最強の剣とか」
🐰「いらない」
「王族とか」
🐰「やだ」
「無限の財産とか」
🐰「興味ない」
神様は大きくため息を吐いた。
そして笑った。
「変わった子じゃのう」
🐰「そう?」
「そうじゃ」
神様は立ち上がる。
「では願いを叶えよう」
光が溢れた。
そして。
**二十年後**
王都の外れ。
一人の青年が森を歩いていた。
きなこ。
二度目の人生を生きる元勇者。
現在は家出中。
理由は単純。
期待が重すぎた。
「天才魔導師!」
「神童!」
「期待の星!」
「次代の英雄!」
「国の宝!」
「もうやだ!!」
逃げた。
全力で逃げた。
結果。
現在冒険者。
ランクはF。
最低ランク。
🐰「これで平和に暮らせる」
そう思っていた。
受付嬢が依頼書を渡す。
「スライム討伐です!」
🐰「了解〜」
簡単な依頼。
簡単な仕事。
そのはずだった。
数時間後。
森の奥。
木々が揺れる。
地面が震える。
巨大な影が現れた。
🐰「……スライム?」
どう見ても違う。
山みたいな黒い魔物だった。
魔力も異常。
本能が警告している。
普通なら逃げる。
**Sランク魔物**
災害級。
だが。
きなこは首を傾げた。
🐰「なんでこんなのいるんだろ」
危機感ゼロだった。
魔物が咆哮する。
森全体が震えた。
次の瞬間。
突撃。
🐰「うおっ!?」
きなこも慌てて魔法を放つ。
爆発。
衝撃。
轟音。
森の景色が吹き飛んだ。
数十分後。
Sランク魔物は地面に倒れていた。
🐰「勝ったー!」
きなこが手を振る。
魔物は呆然としていた。
負けた。
ありえない。
そして何気なくステータスを見る。
そこに表示された文字。
🐷「は?」
魔物が固まる。
同時に。
きなこの前にも表示が現れる。
🐰「は?」
きなこも固まった。
森に沈黙が流れる。
数秒後。
二人同時に叫んだ。
🐷🐰「なんでぇぇぇぇぇぇぇ!!」
こうして。
前世で共に旅をしたシーフと勇者は。
お互い気付かないまま。
二度目の冒険を始めるのだった。
良き!!
第二話もみてくださいね〜
第二話 召喚獣になった悪友
ちょっと面白要素の入った回になってます
**第二話 召喚獣になった悪友**
森の中に沈黙が流れていた。
巨大なクレーターの中心。
立っているのはきなこ。
倒れているのは災害級の魔物。
そして二人の前には同じ文字が浮かんでいた。
🐰「は?」
きなこが言う。
🐷「は?」
魔物が言う。
数秒後。
二人は同時に叫んだ。
🐰🐷「なんでぇぇぇぇぇぇぇ!!」
🐷「俺はSランク魔物だぞ!?」
🐰「ぼくだって知らないよ!?」
🐷「なんで召喚獣なんだよ!」
🐰「なんで契約したんだよ!」
🐷「聞いてねぇ!」
🐰「ぼくも!」
しばらく文句を言い合ったあと。
二人とも疲れて座り込んだ。
🐰「で、お前名前は?」
魔物は少しだけ考えた。
🐷「MEN」
🐰「MEN?」
🐷「あぁ」
🐰「変わった名前だね」
🐷「うるせぇ」
MENはじっときなこを見る。
変なやつだった。
自分に勝ったのに偉そうでもない。
むしろ呑気だ。
普通の人間なら逃げ出している。
だが目の前の青年は、
「わぁ、でっかいなぁ」
と言いながら近づいてきた。
そして勝った。
意味が分からない。
🐷「で、お前は?」
🐰「きなこ!」
🐷「軽いな」
🐰「よく言われる」
その時。
きなこの前にまた文字が浮かんだ。
🐰「ん?」
🐷「どうした」
🐰「小型化ってある」
押してみた。
**次の瞬間**
眩しい光がMENを包む。
🐷「うおっ!?」
光が消える。
そこにいたのは。
手のひらサイズになったMENだった。
🐰「......」
🐷「......」
🐰「ちっちゃ」
🐷「誰のせいだ」
🐰「かわいい」
🐷「燃やすぞ」
かわいかった。
めちゃくちゃ。
🐰「ばか笑うな」
🐷「それ俺のセリフだ」
🐰「ごめんごめん」
MENはそう言いながら、
ぴょんっときなこの肩へ飛び乗った。
そのままフードの中へ入る。
意外と居心地が良い。
🐷「......悪くないな」
🐰「何か言った?」
🐷「言ってねぇ」
**数時間後 ギルド**
受付嬢が笑顔を向ける。
「スライム討伐、お疲れ様でした!」
🐰「報告に来ました!」
受付嬢が頷く。
「討伐数は?」
🐰「ゼロです」
「え?」
🐰「スライムはいませんでした」
「失敗ですか?」
🐰「代わりにSランク魔物倒しました」
受付嬢は固まった。
「え?」
🐷「俺だ」
「え?」
さらに固まる。
🐰「森も半分くらい吹き飛びました」
「え?」
周囲の冒険者も聞いていた。
「え?」
「今なんて?」
「Sランク?」
「Fランクだよなあいつ?」
ギルド内がざわつく。
受付嬢
「しょ、証拠は...」
🐰「これです!」
差し出されたのは巨大な魔石。
テーブルに乗せた瞬間。
受付嬢の顔色が変わった。
「ギ、ギルド長ぉぉぉ!!」
奥から慌てて飛び出してくるギルド長。
魔石を見る。
固まる。
「え?」
その日、
ギルド長は人生で五回目の「え?」を経験した。
**その頃**
王都の別の場所。
一人の若者が依頼を受けていた。
🐰たちとはまだ出会っていない。
未来の仲間。
おんりー。
🍌「荷物運搬依頼か」
盗賊。
だが盗みはしない。
どちらかと言うと戦闘職だった。
🍌「じゃあ行くか」
荷物を背負おうとした瞬間。
ピクリ。
身体が反応した。
🍌「?」
危機察知。
何年も鍛えたスキル。
だが。
危険はどこにもない。
🍌「なんだ?」
妙だった。
危険じゃない。
なのに。
誰かを感じる。
知らない誰か。
会ったこともない誰か。
🍌「......変な感じだな」
なぜだろう。
その誰かが。
とても大切な存在だった気がした。
**その頃のギルド**
🐰「FランクからSランクに上がるかもしれないって!」
🐷「は?」
🐰「すごくない!?」
🐷「初日だぞお前」
🐰「冒険者初日でSランク候補!」
🐷「意味分かんねぇよ」
🐰「やったぁ!」
🐷(絶対めんどくさいやつに捕まった)
しかし。
フードの中でそう思いながらも。
なぜか嫌な気はしなかった。
まだ二人とも知らない。
これは偶然の出会いではない。
遠い昔。
共に旅をした仲間たちが。
少しずつ。
再び集まり始めていることを。
次回おんりーチャンです!
第三話 危機察知が示す先
おんりーチャン回きました!
**第三話 危機察知が示す先**
王都近郊。
森へ続く街道を、一人の青年が歩いていた。
背中には大きな荷物。
腰には短剣。
盗賊のおんりーだった。
🍌「別に急ぐ依頼じゃないしな」
のんびり歩く。
しかし。
数時間前から妙な感覚が消えない。
🍌「……」
危機察知。
生まれつき異常に鋭い感覚。
危険が近づけば必ず分かる。
だが。
今回は違う。
危険じゃない。
何かが近くにいる。
そんな感じだった。
🍌「変なスキルだな」
本人も首を傾げる。
すると突然。
森の方から爆音が響いた。
ドォォォォン!!
🍌「?」
さらに。
ズドォォォン!!
🍌「何やってるんだ?」
鳥たちが一斉に飛び立つ。
木々が揺れる。
明らかに普通じゃない。
🍌「……行くか」
おんりーは地面を蹴った。
次の瞬間。
姿が消える。
瞬間移動。
そして再び姿を現した時には、森の奥まで移動していた。
**その頃 ギルド**
🐰「冒険者ランク上がった!!」
🐷「Fから?」
🐰「A!!」
🐷「意味分かんねぇ」
🐰「やったぁぁぁ!!」
🐷「初日だぞ」
ギルド長は頭を抱えていた。
「前代未聞だ……」
受付嬢も頭を抱えていた。
「前代未聞ですね……」
周囲の冒険者たちも頭を抱えていた。
「前代未聞だな……」
🐰「?」
きなこだけ首を傾げていた。
🐷(こいつだけ世界が違う)
するとギルドの扉が開いた。
バァン!!
入ってきたのは一人の青年。
🍌「ここか」
静かな声だった。
しかし。
ギルド内の空気が少し変わる。
強い。
誰もがそう感じた。
🍌「Sランク魔物を倒したやつがいるって聞いた」
全員の視線がきなこへ向く。
🐰「ぼく?」
🍌「お前か」
🐰「たぶん?」
🐷「たぶんじゃねぇ」
おんりーはきなこを見る。
不思議だった。
初めて会う。
初めてのはず。
なのに。
懐かしい。
🍌「……」
どこで会った?
思い出せない。
🐰「どうしたの?」
🍌「いや」
おんりーは目を細める。
分からない。
でも。
🍌「お前、強い?」
🐰「強いよ?」
🐷「自覚はあるんだな」
🐰「そんなに?」
🐷「そんなにだ」
おんりーは少し考えた。
そして。
🍌「勝負しないか」
ギルドが静まり返る。
🐰「勝負?」
🍌「あぁ」
🐷(面倒になった)
🍌「本当に強いのか見たい」
きなこは少し考えた。
そして。
🐰「いいよ!」
🐷「軽いな」
**ギルド裏の訓練場**
観客が集まっていた。
「始まるぞ!」
「盗賊のおんりーだ!」
「Aランク冒険者!」
一方。
きなこ。
🐰「何すればいいの?」
🐷「戦うんだよ」
🐰「あぁ」
理解した。
対面にはおんりー。
🍌「本気でいいか?」
🐰「うん!」
🍌「そうか」
その瞬間。
おんりーが消えた。
🐰「おっ」
速い。
普通なら見えない。
しかし。
🐰「そこ」
転移魔法。
きなこの姿が消える。
おんりーの背後へ。
🍌「!?」
観客。
「は?」
「今何が起きた?」
「消えた?」
🐷「だから言ったろ」
続いておんりーが再び瞬間移動。
きなこも転移。
シュン!!
シュン!!
シュン!!
シュン!!
周りには残像しか見えない。
観客A
「何やってるか見えねぇ」
観客B
「俺も」
観客C
「俺も」
🐷「俺も」
みんな見えなかった。
数秒後。
二人が止まる。
🍌「……」
🐰「強いね」
🍌「お前もな」
そして。
おんりーは少しだけ笑った。
🍌「楽しいな」
その言葉を聞いた瞬間。
なぜか胸がざわつく。
昔。
同じ言葉を聞いた気がした。
『おんりー!』
誰かの声。
『次も一緒に冒険しよう!』
一瞬だけだった。
本当に一瞬。
🍌「……なんだ今の」
その記憶はすぐ消えた。
しかし。
確かに何かが残った。
目の前の青年を見つめる。
🍌「きなこ」
🐰「ん?」
🍌「しばらく一緒にいてもいいか」
🐰「いいよ!」
即答だった。
🐷「即決かよ」
🐰「仲間が増えた!」
🍌「仲間……か」
なぜだろう。
その言葉が妙に心地よかった。
こうして。
未来の仲間。
おんりーが旅へ加わった。
**そしてその夜**
誰もいない宿の屋根の上で。
神様が下界を眺めていた。
「ほっほっほ」
仲間が二人揃った。
「楽しそうじゃのぉ」
まだ誰も知らない。
これは偶然ではなく。
遥か昔に交わした約束の続きを辿る旅だということを。
次回おらふくん回です!
第四話 雪の弓使い
推しのおらふくん回です・・・・!!
**第四話 雪の弓使い**
雪が降っていた。
王都から数日離れた山岳地帯。
その名も、
白銀山。
🐰「寒い」
🐷「当たり前だ」
🐰「寒いぃぃぃ」
🐷「うるせぇ」
フードの中の🐷MENは呆れていた。
全属性魔法を使えるくせに、
なぜか寒さに負けている。
🐰「だって冷たいもん」
🐷「火魔法使え」
🐰「あっ」
🐷「お前ほんとに最強か?」
その後ろを歩く🍌おんりー。
🍌「俺も同じこと思った」
🐰「ひどくない!?」
三人は依頼を受けていた。
内容は単純。
Aランク依頼。
本来なら新人が受ける依頼ではない。
しかし。
🐷「お前の場合基準にならねぇからな」
🐰「えへへ」
🐷「褒めてねぇ」
**さらに山を登る**
すると。
遠くから音が聞こえた。
バシュッ!!
