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目次
緊急会議
梟との共同制作です
ピーンポーン
ニキ)よっしゃ、来た!
インターホンだけでその正体を確信したニキは、玄関までちらばる家具やゴミをかき分け走る。
ドアを開けるとそこには配達員の姿。手には、赤いシーリングスタンプがアクセントの、真っ白な手紙が。
配達員)当選、おめでとうこざいます。
手紙を手渡し、名前の確認もなしに配達員はその場を後にした。ニキの手の上に残された白い手紙を裏返すと、「女子研究大学様へ」と緑のインクでご丁寧に書されていた。
次にニキは慌ててスマホを手に取り、おなけんのグループラインを開く。中ではすでにキャメロンとりぃちょがくだらない会話で笑いあっていた。そんなものも気にせずにニキは急いで「緊急会議!10時集合!」とメッセージを送信し、返信も見ずスマホの電源を落とした。
---
18号)何〜?会議って
りぃちょ)返信もしてくれなかったし。
あまりにも突然だったため、メンバーは混乱。しかも現場にはニキもいない。
キャメロン)りぃちょくんと世間話(悪口大会)で盛り上がってたのになあ、
しろ)キャメ、お前が世間話してるとこみたことないけどな
なんやかんやでメンバーと笑いあっていると、会議室の照明が落とされた。またもや困惑するメンバー達。だが、ある一言で不安は安心へと変わった。
ニキ)やぁみんな☆ちゃんと集まってくれたんだね☆
ニキの声だと確信したメンバー達が安堵する。
しろ)お前かよ
りぃちょ)ほんと返信よこしてよね!
ニキ)で、本題なんだけど、
しろりちょ)聞けや!!
ニキは何やらプリントを配り始める。
18号)チラシ…?
ニキ)そうです。今回、今年最後の思い出にその島、「ロストアイランド」の公表前の無料体験者に応募したところ、
ニキ)なんと大当たり。
ニキ)遊園地とか、ゲーセン、高級ホテルとか、全部が詰まった島らしい。あと5人連れOKらしいから!
流れるように全て話してしまったニキに、りぃちょは理解が追いつかない、という表情を見せた。そんなりぃちょと同様、キャメロンも全く理解していないが、なんとなくで共感する。
キャメロン)へー、なんでもあるんだ。
ニキ)そう!なんでも!
ニキ)まぁ、キルちゃん達連れてくから、あと一人。まだ行けるよ。
りぃちょ)あ、俺。暇なっちゃんいい?
ニキ)いいじゃん!連絡しとくわ!
3人で盛り上がってる中、せんせーが言葉と体を割り込ませる。
しろせんせー)ちょ待て待て待て。ニキ、もっと詳しく話せ。
その後、ニキがいやいや会議室で詳細を説明すること2時間。解放されたニキがリビングのソファに倒れるように寝転がった。
ニキ)やぁっと解放されたぁ、
しろせんせー)わしらがいじめでもしてたみたいな雰囲気になるやんけ
キャメ)そんな感じじゃんw
ニキ)さ、行くかぁ、**ロストアイランド**!!!!
Day1
ニキ)お!いたいた!
ニキは、その先にいる人物らに大きく手を振った。それを見て、呆れた顔でその人物は言う。
キルシュトルテ)お前なぁ〜、いきなり3日前に誘って分厚い詳細渡されてよぉ
弐十)ま、誘ってくれてありがとだってさ
キルシュトルテ)言ってねぇよ!!
はとね)おぉ〜豪華客船だ!
目の前の船を見て目を輝かせるキルシュトルテ達の横でニキが鼻で笑った。
ニキ)ハッ、君たち、豪華客船にも乗ったことないのかい?
暇72)そりゃあ、ねぇ?
またまたニキが腹立つ笑いをみせる。
ニキ)ふっ、僕はね…
ニキ)今日が初めてさ★
弐十)こいつ置いてこーぜ
キルシュトルテ)その方が俺らのためだ。災害は置いていこう。
ニキを海に落とそうとキルシュトルテと弐十がニキを二人がかりで持ち上げようとする。めちゃくちゃ抵抗するニキを無視する二人。ニキと海の距離がだんだん近づいていく。
落ちる―。ニキの声(悲鳴)は70dBと言ったところか。後ろでせんせー、はとね、キャメロンそして18号が耳を塞ぐ。
はとね)大丈夫なの?あれ。
しろせんせー)…多分な。
ギリギリで二人の手は止まった。
弐十)おまえ声でかすぎ。耳壊れるわ。
無事降ろされたニキが、怒りの声を上げる。
ニキ)今度はお前らを落としてやるよ。
しろせんせー)やべ。ニキガチでやるつもりだ。
その後、せんせーが全力でニキを止めに行き、なんとか弐十とキルシュトルテの命は守られ、一つの事件が幕を閉じた…ところでまだ問題があることにキャメロンが気づく。
キャメロン)あれ?りぃちょくんとシードくんがいない…
18号)そういえば…
全員の口が開いたままで固まった。
キルシュトルテ)出発時間までは?
ニキ)あと15分…
時計を確認したニキの顔が顔面蒼白になる。出発準備を始めたのか、客船が汽笛を鳴らした。その汽笛でかき消されてしまったが、せんせーのスマホがかすかに振動した。慌ててせんせーはスマホを取り出す。
LINEを開くと送り主はりぃちょであることがわかった。寝坊でもしたのだろう。内容は、今からシードをこの港まで来るとのこと。だが、ここまでは車で10分以上は確実にかかる。メンバーは終わりを確信した。ニキがスマホを引っ張り出して、りぃちょに通話する。
りぃちょが出た途端、ニキは大声で画面に向かって叫んだ。
ニキ)出発まであと15分しかない!!
りぃちょ)*へ?*
電話先のりぃちょが動揺を見せる。隣にいるシードも。タクシー運転手に「急いでほしい」と訴えるシードとりぃちょの声が真っ暗な画面から聞こえた。
シード)なるべく急いでくれるらしい!じゃけぇ早くて6分後には着くはず!
だがまだ安心はできないもし渋滞にでも巻き込まれたら終わりだ。
---
りぃちょ)間に合ったぁ
しろせんせー)ほんっとお前らさぁ
りぃちょ)聞いて!運転手が元レーサーで…
ニキ)早く乗るよー
結局シードとりぃちょはなんとか間に合い、乗船することができた。りぃちょによると、運転手が元レーサーで車と車の間をスルスル抜けていったらしい。㋷「超かっこよかった!」
やがて、船が出発した。ニキたちが遠ざかっていく街に大きく手をふる。
キルシュトルテ)あばよ〜
ドン
キルシュトルテ)わ
キルシュトルテ)死ぬかと思ったぁ、お前!ビビらせんなよ
ニキ)いつかの仕返しです〜
こうして、ニキたちはロストアイランドへと出航した
Day1 1-2
今回は梟です.
改めて客船の中を見渡す.天井には大きなシャンデリア.豪華な階段.サッカーフィールドが一面じゃ足りないくらい広いロビー.ニキたちだけにはもったいないほどの広さだ.
あたりを見渡して関心するニキたちに,清楚なスーツを身にまとったホテルマンが近づいてきた.
ホテルマン「お部屋に,ご案内します.」
言うまでもなく荷物を預かったホテルマン達を先頭に,部屋に足を運ぶ.ぽかんとしたままりぃちょと暇72も後に続く.
ガラスの階段を上り,水槽のある廊下を渡る.透明なガラスに閉じ込められた,透き通った水と美しい魚達を見てキルシュトルテは思わず開いた口が戻らない.
キルシュトルテ「すっげぇ」
せんせーが呆然と突っ立ったままのキルシュトルテの手を引く.
しろせんせー「遅れるぞー」
引っ張られながらもキルシュトルテの目は水槽の魚達に釘付けだ.
その後も驚くような装飾に気を取られながらもホテルの部屋にたどり着いた.しかもなんと,一人一部屋持てるらしい.
りぃちょ「え!?もうキャメさんのいびき聞かなくていいの?」
キャメロン「失礼な」
ここで,とある事件が起こる.