何かが飛んでいく音。
ドォォン!!
氷狼が吹き飛んだ。
🐰「おぉ」
🍌「誰かいるな」
岩陰から覗く。
そこには一人の冒険者がいた。
白い髪。
青いマント。
大きな弓。
そして。
次々と放たれる氷の矢。
バシュッ!!
二匹目。
バシュッ!!
三匹目。
氷狼が倒れていく。
🐰「すごい」
🍌「強いな」
🐷「Aランク以上だな」
その時。
最後の氷狼が飛び出した。
グルルルル!!
冒険者へ一直線。
🐰「危ない!」
しかし。
その冒険者は慌てなかった。
⛄️「んー?」
ゆるい声。
次の瞬間。
⛄️「えいっ」
放たれた矢。
バキィィィン!!
巨大な氷柱が出現。
氷狼をそのまま閉じ込めた。
🍌「......」
🐷「......」
🐰「かっこいい」
二人と一匹が頷いた。
**依頼達成後**
冒険者はようやくこちらに気付く。
⛄️「あれ?」
近付いてくる。
⛄️「誰ー?」
🐰「冒険者!」
⛄️「ぼくも!」
🐷「見りゃ分かる」
⛄️「だよね!」
妙に話しやすい人だった。
🐰「ぼくきなこ!」
⛄️「ぼくおらふ!」
🐰「おらふくん?」
⛄️「そうそう!」
その瞬間だった。
ドクン。
きなこの心臓が大きく鳴った。
**おらふくん**
聞き慣れた名前。
忘れるわけがない名前。
前世で何度も呼んだ名前。
だが。
記憶は戻っていない。
目の前のおらふくんは、
初対面のように笑っている。
⛄️「どうしたの?」
🐰「......なんでもない!」
🐷「嘘が下手」
🍌「下手だな」
🐰「二人ともひどい!」
**その日の夜**
三人と一匹は山小屋に泊まることになった。
暖炉の火が揺れる。
⛄️「そういえば!」
🐰「ん?」
⛄️「その子かわいいね!」
おらふくんが指差した先。
もちろん。
🐷MEN。
🐷「誰がかわいいだ」
⛄️「かわいいよ?」
🐷「......」
⛄️「ふわふわだし!」
🐷「......」
⛄️「触っていい?」
🐷「断る」
しかし。
次の瞬間。
もふっ
⛄️「やったー!」
🐷「聞けよ!!」
🐰「あはははは!」
🍌「気に入られてるな」
🐷「最悪だ」
だが。
不思議だった。
おらふくんを見ていると、
懐かしい気持ちになる。
それはおらふくんも同じだった。
暖炉の向こう。
笑うきなこを見る。
⛄️「......?」
なぜだろう。
胸が暖かい。
昔から知っているような。
そんな感覚。
⛄️「会ったことあったっけ?」
🐰「え?」
⛄️「いやー、なんか初めてな気がしなくて」
🐰「!!」
一瞬だけ。
きなこの表情が揺れた。
だが。
すぐに笑う。
🐰「気のせいじゃない?」
⛄️「そうかなー?」
🐷(気付き始めてるな)
MENだけは分かった。
記憶はまだ戻っていない。
だけど。
魂は覚えている。
目の前にいるのは、
かつて大切だった仲間だと。
**深夜**
みんなが眠った後。
一人だけ起きている影があった。
🐷MEN。
静かにきなこを見る。
きなこは寝ていた。
無防備に。
安心したように。
そして。
寝言を呟く。
🐰「おらふくん......」
🐷「......」
🐰「会えた......」
小さな声だった。
🐷「バカが」
MENは小さく笑う。
まだ一人。
あと四人。
きっと。
全部集まる。
あの日果たせなかった約束の続きを、
もう一度始めるために。
ふぅ。前世重いですね〜。
次はドズぼん回になります!
第五話 勇者と神宮
**第五話 勇者と神宮**
翌朝。
白銀山の山小屋。
🐰「おはよー」
⛄️「おはよー!」
🍌「おはよう」
🐷「全然良くねぇ朝だ」
いつも通りの朝だった。
暖炉の火は消えかけている。
外では雪が降っていた。
🐰「今日は何しようか!」
🍌「依頼だろ」
🐰「そうだった」
🐷「忘れるな」
すると小屋の扉が勢いよく開いた。
バンッ!!
「大変だーーー!!」
ギルド職員だった。
息を切らしている。
🐰「どうしたんですか?」
「白銀山の北側でスタンピードが発生したんだ!」
⛄️「スタンピード?」
🍌「魔物の大量発生か」
職員は頷く。
「近くにいた冒険者たちも向かってる!」
「君たちも手伝ってくれ!」
🐰「もちろん!」
🐷(嫌な予感しかしねぇ)
**白銀山北部**
大量の魔物が山を埋め尽くしていた。
狼。
ゴーレム。
雪熊。
氷鳥。
数百体以上。
⛄️「うわぁ」
🍌「多いな」
🐰「多いねぇ」
🐷「感想かよ」
その時だった。
前方から巨大な光が放たれる。
ズドォォォォォン!!
魔物の群れが吹き飛ぶ。
🐰「!?」
🍌「誰だ」
雪煙の向こう。
二人の冒険者が立っていた。
一人は大きな剣を背負った青年。
もう一人は紫色のローブを纏った青年。
その姿を見た瞬間。
きなこの呼吸が止まる。
🐰「……」
見間違えるはずがない。
🦍ドズル。
🍆ぼんさん。
会いたかった。
ずっと。
ずっと。
天界で何十年も。
会いたかった。
🦍「まだ残ってるぞ!」
🍆「回復は任せて!」
二人は前世の記憶を持っていない。
当たり前のように戦っている。
それでも。
きなこの目には少しだけ涙が浮かんだ。
🐷(会えたか)
フードの中でMENがそっと目を閉じる。
**魔物の群れへ突撃する一同**
🦍「行くぞ!!」
地面を蹴る。
勇者の身体能力。
圧倒的な突破力。
ズガァァァン!!
🐰(やっぱりドズルだ)
役職は違う。
戦い方も違う。
それでも。
誰よりも前に出る。
その姿は何も変わっていなかった。
🍆「無茶しすぎだよ!」
ぼんさんの光が包む。
ドズルの傷が消える。
魔力も回復する。
🐰(ぼんさんも変わらない)
優しい。
誰よりも。
その時。
魔物の大群の奥から巨大な咆哮。
グオォォォォォン!!
全員が振り返る。
体長二十メートル。
巨大な氷竜。
🍌「これが原因か」
⛄️「でっかいね!」
🐷「Sランクだ」
🦍「面白い!」
🍆「面白くないよ!」
**氷竜との戦闘が始まる**
⛄️「えいっ!」
氷の矢。
🍌「そこだ」
瞬間移動からの一撃。
🦍「おおおお!!」
勇者の剣が唸る。
しかし。
氷竜は強かった。
グオォォォォォン!!
巨大なブレス。
🍆「まずい!」
全員を飲み込む軌道。
その瞬間。
🐰「っ!!」
考えるより先に身体が動いた。
転移。
結界。
防御魔法。
属性障壁。
同時発動。
ドォォォォォン!!
ブレスを防ぎ切る。
静寂。
⛄️「助かったぁ」
🍌「今のは危なかったな」
🦍「お前すごいな!」
🍆「ありがとう!」
当たり前の感謝。
でも。
きなこの顔は少し青かった。
まただ。
前世の最後と同じ。
仲間が危険になると、
身体が勝手に動く。
🐷「おい」
小さな声。
🐷「無茶するな」
🐰「……してないよ」
🐷「してる」
きなこは笑って誤魔化した。
**戦闘終了**
氷竜は討伐された。
夕方。
みんなで焚き火を囲む。
🦍「今日は助かったな!」
🐰「こちらこそ!」
🍆「君、名前は?」
🐰「きなこ!」
🍆「きなこくんか!」
その名前を聞いた瞬間。
ドクン。
なぜか。
ぼんさんの胸が少し痛んだ。
🍆「……?」
何か引っかかった。
でも分からない。
🦍「俺はドズル!」
🍆「ぼんじゅうるだよ、ぼんさんって呼んで!」
🐰「よろしく!」
笑顔で手を差し出す。
会いたかった二人。
でも。
今はまだ言わない。
前世のことは。
🐰(また一緒に冒険できるなら)
🐰(それだけで十分だから)
焚き火の向こう。
🍆はなぜかきなこを見ていた。
🍆(どこかで会ったことあったかな……?)
その小さな違和感が。
やがて記憶へ繋がることを、
まだ誰も知らなかった。
その夜。
みんなが眠った後。
🐷「なぁ」
🐰「ん?」
🐷「嬉しかったか」
🐰「……うん」
少しだけ。
本当に少しだけ。
🐰「嬉しかった」
🐷「そうか」
きなこは気付いていない。
目の前の召喚獣が、
すでに全部思い出していることを。
🐷(あと少しだ)
🐷(ちゃんと会える)
焚き火の火が静かに揺れる。
六人の約束は。
少しずつ。
確実に。
続きを描き始めていた。
いやぁ〜、ぼんさんも良い・・・!!
回復役っていうのもまた良き。
次回はどうしようか検討中でーす
第六話 思い出せない記憶
おんりーチャンが思い出す・・・かも?の回です
**第六話 思い出せない記憶**
スタンピードから三日後。
一行は王都へ戻っていた。
🐰「王都ひさしぶり!」
🐷「三日だろ」
🐰「長かったよ!」
🍌「そうか?」
⛄️「ぼくもちょっと長く感じた!」
🐷「お前ら似てるな」
現在のパーティーは、
🐰きなこ
🐷MEN
🍌おんりー
⛄️おらふくん
そして最近よく一緒に行動するようになった、
🦍ドズル
🍆ぼんさん
六人。
ついに全員が揃った。
ただし。
まだ誰も気付いていない。
本当の意味では。
**冒険者ギルド**
いつものように依頼を探していると、
受付嬢が慌てて駆け込んできた。
「大変です!!」
🐰「また?」
🐷「まただな」
「王都近くの古代遺跡で異変が発生しました!」
🐰「遺跡!?」
🍌「目が輝いたな」
🐰「遺跡ってロマンあるじゃん!」
🐷「面倒事の間違いだろ」
依頼内容は遺跡調査。
最近になって魔物が現れ始めたらしい。
🦍「面白そうだな!」
🍆「普通に危ないと思うけど?」
⛄️「でも気になる!」
🍌「行くか」
こうして六人は古代遺跡へ向かった。
**古代遺跡**
巨大な石造りの建物。
長い年月によって崩れかけている。
🐰「すごーい!」
⛄️「広いね!」
🍆「迷いそうだね」
🦍「迷ったら壁壊せばいい!」
🍌「却下」
🐷「却下だ」
全員一致だった。
奥へ進む。
すると突然。
壁が青白く光り始めた。
🐰「ん?」
🍌「魔法か?」
🍆「古代魔法かな?」
光が揺らめく。
そして映像を作り出した。
そこには。
六人の冒険者が映っていた。
🐰「!」
息が止まる。
勇者。
格闘家。
剣士。
弓使い。
神宮。
シーフ。
顔までは分からない。
ぼやけている。
けれど。
きなこには分かった。
前世の自分たちだ。
🍌「なんだこれ」
⛄️「昔の冒険者かな?」
🍆「仲良さそうだね」
🦍「強そうだな!」
きなこだけ何も言えない。
映像は変わる。
焚き火。
食事。
訓練。
喧嘩。
笑顔。
前世の旅。
そのものだった。
🐰「……」
懐かしい。
嬉しい。
だけど少し苦しい。
その時。
🍌「っ!?」
おんりーが頭を押さえた。
⛄️「おんりー!?」
🍆「大丈夫?」
🍌「なんだ……」
頭の中に映像が流れ込む。
高い岩の上。
弓を構えている自分。
『🍌!』
誰かの声。
懐かしい声。
『援護お願い!』
気付けば答えていた。
『任せろ!』
そこで記憶は途切れる。
🍌「……今のなんだ」
🐰「!」
心臓が大きく鳴る。
🍌「変な記憶が見えた」
🐷(始まったか)
MENだけが静かに目を閉じた。
**さらに奥へ進む**
やがて巨大な石碑に辿り着いた。
⛄️「大きいね!」
🍆「何が書いてある?」
🦍「読めるか?」
🐰「たぶん」
きなこが文字を読む。
『仲間を信じよ』
『約束を忘れるな』
『たとえ生まれ変わろうとも』
『魂は再び巡り会う』
沈黙。
🦍「かっこいいな!」
🍆「不思議な言葉だね」
⛄️「なんか素敵!」
🍌「……」
おんりーだけが石碑を見つめていた。
何かが引っかかる。
だけど思い出せない。
**その夜 宿屋**
みんなが眠ったあと。
一人だけ起きていた。
🍌おんりーだった。
窓の外を眺める。
🍌「……」
昼間の映像。
謎の記憶。
石碑の言葉。
全部が頭から離れない。
その時。
扉が開いた。
🐰「起きてたの?」
🍌「ああ」
🐰「眠れない?」
🍌「少しな」
きなこが隣へ座る。
しばらく静かな時間が流れる。
🍌「なあ」
🐰「ん?」
🍌「俺たちどこかで会ったか?」
🐰「!」
一瞬だけ表情が固まる。
だけど。
すぐに笑った。
🐰「どうだろうね」
🍌「そうか」
それ以上聞かなかった。
でも。
不思議だった。
🍌(近くにいると安心する)
理由は分からない。
ただ。
失いたくない。
そんな気持ちだけが残っていた。
部屋の外。
🐷「……」
フードの中から見守るMEN。
🐷(もうすぐだな)
🐷(おんりー)
🐷(ちゃんと思い出せる)
二番目の仲間が。
少しずつ。
過去へと近づいていた。
そして遥か遠く。
魔王城跡地。
黒い霧が揺れる。
「勇者……」
闇の奥から声が響く。
「また現れたか」
赤い瞳がゆっくり開いた。
その瞳は。
確かに二十年前に死んだはずの勇者を見ていた。
最後の方は一体誰でしょうね〜!
第七話 目覚める記憶
おんりーチャンがやっと・・・!!!
**第七話 目覚める記憶**
夜。
王都の宿。
🍌「……」
おんりーは眠れずにいた。
窓の外を見る。
静かな夜だった。
なのに。
胸の奥がざわつく。
昼間に見た映像。
石碑。
謎の記憶。
全部が頭から離れない。
🍌「任せろ……か」
無意識に呟く。
自分の声なのに。
どこか違和感があった。
すると。
突然。
頭に激痛が走る。
🍌「っ!」
視界が揺れる。
知らないはずの景色。
知らないはずの声。
知らないはずの仲間。
なのに。
全部知っている気がした。
**翌朝**
🐰「おはよー!」
⛄️「おはよー!」
🦍「朝だぞー!」
🍆「朝から元気だね!」
🍌「……」
🐷「顔色悪いな」
🍌「少し寝不足だ」
🐰「大丈夫?」
🍌「大丈夫」
嘘だった。
全然大丈夫じゃない。
朝食中も。
依頼を探していても。
頭の奥で、
誰かの声が響いている。
『🍌!』
🍌「……」
『助かった!』
🍌「……」
『次も頼む!』
その声は。
なぜか懐かしかった。
**その日の依頼**
討伐対象は魔物の群れ。
難易度はBランク。
🦍「よし行くぞ!」
🍆「怪我しないようにね!」
⛄️「はーい!」
🐰「頑張ろー!」
🐷「俺は帰りたい」
誰も聞いていなかった。
戦闘開始。
魔物たちが襲い掛かる。
🦍「おおおお!!」
勇者の剣が唸る。
⛄️「えいっ!」
氷の矢が飛ぶ。
🍆「回復は任せて!」
順調だった。
しかし。
一匹の魔物が木の陰から飛び出した。
一直線。
向かったのは。
🐰きなこ。
🍆「きなこ!」
⛄️「危ない!」
だが。
誰よりも早く身体が動いた人物がいた。
🍌「っ!」
瞬間移動。
気づけば。
きなこの前に立っていた。
ザシュッ!!
魔物が真っ二つになる。
静寂。
🐰「おんりー?」
🍌「……」
その瞬間だった。
ドクン。
大きく心臓が鳴る。
景色が変わる。
**前世**
魔王軍との戦闘。
弓を構える自分。
その前で笑う勇者。
🐰『おんりー!』
🍌『なんだ!』
🐰『援護お願い!』
🍌『任せろ!』
放った矢が敵を貫く。
🐰『助かった!』
🍌『気にするな』
何度も。
何度も。
何度も。
共に戦った。
共に笑った。
共に旅をした。
そして。
最後。
魔王城。
消えていく勇者。
🐰『みんななら大丈夫』
🍌『待て』
🐰『ごめんね』
🍌『待て』
🐰『ありがとう』
🍌『待て……!』
消えていく。
消えていく。
勇者が。
きなこが。
**現在**
🍌「……っ!」
膝をつく。
🐰「おんりー!?」
🍆「大丈夫!?」
🦍「どうした!?」
声が聞こえない。
全部思い出した
全部。
全部。
全部。
🍌「……きなこ」
🐰「!」
初めてだった。
どこか違う呼び方。
違う声。
違う響き。
🍌「きなこ」
🐰「……」
🍌「本当に」
震える声。
🍌「きなこなのか」
🐰「……うん」
否定できなかった。
🍌「そうか」
静かな返事。
そして。
🍌「会えた」
その一言だった。
🐰「!」
胸の奥に溜め込んでいたものが揺れる。
🍌「やっと会えた」
🐰「おんりー……」
🍌「探してた」
🐰「……」
🍌「ずっと」
前世の記憶。
失った仲間。
守れなかった勇者。
全部を思い出した。
🍌「なんで教えなかった」
🐰「だって……」
🍌「馬鹿か」
🐰「ごめん」
🍌「謝るな」
そして。
🍌「帰ってきてくれてよかった」
🐰「!」
耐えられなかった。
🐰「……うん」
前世から初めて。
きなこの目から涙が零れた。
🍌「泣くな」
🐰「無理」
🍌「そうか」
少しだけ。
おんりーは笑った。
その様子を見ていた仲間たちは。
意味が分からなかった。
🦍「何があった?」
🍆「知り合いだったの?」
⛄️「え?」
🐰と🍌は顔を見合わせる。
そして。
🍌「まだ言うな」
小さな声。
🐰「うん」
まだみんなは思い出していない。
だから。
今は二人だけの秘密。
少し離れた場所。
🐷「二人目か」
MENは静かに呟いた。
🐷(あと三人)
約束の続きを知る仲間が、
また一人増えた。
そして遥か遠く。
闇の中。
「勇者」
赤い瞳が細くなる。
「見つけたぞ」
魔王の残滓が。
ゆっくりと目を覚まし始めていた。
魔王・・・!!の残「」なんて読むんでしょう。誰かわかりません??
この字だけわからず引っ張ってきたのですが笑
魔王の言う勇者はどっちなのでしょうか
第八話 雪に眠る記憶
おらふくーーん!!!!!!!!!!
**第八話 雪に眠る記憶**
おんりーが記憶を取り戻してから数日。
表面上は何も変わらなかった。
🐰「おんりー!依頼見て!」
🍌「また面倒そうなの選んだな」
🐰「えへへ」
🍌「褒めてない」
以前と同じ会話。
以前と同じ距離感。
でも。
おんりーだけは知っていた。
🐰が前世の勇者だということを。
そして。
一人で長い時間を待ち続けていたことを。
**ギルド**
いつものように依頼を探していると、
受付嬢が一枚の依頼書を持ってきた。
「指名依頼です!」
🐰「指名?」
🍆「珍しいね」
受付嬢は頷く。
「雪の谷の調査です!」
「最近、記憶に関する不思議な現象が起きていて……」
その言葉に。
🐷と🍌が反応する。
🍌「記憶?」
🐷(嫌な予感しかしねぇ)
受付嬢は説明を続ける。
「谷に入った冒険者が、『知らない思い出を見た』って言うんです」
⛄️「へぇー!」
🦍「面白そうだな!」
🍆「絶対面白くないやつだと思うよ?」
🐰「行こう!」
即決だった。
🐷「聞け」
**雪の谷**
真っ白な世界だった。
⛄️「きれい!」
🐰「すごい!」
🍌「足元気をつけろ」
🦍「寒いな!」
🍆「ドズさん、薄着すぎない?」
🐷「俺以外全員危機感がない」
谷の奥へ進む。
すると。
空気が変わった。
ひんやりしている。
なのに。
どこか懐かしい。
⛄️「ん?」
おらふくんが立ち止まる。
🐰「どうしたの?」
⛄️「なんか」
⛄️「変な感じ」
胸の奥がざわつく。
初めて来た場所。
そのはずなのに。
知っている気がする
**さらに進む**
すると中央に湖が現れた。
凍った湖。
その表面が、
青白く光っている。
🐰「これかな」
次の瞬間。
パキッ
氷が音を立てる。
そして。
湖面に映像が現れた。
六人の姿。
🍌「!」
🐷「……」
🐰「……」
まただ。
前世の映像。
六人が雪山を登っている。
笑い声。
会話。
穏やかな時間。
そして。
その中には。
⛄️『待ってよー!』
若いおらふくん。
⛄️『みんな速いってー!』
前世のおらふくんだった。
現在の⛄️が固まる。
⛄️「え……?」
頭が揺れる。
映像の中の自分。
🐰『おらふくーん!』
⛄️『今行くー!』
聞いたことのある声。
大好きだった声。
なぜか。
涙が出そうになる。
⛄️「なんで……」
頭の奥で何かが弾けた。
**雪山 前世**
神宮のおらふくん。
大怪我をした勇者を必死に回復している。
⛄️『無茶しちゃダメだよ!』
🐰『ごめんごめん』
⛄️『ごめんじゃない!』
🐰『でもみんな守れた!』
⛄️『そういう問題じゃないー!』
思い出す。
何度も。
何度も。
笑ったこと。
怒ったこと。
泣いたこと。
そして。
最後。
魔王城。
消えていく勇者。
⛄️『やだ』
止まらない涙。
⛄️『きなこ』
崩れていく光。
⛄️『やだよ』
届かない。
⛄️『いかないで』
届かなかった。
**現在**
⛄️「っ……!」
膝をつく。
🍆「おらふくん!?」
🦍「大丈夫か!?」
🐰「おらふくん!」
その声を聞いた瞬間。
全部戻った。
二十年以上前の記憶。
大好きだった仲間。
守れなかった勇者。
全部。
⛄️「……きなこ」
🐰「!」
⛄️「きなこ」
声が震える。
⛄️「ほんとに」
⛄️「きなこなの……?」
🐰は何も言えない。
⛄️「会いたかった」
涙が落ちる。
⛄️「ずっと会いたかった」
🐰「……」
⛄️「会いたかったよぉ……!」
そのまま。
抱きついた。
🐰「お、おらふくん!?」
⛄️「よかったぁ……!」
🐰「ちょっ」
⛄️「ほんとによかった……!」
泣きながら笑う。
前世と同じだった。
🐰の目にも涙が浮かぶ。
🐰「ただいま」
⛄️「おかえり!」
その瞬間。
🍌は静かに笑った。
🍌「二人目か」
🐷「三人目だ」
🍌「そうだったな」
二人だけが状況を理解していた。
一方。
🦍「???」
🍆「???」
完全に置いていかれていた。
🍆「どういうこと?」
🦍「さっぱり分からん!」
🐷「そのうち分かる」
🦍「なんだそれ」
**その夜**
宿に戻ったあと。
⛄️はずっと🐰の隣にいた。
🐰「近くない?」
⛄️「近い!」
🐰「なんで?」
⛄️「もういなくならないよね?」
🐰「!」
一瞬。
言葉に詰まる。
前世。
消えてしまった自分。
残してしまった仲間。
⛄️「今度はちゃんと一緒だから」
🐰「……うん」
⛄️「約束!」
🐰「約束」
指切りをする二人。
その様子を見ながら。
🐷(あと二人)
🍌(あと二人だな)
静かに空を見上げた。
そして遠く離れた闇の中。
「神宮も目覚めたか」
赤い瞳が細くなる。
「ならば次はこちらから会いに行こう」
闇がゆっくりと動き始める。
約束の続きを知る仲間は三人。
そして。
物語は少しずつ核心へ近づいていく。
きなこを狙おうとする奴は誰であろうと許さん!!