弐十「部屋争奪戦…!」
ニキ「一番いい部屋を取るのは誰か…!」
なんて映画的な茶番を始める弐十とニキ.だが,ここにいる者達にとって,部屋争奪戦は,茶番などではなかった.
18号「ここはレディーファーストじゃない?圧」
ニキ「僕が権力者だよ?圧」
はとね「俺ら友達だよなぁ?圧」
全員が拳を固める.ついに暴力が!そう思っただろう.ニキの掛け声で全ての意味がわかるだろう.
ニキ「さぁいしょはグー!!」
ニキ「じゃぁんけんポン!!」
一斉に手を出す.この人数だが,勝負は一瞬でついた.
シード「あ」
なんとシードの一人勝ち.悔し顔を見せる仲間たち.何人かはシードに部屋を変われと悲願している.ニキは血眼でシードの肩をゆする.
ニキ「変われ!変われよぉ!!」
18号「好きなもの買ってあげる!」
りぃちょ「これからは優しくするから!」
負けたみんなをフル無視してシードは一番眺めのいい部屋へと入っていった.
* * *
夜ご飯は大ホールで一流シェフが手掛けたビッフェらしい.これも含めてすべて無料とは,信じがたい.荷物をまとめたせんせーが部屋から出ると,廊下にはもうすでにシードと18号の除く,全員が集まっていた.
しろせんせー「あれ?18は?」
ニキ「女子は持ち物が多いんだよ」
しばらく二人が来るのを待った.
全員集まったところで大ホールへと向かう.重い扉を開くと,すでにビッフェ会場は出来上がっていた.
りぃちょ「いい匂い!」
はとね「俺ら一番乗りじゃん」
「女子研究大学様」と書かれたプレート席に荷物を置き,一同は色とりどりの野菜,肉,フルーツ,デザートなどなどに手をつけていく.
まっさらだった白い(葉や花の模様があった)皿は,次にテーブルの上に戻ってきた頃には,模様が見えなくなるほど大量の食べ物が乗っていた.
18号「え,盛りすぎじゃない?;」
その光景を目の当たりにした18号も流石に心配になるほどだった.
ニキ「こんな機会はめったにないんだ!好きなだけいただくぜい!」
そう言うニキは,新しい皿を取り出そうとしていた.呆れた18号としろせんせーがビッフェを楽しみまくるニキ達をしょうがない,と見つめている.18号としろせんせーの皿は,彩,バランス全てが整っており,おまけにナイフとフォークの使い方まで綺麗だ.いい環境で育ったことかよくわかる.
しろ「うま」
一流シェフが作った料理だ.しろせんせーは思わず笑顔がこぼれてしまう.
* * *
ただビッフェで食べ物を取りに行っていただけなのに,戻ってきたニキ達はくたくただった.テーブルの上にはぎりぎり全ての皿が収まり,食べ切れるかと心配になる.
ニキ「せ~のっ」
全員「「「いただきます!」」」
広いホールに声がよく響く.幸い,他の客はいなく,迷惑にはならなかった.
食べる許しの許可が降りたニキ達は食べ物に飛びつくように食べ始めた.
キル「|ほうひや,はひろひーはは?《そういや,まちこりーたは?》」
一瞬黙り込むニキに,慌てて物を飲み込んでから,キルシュトルテが謝罪する.
キル「ごめん.答えにくい質問した?」
ニキ「いや全然.びっくりして固まっちゃっただけ」
キルシュトルテの表情も和らぐ.
ニキ「誘ったんだけど,案件が入ってるらしい.」
りぃちょ「んじゃ,しょうがないか」
再び目の前の絶品料理を食べ進める.
弐十「はとね氏?どうしたん?」
先ほどまで気づかなかったが,はとねはずいぶん周りをきょろきょろと見渡していた.
はとね「ここ,俺ら以外誰もいなくない?」
しろ「確かに.シェフもおらんしな」
シード「ホテルマンがいたじゃん」
しろ「そうやな」
なんとか事態は丸く収まり,しろせんせーとはとねの疑問も少しだけ軽くなった気がした.
その夜,シードの部屋問題でまたもや喧嘩が起きそうだったが,ふかふかのベットでぐっすり眠った.
一航は,ロストアイランドへと暗い海を進む.