赤い瞳の悪者さん、あなたは絶対許しません!!(悪いやつという確信がないにも関わらず・・・)
第九話 守れなかった約束
きなこが・・・また・・・・
**第九話 守れなかった約束**
雪の谷から戻って数日。
パーティーには少し変化があった。
⛄️「きなこー!」
🐰「ん?」
⛄️「どこ行くの?」
🐰「依頼見に行くだけだけど」
⛄️「じゃあぼくも行く!」
🐰「うん」
🍌「また一緒か」
⛄️「当たり前でしょ!」
🐷「離れると不安になるんだろ」
⛄️「うっ」
図星だった。
🐰「大丈夫だよ」
⛄️「ほんと?」
🐰「うん」
⛄️「絶対?」
🐰「絶対」
⛄️は少しだけ安心したように笑った。
しかし。
その様子を見ていた🍌は目を細める。
🍌「その約束」
🐰「?」
🍌「破るなよ」
🐰「!」
前世。
守れなかった約束。
帰ってくる。
一緒に帰る。
また冒険する。
全部果たせなかった。
🐰「……うん」
🍌はそれ以上何も言わなかった。
**その日の依頼**
内容は護衛。
王都から小さな村までの輸送任務だった。
🦍「簡単そうだな!」
🍆「油断しないでよ?」
🦍「分かってる!」
🐷「分かってない顔だな」
一行は馬車と共に移動を開始した。
天気は晴れ。
道も安全。
順調だった。
だが。
途中で異変が起きた。
🍌「止まれ」
全員が足を止める。
🐰「どうしたの?」
🍌「……危機察知だ」
空気が変わる。
🍆「敵?」
🍌「多い」
🐷「チッ」
その瞬間。
森の奥から黒い影が飛び出した。
魔物。
だが普通ではない。
真っ黒な身体。
赤い目。
黒い霧。
⛄️「なにこれ?」
🐷「普通の魔物じゃねぇ」
🦍「来るぞ!」
戦闘が始まった。
ズドォォン!!
🐰「火炎魔法!」
黒い魔物が吹き飛ぶ。
だが。
すぐに再生した。
🐰「え?」
🍆「再生してる!?」
🍌「面倒だな」
普通の魔物ではない。
まるで。
前世の。
魔王軍。
その瞬間。
🐰の背筋が凍った。
見覚えがあった。
前世で戦った。
魔王軍の特殊兵。
🐰「なんで……」
🐷「きなこ」
🐰「いるはずないのに……」
顔色が悪い。
🍌と⛄️は気付いた。
前世を思い出してから初めて見る表情だった。
恐怖。
それも。
自分のためではない。
仲間を失う恐怖。
**戦闘は続く**
🦍「おおおお!!」
🍆「無茶しない!」
⛄️「氷の矢!」
🍌「右だ!」
次々に倒す。
だが。
数が多い。
その時だった。
黒い霧が集まる。
巨大な魔法陣。
🐷「まずい!」
🍌「全員下がれ!」
遅かった。
魔法陣から放たれた黒い光。
その光を見た瞬間。
🐰の脳裏に、
前世最後の光景が蘇る。
魔王城。
仲間。
黒い魔力。
そして。
自分の死。
🐰「だめだ!!」
叫ぶ。
考えるより先に。
身体が動いた。
🦍たちの前へ飛び出す。
🍆「きなこ!?」
⛄️「きなこ!!」
🍌「やめろ!」
全員が叫ぶ。
でも。
もう遅い。
転移。
結界。
防御魔法。
障壁。
全力。
黒い光が衝突する。
ドォォォォォォン!!
世界が揺れた。
土煙。
静寂。
そして。
🐰「っ……」
膝をつくきなこ。
無事だった。
しかし。
全員の顔色は最悪だった。
🍌「なんでだ」
🐰「……え?」
🍌「なんで一人でやる」
初めてだった。
おんりーが怒った。
🍌「また守る気か」
🐰「!」
🍌「また一人で死ぬ気か」
🐰「違う」
🍌「違わない」
⛄️の目にも涙が浮かぶ。
⛄️「ぼくたち」
⛄️「また置いていかれるかと思った……」
🐰「ごめん……」
⛄️「謝らなくていい!」
声が震える。
⛄️「でももういなくならないで……」
🐰は何も言えなかった。
前世からずっと。
仲間を守りたいと思っていた。
でも。
仲間は。
🐰にいなくなってほしくなかった。
その当たり前のことを、
ようやく思い出した。
**戦闘後**
🦍「なあ」
🐰「はい」
🦍「お前さ」
🐰「?」
🦍「たまに変な顔するよな」
🐰「!」
🍆も頷く。
🍆「うん」
🍆「誰かを失うのをすごく怖がってるみたいな顔」
🐰「……」
何も言えない。
🍌と⛄️だけが視線を落とした。
理由を知っているから。
🦍「ま」
🦍は笑った。
🦍「大丈夫だろ!」
🐰「え?」
🦍「俺たちそんな弱くない!」
🍆「そうだね!」
🍆「ちゃんと頼ってよ!」
その言葉に。
🐰は少しだけ目を見開く。
そして。
小さく笑った。
🐰「……うん」
まだ思い出していない二人。
それなのに。
前世と同じことを言う。
だから。
嬉しかった。
その夜。
黒い霧の中。
「勇者」
赤い瞳が揺れる。
「今度こそ」
「絶望を思い出させてやろう」
闇が笑う。
そして。
ぼんさんの胸の奥に。
小さな違和感が生まれていた。
🍆(なんでだろう)
🍆(きなこを見ると……)
🍆(守らなきゃって思う)
それは。
失われた記憶が動き始めた証だった。
次回ぼんさん!!!!
いやぁ〜、ぼんさん好き!
第十話 守りたかった人
ぼんさ〜〜〜〜〜〜〜ん!!!
**第十話 守りたかった人**
魔物の襲撃から二日後。
王都。
🐰「平和だ~」
🍌「そうか?」
🐷「ついこの前死にかけただろ」
🐰「生きてるから平和!」
🐷「雑だな」
いつも通りだった。
だが。
一人だけ様子がおかしかった。
🍆ぼんさん。
🍆「……」
🐰「ぼんさん?」
🍆「ん?」
🐰「どうしたの?」
🍆「いや」
少しだけ笑う。
🍆「なんでもないよ!」
そう言った。
だが違った。
"なんでもない"わけじゃない。
最近ずっとだった。
🐰を見るたびに。
胸の奥が苦しくなる。
守らなきゃ。
そんな気持ちになる。
理由は分からない。
**その日の夜**
🍆「……」
眠れなかった。
何度も同じ夢を見る。
知らない草原。
知らない仲間。
知らない旅。
そして。
笑っている誰か。
顔は見えない。
でも。
大切だった気がする。
🍆「誰なんだろう……」
その瞬間。
『ぼんさん!』
声が聞こえた。
🍆「!?」
目を開く。
誰もいない。
夢だ。
でも。
胸が痛い。
ひどく苦しかった。
**翌日**
新しい依頼を受けることになった。
最近。
森の魔力が不安定になっているらしい。
🦍「行くぞ!」
⛄️「おー!」
🐰「おー!」
🐷「元気だな」
🍌「朝だからな」
🍆「ふふっ」
六人は森へ向かった。
**聖樹の森**
神聖な魔力に満ちた場所。
🍆「すごい……」
森へ入った瞬間。
ぼんさんが立ち止まる。
🐰「どうしたの?」
🍆「なんか……」
懐かしい。
そんな感覚。
その時。
森の奥から悲鳴が聞こえた。
「助けてくれー!」
🐰「!」
🦍「行くぞ!」
全員が駆け出す。
その先にいたのは商人たちだった。
魔物に囲まれている。
しかも。
かなり強い。
🍌「Aランク級か」
🐷「数も多い」
🦍「やるぞ!!」
戦闘開始。
⛄️「えいっ!」
氷の矢。
🐰「雷撃魔法!」
🍌「右だ」
次々と魔物を倒していく。
だが。
その時だった。
巨大な魔物が現れる。
森の主。
古代樹の魔物。
🍆「まずい!」
魔力の圧力が違う。
Sランク級。
🐰「ぼくやる!」
前へ出ようとする。
だが。
🍆「待って!」
思わず叫んでいた。
全員が振り返る。
🍆「待って……」
頭が痛い。
苦しい。
何かを思い出しそうだった。
🐰「ぼんさん?」
その顔を見た瞬間。
記憶が溢れた。
**前世**
焚き火。
🐰『ぼんさん!』
笑う勇者。
🍆『ん?』
🐰『今日のご飯おいしい!』
🍆『ありがと!』
笑い声。
旅。
仲間。
全部思い出す。
そして。
最後。
魔王城。
消えていく勇者。
🍆『待って』
回復魔法を使う。
使う。
使う。
何度も。
何度も。
何度も。
でも。
届かない。
🍆『お願いだから』
消えないで。
🍆『助かってよ』
勇者は笑う。
🐰『ありがとう』
そして。
消えた。
🍆『いやだ……』
守れなかった。
守りたかったのに。
誰よりも。
守りたかったのに。
**現在**
🍆「あ……」
涙が落ちる。
🦍「ぼんさん?」
🍌「来たか」
🐷「遅かったな」
🐰「……ぼんさん」
🍆は震えながら顔を上げた。
🍆「きなこ」
🐰「!」
🍆「きなこ……」
思い出した。
全部。
全部。
全部。
🍆「ごめん」
最初の言葉だった。
🐰「え?」
🍆「守れなかった」
涙が止まらない。
🍆「あの時」
🍆「守れなかった」
🐰「違うよ」
🍆「違わない」
🍆「ずっと後悔してた」
震える声。
🍆「もっと強ければ」
🍆「もっと早ければ」
🍆「助けられたかもしれないって」
🐰は首を振った。
🐰「違う」
🍆「きなこ……」
🐰「ぼんさんは悪くない」
🍆「でも……」
🐰「悪くない」
しばらく沈黙。
そして。
🍆「寂しかったでしょ?」
🐰「!」
優しい声だった。
🍆「ずっと一人だったんでしょ?」
🐰「……」
🍆「よく頑張ったね」
その瞬間。
🐰の目から涙が溢れた。
止まらなかった。
🐰「……っ」
🍆「うん」
🐰「っ……」
🍆「大丈夫」
前世と同じ。
変わらない。
保護者みたいな人。
🍆「もう大丈夫だから」
🐰「……うん」
四人目。
約束の続きを知る仲間が、
また一人戻ってきた。
少し離れた場所。
⛄️「よかったぁ……」
🍌「よかったな」
🐷「あと一人だ」
そして。
🦍「???」
ただ一人。
🦍「なんでみんな泣いてるんだ?」
取り残されていた。
🐷「お前だから最後なんだよ」
🦍「は?」
誰にも説明されなかった。
そして闇の奥。
「神宮も目覚めたか」
赤い瞳が笑う。
「ならば勇者」
「次は貴様だ」
禍々しい魔力が広がる。
決戦の時が。
少しずつ近づいていた。
ぼんさんの途中の回復魔法のシーンの説明:ぼんさんは前世剣士でしたが、きなこに帰ってきて欲しいが故に得意ではない回復魔法を一生懸命かけ続けていたということです。
第十一話 最後の1人
ドズルさん・・・・!!遅いじゃないですか〜〜!!
**第十一話 最後の1人**
聖樹の森から王都へ戻る道。
六人は静かに歩いていた。
記憶を取り戻した者。
🐰きなこ
🐷MEN
🍌おんりー
⛄️おらふくん
🍆ぼんさん
そして。
まだ思い出していない者。
🦍ドズル。
ただ一人。
🦍「なんか最近みんな変じゃないか?」
全員の肩がびくっと跳ねた。
🍌「気のせいだ」
🐷「気のせいだな」
⛄️「気のせいだよ!」
🍆「気のせいじゃない?」
🐰「気のせいです!」
🦍「お前ら絶対何か隠してるだろ」
全員が目を逸らした。
**その日の夜**
王都の宿。
ドズル以外は眠れなかった。
🍆「どうする?」
🍌「いつかは思い出す」
⛄️「でも早く思い出してほしいなぁ」
🐷「焦るな」
🐰「......」
きなこだけ黙っていた。
🦍は思い出していない。
それは少し寂しい。
だけど。
怖かった。
思い出した時。
また前世のあの日を思い出させてしまう。
自分が死んだ日のことを。
🍆「きなこ」
🐰「ん?」
🍆「大丈夫」
優しい声。
🍆「ドズさんなら絶対戻ってくる」
🐰「......うん」
**翌朝 冒険者ギルド**
受付嬢が青い顔で駆け込んできた。
「緊急依頼です!!」
🐷「来たな」
🍌「何がだ」
🐷「嫌な予感」
嫌な予感は当たった。
「北部で魔物が大量発生しています!」
🦍「討伐か!」
「しかも全て上級個体です!」
🐰「......」
その瞬間。
きなこの顔色が変わった。
🍌も。
⛄️も。
🍆も。
同じだった。
前世。
魔王軍が大規模侵攻を始めた時。
まったく同じ報告だったからだ。
**王都北部**
空が黒く染まっていた。
🦍「なんだこれ」
🍆「魔力がおかしい」
🍌「普通じゃないな」
🐷「魔王軍だ」
🦍「魔王軍?」
その瞬間。
黒い霧が集まり始めた。
巨大な魔法陣。
そこから現れたのは、
黒い鎧をまとった人影。
🐰「......お前」
忘れるはずがなかった。
前世。
魔王軍四天王の一人。
勇者パーティーと幾度も戦った敵。
「久しぶりだな」
赤い瞳が細くなる。
「勇者」
その言葉に、
ドズルが反応した。
🦍「勇者?」
敵は笑う。
「まだ思い出していないのか」
「お前だけ」
🦍「何の話だ」
🍌「......」
⛄️「......」
🍆「......」
🐰「......」
全員が黙る。
🦍「まさか」
ようやく気付く。
🦍「お前ら知ってるのか?」
誰も答えない。
すると敵が笑った。
「愚かなものだ」
「仲間に守られていることにも気付かぬとは」
🐰「黙れ」
低い声だった。
敵は構わず続ける。
「勇者」
「今回も仲間を守るために死ぬのか?」
その瞬間。
🐰「っ!!」
前世の記憶。
魔王城。
黒い光。
仲間。
別れ。
全部が蘇る。
呼吸が乱れる。
🍆「きなこ!」
⛄️「大丈夫!?」
🍌「落ち着け」
だが。
敵の言葉は止まらない。
「また失うぞ」
「また守れない」
「また一人になる」
🐰「うるさい!!」
ドォォォォォン!!
瞬間。
きなこの魔力が爆発した。
大地が揺れる。
空気が震える。
そして。
その光景を見たドズルの頭に、
ひびが入るような感覚が走った。
🦍「......あ」
知らないはずの景色。
知らないはずの声。
だけど。
忘れたことなんて一度もなかった。
🐰『ドズルさん!』
🦍「......きなこ」
世界が揺れる。
消えていく勇者。
伸ばした手。
届かなかった背中。
そして叫んだ。
🦍『きなこぉぉぉぉ!!』
記憶が。
一気に戻った。
変なところで切っちゃいましたが、すぐに続き出します
第十二話 六人の約束
かっちょいいシーンが来るぞ!
**第十二話 六人の約束**
王都北部。
黒い霧が空を覆っていた。
🦍「......きなこ」
震える声だった。
🐰「ドズルさん」
ドズルの瞳から涙が落ちる。
前世。
旅の日々。
仲間たち。
笑い声。
焚き火。
そして。
魔王城。
全部思い出した。
🦍「馬鹿野郎......」
🐰「......」
🦍「なんで一人で行ったんだ」
🐰「あの時は」
🦍「なんで俺たち置いてった!」
怒鳴る声。
でも。
それは怒りじゃなかった。
後悔だった。
🦍「どれだけ後悔したと思ってる」
🦍「どれだけ会いたかったと思ってる」
🐰「......ごめんなさい」
🦍「謝るな」
🐰「でも」
🦍「謝るな」
ドズルは一歩前へ出る。
🦍「迎えに来たぞ」
🐰「!」
🦍「勇者」
その言葉に。
きなこは泣きながら笑った。
🐰「遅いです」
🦍「悪かったな」
🍆「本当に遅かったね!」
⛄️「最後だったもんね!」
🍌「安定の最後だな」
🐷「予想通りだ」
🦍「うるせぇ!」
久しぶりだった。
前世で交わした言葉。
前世で向けられた笑顔。
ようやく。
六人全員が揃った。
しかし。
「感動の再会は終わったか?」
魔王軍幹部が笑う。
赤い瞳が細くなる。
「ならば絶望を見せてやろう」
黒い霧が爆発した。
ドォォォォォン!!!
空が染まる。
大地が震える。
無数の魔物。
何百。
何千。
地平線が埋め尽くされる。
🦍「多いな!」
⛄️「多いね!」
🍆「すごく多い!」
🍌「面倒だな」
🐷「帰りてぇ」
🐰「楽しそう!」
🐷「お前だけだ」
みんな笑った。
不思議だった。
前世なら。
怖かったかもしれない。
だけど今は。
六人揃っている。
なら負ける気がしなかった。
🦍「行くぞ!」
勇者の剣が光る。
🍆「ちゃんと帰るからね!」
⛄️「約束だからね!」
🍌「誰も置いていかない」
🐷「今度はな」
🐰「うん!」
そして。
六人は駆け出した。
**戦闘は激しかった**
🦍が前へ出る。
🍆が支える。
🍌が敵を翻弄する。
⛄️が氷の矢を降らせる。
🐷が高位魔法を放つ。
そして。
🐰が道を切り開く。
前世より強くなっていた。
全員が。
魔王軍幹部の顔が歪む。
「なぜだ......」
「なぜそんなに強い!」
🐰「決まってる」
杖を握る。
🐰「一人じゃないから」
後ろを見る。
仲間たちがいる。
前世でも。
今世でも。
ずっと大好きだった仲間。
🦍「終わらせるぞ!」
🍆「もちろん!」
🍌「早く帰りたいしな」
⛄️「ご飯食べたい!」
🐷「理由が軽いな」
みんな笑う。
その笑い声に。
きなこも笑った。
そして。
巨大な魔法陣を展開する。
全属性魔法。
今のきなこだから使える。
最強の一撃。
🐰「みんな!」
🦍「おう!」
🍆「任せて!」
🍌「やるか」
⛄️「いこう!」
🐷「派手にな」
六人の力が重なる。
魔力が天へ昇る。
魔王軍幹部が叫ぶ。
「やめろぉぉぉ!」
もう遅い。
🐰「これは」
🦍「俺たちの」
🍆「約束!」
🍌「続きだ」
⛄️「みんなで!」
🐷「取り戻した」
六人は笑った。
そして。
🐰🦍🍆🍌⛄️🐷
**`「約束の続きだ!!」`**
光が世界を包み込んだ。
ドォォォォォォォォォン!!
黒い霧が消える。
魔物たちが消える。
幹部も消える。
静寂。
そして。
優しい風が吹いた。
戦いは終わった。
六人は顔を見合わせる。
🐰「みんな」
全員が振り向く。
🐰「ありがとう」
少しだけ涙ぐみながら笑う。
🐰「また会ってくれて」
🐰「仲間でいてくれて」
沈黙。
そして。
🦍「当たり前だろ」
🍆「今さらだね!」
🍌「ずっと仲間だ」
⛄️「ずーっと一緒!」
🐷「約束したからな」
きなこは笑った。
天界で待った時間も。
寂しかった時間も。
全部。
報われた気がした。
六人の約束は。
ようやく続きを描き始めた。
そして。
その続きを。
これからも六人で歩いていく。
第一部 完
第二部はシリアス3割、日常、ほんわか7割くらいで出します!
第一部と第二部の差(どこから第二部というのはこの第十二話のあとがきでしかわかりません笑すみません)
次回から第二部に入ります!(第十三話)
第十三話 六人の休日
ドズルさんの一人称とか話し方が彷徨ってますので、ご自身の頭の中で変換していただけると嬉しいです・・・
**第十三話 六人の休日**
魔王軍幹部との戦いから一週間。
王都は久しぶりの平和に包まれていた。
🐰「今日は休み!」
⛄️「休みー!」
🍆「たまにはのんびりしたいね!」
🍌「そうだな」
🐷「寝る」
🦍「訓練だ!」
全員。
🐰🍆🍌⛄️🐷「却下」
🦍「なんでだ!?」
**結局**
全員で王都を回ることになった。
🐰「まずどこ行く?」
⛄️「食べ歩き!」
🍆「いいね!」
🍌「平和だな」
🐷「平和だな」
🦍「訓練でもいいぞ!」
🐰「よくない」
**王都の大通り**
たくさんの屋台が並んでいた。
⛄️「あ!」
🐰「あ!」
二人が同時に走り出す。
🍌「またか」
🐷「まただな」
到着した先はアイス屋。
⛄️「食べたい!」
🐰「食べたい!」
🐷「脳みそ一緒か?」
🍆「仲良しだね」
⛄️「ドズルさん!」
🐰「ドズルさん!」
🦍「嫌な予感しかしない」
⛄️「買って!」
🐰「お願いします!」
🦍「なんで僕なの!?」
**数分後**
🐰「おいしい〜」
⛄️「おいしい〜」
🍌「ほんとに同じ反応だな」
🐷「見分けつかねぇ」
🍆「あはは!」
🦍「僕のお金で食べてるんだよ」
🐰「ありがとうございます!」
⛄️「ありがとうございます!」
🦍「だから同じ反応するな!」
**その後も買い物を楽しむ**
🍆「夕飯の材料でも買おうかな」
🐰「ぼんさんのご飯!」
⛄️「やったー!」
🍌「今日は豪華そうだな」
🐷「肉多めで頼む」
🍆「分かった!」
🦍「僕も手伝う!」
🍆「ドズさんは手伝わなくていいよ!」
🦍「なんで!?」
**そして**
運命の場所へ辿り着く。
大きな看板。
🐰「......」
🍌「......」
二人が固まった。
🐷「あ」
🍆「あー」
⛄️「どうしたの?」
🦍「?」
🐰「帰ろう」
🍌「賛成だ」
即答だった。
⛄️「なんで!?」
🍆「速かったね」
🐷「分かりやすいな」
🐰「急用を思い出した」
🍌「俺もだ」
🐷「嘘だな」
🐰「違う」
🍌「違う」
🐷「顔真っ青だぞ」
🐰🍌「気のせいだ」
🐷「息ピッタリだな」
**結局**
多数決で入ることになった。
🐰「......」
🍌「......」
二人とも無言。
⛄️「楽しみだね!」
🍆「どんな感じなんだろう」
🦍「大したことないだろ!」
🐷「フラグだな」
入場。
薄暗い通路。
🐰「......」
🍌「......」
気付けば。
二人並んで歩いていた。
⛄️「近くない?」
🍆「近いね」
🦍「なんで?」
🐷「怖いからだろ」
🐰「違う」
🍌「違う」
直後。
「うらめしやぁぁぁぁ!!」
物陰から幽霊役登場。
🐰「うわあああああ!!」
🍌「っ!!」
二人同時に飛び退く。
🍆「反応した!」
⛄️「あはははは!」
🦍「怖がってるじゃん!」
🐷「弱すぎるだろ」
**さらに奥**
突然。
天井から人形が落ちてくる。
ガタン!!
🐰「うわぁ!?」
🍌「っ!」
気付けば。
🐰が🍌の腕を掴み、
🍌が🐰の服を掴んでいた。
沈黙。
🍆「何してるの?」
⛄️「仲良し!」
🦍「お前らなぁ」
🐷「見苦しいぞ」
🐰「反射です」
🍌「同じく」
**お化け屋敷終了**
🐰「生きて帰れた......」
🍌「長かったな」
🐷「たかが十分だぞ」
⛄️「あんな面白いのに!」
🍆「また行きたいね!」
🐰🍌「行かない」
即答だった。
🦍「ははははは!」
**夕方**
宿への帰り道。
みんな笑っていた。
何も特別なことはない。
世界を救う戦いも。
魔王軍も。
今はいない。
ただ。
六人で歩いているだけ。
🐰「......」
きなこは空を見る。
天界で待っていた日々。
ずっと会いたかった仲間。
今は全員隣にいる。
🍌「どうした」
🐰「なんでもない」
🍌「そうか」
🐷「顔がにやけてるぞ」
🐰「にやけてない」
🍆「幸せそうだね」
🐰「......うん」
少しだけ。
素直に答えた。
🦍「飯行くぞ!」
⛄️「肉ー!」
🍆「野菜も食べなよ!」
🍌「正論だな」
🐷「俺は寝ながら食う」
🐰「それはダメ」
今日も笑い声が響く。
六人の約束は終わらない。
その続きを。
これからも六人で歩いていく。
第二部はほんわか多めなので、楽しい感じになると思います!!たまにシリアスが入るかもしれませんが・・
第十五話 勇者の忘れ物
ほんわか・・・ではないかもしれないし、ギリほんわかかもしれない感じの話ですね。
**第十五話 勇者の忘れ物**
王都。
穏やかな昼下がり。
🐰「あれ?」
きなこが突然立ち止まる。
⛄️「どうしたの?」
🍆「何かあった?」
🐰「......ない」
🍌「何がだ」
🐰「いや」
少し困った顔をする。
🐰「ペンダント」
全員が固まる。
🐷「失くしたのか」
🐰「たぶん」
🦍「探そうよ!」
🐰「大丈夫だよ」
🦍「いや大丈夫じゃないでしょ!」
🍆「思い出の品だったりする?」
その質問に。
きなこは少しだけ黙った。
🐰「......うん」
空気が変わる。
**宿へ戻ったあと**
🍆「どんなの?」
🐰「銀色」
🍌「雑だな」
🐰「星の模様が入ってる」
⛄️「きれいそう!」
🐰「前世でも持ってたんだ」
静かになる。
前世。
勇者として旅をしていた頃。
ずっと持っていた物。
そして。
天界へ行く時も。
ずっと。
🐰「別になくても困らないし」
🍌「嘘だな」
🐷「嘘だな」
🦍「嘘だよね」
🍆「嘘だね」
⛄️「嘘だ!」
🐰「なんで全員同じ反応なの」
**翌日**
🐰が目を覚ますと。
誰もいなかった。
机の上。
一枚の紙。
『探してくる』
🐰「......は?」
慌てて外へ出る。
すると。
🦍「あ、おはよう!」
🐰「何してるの!」
🍆「探し物!」
🐰「やめてよ!」
🍌「もう始めた」
🐷「遅い」
⛄️「見つけるぞー!」
完全に遅かった。
王都中を探し回る。
ギルド。
武器屋。
広場。
商店街。
昨日きなこが通った場所を一つずつ。
🐰「本当にいいのに」
🍆「よくない!」
🦍「見つけるまで帰らないよ!」
🐷「帰りたい」
🍌「説得力がないな」
⛄️「あっ!」
全員振り向く。
⛄️「パン屋!」
🍆「違うね」
🐷「違うな」
🍌「違う」
🦍「違うよ!」
🐰「なんでちょっと期待したの」
**夕方**
結局見つからない。
🐰「ほら」
🐰「もういいよ」
🦍「よくないって!」
🍆「まだ探そう!」
🐰「でも......」
言いかけて。
止まる。
本当は分かっていた。
失くした時から。
大事だった。
とても。
前世で。
仲間と旅した証みたいな物だったから。
天界で一人だった時も。
ずっと持っていたから。
🐰「......」
少しだけ俯く。
その時だった。
🍌「見つけた」
静かな声。
全員が振り向く。
おんりーが小さな路地を見ている。
その先。
石畳の隙間。
小さく光る銀色。
🐰「!」
走る。
拾い上げる。
銀色のペンダント。
間違いなかった。
🐰「あった......」
小さな声。
本当に嬉しそうだった。
**帰り道**
⛄️「よかったね!」
🍆「見つかって安心した!」
🦍「諦めなくて正解だったでしょ!」
🐷「疲れた」
🍌「お前は何もしてないだろ」
🐷「したぞ」
🍌「寝てただけだ」
🐷「重要だ」
いつものやり取り。
きなこはペンダントを握る。
そして。
🐰「ありがとう」
みんなが振り向く。
🐰「本当に
静かな声。
🐰「前だったら」
🐰「たぶん一人で探してた」
あるいは。
諦めていた。
天界では誰もいなかったから。
頼るという選択肢すらなかった。
🐰「でも今は」
ペンダントを見る。
そして。
仲間を見る。
🐰「みんながいるんだね」
少しだけ。
目が潤む。
🍆「当たり前でしょ」
🦍「仲間なんだから!」
⛄️「そうだよ!」
🍌「今さらだな」
🐷「忘れるなよ」
🐰「うん」
ぎゅっとペンダントを握る。
前世の思い出。
今の仲間。
どっちも大事だった。
そして。
🐰「なくさないようにしよう」
🐷「また失くすなよ」
🐰「失くさない」
🦍「フラグじゃない?」
🍆「フラグだね」
⛄️「フラグだ!」
🍌「フラグだな」
🐰「違うから!」
笑い声が王都に響いた。
勇者の忘れ物は見つかった。
でも本当に見つかったのは。
もう一人じゃないということだった。
きなこのペンダントが見つかって本当に良かった。違う人が拾って売ろうとしてたらその人をしめk((殴
あら、失礼いたしました。えっと、違う人が拾って売ろうとしてたらその人を許しません!
きなこの大事なものは私の大事なものでもあります!!
第十六話 お揃い
「お揃い」これだけでなんかいいお話なのわかりますよね?!
**第十六話 お揃い**
王都。
久しぶりの休日。
🐰「今日は何するの?」
🦍「買い物とか?」
🍆「いいね!」
⛄️「行こう行こう!」
🍌「特に予定もないしな」
🐷「寝たい」
🍆「また?」
🐷「まただ」
結局。
六人で王都へ出掛けることになった。
**商店街**
🐰「人多いなぁ」
⛄️「いっぱいお店ある!」
🦍「あれ見てよ!」
🍆「こっちは雑貨屋だね」
🐷「帰りたい」
🍌「まだ十分しか経ってないぞ」
のんびり歩く。
何も急ぐ必要はない。
戦いも。
依頼も。
今日は忘れる日だった。
すると。
⛄️「あっ!」
おらふくんが立ち止まる。
🐰「どうしたの?」
⛄️「かわいい!」
指差した先。
小さな雑貨屋だった。
店先には、
色とりどりのアクセサリーや小物が並んでいる。
🍆「入ってみる?」
🐰「見る!」
⛄️「見る!」
🍌「予想通りだな」
🐷「面倒だ」
**店の中**
🐰「おー」
⛄️「おー」
相変わらず反応が同じ。
🐷「見分けがつかねぇ」
🍌「諦めろ」
その時。
⛄️「これ!」
おらふくんが小さな棚を指差した。
並んでいたのはキーホルダー。
星。
雪の結晶。
剣。
羽。
様々な形が並んでいる。
ただ。
その中に。
六つで一組になっているものがあった。
🐰「あ」
小さく声を漏らす。
六つの欠片。
別々の形なのに、
並べると一つの星になるらしい。
🍆「へぇ」
🦍「面白いね!」
⛄️「すごい!」
🍌「......」
🐷「......」
なぜか全員少し見ていた。
**しばらくして**
店を出る。
🐰「かわいかったなぁ」
⛄️「ね!」
🍆「綺麗だったね」
🦍「確かに!」
🐷「そうか?」
🍌「そうだな」
すると。
🍆「そういえば」
🍆「おんりー、お金払ってなかった?」
🍌「払った」
🐰「何買ったの?」
🍌「別に」
怪しい。
全員思った。
**その日の夜**
宿。
🐰「ただいまー」
リビングへ入る。
そこには。
五人がいた。
🦍「遅かったね!」
🐰「どうしたの?」
⛄️「座って!」
🍆「いいからいいから!」
🐰「?」
意味も分からず座る。
すると。
🍌「ほら」
小さな箱を差し出された。
🐰「?」
開ける。
中には。
昼間のキーホルダー。
星の欠片。
🐰「え?」
振り向く。
🦍が同じ物を持っている。
🍆も。
🍌も。
⛄️も。
🐷も。
全員。
🐰「みんな......」
🍆「おそろい!」
🦍「せっかくだしね!」
⛄️「六人分買っちゃった!」
🍌「勝手にな」
🐷「巻き込まれた」
🍌「お前もちゃんと持ってるだろ」
🐷「......」
持っていた。
全員笑う。
机の上に並べる。
六つの欠片。
合わせる。
すると。
一つの星になった。
⛄️「すごい!」
🦍「本当に繋がった!」
🍆「綺麗だね」
🐰「......」
きなこは少しだけ見つめる。
前世。
離れ離れになった仲間。
今世。
また集まった仲間。
欠けていたもの。
失ったと思っていたもの。
全部。
少しだけ重なった。
🐰「いいね」
小さく笑う。
🐰「こういうの」
🍆「気に入った?」
🐰「うん」
本当に嬉しそうだった。
すると。
🦍「なくさないでよ?」
🐰「なくさないよ!」
🍌「本当か?」
🐷「ペンダントの前科がある」
⛄️「怪しい!」
🐰「今回は大丈夫だから!」
全員。
「どうだか」
🐰「ひどい!」
笑い声が響く。
テーブルの上には六つの欠片。
一人では星にならない。
でも。
六人なら。
ちゃんと一つになる。
それはどこか、
今の自分たちみたいだった。
その夜。
六人はそれぞれのキーホルダーを持ち帰った。
同じ形ではない。
でも。
みんな繋がっている。
そんな小さな宝物だった。
うわぁ〜〜〜。なんか心が浄化されてく・・・
なんていいお話なんでしょうか(自分で言わないの!)
第十七話 身長と年齢
身長とか年齢のお話です。
きなこを入れているので少しいじってますが、身長はできる限り公式と寄せようと努力しました・・!!
年齢は今までおらふくんを最年少にしてましたが、最近の動画でおんりーチャンが「最強最年少」(?)みたいなの出てたので、最年少はおんりーチャンで確定させてます。物語的に〜とかも考えて全員20代になってます(年齢はいじりにいじりまくってます💦)
**第十七話 身長と年齢**
休日の昼。
宿のリビング。
⛄️「暇だねぇ」
🐰「暇だね」
🍌「お前ら本当に仲良いな」
🐷「同レベルなだけだろ」
🐰「違う」
⛄️「違う!」
🐷「ほら」
🍆「あはは!」
その時。
🦍「そういえばさ」
🐰「ん?」
🦍「みんなの年齢って改めて考えたことある?」
沈黙。
🍌「ないな」
🐷「興味ない」
🍆「俺はあるよ?」
⛄️「知りたい!」
**まず年齢**
🍆「俺は25!」
🦍「僕24!」
🐰「ぼく23」
⛄️「ぼく21!」
🍌「20」
🐷「不明」
⛄️「不明!?」
🐰「そうだった」
🍌「魔物だからな」
🐷「覚えてない」
🦍「じゃあ実質ぼんさんが最年長か!」
🍆「そうなるね!」
⛄️「ぼんおじ!」(主:なんか似たようなの聞いたことあるよ・・・!)
🍆「なんでだよ!?」
🐰「まだ25だよ」
🍌「十分若いだろ」
🐷「ただ保護者感はある」
🍆「否定できないなぁ」
全員うなずく。
🍆「なんで!?」
**並んでみる**
🍆 25
🦍 24
🐰 23
⛄️ 21
🍌 20
🐷 不明
🦍「おお〜」
⛄️「きなこ年上だったんだ」
🐰「今さら?」
⛄️「もっと下かと思ってた」
🍌「分かる」
🐷「分かる」
🦍「分かるなぁ」
🍆「分かるね」
🐰「なんで!?」
🍆「だってさ」
🍆「おらふくんと一緒にアイスで騒いでるじゃん」
⛄️「やった!」
🐰「やってない!」
🍌「やってる」
🐷「やってるな」
🦍「見たことあるよ!」
🐰「味方がいない」
**続いて身長**
🍆「俺180」
🐰「177」
🦍「僕175だよ!」
🐷「174」
⛄️「170!」
🍌「167」
🦍「並んでみようよ!」
🍌「嫌な予感しかしない」
**数分後**
身長順。
🍆 180
🐰 177
🦍 175
🐷 174
⛄️ 170
🍌 167
🦍「あれ」
🐰「ん?」
🦍「きなこの方が高い」
🐰「そうだね」
🦍「......」
🐰「......」
🦍「2センチかぁ」
🍆「気にしてる?」
🦍「別に気にしてないよ!」
🍌「気にしてるな」
🐷「気にしてる」
⛄️「気にしてるね」
🦍「なんでだよ〜!」
**さらに**
🐰「MENも意外と高いね」
🐷「何が意外だ」
🐰「普段小さいじゃん」
⛄️「確かに!」
🍌「今は小型だしな」
🐷「本来は174だ」
🦍「僕と1センチしか変わらないの!?」
🐷「そうだな」
🦍「勝った!」
🐷「たった1センチだろ」
🦍「勝ちは勝ちでしょ!」
🍌「小学生か」
🍆「精神年齢下がってない?」
**そして**
話題はおんりーへ。
⛄️「おんりー小さい」
🍌「は?」
⛄️「ごめんなさい」
即謝罪。
🐰「でも20歳なんだね」
🍌「なんだその言い方」
🐰「もっと上かと思った」
🐷「それは分かる」
🍆「落ち着いてるしね」
🦍「確かに!」
⛄️「ぼくより年下なんだ〜」
🍌「そこは認める」
⛄️「勝った!」
🍌「何にだ」
ひとしきり騒いだ後。
みんなソファに座る。
🐰「不思議だね」
静かな声。
全員が見る。
🐰「年齢も違うし」
🐰「身長も違うし」
🐰「性格なんて全然違うのに」
少し笑う。
🐰「こうして一緒にいるのが当たり前みたい」
沈黙。
そして。
🦍「仲間だからでしょ!」
🍆「そうだね」
🍌「今さらだな」
🐷「そういうもんだ」
⛄️「ずっと一緒だしね!」
🐰「......うん」
そうだった。
年齢なんて関係ない。
身長なんて関係ない。
みんな違う。
だから面白い。
そして。
六人は今日も笑い合う。
それが、
今の彼らの日常だった。
愛しのきなこが意外にも高いのがギャップあっていいですね・・・!!!!
私ギャップに弱くて笑
第十八話 六人の写真
ちょっと感動回??かな〜〜
次回は多分感動回になるんじゃないかな〜〜〜。
えー、第十八話とか書いてますが第二部はつながり全然意識してません!
**第十八話 六人の写真**
王都。
休日の昼。
🦍「今日は平和だね!」
🍆「いいことだよ」
🐰「依頼ないしね」
⛄️「お出かけ日和!」
🍌「そうだな」
🐷「寝たい」
いつも通りだった。
六人で商店街を歩く。
特に目的はない。
ただ。
なんとなく一緒にいるだけ。
それが楽しかった。
**すると**
📸「おや」
知らない声。
六人が振り返る。
そこには一人の写真師。
📸「そこの皆さん」
📸「記念写真はいかがですか?」
🐰「写真?」
⛄️「写真だって!」
🦍「面白そう!」
🍆「確かに!」
🍌「ふむ」
🐷「帰る」
🍆「まだ何も始まってないから!」
写真師は見本を見せる。
家族。
友人。
旅人。
たくさんの写真。
⛄️「すごい!」
🐰「絵じゃないんだ」
📸「その瞬間を残せるんですよ」
その言葉に。
🐰「残せる……」
小さく呟いた。
前世ではなかったもの。
旅の記憶はたくさんある。
だけど。
形には残っていない。
🦍「撮ろうよ!」
🍆「賛成!」
⛄️「撮る!」
🍌「別にいい」
🐷「俺は嫌だ」
🐰「MEN」
🐷「なんだ」
🐰「お願い」
🐷「……」
🍌「負けたな」
🦍「負けたね」
🍆「負けたねぇ」
🐷「うるさい」
結局。
全員参加になった。
**撮影場所**
📸「では並んでください」
六人が立つ。
身長順。
🍆
🐰
🦍
🐷
⛄️
🍌
🦍「なんか綺麗に並んだね」
🍌「そうだな」
📸「もう少し近く」
みんな寄る。
📸「もっと近く」
さらに寄る。
📸「もっとです」
🐷「近い」
🍌「近いな」
🐰「肩ぶつかってる」
⛄️「えへへ」
🦍「これ以上無理でしょ!?」
🍆「十分だと思うなぁ」
📸「駄目です」
全員。
「えぇぇ」
最終的に
🐰と⛄️。
🍌と🐷。
🦍と🍆。
ほぼ肩を寄せ合う。
🐷「面倒だ」
🍌「諦めろ」
⛄️「楽しみ!」
🐰「落ち着こうね」
⛄️「きなこもね」
🐰「ぼくは落ち着いてる」
🍌「嘘だな」
🐷「嘘だな」
🍆「嘘だね」
🦍「嘘でしょ」
🐰「なんで全員!?」
📸「撮りますよー」
六人が前を向く。
その時。
🦍「せっかくだし笑おうよ!」
⛄️「笑おう!」
🍆「そうだね!」
🐷「嫌だ」
🐰「MEN」
🐷「なんだ」
🐰「笑って」
🐷「……」
🍌「諦めろ」
🐷「チッ」
少しだけ。
ほんの少しだけ。
口元が緩む。
その瞬間。
カシャッ。
写真が撮られた。
**数日後**
完成した写真が宿へ届く。
⛄️「来たー!」
🦍「早く開けよう!」
🍆「落ち着いて!」
封を開ける。
机の上に並べる。
そして。
全員。
「おぉ……」
静かになる。
そこには六人がいた。
楽しそうに笑うぼんさん。
嬉しそうなドズルさん。
少し照れたきなこ。
身を乗り出すおらふくん。
どこか困った顔のおんりー。
不機嫌そうなのに少し笑っているMEN。
誰が見ても分かる。
仲良しだった。
🐰「……いい写真だね」
小さく呟く。
前世では残せなかった。
一緒に旅した記憶。
笑ったこと。
泣いたこと。
全部。
今度は残る。
ちゃんと形になる。
🍆「部屋に飾ろうか!」
🦍「いいね!」
⛄️「賛成!」
🍌「構わない」
🐷「好きにしろ」
そして写真は。
リビングの壁に飾られた。
六人が並んでいる。
少しぎこちなくて。
でも。
とても幸せそうに。
その写真は。
六人にとって、
大切な宝物になった。
もう一度言います!
第二部はつながり意識してないので、第一部みたいに次々話がつながってると思わないこと!笑
第十九話 アイス戦争
めちゃめちゃほのぼ〜の〜してます!
**第十九話 アイス戦争**
まだ暑さの残る午後。
🐰「暑い……」
リビングのテーブルに突っ伏しながら、
きなこが呟く。
⛄️「分かる」
おらふくんも同じ姿勢だった。
🦍「そんなに暑い?」
勇者ドズルだけ元気だった。
🍌「暑いぞ」
🍆「暑いねぇ」
🐷「うるさい」
いつものことだった。
**その時**
⛄️「そうだ!」
おらふくんが立ち上がる。
⛄️「冷凍庫にアイスある!」
🐰「天才」
🍌「今気付いたのか」
⛄️「天才だからね!」
🍆「意味分からないなぁ」
全員で冷凍庫へ向かう。
そして。
開ける。
沈黙。
⛄️「......」
🐰「......」
🍌「......」
🍆「......」
🦍「......」
🐷「なんだ」
アイスは一本だった。
一本だけ。
綺麗に。
残っていた。
⛄️「ぼくの」
🐰「いやぼくの」
即座に始まる。
🍌「子供か」
🍆「仲良く半分」
⛄️「嫌」
🐰「嫌」
🍆「即答かぁ」
🦍「じゃあ勝負しよう!」
また始まった。
🐷「面倒だな」
🦍「勝った人が食べる!」
⛄️「やる!」
🐰「受けて立つ」
🍌「本当に子供だな」
🍆「そうだねぇ」
**勝負内容**
じゃんけん。
🍌「平和だな」
🐷「アホらしい」
しかし。
参加者は四人に増えていた。
🦍「僕もやる!」
🐷「なぜ増える」
🍆「楽しそうだからかな」
結果。
🐰✊
⛄️🖐
🦍✌
全員負け。
沈黙。
🍆「全員負けたね」
🍌「器用だな」
🐷「意味が分からん」
**そして**
🍌「俺がもらう」
いつの間にか。
おんりーがアイスを持っていた。
🐰「あっ!」
⛄️「泥棒!」
🍌「シーフだからな」
🐰「納得したくない」
⛄️「返して!」
🍌「嫌だ」
珍しく楽しそうだった。
追いかける。
逃げる。
リビングを一周。
二周。
三周。
🍆「何してるの」
🦍「楽しそう!」
🐷「うるさい」
**10分後**
結局。
アイスは六等分された。
🐰「小さい……」
🍌「文句を言うな」
⛄️「もっと食べたい」
🦍「もう一本買えばよかったね!」
🍆「その通りだね」
🐷「最初からそうしろ」
正論だった。
みんなでアイスを食べる。
小さい。
本当に小さい。
それでも。
不思議と美味しかった。
🐰「......」
窓の外を見る。
夕焼け。
笑い声。
仲間たち。
何でもない一日。
何でもない時間。
でも。
きなこは少しだけ笑った。
前世では。
こんなことで騒ぐ余裕なんてなかった。
けれど今は違う。
六人揃っている。
誰も欠けていない。
それだけで十分だった。
⛄️「次は一人一本ね!」
🦍「賛成!」
🍌「太るぞ」
🐷「知らん」
🍆「また買ってこようか」
🐰「お願いしまーす」
笑い声が響く。
平和な午後。
六人の日常は。
今日も続いていく。
前世からの雰囲気の落差がすごいな〜と思いながら書きましたね。
あんなにシリアスで感動回書いてたのに、おちゃらけ放題の回書いてます笑
第二十話 お祭りの準備
お祭りですって!
皆さんは今年はどこかお祭り行きましたか〜?
**第二十話 お祭りの準備**
ある日の朝。
🦍「お祭り?」
ドズルが掲示板を見上げる。
町の中央広場。
そこには大きな張り紙があった。
⛄️「お祭りだ!」
🐰「へぇ」
🍆「来週かぁ」
🍌「人増えそうだな」
🐷「面倒だ」
いつも通りだった。
**だが**
張り紙の下には続きがあった。
🦍「やろう!」
🐰「絶対言うと思った」
🍆「まあ楽しそうだね」
⛄️「やりたい!」
🍌「決まりだな」
🐷「俺はやらん」
全員が見た。
🐷「なんだ」
結局。
六人全員参加だった。
🐷「解せん」
🐰「諦めて」
**広場**
祭りの準備は想像以上だった。
屋台を組み立てたり。
提灯を飾ったり。
舞台を作ったり。
やることが多い。
🦍「よーし!」
ドズルが木材を持ち上げる。
町の人。
「力持ちだな!?」
🦍「えへへ!」
嬉しそうだった。
🍆「そこ持つよ」
ぼんさんは器用だった。
壊れた机を直し。
屋台の天幕を張り。
気付けば色んな人に頼られている。
町の人。
「助かるよ!」
🍆「どういたしまして」
平常運転だった。
一方。
🍌「......」
おんりーは高い場所にいた。
ヒョイ。
ヒョイ。
誰よりも早く提灯を飾っていく。
🐰「速い」
⛄️「速いね」
🍌「シーフだからな」
理由になっていない気がした。
🐰「魔法って便利だなぁ」
木箱が浮く。
工具が運ばれる。
きなこはひたすら楽をしていた。
🍆「ちゃんと働こうか」
🐰「働いてるよ?」
🍆「ギリギリだね」
そして。
問題児が一人。
⛄️「できた!」
ドン。
巨大な提灯。
🦍「大きい!」
🐰「大きいね」
🍆「大きいなぁ」
🍌「大きいな」
🐷「アホか」
普通の三倍くらいあった。
⛄️「だめ?」
町の人。
「面白いから採用!」
⛄️「やったー!」
採用された。
よかったのかは分からない。
**夕方**
準備は順調に進む。
町の景色も変わっていた。
提灯。
屋台。
色とりどりの飾り。
祭りが近付いているのが分かる。
🐰「楽しみだね」
⛄️「ね!」
🦍「絶対楽しい!」
🍆「食べ過ぎないようにね」
🍌「無理だろ」
🐷「無理だな」
全員同意だった。
その帰り道。
ふと。
🐷「......」
MENが足を止めた。
🐰「どうしたの?」
🐷「いや」
珍しく周囲を見る。
風が吹く。
夕焼けが町を染める。
何もない。
本当に何もない。
それなのに。
🐷「......気のせいか」
小さく呟く。
🍌「何がだ」
🐷「別に」
それ以上は何も言わなかった。
家に帰る。
みんな少し疲れていた。
でも。
どこか楽しそうだった。
祭りはまだ始まっていない。
なのに。
既にわくわくしている。
🐰「明日も準備だね」
🦍「頑張ろう!」
⛄️「おー!」
🍆「ほどほどにね」
🍌「だな」
🐷「面倒だ」
いつもの声。
いつもの時間。
でも。
誰も気付いていなかった。
夕暮れの町外れ。
誰もいないはずの森の奥で。
黒いローブの何者かが。
静かに六人のいる町を見つめていたことを。
不穏な匂いがぷんぷんしてますね〜
第二十一話 秋祭り
ほのぼの間違いなし!お祭り!!
**第二十一話 秋祭り**
祭り当日。
朝から町は賑やかだった。
屋台。
提灯。
広場。
どこを見ても人でいっぱい。
⛄️「すごい!!」
🦍「すごいね!!」
🐰「朝から元気だなぁ」
🍆「楽しそうで何より」
🍌「迷子になるなよ」
🐷「なっても放置しろ」
⛄️「ひどい!」
広場へ到着。
先日作った屋台も並んでいる。
🦍「できてる!」
🍆「当たり前だよ」
🐰「おらふくんの提灯もある」
見上げる。
巨大提灯。
普通の三倍。
相変わらず目立っていた。
⛄️「えへへ」
町の子供達にも人気らしい。
🐰「よかったね」
⛄️「うん!」
しばらく歩く。
焼き鳥。
たこ焼き。
綿あめ。
かき氷。
🦍「全部食べたい!」
🍌「無理だ」
🦍「なんで!?」
🍌「胃袋」
正論だった。
**すると**
🐰「あ」
射的屋。
景品が並んでいる。
🦍「やろう!」
🍆「好きだねぇ」
🍌「弓使いが有利だろ」
⛄️「確かに」
全員の視線がおらふくんへ向く。
⛄️「任せて!」
なぜか胸を張った。
**結果**
外した。
⛄️「あれ!?」
🐰「外した」
🍌「外したな」
🐷「才能がない」
⛄️「そんなぁ!?」
**代わりに**
🍌「貸せ」
おんりーが構える。
パン。
パン。
パン。
三発。
全部命中。
🦍「うまっ!?」
🍆「さすがだね」
🍌「当然だ」
少しだけ得意そうだった。
**昼 ベンチ**
戦利品のお菓子を広げる。
🐰「平和だね」
🦍「だね!」
⛄️「楽しい!」
🍆「こういうのもいいね」
🐷「騒がしい」
🍌「いつも通りだろ」
本当に。
いつも通りだった。
**その時**
広場の中央。
祭りの催しが始まる。
司会者が叫ぶ。
「大抽選会を行います!」
🦍「抽選会!?」
目が輝いた。
🍆「参加する気満々だね」
🦍「もちろん!」
参加した。
そして。
外れた。
🦍「なんで!?」
🍌「運がない」
🐰「残念だったね」
⛄️「ドンマイ!」
🐷「想定内」
散々だった。
**夕方**
空が赤く染まる。
提灯にも灯りがともり始める。
町が昼とは違う顔になる。
綺麗だった。
🐰「いいなぁ」
思わず呟く。
前世では。
祭りを楽しむ余裕なんてなかった。
戦って。
走って。
守って。
そればかりだった。
だから。
今の時間が少しだけ嬉しかった。
ふと。
🐰「......?」
遠く。
町外れの方を見る。
誰かがいた気がした。
黒いローブ。
一瞬だけ見えた影。
しかし。
次に見た時には消えていた。
🐰「気のせいかな」
🍆「どうしたの?」
🐰「ううん」
首を振る。
祭りの人混みに紛れてしまった。
**夜**
最後の催し。
花火。
ドォン。
大きな音。
夜空に光が広がる。
⛄️「わぁ……」
🦍「すごい!」
🍆「綺麗だね」
🍌「悪くない」
🐷「うるさいがな」
🐰「ふふ」
六人並んで空を見上げる。
誰も欠けていない。
みんないる。
それだけで十分だった。
**その頃**
祭りの灯りが届かない森の奥。
黒いローブの人物が立っていた。
「見つけた」
小さな声。
その瞳の先には。
楽しそうに笑う六人の姿。
「勇者」
そして。
「魔法使い」
「戦士」
「弓使い」
「シーフ」
「召喚獣」
まるで。
昔を知っているように。
その人物は呟いた。
そして静かに姿を消す。
六人はまだ知らない。
長く続くと思っていた平和が。
少しずつ。
静かに揺らぎ始めていることを。
秋祭りなのに花火出してしまってすみません!
夏祭りでも良かったんですけどね〜〜、ちょっと現在の時期がちょうどビミョーでして(9月は秋ですよね?ね?!)
第二十二話 落とし物
**第二十二話 落とし物**
秋祭りの翌日。
町は少し静かだった。
昨日までの賑わいが嘘みたいに。
広場では後片付けが始まっている。
🐰「眠い……」
🍆「夜更かししたからでしょ」
🐰「否定できない」
🦍「楽しかったね!」
⛄️「ね!」
🍌「騒ぎ過ぎたな」
🐷「うるさかった」
いつも通りの朝だった。
広場を歩いていると、
町の女の子が泣いていた。
🐰「どうしたの?」
女の子は顔を上げる。
「あのね」
「なくしちゃったの」
⛄️「何を?」
「ペンダント」
小さな銀色のペンダントだった。
「お母さんにもらったの」
大事な物らしい。
🦍「探そう!」
即決だった。
🍆「そうだね」
🍌「祭りの後なら広範囲だぞ」
🐷「面倒だな」
🐰「じゃあ面倒な召喚獣にも手伝ってもらおうかな」
🐷「誰がだ」
お前だ。
全員そう思った。
**捜索開始**
広場。
屋台跡。
噴水周辺。
とにかく探す。
⛄️「ないー!」
🦍「こっちもー!」
🍆「見当たらないねぇ」
思ったより難しかった。
🐰「おんりー」
🍌「分かってる」
シーフの目は鋭い。
祭りの人混み。
踏まれた跡。
落ちている小物。
細かく確認していく。
🍌「......」
そして。
しゃがみ込む。
🍌「これか?」
取り出したのは銀色のチェーン。
しかし。
ペンダント部分がない。
⛄️「惜しい!」
🐰「あと半分!」
🍌「分かってる」
少し呆れた声だった。
**一方**
🐷「......」
MENは一人で歩いていた。
鼻をひくつかせる。
匂いを探るように。
🐰「犬みたい」
🐷「豚だ」
🐰「そこ認めるんだ」
しばらくして。
🐷「こっちだ」
全員が止まる。
🦍「見つけたの!?」
🐷「たぶんな」
**町外れ**
祭り会場から少し離れた草むら。
そこに。
小さく光る物があった。
⛄️「あ!」
ペンダントだった。
しかも無傷。
🐰「見つかった!」
🦍「すごい!」
🍆「やるねぇ」
🍌「鼻だけは優秀だな」
🐷「だけとはなんだ」
全員ちょっと笑った。
女の子の元へ戻る。
🐰「これかな?」
ペンダントを差し出す。
女の子の目が大きくなる。
「あった!!」
大事そうに抱きしめる。
「ありがとう!」
何度も頭を下げる。
⛄️「よかったね!」
🦍「見つかってよかった!」
**帰り道**
夕方。
オレンジ色の空。
🐰「いいことしたね」
🍆「そうだね」
🦍「困ってる人を助けるの好き!」
🍌「勇者らしいな」
🦍「でしょ!」
得意げだった。
**その時**
🐷「......」
まただった。
昨日と同じ。
何かが引っ掛かる。
ほんの少し。
嫌な感覚。
風に混じる。
懐かしいような。
知っているような。
そんな魔力。
🐷「......」
振り返る。
森の奥。
誰もいない。
何もない。
それでも。
🐷「気のせいじゃないな」
小さく呟く。
🍆「どうしたの?」
🐷「別に」
それ以上は言わない。
まだ確信がなかった。
だから。
六人の平和な時間は続く。
何も知らないまま。
静かに。
少しずつ。
近付く影に気付かないまま。
第二十三話 雨の日
**第二十三話 雨の日**
朝。
ザーッ。
窓の外では雨が降っていた。
⛄️「雨だ〜」
🐰「雨だねぇ」
🦍「外行けないね!」
🍆「今日は家かな」
🍌「そうなるな」
🐷「寝るか」
朝からやる気がなかった。
ということで。
全員家にいた。
珍しい。
依頼もない。
買い物も昨日済ませた。
完全な休日だった。
🐰「暇だ」
⛄️「暇だね」
床に転がる二人。
🍆「何かしようか」
🦍「遊ぼう!」
🐷「寝る」
🍌「却下だ」
🐷「何故だ」
しばらく考えて。
🦍「カードゲーム!」
採用。
テーブルを囲む。
ドズル。
きなこ。
おらふくん。
ぼんさん。
おんりー。
そして。
🐷「何故俺もだ」
強制参加のMEN。
**数分後**
🦍「勝ったー!」
⛄️「負けたー!」
🐰「あはは!」
🍆「なかなか強いね」
🐷「チッ」
🍌「弱いな」
🐷「黙れ」
どうやら負けたらしい。
雨はまだ降っている。
ポツポツ。
ザーッ。
一定のリズム。
どこか落ち着く音だった。
🐰「眠くなるね」
🍆「分かる」
⛄️「ぼくもう眠い」
🦍「早いよ!」
🍌「通常運転だ」
**昼過ぎ**
お茶の時間。
🍆「クッキーあるよ」
🐰「やった」
⛄️「やった!」
🦍「やった!」
🐷「子供か」
🍌「お前も食べるだろ」
🐷「食べる」
即答だった。
窓際。
雨を眺めながらお茶を飲む。
静かな時間。
誰も急がない。
誰も戦わない。
ただ。
一緒にいるだけ。
それだけだった。
ふと。
🐰「前世だったら」
言葉が漏れる。
みんなが見る。
🐰「雨の日でも移動してたよね」
一瞬。
静かになる。
🦍「してたねぇ」
🍆「懐かしいなぁ」
⛄️「びしょ濡れになったことある!」
🍌「何回もだ」
🐷「最悪だったな」
でも。
不思議だった。
今は重くない。
思い出すと少し苦しい。
それでも。
六人全員いる。
だから。
どこか温かかった。
🦍「今はいいね!」
ドズルが笑う。
🦍「雨でも家あるし!」
🍆「そうだね」
⛄️「お菓子もあるし!」
🍌「平和だな」
🐷「騒がしいがな」
🐰「ふふ」
自然と笑みがこぼれる。
**夕方**
雨は少し弱くなっていた。
その時。
🐷「......」
MENが窓の外を見る。
森の方向。
遠く。
ほんの一瞬だけ。
黒い影が見えた気がした。
見覚えのない気配。
懐かしいような。
嫌なような。
そんな気配。
だが。
次の瞬間には消えていた。
🐷「......」
🍆「どうしたの?」
🐷「別に」
また言わなかった。
まだ確信がない。
だから。
今は。
この平和を壊したくなかった。
夜。
雨は止んでいた。
窓の外には星空。
部屋の中には笑い声。
六人は今日も一緒だった。
前世では叶わなかった日常。
今世で手に入れた時間。
その温かさを感じながら、
六人は静かな夜を過ごすのだった。
第二十四話 古い遺跡
**第二十四話 古い遺跡**
ある日の朝。
🦍「暇だ!」
朝食を食べ終えたドズルが叫ぶ。
🍆「急だねぇ」
🐰「いつものことだよ」
🍌「否定できないな」
⛄️「お出かけしたい!」
🐷「寝たい」
意見は綺麗に分かれた。
**その時**
町の掲示板。
一枚の張り紙が目に入る。
🐰「遺跡?」
🍌「町の北だな」
🍆「危険はないみたいだよ」
⛄️「行こう!」
🦍「行こう!」
🐷「却下」
五対一だった。
数時間後。
町の北。
森の奥。
そこには古い石造りの遺跡があった。
⛄️「おぉ〜!」
🐰「思ったより大きい」
🍆「かなり古そうだね」
壁には苔。
崩れた柱。
長い年月を感じる場所だった。
調査と言っても、
危険な場所ではなかった。
中の様子を確認して、
簡単な地図を作るだけ。
🦍「探検だ!」
🍌「仕事だ」
🦍「探検だ!」
🍌「そうか」
諦めた。
遺跡の中を進む。
ひんやりしていた。
外とは別世界みたいだ。
⛄️「なんかワクワクする!」
🐰「宝箱とかないかな」
🍆「あったら困るけどね」
🐷「帰りたい」
相変わらずだった。
**その時**
🍌「ん?」
おんりーが立ち止まる。
🐰「どうしたの?」
🍌「これ」
指差した先。
石壁。
そこに何かの紋章が刻まれていた。
全員が近付く。
古びている。
かなり削れている。
それでも。
六人は言葉を失った。
🐰「これ……」
🍆「まさか」
⛄️「前世の……?」
紋章。
見覚えがあった。
忘れるはずがなかった。
魔王軍の紋章だった。
静かになる。
前世。
旅。
戦い。
約束。
色んな記憶が蘇る。
🐰「こんなところに残ってたんだ」
小さく呟く。
🍆「珍しいね」
🍌「普通は消えているはずだ」
それだけ長い時間が経った。
それなのに。
まだ残っていた。
⛄️「なんか変な気分」
おらふくんが壁を見る。
⛄️「昔はこれ見るだけで緊張してたのに」
🦍「分かる!」
🦍「今だとそんな感じしないね!」
🐷「平和だからな」
珍しくMENが答えた。
だが。
その直後だった。
🐷「......」
まただ。
最近感じる違和感。
ほんの一瞬。
ほんの少しだけ。
微かな魔力が混じった気がした。
懐かしい。
そして。
嫌な感覚。
🍆「MEN?」
🐷「何でもない」
即答。
だが。
その視線は紋章から離れなかった。
調査は無事終了した。
危険もない。
宝箱もない。
魔物すら出なかった。
平和そのものだった。
🦍「探検楽しかった!」
🍌「仕事だったがな」
⛄️「また来たい!」
🐷「来なくていい」
🐰「ふふ」
笑いながら帰る。
いつもの六人。
いつもの空気。
**夕方**
全員が帰った後。
誰もいなくなった遺跡。
静寂。
風が吹く。
その時。
遺跡の奥。
暗闇の中から影が現れる。
黒いローブ。
顔は見えない。
その人物は、
壁の紋章へ静かに手を触れた。
「見つけた」
低い声。
「やはり生きていたか」
その視線の先には。
六人が去っていった出口。
「勇者」
「魔法使い」
「戦士」
「シーフ」
「弓使い」
そして。
「魔獣」
まるで。
前世から知っているかのように。
その人物は呟く。
そして。
闇の中へ消えていった。
六人はまだ知らない。
平和な日常のすぐ隣で。
止まったはずの時が、
ゆっくりと動き始めていることを。